● アイスランド 語 フレ ーズ こん に ち は : G ó ð a n d a g i n n ( ゴ ウ ザ ン ダ イ イン ) こん ば ん は : G o t t k v ö l d ( ゴ ット クヴ ォルト) ありが とう : T a k k f y r i r ( タック フィリル ) さような ら : B l e s s ( ブ レ ス ) す み ま せ ん : A f s a k i ð ( アフ サ ギ ス ) ご め ん な さ い : F y r i r g e f ð u ( フィリル ゲ ル ズ ) い くらで す か? : H v a ð k o s t a r s v o n a (クワ ズ コ ス タ ス ヴ ォナ ) 乾 杯 : S k á l ( ス カゥル ) ●時差 9 時 間 、日 本 の 正 午 が アイス ランド の 午 前 3 時 。サ マ ー タ イム 制 は 導 入されてい な い。 ● 電 圧とプ ラグ 220V, C型 ● インタ ー ネット レイキャヴィーク市内の大多数のホテルやカフェでwifi利用可能。 ●水 水 道 水 が 飲 用 可 能 。軟 水 。 ● アイスランド へ 行くに は? 直 行 便 が 就 航して い な い た め 、ヨ ー ロッパ の 主 要 都 市 で の 乗り換 えが 一 般 的 。 コ ペ ン ハ ー ゲ ン や ロ ンド ン な ど か ら 同 日 接 続 可 能 。 日 本 か ら 同 日 乗り継 ぎ で アイス ランド に つ くと 深 夜 、出 発 は 早 朝 。 ● アイスランド の 旅 行 の 仕 方 1)個 人 旅 行 電 車 が な い の で バ ス や レ ンタ カ ー を 利 用 する 。 ゴ ー ル デ ン サ ー クル や ブ ル ー ラグ ー ン の 観 光 地 を 巡 る に は レ イ キ ャヴィー ク の 日 帰りツ ア ー に 参 加 する の が 効 率 的 。 長 距 離 バ ス も 走って い る が 本 数 が 限 ら れ て い る の で 事 前 の 確 認 が必要。 レ ンタ カ ー で の 旅 行 も 可 能 だ が 、レ イ キャヴィー クを 離 れ ると 舗 装 さ れ て い な い 道 も 多 く、走 行 に は 十 分 注 意し た い 。レ ンタ カ ー を 借りる 際 に は 、日 本 の 免 許 証 を お 持 ち の 方 の 場 合 、国 際 免 許 証 お よ び クレ ジットカ ード の 提 示 が 必 要 。 2)団 体 旅 行 日 本 か ら 一 緒 に 出 発 する 団 体 旅 行 、アイス ランド ま で は 自 分 で 行 き 現 地 で 参 加 する 団 体 旅 行 が あ る 。 移 動 や ホ テ ル の ことを 考 え な くて い い の で 利 便 性 が い い 。 後 者 の 場 合 は ツ ア ー 終 了 後 、アイス ランド で の 宿 泊 を 延 長 するこ とも 可 能 。 ● 旅 行 の シ ーズン ピ ー クシ ー ズ ン は 5 - 9 月 。日 照 時 間 が 長 く、大 自 然 で の アクティビ ティを 含 め た ツ ア ー が 人 気 。 9 - 4 月 半 ば は オ ー ロ ラ 鑑 賞 を 楽し め る シ ー ズ ンとな る 。 アイス ランド は 一 部 離 島 を 除 い て 北 極 圏 に 入って い な い の で 、一 番 日 の 短 い 冬 至 の 日 で も 4 - 5 時 間 の 日 照 時 間 が あり、冬 の ツ ア ー で も日 中 の 観 光 が 十 分 楽し め る 。 ●通貨 1 クロ ー ナ 0 . 9 円( 2 0 1 5 年 8 月 現 在 ) ● チップ 基 本 的 に 不 要 。た だし 、専 用 車 や 現 地 ガ イド の 手 配 をし た 場 合 に は 、ド ラ イ バ ー や ガ イド に 支 払うの が 慣 例 。 アイスランド 概 要 正式名:アイスランド共 和 国 時間:年 間を通じてグリニッジ標 準 時(G M T)を採 用。 国旗:青地に白の縁取りのある赤い十字。色はそれぞれ、 赤:火山の火、白:雪と氷河、青:遠くから見える山、を表す。 氷河:国土の1 1 , 9 2 2 k m 2(4 , 6 0 0 平方マイル)を覆う。ヴ ァトナヨークトル国立公園はヨーロッパ最大の国立公園。 面積:1 0 3 , 00 0 km 2(4 0 ,0 0 0 平 方 マイル)- 北 海 道と四 国を足したくらい。 標高最高点:クヴァンナダルスフニュークル-山頂 2,110m 人口:3 2 5 , 00 0 人(2 0 1 4 年 1月現 在)平 均 年 齢:3 5 . 6 才 天然資源:魚類、水力、地熱エネルギー 首都:レイキャヴィーク 主 な 市 街 地とその 人 口(訳 注:主 要都市および 人 口?)は、レイキャヴィーク*( 1 1 8 ,0 0 0 人) 、コゥパヴォーグル *( 3 0 ,0 0 0 人)、ハプナルフィヨルズル* (25, 00 0 人)、アクレイリ(1 7 ,0 0 0 人)、レイキャネスバイ ル(14, 00 0 人)。 *は首都 圏 の 都 市 政治体制:議 会 共 和 制 言語:アイスランド語。英 語 は 広 範 囲で 話される。 宗教:主 にキリスト教 自然災害:火山活動、地震、雪崩、氷河融解による洪水 参考サイト i c e l and.i s vi s i t i c e l and.c om Ins p i re db yi c e l and.c om S afe t rave l .i s E n.ve du r.i s(アイスランド気象庁) R oad.i s S t at i c e .i s E n.i s l and.i s C b .i s(アイスランド中央銀行)s c he ng e nvi s ai nfo.co m 通貨:アイスランドクローナ(I S K) © PROMOT E ICELAN D 2016 Promote Iceland 発行 P romoteiceland.is 印 刷:イーサフォルダルプレンツミザ エコ認可印刷 MYSTERIOUS ICELAND 作 家 ジュー ル・ヴェルヌが か の 有 名 な 冒 険 小 説 『 地 底 旅 行 』で 、出 発 点 に ス ナイフェル スヨーク トル 氷 河 を 選 ん だ の は 、決して 偶 然 で は な い 。 