中期経営計画 - ルーデン・ホールディングス株式会社

平成 28 年 12 月期~平成 30 年 12 月期
中期経営計画
平成 28 年 2 月 23 日
上場会社名 ルーデン・ホールディングス株式会社
(コード番号:1400)
(URL http://www.ruden.jp/ )
問合せ先
代表取締役社長
西岡 孝
取締役兼管理本部長
佐々木悟
TEL:
(03)5332―5374
1 今後3か年の中期経営計画
(1)当中期経営計画提出時点における前事業年度の総括
当社グループの既存事業と密接に関連する新築マンション市場、特に首都圏マンション市
場におきましては、平成 27 年の年間供給戸数が前年に比べ約 1 割減となり、景気は緩やか
な回復基調であるものの、厳しい状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループの売上につきましては、ビル総合管理事業において
順調に推移いたしましたが、ハウスケア事業において、密接に関連する新築マンション市場、
特に首都圏マンション市場が厳しい状況で推移した事により前年同期比での物件獲得戸数が
減少し、さらには顧客単価も減少したため、また、総合不動産事業においては仕入れ物件に
慎重になりすぎた結果、売却物件が不足したため、当社グループとしては当初計画を達成す
ることが出来ませんでした。また、利益面におきましては、総合不動産事業については予想
通りに推移いたしましたが、ビル総合管理事業においては現場人件費の増額や取引先による
減額等があり、また、ハウスケア事業については外注費等の見直しを継続して行いましたが、
売上減に伴う利益の減少があり計画通りにはいきませんでした。
今後の課題につきましては、ハウスケア事業およびビル総合管理事業において新規ビジネ
スモデルの構築、既存取引先における可能性の追求(市場開拓)、また、総合不動産事業に
おいては、積極的な仕入れに転換するとともに、事業を回転させるため、効率的な資金回収
及び外部アライアンスをも視野に入れた組織強化が課題となってきております。
(2)中期経営計画の概要及び策定の背景
当社グループは、安定的な黒字化を目指し、既存事業はもとより、下記概要を中期経営計
画に組み入れいたします。
(ハウスケア事業)
ハウスケア事業におきましては、新築マンション購入者に対して、コーティング販売を展
開しており、マンション供給戸数に左右されるスキームであります。常に外的要因により売
上が左右されてしまう事業体質では先行不透明であり、新築マンション市場における今後の
動向を踏まえ、安定した売上の確保が急務であります。
売上の安定化において、今後の新たなビジネスモデル及び現在のビジネスモデルの中で、
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安定した収益を獲得する事を目的として取り組む中期経営計画を以下のとおり策定しており
ます。
① 供給戸数に左右されないビジネス構築
大手ディベロッパー・管理会社のストック市場を視野に入れた、新たなビジネスモデ
ルの展開。
② 建設業許可取得
大手管理会社との業務提携において必要不可欠であり、COA・HOU におけるダイナミ
ックな業務展開が可能。
③ 顧客満足度の向上
顧客ニーズに応えるため、ローコストによる販路の拡大、ホテル・商業施設へのコー
ティング展開。
(ビル総合管理事業)
当事業は、管理業という特性上、取引先の契約が継続的であるため安定した売上利益が
見込めるが、ここ数年、現得意先の経営体制の変化に伴い価格競争が激化しております。
今後は現得意先の維持拡大に努めながら更なる新規得意先の獲得が必要であるが、獲得の
ための手段として、価格競争ではなく、他社との差別化による新規現場の獲得を実現する
ため、社員の業務知識の習得及び技術の向上が必須であります。
① 得意先の拡大、新規得意先の獲得
② 官公庁の大型案件の獲得
③ 前事業年度の継続で今後も M&A による事業拡大
(総合不動産事業)
当事業が現在メインで行っている買取再販事業は、物件の仕入れ状況や物件特性によっ
て売却期間も異なり、売上・利益の変動幅が大きい為、業績の予測・計画が立てにくい傾
向があります。しかし、今後企業成長していくためには、安定的に売上・利益を生み出せ
る事業構造を確立することが必須であり、さらに事業ポートフォリオを拡げていくことも
必要だと考えております。そのことを目標として取り組む中期経営計画を以下の通り策定
しています。
① 収益力の高い主軸事業の確立
② 経営を安定させる事業ポートフォリオの構築
③ 顧客ニーズと仕入環境の動向を注視しながらの柔軟な物件選択
(3)事業の進捗状況及び今後の見通し並びにその前提条件
(ハウスケア事業)
現状のビジネスモデルはマンション業界の供給戸数に左右される為、新築ビジネスモデ
ル比率を 90%⇒50%に、既存ビジネスモデル比率を 10%⇒30%、新規ビジネスモデル比
率を 20%にする事で、数年後マンション業界の編成がある事を踏まえ軸足を変えていく必
要性があると考えます。
杭打ち不正事件による大幅な販売率低下及び消費税増税による買い控えの影響により、
新築物件におけるコーティング売上が大きく落ち込むことが予想されます。一方既存物件
においては、各管理会社が専有部からの売上を求めていることから、専有部定期点検から
のコーティング売上が順調に推移してきております。
新築ビジネスモデルは今までどおり、既存ビジネスにおいては、コーティングのアフタ
ーメンテナンス (過去当社にてコーティングを注文して下さったお客様への提案)を実
施しておりますが、アフターメンテナンス課の強化を図ります。
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新規ビジネスは、ホテル並びに商業施設・その他へのコーティング展開を検討し、実行
出来る部隊を構築して参ります。戸建てへの展開もマンションと同様に実施中であります。
(ビル総合管理事業)
前事業年度は、新宿区の案件年間 7,000 万円(3 年契約)と、住宅供給公社の案件年間
3,000 万円(3 年契約)を落札いたしました。両案件とも最低価格制のため、通常の入札
案件と比較した場合、粗利も良く、3 年間の長期契約であるため、安定した管理業務の取
