1/4 平成28年 2月25日 岩手大学・科学技術振興機構・釜石市 三陸復興支援による成果品「いわて南部地粉そば」 農林水産大臣賞受賞について 平素より格別のご高配とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。 国立研究開発法人科学技術振興機構の復興促進プログラムの支援を受けて、本 学農学部の三浦靖教授と株式会社川喜(所在地:釜石市)が共同研究しました「いわ て南部地粉そば」がこの度、一般財団法人食品産業センター、公益財団法人食品流 通構造促進機構が主催する平成27年度優良ふるさと食品中央コンクール・新技術 開発部門において農林水産大臣賞を受賞しました。 つきましては当事案について、下記により報道関係各位に対する記者会見を行い ますので取材下さいますようお願いいたします。 記 1. 日 時 平成28年 3月 2日(水)10:30~11:30 2. 場 所 岩手大学地域連携推進機構2階ゼミ室 盛岡市上田四丁目3-5 3. 次 第 (1)産学官マッチングに関する説明 JST 復興促進センター盛岡事務所マッチングプランナー 藤澤 立見 (2)製造技術に関する説明 岩手大学農学部 教授 三浦 靖 2/4 (3)商品に関する説明 株式会社川喜 会長 川端 實 (4)当事案に対する所感 釜石市 市長 野田 武則 科学技術振興機構 副理事(産学連携事業担当)齊藤 仁志 岩手大学 学長 岩渕 明 (5)質疑応答 ※いわて南部地粉そばの試食あり 【補足】 「いわて南部地粉そば」完成までの流れ 「いわて南部地粉そば」は、釜石市から共同研究員として岩手大学地域連携推進機 構に派遣されていた釜石市企業立地課・山崎森敬主任と科学技術振興機構 JST 復 興促進センター盛岡事務所・藤澤立見マッチングプランナーとのコーディネートにより、 国立研究開発法人科学技術振興機構 JST 復興促進センターの復興促進プログラム の助成を得て、岩手大学と株式会社川喜(釜石市)が共同研究を行い製品化したも のです。 東日本大震災発災後、岩手大学は三陸復興推進機構を設置し、全学を挙げて震災 復興支援に取り組んでいます。 また科学技術振興機構は、これまでに蓄積してきた知見や産学連携のノウハウ、強 みを最大限に活用し、被災地発の科学技術イノベーション創出に貢献することを目指 し、JST 復興促進センターを設置するとともに、大学シーズと企業ニーズのマッチング、 共同研究の推進等の支援に取り組んでいます。 釜石市は、岩手大学と相互友好協力協定を締結し、職員を大学に共同研究員とし て派遣し、地域のニーズと大学のシーズをマッチングさせ、新たな製品開発などに取 り組んでいます。 ここに至るまで様々な課題がありましたが、三陸の震災復興にむけて目標を同じに する多くの方々の力添えにより商品化に漕ぎ、今回の受賞となりました。 助成支援体制 本製品は、国立研究開発法人科学技術振興機構 JST 復興促進センターの復興促 進プログラムマッチング促進に採択され、研究開発されたものです。 研究開発実施期間:平成24年10月~平成27年3月 3/4 課題名:低酸素気流を利用した粉体殺菌の研究及び連続式殺菌装置の開発 企業:株式会社川喜 研究責任者:岩手大学農学部教授 三浦 靖 担当マッチングプランナー:JST 復興促進センター盛岡事務所 藤澤立見 研究概要と成果 そばの製麺は、風味やコシがあり、美味しいのですが、原料粉には生菌が多いた めに賞味期限が 3 日程度にとどまっています。このため、製麺業者は生麺を高温蒸 気殺菌し、エタノールを添加して販売していますが、アルコール臭があり麺本来の風 味が損なわれています。他に茹で麺や乾麺でも販売していますが同様に本来の風味 が損なわれています。 本研究では、伝熱工学や計算流体力学を駆使して粉体表面を短時間で加熱処理す る「低酸素気流を利用した粉体用連続式殺菌装置」を開発し、その殺菌した粉体素材 を使用することにより、そばの生麺の風味を保ったまま賞味期限を 10 日間にのばす ことに成功しました。 期待される効果 本研究のそば生麺は、風味と食感の良さを提供するばかりでなく、「賞味期限切れ 製品の廃棄」を減少させることにより、国内市場年間40~50億円の生麺製造・販売 会社の利益拡大に貢献できます。また、三陸沿岸地域の中小製麺企業が首都圏始 め全国に向けて販売が出来るようになります。さらにそばの需要が増えることにより 被災地の遊休耕地をソバ畑へ転換することで新たな雇用創出も期待できます。これ らにより、東日本大震災からの復興へ食品製造分野からの貢献できることが期待さ れます。 その他受賞歴 平成26年2月にスーパーマーケットトレードショウで発表展示 平成26年3月から販売開始 主な販売先:明治屋各店、三越伊勢丹フーズ各店、東急百貨店、マルイなど 平成27年度の「岩手県ふるさと食品コンクール」にて「最優秀賞」を受賞するととも に、「いわて特産品コンクール」で最高賞の「岩手県知事賞」も受賞しています。 4/4 (この度、平成27年度優良ふるさと食品中央コンクール・新技術開発部門に おいて、農林水産大臣賞を受賞した「いわて南部地粉そば」) 【本件に関するお問い合わせ】 岩手大学研究交流部 三陸復興推進課 濵田 電 話:019-621-6629 FAX:019-621-6995 e-mail:[email protected]
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