「予想 外」が 当たり前の国 アイスランドを一 言で表 現するのは難しい ―この国は、はっきりした二 面 性を備えている。 「火と氷の 地」と称されているように、この国には、世 界 有 数の活 火 山 と、ヨーロッパ 最 大の氷 河 が 存 在する。 そしてアイスランドは、 「光と闇の地」でもある。北極圏より さらに二面性を挙げよう―アイスランドは、古い伝統を誇 わずか南に位置するこの国では、夏はほぼ日の沈まない白 る、新しい国だ。ヨーロッパで最後に入植した島であるに 夜が続き、冬はわずかな日照時間の長い夜の日々だ。 しか もかかわらず、西暦930年には世界最古の民主議会が創設 し、そうした暗く長い冬の間も、気候は比較的穏やかだ。そ されている。当時議会が置かれたシンクヴェトリルはユネ して何より、オーロラという自然が織りなす最も壮麗な光 スコ世界遺産に登録されている。同地は、北米プレートと 景を眺めることができる。澄み切った闇夜をバックに、エメ ユーラシアプレートの境界(裂け目)に位置し、毎年数セン ラルドに煌き踊るオーロラがよく出現する。 しかし、グズグ チメートルずつ、その裂け目が広がっている。シンクヴェト ズしていては駄目だ。オーロラは、その多くが現れたかと思 リルでは、2つの大陸間を徒歩で、あるいは泳いで横断す いきや、すぐに消えてしまう。まさに、気まぐれなアイスラン ることも可能だ。南西部の苔生す溶岩平野から、中部の荒 ドの天気のごとく、である。 涼たる高地を経て、北西部のフィヨルドの断崖まで、アイス 今日はあいにくの天気―そんな時も、5分間待ってみよう。 ランドの風景や明るさは極めて多様性に富んでいる。例え 少なくとも、地元の人々はそんな言葉をかけてくれるだろ う。平均気温を見れば快適な気候だが、晴れから突然の降 雨、そしてまた晴れ、と天気がめまぐるしく変化する場合が ある。このため、外出時の服装選びも大変だ。 しかし、こん な気まぐれな天気も、季節の変化に応じて、また通りを曲 がるたびに異なる姿を見せるアイスランドの風景や陽の光 ば、草木も生えぬ高地帯など、あまりにこの世ならざる光景 に、まるで火星にでも降り立ったような気分になる、ともよ く言われる。火星探査車「キュリオシティ」が撮影した写真 と見比べても、確かによく似た光景が広がっている。それ だけではない。北部の溶岩平野は、NASAの宇宙飛行士訓 練場として、あのニール・アームストロングも、人類初の月 を、さらに豊かで多様なものにしているのだ。 面着陸ミッションの前に、この地で訓練していたのだ。 こうした「予想外」の要素に満ちたアイスランドで、魔法使 驚きの光景は地表にとどまらない。地表の下にも多くの魅 いや幽霊、妖精、 トロール、ヒドゥン・ピープル(隠れ住む人 力がある。アイスランドには何百という地下洞窟があり、そ 々)などの神秘的存在が現れる民話が広く伝承されてきた の多くを探索し、眼を見張るような光景を味わうことができ のも不思議なことではない。多くの物語に、長く暗い冬の る。夏の間には、アイスランドの誇る火山内部にまで入り間 夜の影響がにじみ出ている。また、夏期の白夜をテーマに 近で眺めることも可能だ。 した作品もある。 アイスランドが 誇る 8 つ の 壮 麗 な 経 験 オーロラ 冬 の 夜、寝 転んで 澄んだ 暗 空を見 上 げ、空を舞う魅 惑 のオーロラを眺 める-まさに唯 一 無 二 の 経 験 だ。不 意 に始まるこの 天 空ショーは、待 つ だ けの 価 値 が 十 二 分 にある。 北極圏 アイスランドは、北 極 圏 の すぐ下に位 置している。た だし、沖 合 4 0 k mにある小さな 島 は 一 部 北 極 圏 内 に属している。住人 1 0 0 名 足らず のグリムセイ島 は、何 十 万 種 の 鳥 の 生 息地であり、バードウォッチャーにとってまさに天 国である。 2つの大 陸プレートの境界線 大 西 洋 中 央 海 嶺 に位 置していることもあり、アイスランドは、大 陸プレ ートの 間 に立てる 世 界でも数 少 な い 国である。ユーラシアプレ ートを徒 歩で 横 断して、この 星 の か つての 姿 に思 いを馳 せるのもよい だろう。 氷河 この 国 の 緑 の 多さを目の 当 たりにして、 「氷 の 国 =アイスランド」という名 称 に違 和 感を覚 える人 が いてもお かしくな い。しかし、実 際この 国 には、か なり広 い 氷 の 地 が 広 がっている。 アイスランドには、ヨーロッパ 最 大 の 氷 河 が 存 在し、国 土 の 1 0 分 の 1 は 氷 に覆わ れている。 地下世界 多くの 火 山 が 存 在 するアイスランドの 地 下 には、無 数 の 洞 穴 や 洞 窟 が 存 在し、溶 岩 により形 成され た 壮 麗 な 光 景 が 広 がっている。そのうち、未 だ 内 部を探 索してい な い、あるい は 発 見 す らされてい な い 洞 窟も数 多く存 在 する。 真 夜 中の太 陽 神 秘 的 なアイスランドの 夏。一日中 沈まぬ 太 陽 に照らされ 、アイスランドは 眠りの 時を 迎えることが な い。真 夜 中 に浮 か ぶ 太 陽 の 下をそぞろ歩 けば、また 一 味 違うアイスラン ドを眺めることができるだろう。 露天風呂 霜 雪 が 降り、冷 た い 風 が 吹き付 ける時 期 になると、人々の 足 は 近 隣 の 温 水プール や 天 然 の 温 泉 へと向 かう。アイスランドの自然 の 両 極 端を味わうベストの 方 法 は、ま さにその 二 面 性を直 接 肌で 感じることだろう。 豊 かな静けさ アイスランド 以 上 に 落ち 着 い た 時 間 を 過ご せる 土 地 は な い 。ヨー ロッパ で 最 も 人 口 密 度 が 低 い 国 で あるアイスランド は 、大 自 然とつ な がり、自 分 が 地 上 最 後 の ひとりに なっ たような 気 分 を 味 わ える。 