平成28年度 施 政 方 針 説 明 平成28年大村市議会3月定例会 あ 本定例市議会にあたり、平成28年度の施政に関する方針と予算の 概要についてご説明いたします。 我が国の経済は、緩やかな回復基調が続いており、経済の好循環の 更なる拡大に向けた取組が進められているものの、今後の景気の先行 きは世界経済の動向など、不安定な要素を含んでいます。 社会を取り巻く環境は、少子高齢化や人口減少が大きな課題となっ ており、特に地方の人口減少は深刻化しています。 このため、国においては、地方の実情に応じた活性化の取組を、更 に強化しています。 本市においては、将来の人口減少に対応するため、地方創生への取 組を進めてまいります。また、質の高い市民サービスを継続的に提供 し、全ての市民が安心して、楽しく、活き活きと暮らせる よう、市民 と共に新しい大村市を創ってまいります。 -1- 平成28年度は 「教育・文化」、「農林水産 業」、「子育て支援」、「都市整備」、「経済・雇 用」、「高齢者・障害者支援」の6項目を柱として、市政運営に取り組ん でまいります。 1 教育・文化 未来を担う子どもたちが、郷土に誇りと愛着を持てるよう、ふるさ と学習の充実を図るほか、プロの合奏団による、未就学児を対象にし たコンサート等を実施し、豊かな感性を育む取組を推進してまいりま す。 子どもたちが、スポーツの世界で将来大きく羽ばたくことができる よう、スポーツ能力の測定を行い、適性を助言いたします。 中学校給食につきましては、本格実施に向け、食育指導計画の作成 等を行うため、モデル校を1校指定し、平成28年度中に 開始いたし ます。 小・中学校の図書室へエアコンを整備し、快適な読書環境づくりを 進 める ととも に、 理科 室や音 楽室 など の特別 教室 へ 扇 風機を 設置 し 、 -2- 快適な学習環境づくりを進めてまいります。 改正公職選挙法によって、選挙権年齢が18歳以上になることから、 子 ども 議会の 開催 や、 外部の アド バイ ザー及 びN PO 法人と 連携 し、 若い世代の政治や選挙への関心を高めてまいります。 大村市野球場のグラウンドや電光掲示板等の平成29年度中の完 成を目指し、整備に着手してまいります。 また、黒丸町に整備を進めている大村市総合運動公園において、砂 入り人工芝テニスコートの整備に着手してまいります。 -3- 2 農林水産業 消費者のニーズ等を把握するため、マーケティング調査に着手いた します。 また、外部のブランディングマネージャーを活用し、地場産品を掘 り起こし、磨き上げ、大村ブランドの確立を目指してまいります。 将来の農業を担う意欲、技術、経営能力に優れた 45歳未満の新規 就農者に対し給付金を給付するなど、担い手の育成を図ってまいりま す。 営農コストの削減を図るため、バイオマスエネルギーの導入に向け、 研究に着手してまいります。 もと ちく また、優良素畜 の導入を促進し、安全・安心で良質な畜産 物の安定 生産を目指してまいります。 漁業の基盤施設である漁港等の老朽化などを調査する機能診断を 実施し、長寿命化やライフサイクルコストの縮減を図るため、機能保 全計画を策定し、漁業の振興に努めてまいります。 -4- 3 子育て支援 妊 婦健 診等 の状況 をリ アル タイム で 確 認で きるシ ステ ムを 活用し 、 早期に健診未受診者への受診勧奨や保健指導などを行い、母子保健の 更なる充実に努めてまいります。 0~2歳児の保育ニーズが高い現状を踏まえ、受け皿となる小規模 保育施設の設置を進めるなど、保育環境を更に充 実 し て ま い り ま す 。 放課後の児童の安全で快適な環境を整備するため、学童保育施設の 新築や増改築を支援してまいります。 本年1月から小学生まで拡大した子ども医療費につきましては、中 学生までの拡大と無料化に向け、調査研究してまいります。 また、インフルエンザの予防や重症化を防止するため、これまで未 就学児までを対象としていた予防接種費用の助成を、小学生まで拡大 いたします。 民間のNPO法人と連携し、子どもの事故発生に関する調査分析を 踏まえ、事故の防止等を市民へ啓発するなど、子どもの安全な環境づ くりを進めてまいります。 -5- 4 都市整備 九州新幹線西九州ルートの開業に向け、新たな本市の玄関口となる 新大村駅(仮称)周辺を一体的に整備するため、土地区画整理事業に 着手いたします。 コンパクトで機能的なまちづくりを推進するため、居住や都市機能 の適正な誘導を図る立地適正化計画を、平成28年度中に策定いたし ます。 国道34号大村・諫早間4車線化の整備につきましては、平成29 年 度の 新規事 業化 に向 け、今 後も、「国道 34 号大 村・ 諫早間 整備促 進期成会」や県等と共に、国や地元選出国会議員等への要望活動を積 極的に進めてまいります。 また、高速道路アクセスの利便性向上や地域経済の活性化に大きく 寄与する「木場スマートインターチェンジ(仮称)」につ きましては、 平成29年度中の完成を目指し、整備を進めてまいります。 「 県 立 ・ 大 村 市 立 一 体 型 図 書 館 ( 仮 称 )」 に つ き ま し て は 、 平 成 30年度中の開館に向け、整備に着手いたします。 今後、コレモおおむら、市民交流プラザとの連携を 進め、3核1モ ールとして中心市街地の更なる活性化を進めてまいります。 -6- 5 経済・雇用 市内に立地する誘致企業と地場企業など、企業間のマッチングの場 を創出し、それぞれの強みを活かした技術協力や業務連携 等を積極的 に促進してまいります。 地場企業の販売促進を強化するため、大都市圏等で開催される商談 会などへの出展を推進し、中小企業を支援してまいります。 中小企業の経営改善や売上増加に関する指導、創業希望者等の相談 を行う(仮称)大村市産業支援センターにつきましては、平成28年 度中の設置に向け、積極的に取り組んでまいります。 また、多様な社会課題をビジネスモデルとして解決するための人材 を育成し創業につなげる、ソーシャル・ビジネスの創出に取り組んで まいります。 雇用創出の大きな核となる新工業団地につきましては、平成31年 度の分譲開始を目指し、工事に着手してまいります。 今後、本市で計画している大型事業等につきましては、市内経済の 活性化を図るため、市内業者が入札に参加できるよう取り組んでまい ります。 -7- ヒト・モノの流れが飛躍的に向上する、長崎空港の24時間化 の実 現に向け、県等と連携して取り組んでまいります。 私たちの生活に多くの恵みをもたらしてきた、宝の海である大村湾 につきましては、大村湾流域自治体5市5町で 組織する、大村湾を活 かしたまちづくり自治体ネットワークを活かし、広域的な交流を促進 してまいります。 -8- 6 高齢者・障害者支援 すべての高齢者が、元気に安心して暮らすことができる地域づくり を実現するため、「地域包括ケアシステム」を推進 いたします。 そのため、医療や介護、地域コミュニティなど高齢者の生活を支え る多様な人材で構成する「地域ケア会議」を各中学 校区に設置し、市 民 が主 体とな って 地域 課題の 解決 を図 る「高 齢者 地域 ネット ワー ク」 を構築いたします。 高齢者や障害者の介護支援のほか、市民生活を取り巻く多様な社会 の課題解決に向け、市 、企業、市民が連携・協力しながら取り組む拠 点施設として、中心市街地複合ビルの整備を年次的に進めてまいりま す。 ま た、 平成 27年 度か ら実 施した 飲食 店バ リアフ リー 改修 事業は 、 改修面積等の補助対象要件を緩和し、高齢者や障害者の外出支援を更 に促進してまいります。 -9- これらに加え、取り組む主な事業として、 ○ 上下水道事業 上下水道事業の経営につきましては、今後の水需要予測や 施設更新 に必要な財源などを考慮し、将来にわたって持続可能な経営基盤の確 立を図ってまいります。 また、安全でおいしい水を供給するため、市内全域で実施した漏水 調査の結果を踏まえ、総合的に評価した「大村市水道事業管路更新計 画」に基づき、老朽化した水道管路の計画的な更新に取り組んでまい ります。 さらに、大村湾の水質改善に向け、汚水の高度処理に着手してまい ります。 - 10 - ○ モーターボート競走事業 2年連続のSGレースとなる「チャレンジカップ競走」を開催いた します。また、更なる場外発売場の開設などを進め、収益の拡大を図 ってまいります。 平成29年度中のナイターレース導入を目指し、関係機関と協議を 進め、平成28年度中の着工に向け取り組んでまいります。 