り組みも出来ます。今後、粗利がよく長期的な契約の入札に参加して良質な案件の獲得を
目指します。そのため入札参加に必要な条件の取得に努めます。
①登録階級を A ランクにする。(A ランクには売上 15 億円必要)
②ISO 取得、プライバシーマーク取得(平成 27 年取得)
③指定管理者への登録
(総合不動産事業)
当事業では従来行っていたマンションの買取再販事業からディベロッパーとして事業の
主軸をシフトし、居住用ファミリータイプの「ラヴォアシリーズ」、投資用 1K タイプの
「ラステュディオシリーズ」を展開しており、これらをコンスタントに供給していくこと
が目標です。
しかしながら、マンション分譲事業は景気・マーケットの変動リスクがあり資金回収ま
での事業期間も 1 年半から 2 年間要するため、本来金融機関からの資金調達が必須です。
加えて近年は事業用地の価格上昇や建築コストの高止まりなど、事業環境としては厳しい
状況が続いております。
そのためマンション分譲事業として今期は供給出来ず、来期以降の物件化の目途も立っ
ていない状況にあります。この先行き不透明な事業環境の中では、マンション分譲事業単
体での収益確保は容易ではないと想定されます。企業として収益を確保し、安定的に成長
していくためには、それ以外の事業も早急に構築する必要があると考えております。
こうした状況下、当事業では都心部の収益物件の売買事業に注力してまいりました。こ
れは小規模ビルやアパート、区分のマンションや事務所を取得し、バリューアップして転
売するというビジネスモデルです。自社保有期間においては賃貸収入が得られ、管理にお
いては、グループ事業とのシナジー効果も期待できます。
現在、金融緩和や 2020 年東京オリンピック開催等により、東京を中心に不動産価格は
上昇しており、不動産投資市況も拡大しております。今後もこの傾向は続くとみられ、将
来的にも収益不動産マーケットは有望かつ魅力的であると考え、情報収集とネットワーク
により仕入れ活動を強化していきたいと考えます。
当該事業には、資金が多いほど物件の選択肢、ビジネス機会も拡大します。エルトレー
ド単独での金融機関からの融資についても動いておりますが、上場子会社の性質上、親会
社での多様な資金調達手段についての検討も必要だと思われます。
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2 今期の業績予想及び今後の業績目標
平成 27 年 12 月期
(実績)
平成 28 年 12 月期
(予想)
平成 29 年 12 月期
(目標)
平成 30 年 12 月期
(目標)
(単位:百万円)
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
2,703
46
130
39
3,200
161
163
126
3,640
212
214
165
4,160
259
261
199
・業績予想及び業績目標の前提条件・数値根拠等
当社グループでは今後とも販管費の削減を継続的に行ってまいります。
また、事業別については下記に記します。
(ハウスケア事業)
① ディレクション事業(新築マンション)
平成 27 年度、当事業取引先の新築マンション年間総戸数は約 8,000 戸であり、約
8.3 億円のコーティング売上となりました。平成 28 年度におきましては、現地点で
の確定供給戸数は約 6,600 戸でありますが、最終的には供給戸数 7,000 戸(新規物
件のみ)になる見込みです。昨年度と比較し 1,000 戸程、供給戸数の減少となり、
販売率の低下が予想されますので、新規開拓並びに既存事業に注力し補ってまいり
ます。
② 既存事業
専有部定期点検によるスキムを拡充させ、マンションストック市場からのコーティ
ング売上を確保するため、管理会社への積極的な提案により、対象戸数を増加させ
てまいります。
コーティングのアフターメンテナンスにおきましては、下記の結果で推移しており
ます。
平成 26 年度 トーク単価 \42,069
平成 27 年度 トーク単価 \45,226
トーク単価においては、前年比 107.5%で推移しており、若干上昇しております。2
平成 28 年度、アフター対象件数 10,000 件(東日本)ありますので、アフターメン
テナンス課のさらなる強化を図り対応してまいります。
③ 新規事業
2020 年の東京オリンピックも視野に入れ、BtoB ビジネスの拡充を図ってまいりま
す。また、個人のお客様に対しては、戸建などマンション以外にお住まいの方への
アプローチも積極的に行ってまいります。
今後の動向として、前年比 105%程で売上は推移し、利益もそれに伴い増加する
予定です。
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(ビル総合管理事業)
① 得意先拡大
昨年、新設した営業部門により新規得意先(大手)獲得を図る。
また既存得意先に清掃業務以外(設備業務)の売り込みを行なう。
事業拡大の柱となる官公庁物件。地域性を活用し受託現場を増やす。
効率のよい現場の受託を増やす。
② 社員の育成
中堅社員から新入社員を中心に業務知識を向上させることにより、営業部門の強化
をはかる。
(総合不動産事業)
平成 29 年以降はマンション分譲事業又は中規模収益物件の売買事業を毎年 2 棟
行うことを想定しております。その内1棟は等価交換あるいは共同事業等資金需要
の少ない事業を予定しております。また、継続して行っている仲介事業も強化して
いきます。その為の人員の増強も必要不可欠であると考えております。当事業にお
いては、マンション分譲事業又は中規模収益物件の売買事業を展開するうえで、資
金の流動性が想定通りに進み、また、等価交換あるいは共同事業等も想定通りにな
ることを前提としております。
(注)上記に記載した予想数値は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成した
ものであり、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。
以上
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