火 山 - アイスランド の 現 実 アイスランドに暮らす人々にとって、火山活動は逃れられない現実だ。人々は長 年の生活の中で、火山がもたらす負の側面を受け入れると共に、地熱エネルギ ーや豊かな自然環境などから、少なからぬ恩恵も享受してきた。 アイスランドは大西洋中央海嶺の上に位置している。この海嶺は、北アメリカプ レートとユーラシアプレートの分離によって生じた全長40,000 kmにわたる海 洋底の裂け目である。2つのプレートが接する部分で裂け目が少しずつ広がっ ており、土地は現在も年間約2.5 cmの速度で離れている。火山帯の西側であ るアイスランド西部は北アメリカプレートに、東部はユーラシアプレートに属し ている。つまり、アイスランドは実際には2つの大陸に属しているのだ。 アイスランドは、地球上で火山活動が最も活発な地域のひとつに数えられてい る。アイスランドでは、平均で5年に1回のペースで火山活動が発生している。中 世以来、地球の表面を覆う溶岩全体の3分の1はアイスランドで噴出したものだ。 また、記録に残っている中で世界史上最大の溶岩流は、アイスランドで1783年 夏に発生したものである。 この時は、ヴァトナヨークトル南西のラキ火山に長さ 25 kmにわたり多数の噴火口が出現し、14 km3もの溶岩が噴出した。 しかし、アイスランドの自然に感動的な美をもたらしているのもまた、この地 質 学 的 活 動である。山岳風景、黒色の溶岩平野、地熱を用いたプール、間欠 泉は、火 山活動と自然的構成要素の長期にわたる相互作用により生み出さ れたものだ。アイスランドの人々は、莫 大な地 熱エネルギー資 源という形で も、火 山 活動の恩恵を受けてきた。住居の90%以上が、暖房に地熱を利 用し ている。地 熱は、現 存するなかでも最も安 価 かつクリーンなエネルギーのひ とつである。温泉はほぼ全土にあり、また、氷河火山からの雪解け水は、水力 発 電の豊 富な資源となっている。 地殻のすぐ下にこれほどの力が存在するアイスランドでは、安全が最大の関心 事だ。地震活動はすべて厳重に監視され、インフラは自然災害に耐え得る構 造設計になっている。そのため、深刻な脅威が発生することは極めて稀である。 11 12 オーロラが舞い踊るのを見た経 験は? 澄 ん だ 冬 の 夜 、この 壮 麗 な 自 然 現 象 を 味 わ おうと 多 くの 観 光 旅 行 が 催 行 さ れ て い る 。 深い闇の広がるアイスランドの冬。しかし、そんな夜 にも、わくわくするような瞬間が訪れることもある。9 月から4月にかけて、アイスランドには自然がその姿 を壮大に誇示する、オーロラという特別の楽しみが あるのだ。ローマ神話の暁の女神、アウロラとギリシ ャ神話の北風の名であるボレアスにちなんで名づけ られたこの現象が発生するのは、極北の高緯度地域 に限られていることから、シンプルに「ノーザン・ライ ト」と呼ばれることも多い。 オーロラは太陽面爆発で太陽から放出される分子 によって生み出される。この分子が地球の磁場にあ る大気と作用し、エネルギーが放出されて、空に様 々な色合いの光を放つのだ。オーロラは、地球の表 面のはるか上空、大気が極めて薄くなる高度100 ~250 kmで発生する。 る。アイスランド滞在中にオーロラを確実に鑑賞でき る保証はないが、人口集中地域、特に夜も明るく照 らされている首都圏を離れれば、オーロラに遭遇す るチャンスは俄然高まる。 なお、レイキャヴィーク市内でもオーロラを見ること は可能だ。オーロラのニュースは、寒い冬の寒夜に 地元住民の間に瞬く間に広がり、地元でこの素晴ら しい光景を眺めようと誘い合うことも多い。オーロラ を見るチャンスを逃すのは、オーロラが発生していな いからではなく、真夜中に、または早暁に空を見上げ ていないから、というだけの場合が多い。 夜 更 かししてで も窓 の 外 を 見 上 げる価 値 が あるか どうか 、どう判 断したらよい か 。日の 出 、日の 入りと 月の 出 の 時 刻 、雲 量 を 含 めていくつ か の 要 素 が あ る。アイスランド 気 象 庁で は 、ウェブ サイト( w w w . v e d u r . i s )にこうした 情 報とともに 便 利 なオーロ 澄み切った冬のアイスランドでは、この目を見張る ラ活 動 予 報 を 掲 載している。予 報 は 0 ~ 9 の 指 数 ような―ただし気まぐれな―自然現象を味わうため で 示されており、見られる確 率 が 最も高 い の は「 9 に、多くのオーロラツアーが催行される。オーロラの 理想的な鑑賞場所はその時々で変わるが、ガイドは、 」である。暗く澄 ん だ 夜であ れ ば 、この 指 数 が 3 、あ るい はさらに 低 い「 2 」であっても、オーロラの 壮 麗 どのような夜でも、オーロラ鑑賞に最適な場所と状 な 光 景 をとらえるに は 十 分 だ 。 態を見つけ出す「オーロラハンティング」に長けてい PURE ICELAND ス パ は 現 代 の 発 明 だ が 、地 熱 を 利 用した 温 水 プール入 浴 は 、入 植 時 代 ま で さ か の ぼ る 古 来 の 伝 統 である 。 アイスランド: 自然の宝庫 アイスランドには 、1 7 0 以 上 の 地 熱 エネ ル ギ ー 温 水プ ー ル が 存 在 する。 アイスランドの料理では、ピュアな自然の中で栽培され、飼 育され、捕獲されて、最大限の手間をかけて生産される、質 の高い原材料が豊富に使われている。漁業はこれまで、アイ スランド最大の産業であった。アイスランドではタラが最も 豊富で、長きにわたりアイスランドの食文化を支えてきた。 淡水漁としては、多くの河川でサケとアークティック・チャー (ホッキョクイワナ)が獲られている。アイスランドの羊は、 山岳地帯で自由に草を食んでのどかな暮らしを経て、秋が来 るとふもとにおろされる。この素晴らしい自然の生活は、ア イスランドのラム肉がそのたぐいまれなテイストによって世 界で名声を得ているという事実と、どこかで関係しているの かもしれない。 アイスランドは北大西洋海洋性気候で安定した風が吹くた め、空気もきれいである。また、国の電力需要の大部分が 再生可能なエネルギー源で賄われている。