新たな顧客層の拡大を図るため、若者に人気のスポーツやマリンス ポーツを取り入れるなど、話題性を高めこれまでのボートレース場の イメージを一新してまいります。 ○ 病院事業 建替工事に着手した市立大村市民病院は、本市の中核病院として質 の 高い 医療サ ービ ス を 提供す るた め、 平成2 9年 4月 の開院 に向 け、 着実に工事を進めていくとともに、診療体制等について指定管理者と 十分に協議してまいります。 - 11 - ○ 行財政改革 今後、少子高齢化などによる社会保障費の増大や公共施設の老朽化 による再整備など、限られた財源の中で様々な課題 に対応していく必 要があります。このため、改めて 事業の必要性や実施手法、対象等を 見直し、将来にわたって安定した財政基盤の構築を図ってまいります。 ○ ねんりんピックの成功に向けて 本年10月に、長崎県で初めて「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」 が開催され、本市では、卓球、ラグビーフットボール、ボウリングの 3種目が行われます。 全国から訪れる選手や観客などに満足いただけるよう、おもてなし や地域の情報発信に取り組み、大会の成功を目指してまいります。 ま た、 この 大会を 契機 に、 更に市 民の 健康 保持 や 増進 、社 会参加 、 生きがいづくりを図ってまいります。 - 12 - 平成28年度の予算規模につきましては、 一般会計 378億3千万円 特別会計 国民健康保険事業会計など 191億9千万円 企業会計 モーターボート競走事業会計など 878億円 を計上しております。 これを前年度当初予算と比較しますと、 一般会計 6.3%の増 特別会計 2.3%の減 企業会計 6.7%の増 となっております。 - 13 - 主な新規事業としましては、 ○ 中学校給食 本格実施に向け、食育指導計画の作成等を行うため、モデル校を1 校指定し、平成28年度中に開始します。 ○ 学校施設環境改善事業 快適な学習環境づくりを進めるため、市内の小・中学校の図書室へ のエアコン整備や理科室、音楽室などの特別教室へ扇風機を設置しま す。 ○ 自殺対策の更なる推進 厚生労働省が実施する「自殺の実態解明と効果的な介入プログラム の開発に関する学際的研究」へ、連携自治体として参加し「支えあい、 いのちを守る大村市」を目指します。 ○ にこにこ畜産経営事業 良質な畜産物の安定生産による経営基盤の強化を図るため、優良 もと ちく 素畜 の導入等に対し助成します。 - 14 - ○ 子どもの学習支援事業 生活困窮世帯の子どもに対して学習支援を行い、学習意欲や学力向 上を図ります。 ○ 中小企業人材育成支援事業 優秀な人材の確保や育成を推進するため、中小企業大学校などへの 研修費用を助成します。 ○ 地場企業販売促進力強化支援事業 中小企業の販路拡大を支援するため、大都市圏等でビジネスマッチ ングなどの商談会に出展する費用を助成します。 ○ 廃油リサイクル推進事業 循環型社会を推進するため、家庭から排出される使用済み食用油を 回収し、バイオディーゼル燃料としてリサイクルします。 ○ ふれあい収集事業 ごみの搬出が困難な高齢者や障害者等を対象に、戸別収集を実施し ます。 - 15 - ○ 乳がんエコー検査費用の助成 乳がんを早期に発見するため、30歳から39歳の女性のエコー検 査に係る費用を助成します。 ○ シティプロモーション推進事業 厳しくなる自治体間競争の中で選ばれる大村市を目指し、本市の魅 力や地域資源を市民と共に再発見し、磨き上げ、効果的かつ戦略的に 市内外へ発信していきます。 - 16 - 以上、平成28年度の施政方針を申し述べました。 これ からも 、長 崎県 をけん 引す るト ップラ ンナ ーと して、「 行きた い!働きたい!住み続けたい!」幸せを実感できるまちの実現に向け、 一般会計予算378億3千万円、 「みんなで やるぞ オール大村!」で、 3 7 8 3 取り組んでまいります。 市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い 申し上げます。 - 17 - - 18 -
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