この国の建物の 90%以上、そして170のプールの大部分の熱源として、化石燃 料よりもずっとクリーンな地熱エネルギーが使われている。 アイスランド人は、有名なブルー・ラグーンやミーヴァトン・ネ イチャーバスなど、天然の温泉と地熱ラグーンも楽しんでい る。これらの温泉に多く含まれるケイ酸塩その他のミネラル には、特にエイジングケア効果がある。水泳は長期間にわた り、アイスランドで人気の娯楽であった。首都圏は水泳プー ルの数の多さを誇り、またどんなに小さな町であっても、そ のほぼすべてが公営の水泳プールを備えている。水泳を習う ことは学校のカリキュラムに含まれており、あらゆる年齢層 がプールに集い、地熱による温水浴槽でリラックスできる時 間を楽しんでいる。この国では、プールが諸外国の地方パブ のような役割を果たしており、プールに行けば、町で最新の 噂話を耳にできるだろう。 アイスランドでは飲料水の質も並外れて高い。これは山々や 氷河から流れ下る河川が豊富に存在するためである。事実、 水源からとった水をそのまま飲んでも全く安全である(ま た、そうすることが推奨されている)。別の言い方をすれば、 水源に管をつなぐだけで水道になるのである。 アイスランド 料 理 を 味 わう アイスランド 料 理 最 大 の 特 長 は 、そ の ロケーションにあ る。世 界 有 数 の 漁 場とクリーン な 自 然 環 境 に 囲まれてい るアイスランド のレストラン は 、手 に 入る限り最 も純 粋 な 素 材 を 用 いることが で きる。 アイスランドにおける食料生産で重視されているのは、品 質と素材の新鮮さである。獲れたばかりの魚であれ、自由 に草を食んで育ったラムであれ、有機栽培の野菜や昔なが らのやり方で作られた海塩であれ、アイスランドの純粋な 自然が、国内外の市場にヘルシーな食材を提 供している。 サステナビリティと安定した生産に重きを置いている。 アイスランド人は何世 紀にもわたって、食品の生 産、保 存 と調 製に工夫と創造 性を発揮してきた。創造的思考が、 新しい 新 鮮な製品と、胸が踊るような美味しい料理を生 み出しているのだ。アイスランドの魚はその質の高さでよ く知られている。責任ある漁 法で捕獲され、きわめて高い 業 界基 準を遵守して生 産されるため、垂涎の的の食材と なっている。ラム肉も柔らかさで 知られ、アイスランドの 誇れる食材のひとつとなっている。 有機 野 菜は、国中にある地 熱 を利用した温 室で 栽 培さ れ、この国の需 要 の多くを満たしている。美味しく、低 脂 肪で高タンパクのヨーグルトに類 似した乳 製品、スキール もまた、この国ならではの美味のひとつに数えられてい る。こういった様々な新 鮮食材が、アイスランドの豊 かな 食 文化の根 底を成しているのだ。 アイスランドの料理 人は、新たなスタイルの北欧料理を取 り込んでいくことに情熱を燃やしてきた。その基本理念と は、地域ならではの食材を振興し、純粋さ、シンプルさや 倫理的生産を重視することである。このため、メニューは その時々に旬な食材に応じて変幻自在である。アイスラン ドの自然、人、そして文化のすべてが、アイスランドの食品 生産と料理に影響を及ぼしている。アイスランドにはクオリ ティの高い様々なレストランが立ち並び、その多くが地産の 新鮮食材のみを使 用している。伝 統的な料理にこだわるレ ストランもあれば、新たな調理法を模索しているレストラン もある。アイスランドには、世界でも有名な賞を受賞してい る料理 人も多く、新鮮でクオリティの高い食材と家族の食 の伝 統、画期的なアイデアや匠の技をより合わせて、一度 食べたら忘れられない、美味しい料理を提 供している。 アイスランドのおすすめ 料 理 スキール 発酵乳製品のスキールは、食感はヨーグルトに似ているが、製法的にはソフトチーズで ある。低脂肪、高タンパクであることから人気を博しており、ブルーベリーや少量のクリ ームとよく合う。アイスランドの健康食品として有名。 ラム肉 アイスランドの羊は伝統的に、夏の間は高地で放牧されて、主に山岳地帯のハーブを食 べて育てられている。そのため、脂身の少ない肉質に、繊細な味わいが加わっている。 プロックフィスクル 茹で たタラ、ジャガイモとタマネギが入った ホワイトソースのフィッシュシチュー。ラ イ麦 パン「ルグブロイズ」が 添えられる。元々は 余った 食 材を合わ せ た 料 理 だった が、 現在ではアイスランドのオリジナル 料 理とされている。 ルグブロイズ アイスランドのライ麦のみで作られた、黒色でずっしりとしたパン。通常は甘味があり、昔 から壺に入れてオーブンで焼くか、温泉近くの地中に埋めた特製の木樽に入れて蒸し焼 きにされていた。魚料理に添えられることが多い。とてもヘルシーな一品。 ハルズフィスクル 通常、タラから作られる干し魚。非常に多くのタンパク質を含んでいることから、アイスラン ドの健康食品のひとつに数えられている。あらゆる年齢層に人気のおやつで、少量のバタ ーをのせるとさらに美味しい。 アイスランディック・ブレネビン 厳密に言えば「料理」ではないが、一般的には「ブラック・デス」と呼ばれるこの蒸留酒は、ア イスランドの食文化に欠かせない一品。発酵させたジャガイモから作られ、キャラウェイシ ードで風味付けしてある。通常は冷やして飲むが、飲み過ぎには注意。 アークティック・チャー アークティック・チャー(ホッキョクイワナ)は最北部に見られる美味な淡水魚である。アイスラン ド料理には不可欠な食材で、乾燥、塩漬けなどで保存する、燻製、網焼きなどの調理法がある。 アイスランド地ビール 生産が始まったのは比較的最近であり、アイスランド人がビールを飲み始めたのは 1989年以降のことである。近年では急成長して国中に数多くの小規模なブルワリーが 作られるようになり、今ではアイスランド産の地ビールが容易に手に入る。 キョットスーパ 「肉のスープ」という意味になるアイスランド・キョットスーパは、ラム肉と野菜が入ったボ リュームのあるスープ。冬の人気メニューだが、レストランや家庭では年中食べられている。 アイスランド風ホットドッグ ここ数年、 アイスランドのホットドッグはその知名度を増している。正しくは「eina með öllu」 (「エイ ナ・メズ・オットル」全部乗せ) として注文すると、 フレッシュオニオン、 フライドオニオン、ケチャップ、 スイートマスタードと、ハーブ・ピクルス入りのレモラジソースをのせたホットドッグを味わえる。 CULTURAL ICELAND アイスランド の 文 化 は 、外 界 から隔 絶 され た そ の 地 勢と、厳し い 自 然 の 力 によって 培 わ れてき た 。昔 からの 習 慣 や 伝 統 に 強 く根 ざしつ つ 、現 代 のアイスランド 社 会 は 近 代 性と革 新 性 を も兼 ね 備えている。 ÍSLENSK MENNING* アイスランド 語 は 、この 島 国 の アイデンティティとして 常 に 不 可 欠 な 要 素 で あっ た 。現 在 北 欧 の 人々が 使 用して いる 言 語と比 べ て、アイスランド 語 は か つ て 北 欧 諸 国 で 話 されて い た 古ノルド 語 に 極 め て 類 似して いる。 アイスランドはヨーロッパで入植が行われた最後の国であり、現 この言語を維持していこうと強く意識してきた努力の賜物と言え 在に至るまで、ヨーロッパ大陸で最も人口密度の低い国である。 る。こうした言語 保護 運動は、デンマーク文化の脅威を受けた18 スカンジナビアとイギリス諸島からの移民が入植したのは10世紀 世紀頃に始まり、それ以来、同運動はアイスランドにおける重要 のこと。それ以後、北大西洋に位置していることもあり、20世紀 な言語政策となっている。 初頭に至るまで、主に農業と漁業に従事する人々が暮らす国とし て、諸外国との接触もほとんどなかった。 11月16日は「アイスランド語の日」と命 名されており、毎年、教育 文化 相がアイスランド語の発展に何らかの寄与をしたアイスラン アイスランドの文化は、こうした孤 立と厳しい自然の力によって長 ド人に対してヨーナス・ハットルグリムソン賞を授与している。な 年にわたり培われてきた。ここから、家族の絆が固く、伝 統を敬う お、この日は、19世紀にデンマークからの影 響に抗してアイスラン 強い気概を持ち、自然との結びつきを大切にする、強くしなやか ド語を守った人物でアイスランド国民から敬愛されている国民詩 な国が形成されてきたのだ。 人、ヨーナス・ハットルグリムソンの誕生日である。 何世紀もの間、アイスランドでは、伝承文学と小説の分野で独自 新しい概念に対して外来語を当てるのではなく、新たなアイスラ の伝 統を育んできた。特に、10~11世紀から書き始められた大長 ンド語を創造するか、あるいは時代とともに意味がかみ合わなく 編歴史物語『アイスランド・サガ』がその出発点と言えるだろう。 なってしまった古い言葉を再度採用するという努力がなされてき 「アイスランド人は、この『サガ』を当時書かれた原文そのままで た。例えばコンピューターという言葉は、tölvaだが、これはtala 読むことができる」-とはやや大げさかもしれないが、そう言いた (英語で“digit ”)とvölva(同“seeress”)を合わせたものであ くなるほどに、アイスランド語は何世紀にもわたって大切に維持 る。またiPadにあたる言葉はspjaldtölva だが、これもspjald されており、北欧諸国の中でも最も変化の少ない言語である。こ (英語で“tablet ”)とtölva(同“computer ”)からの造語だ。ま うして受け継がれてきた文学作品と言語という財産が、アイスラ た、言語を守るために、アイスランドの新生児の命 名に際しては、 ンドの今日までの文化を形成しているのだ。2011年、レイキャヴ 予め承認済みの名前データベースから選ぶか、あるいは特別命 名 ィクは英語圏以外の都市としては初めて、ユネスコの「文学都市」 委員会に承諾 依 頼を提出する必要がある。委員会では、申請した に指定された。アイスランドでは毎年、国民一人あたり他のどの 名前がアイスランドの正しい綴りおよび文法の規則に準拠してい 国よりも多くの本が出版されている。 るかに基づき、承認/却下の判断が下される。 アイスランド人は、民間伝承および 伝 統と強い結びつきを保って またこの国では、公にファミリーネームを使 用するヨーロッパの慣 いる。他には見られない祝日がいくつもあり、古代スカンジナビア 習に従わず、父方および母方のファースト・ネームを反映する命 名 の伝 統に関連したフェスティバルも数多く開催されている。その 制度を維持している。すなわち、ラストネームは単に父方あるいは 他 、キリスト教 暦と関連した行事もあるが、多くのアイスランド人 母方の息子または娘であることを意味するだけで、大統領や首相 は、今日ではあまり宗教色のない形で祝っている。文化が習慣や を含めて、誰もがファースト・ネームで呼ばれるのだ。 伝 統に強く根ざしている一方で、現代のアイスランド社会は近代 的かつ革新的だ。生活水準は高く、幅広い政治的自由が許され、 持続可能な開発と環境に対するコミットメントについて積極的な 役割を果たしている。 ÍSLENSK TUNGA** アイスランド語は、この島国のアイデンティティとして常に不可欠 なお、アイスランド語由来の英語が2つ存在する。どちらも(当 然といえば当然だが)、地質学関連の言葉だ。ひとつは間欠泉 (Geyser)で、アイスランド語のGeysirに由来する。もうひとつは 科学用語で、氷河の下からの火山爆発などで、突然、急速に氷が 解氷することによって生じる洪水 (Glacial outburst flood) のこと。 アイスランド語でJökulhlaupと言う。 な要素であった。現在北欧の人々が使 用している言語と比べて、 アイスランド語はかつて北欧諸国で話されていた古ノルド語に極 めて類似している。これは何世紀にもわたる孤立、また国家として *アイスランド文化 **アイスランド語 他 国とは かなり異 なる アイスランドの クリスマス アイスランドで 迎える祝 日 アイスランドは、祝日を迎えるには理想的な場所だ。アイスランド ひとり街まで徒歩で降りてきて、子供たちに小さなプレゼントを 文化にはクリスマスの伝統が豊かに盛り込まれている。また、光輝 届けるのだ。 しかし、いつもそうとは限らない。悪さもするのがユ く祝祭には「暗闇」が重要なのだ。 ール・ラッズだ。アイスランドの民話によれば、そうした性格は、遺 アイスランドでは、13日間にわ たってクリスマスを祝う。美 味し い 料理と家族を囲み祝われるの が 伝 統 的 な 過ごし方である。こ の 時期はちょうど一年で一 番 夜 が 長 い 時 期であり、また 再 び日照 時 間が長くなっていくタイミングでもあるた め、クリスマスは 多く のアイスランド人の心 に深く根ざしたイベントとなっている。アイ スランド人は、ユーレタイド(Yulet id e)と呼 ば れるクリスマスの 祝祭において、とりわけイルミネーションに力を注ぐ。クリスマス 伝や育てられ方に原因があるのではないかという―なんとユー ル・ラッズは、いたずら好きの子供を煮込んだシチューが好物と いう、頭を三つ持つ人食い鬼女グリーラ(Grýla)と、その3番目の 夫でこれまた醜い化け物、レッパルージ(Leppalúði)との間にで きた子ども達なのだ。さらに悪いのが、飼い猫のヨゥラコットゥリン (jólakötturinn)。この猫は、クリスマスの日に新しい服をプレゼ ントに貰わなかった子どもを食べてしまうと言う。 用 のイルミネーションで屋 内 外を飾る。そして世 界 中 の 人々と同 大晦日は、アイスランドでも一番盛り上がる一夜だ。花火が夜通し 様 に、華やかなデコレーションを施したクリスマスツリーを部 屋 打ち上げられ、新年を迎えるタイミングで、盛り上がりはピークに に飾ることも忘れない。 達する。夜空が数分間明るく照らされ、消防車や港に停泊中の船 アイスランドのクリスマスは、他の国で行われるやり方とはかなり 異なっている。まず、サンタは1人ではなく13人もいて、より情熱的 にユール・ラッズ(Yule Lads)などと呼ばれている。アイスランド のユール・ラッズは、北極からトナカイにひかれたソリでやってく るのではなく、山に住んでおり、クリスマス・イブの日までに一人 はベルを鳴らし、また汽笛を吹き鳴らして新年を祝う。壮大な花火 の景色は圧巻だ。 自 由と平 等 「 個 人 の 自 由 」は 、入 植 以 来 大 切 な アイスランド 社 会 の 精 神(ethos)の ひ とつである。 ス カン ジ ナ ビ ア 半 島 の 政 治 的 迫 害 を 逃 れ た 古 代ノル ウェー の 農 民 およ び 船 乗りたち は 、自 分 たち自 身 で 統 治 で きる 新 た な 土 地 を 探し た 。中 央 政 府 は 置 か ず、様 々な 意 思 決 定 は 、討 議と審 議 を 経 た 上 で 、地 域・国 家レ ベ ル の 集 会 で 行 わ れ た 。ノル ウェー およ び デ ン マ ークによる 事 実 上 の 植 民 地 支 配 を 受 けること7 0 0 年 間 、アイスランド は 独 立と自 給 自 足 の 精 神 を 保 ち 続 け てき た 。アル シン ギ(Althingi) と呼 ば れる 国 家 集 会 は そ の 当 時 も 引 き 続 き 召 集 さ れ て おり、現 在 で は アイスランド の 主 たる 政 府 機 関と して 機 能して いる。そ の た め アイスランド は 世 界 で 最 古 の 議 会 制 民 主 主 義 国 家と称 さ れ て いる。 こういった古い伝統にもかかわらず、アイスランドの政治的な考え方は革新 的であり、政治的自由や男女平等性、人材開発等の調査では、度々最上位に 選ばれている。1980 年 には、世 界 初 の 女 性 大 統 領 が 誕 生した。最 近 発 表さ れた、世 界 経 済フォーラムによる『グローバ ル・ジェンダー・ギャップ・レ ポー ト』でも、アイスランドは 男女 格 差 指 数で 最も優 れ た 国とされ た。つまり、ア イスランドで は 女 性 に対して最も公 平 に教 育 および 医 療 が 受 けられ 、また 女性 の 政 界・経 済 界 へ の 進 出 が 十 分 進んで いる、ということが 認 められたと いうことである。議 席 が 男女 ほ ぼ 同 数であることも高く評 価されている。ま た、専 門 職 や 技 術 職 につ いても、男女 ほ ぼ 同 数となっている。 アイスランドはまたLGBT権利に関しても最も進んだ国である。2009年、ア イスランド人は同性愛を公言した人物を世界に先駆けて首相に選んだ。同一 性で所帯を持つパートナーシップは1996年に法制化され、2010年には、同 一性の結婚が合法になっただけでなく、結婚に関して性差は関係なし、という 立場を認めた。つまり、異性愛者同士の結婚と同性愛者同士の結婚の間には 法律上の区別は何も存在しない、ということである。毎年開催されるレイキャ ヴィク・ゲイ・プライド・フェスティバルは、一種の国民的行事として大々的に 開催されており、参加者数は、全国民の約四分の一に達する。レイキャヴィク 前市長のヨン・グナール氏(Jón Gnarr)が女装してこの祭りに参加しても、お かしなこととは思われない国なのだ。 また、経済平和研究所(IEP:Institute for Economics and Peace)による世界平和 度指数(Global Peace Index) でも、アイスランドは世界で最も平和な国として 度々選出されている。第二次世界大戦時はケプラヴィークに米軍が設けられ、 また2006年まで小規模な軍事施設が存在したものの、アイスランドとしては これまで自らの独立した軍隊を保有したことはない。また、犯罪率は世界で最 も低い国のひとつに数えられており、稀に発生する暴力犯罪もアイスランド警 察部隊により厳しく取り締まれている。自動小銃およびほぼすべての拳銃の 所有は違法となっている。アイスランドのヴァイキング・スクワッド(SWATチ ーム)を除き、アイスランドの警察官は武器を携行していない。 写 真:イマジン・ピース・タワーはジョン・レノンの 思 い 出を元 に、オノ・ヨー コが 考 案した 屋 外モニュメント。レイキャヴィーク・ヴィーズエイ島 にある。 CREATIVE ICELAND 北 大 西 洋 に 浮 か ぶ 孤 立したアイスランド 文 化 にと って、創 造 性 は 非 常 に 重 要 で ある。9 世 紀 の 入 植 以 来 、文 芸と音 楽 はこの 国 に お ける 生 活 の 不 可 欠 な 一 部 を 成してきた 。 インスピレ ーションとしてのアイスランド アイスランド のアー ティストは 、この 国 のドラマ チックな 景 観 、文 化 、暗 い 冬 、あるい は 光 あるれる夏 の 光 景 にインスピレ ーションを 求 めると言 わ れ ることが 多 い。インス ピレ ーション の 源 泉 が 何で あ れ 、アイスランド は あ な た の インス ピレ ーション にも成り得る。 こうした 意 見 は 、今 な お 当てはまる。アイスランドで はクリエイ キャヴィク』や、アーナルデュル・インドリダソン原 作 の『M ý r i n 』 ティブ 産 業 の 雇 用 人 口 が 全 労 働 力 に占 める割 合 は 5 % を上 回っ (『J a r C i t y』)など、バ ルタザ ー ル・コル マウクル 監 督 の 作 品 は ている―これ は 、漁 業 および 農 業 従 事 者 合 わ せ た 数 字 を 上 回っ 大 成 功した 。同 監 督 の 2 0 1 2 年 の 作 品、 『T h e D e e p 』は 、真 冬 に ている。そして、クリエイティブ 産 業 が G D P に占 める割 合 は 農 業 アイスランドの 南 岸 沖で 船 が 沈 没した 漁 師 が 、奇 跡 的 に 海 岸 へ よりも大きい。 と泳ぎ着 い た 実 話 を物 語る映 画で、第 8 5 回アカデミー 賞 の 最 ことアイスランド 音 楽 は 近 年 、ビョークやシガ ー・ロス などの 世 界 的 な ポップスター の 努 力 の お か げで、世 界 中 の 人々の 耳 に 届 いている。ビョークもシガ ー・ロスも、アイスランドに 深く根 付 い た 伝 統 の 影 響 を 受 けていることに は 異 論 の 余 地 が 無 い。たとえ ば 、1 4 世 紀 から口 承で 伝えられ 、アイスランド 古 来 の r í m u rと呼 ば れている叙 事 詩 の 一 形 式 は 、シガ ー・ロス によってモダンな 優 秀 外 国 語 映 画 賞 の 最 終 候 補 作となった 。パフォーマンス・ア ートで 絵 画、音 楽 、ビデオなどの 異 なるメディアを一 体 化させる ことの 多 いラグナル・キャルタンソンや、彫 刻で 物 理 的 構 造 物と 知 覚 の 境 界 線を探るカトリン・シグ ル ザ ルドッティル などのアー ティストはアイスランド人アーティストに 対 する高 い 評 価を土 台 として、世 界 中で 大きな 関 心を集 めている。 作 品 に 生まれ 変 わった 。また 、新 た に 誕 生した ハ ル パ・コンサ ー 最 近、テレ ビゲ ーム作 家 が 世 界 の 舞 台 に 進 出していることも、ア トホ ー ル・アンド・カンファレンス・センター は 、才 能 豊 か なアイ イスランド社 会 にとって革 新 性と創 造 性 がどれ だ け重 要 か を 示 スランドミュージシャンに ふさわしい 聖 地となっており、同 ホ ー す 証となっている。たとえば 、大 規 模 多 人 数 同 時 参 加 型オンライ ル は 権 威あるミース・ファン・デ ル・ロー エ 賞 を 受 賞した 。 ンゲ ーム のイブ・オンラインや、携 帯 電 話 向 けトリビアゲ ーム の アイスランド は 、2 0 世 紀 にノー ベ ル 賞 を受 賞した ハ ルド ル・ラク スネス や、近 年で は そ の 作 品 が 世 界 中 の 数 多くの 言 語 に 翻 訳さ Quizup はアイスランド発 のゲ ームであり、今 や 全 世 界で 非 常 に 高 い 人 気を集 めている。 れている犯 罪 小 説 の 作 家 、イル サ・シグ ル ザ ルドッティル 、アー イノベ ーションを志 向し、持 続 可 能 性 にコミットするアイスラン ナルデュル・インドリダソン などを 含 めて、才 能 ある作 家も数 多 ド 人 デ ザイナーも、国 際 社 会でアイスランド 人アーティストに 対 く生 み 出してきた 。アイスランド 国 民 は 教 育 程 度 が 高く、世 界で する高 い 評 価を享 受 するとともに、この 国 の 創 造 性 に 対 する世 も有 数 の 高 識 字 率 を 誇っている。首 都 のレ イキャヴィクが 2 0 1 1 評を一 層 押し上 げることに 貢 献している 年 、英 語 圏 以外で 初 の ユ ネスコ 文 学 都 市 に 指 定され たことは 偶 然で は な い。 アイスランド の ファッション に つ い て は お そらく、そ の 象 徴 で もある 羊 毛 セ ーター の ロ パ ペ イ サ が 最 も 有 名 だ が 、ファッショ 舞 台 芸 術も、アイスランド 文 化 に は 欠 か せ な い。この 国で 最も ン、そしてデ ザ イン は 、そ の 多 様 性 が 高 まり、ま た 有 望 な アイ 尊 敬されている作 家 の 多くが 、戯 曲 だ けを 創 作したり、自作を戯 スランド 産 業 の ひとつ に 数 えられるように なって いる。レ イキ 曲 化したりしている。アイスランド 演 劇 は 国 内で 大 きな 関 心 を ャヴィクで 毎 年 開 か れ 、毎 年 そ の 規 模 を 拡 大し、成 長 を 遂 げ て 集 めており、比 較 的 若 手 のダンスカン パ ニ ーも、国 内 外 の 評 価 いるデ ザ イン マ ー チ・フェスティバ ル およびレ イキャヴィーク・ が 急 速 に 高まっている。 ファッション・フェス ティバ ル は 、アイスランドファッション 業 映 画 産 業 に お いても、近 年で は ハリウッド の 映 画 監 督 がアイス ランド の 海 辺で、信じ難 い ほど素 晴らしいアイスランド の 風 景 を 主 役 にした 映 画 を 撮 影し、評 価 が 高まった 。アイスランド 映 画 は 、海 外で も観 客 に 受 け 入 れられるように なっている。アイスラ ンド 人 作 家 の ハットルグリーム ル・ヘ ルガソン 原 作 の『 1 0 1 レイ 界 の 成 長 の 証 で ある。 アイスランドのフェスティバ ル アイスランドの数少ない住民はこれまで、良き人々の集まりを楽しんできた。 この国で は 年 中、音 楽、映 画 やファッションをテーマとする、クリエイティブ なフェスティバル が 行わ れている。夏の間は、タウンフェスティバルが国中で 多くの人々を集 め、イベントカレンダーは目白押しである。夏は陽の光が満 ち溢 れ 、冬 は 仕 事 の 後 の 時 間 が 長 いアイスランドで、楽しいフェスティバル に勝るもの は ない。アイスランドのウェブサイトにアクセスすれば、下に挙げ たイベント以上に、選 択 の 対 象 がもっと広がることは間違いない。 ソナー・レイキャヴィーク デザインマーチ 1994年、バルセロナで「最先端の音楽とマルチメ 3月の4日間にわたって、レイキャヴィクは テクトニクス・ミュージック・フェス ティバル ディアのアート」のフェスティバルとして始まったソ デザイン関連の展覧会、イベントとトーク アイスランドで指揮者のイラン・ヴォルコフによって創 ナーが、世界中の様々な都市に拡大。レイキャヴィ ショーで溢れかえる。近年では規模も拡大 設され、毎年開催されるテクトニクス・フェスティバル クを含め、毎年開催される音楽イベントの中でも し、毎年開催されるレイキャヴィーク・ファ は、交響楽団をより現代的、実験的にしようとする彼の 最も重要なひとつとなっている。 ッション・フェスティバルもこのイベントの 試みである。内容は年ごとに異なるが、プログラムは必 一部に含まれるようになっている。 ず古典、近代音楽、即興、電子音楽とロックを融合させ たものである。 レ イキャヴィーク・ファッション・フェ スティバ ル レイキャヴィーク・アート・フェスティバル レ イキャヴィーク・ファッション・フェスティバ ル は 、常 に 大 胆 ィバルは、1970年以来、レイキャヴィクの文化的生活に欠 で 才 能 豊 か なファッションデ ザイナー にとって、メインとなる かせない。このフェスティバルは2週間にわたって、町中の プラットフォ― ム だ 。同フェスティバ ル で は 、アイスランド の 様々な会場で開かれる。 あらゆるアートの祭典、レイキャヴィーク・アート・フェステ ファッション 業 界 に お けるトレンドとチャンス が 示 される。 レイキャヴィク短編・ドキュメンタリー 映画祭 ダーク・ミュージック・デイズ ALDREI FÓR ÉG SUÐUR 毎年、イースターの週末に、国中のアイ 毎年開かれるニューミュージックのフェスティ スランド人が西フィヨルドにある小さ セクシ ー、コメディ、バ イオレンス、教 育 、様々な ジャン ル の 短 編 映 画 、アニメ、ド キュメンタリー を 上 映 する国 際映画祭。 バル、ダーク・ミュージック・デイズはモダンミュ な漁村、イーサフョルズルに集う。いっ ージックイベントとして、ますます人気が高まっ たい何のために?アイスランドが誇る ている。このフェスティバルはアイスランド作曲 スーパースターたちや、ローカルのタ 家協会と、国内で最も優れたミュージシャンが ト、アクレイリで、スロープスタイルのフリースキー大 レントが演奏を披露する、楽しさと自由 の多くが協力し開催している。 会が開催される。スキーヤーとファンにとっては、北 にあふれたロックフェスティバルを楽 極圏に近いこの雄大な町を発見し、体験するまたと しむためだ。 ない機会である。 アイスランド・ウィンター・ゲームズ アイスランド北部にある、国内有数のスキーリゾー EISTNAFLUG アイスランド・エアウェーブズ アイスランドの東岸にある人里離れたフィヨルドで開かれるヘヴ 毎年、秋になると何千人もの人々が飛行機でレイキャヴィクにやってき ィメタルフェスティバル。世界でもっともフレンドリーなデビルホ て、アイスランド・エアウェーブズに参加する。これは5日間にわたって ーンを身に付けたメタルヘッズが、クラウドサーフィンやモッシュ 開催される音楽フェスティバルで、何百名ものミュージシャンが、最近 など、ヘヴィメタルミュージックを楽しみに、週末この地に集う。 作られたコンサートホール兼カンファレンス・センターのハルパだけで なく、町中のバーやカフェで演奏するのを目にすることができる。 レイキャヴィーク・プライド 何万人ものアイスランド人と海外観光客がレイキャヴィク のダウンタウンに集まり、毎年開催されるレイキャヴィー ク・プライド・パレードと、その後に続いて行われる野外コ ンサートに参加し、見物する。パレードがこのフェスティバ ルのハイライトであることは言うまでもないが、フェスティ バルが開かれる週には、様々な行事が開かれる。 LÓKAL レ イ キャヴィクで 毎 年 開 か れ る 、国 際 的 な 演 劇 フ ェス ティバ ル 。世 界 中 の 演 劇 イ ベ ント が 招 か れ 、 アイス ランドと 世 界 の 最 先 端 の 演 劇 を 一 堂 に 会 する 機 会 となって い る 。 レイキャヴィーク・ダンス・フェ スティバル このイベントは単なるフェスティバルにはと どまらない。ダンスとコレオグラフィ(振り付 け)を中心に据えたコミュニティである。行動 する、思考する、視る、聴く、語る、作る、参加 する―あらゆる行為について、参加者全員が 集団でこれまでとは異なる方法を模索する。 レイキャヴィク国際文芸フェ スティバル 毎年9月に開かれるレイキャヴィク国際文芸 フェスティバルでは、朗読会、セミナー、国内 外の作家とのインタビューやディスカッショ ンが行われる。 オール・トゥモローズ・パーティーズ シークエンシズ 国際的な音楽フェスティバル、オール・トゥモロー アイスランドで1年おきに開かれる10日間のフェス ズ・パーティーズがアイスランドでも開催。会場は ティバル、シークエンシズで扱うのは、リアルタイム ケプラヴィークにほど近く、現在は使われなくなっ のビジュアルアート、特に時間を基調としたパフォ たNATOの空軍基地跡だ。この一風変わったロケー ーマンス、音響作品、ビデオ、パブリック・インター ションをバックに、大物アーティストによるパフォー マンスを楽しむイベントとなっている。 レイキャヴィーク・ジャズ・フ ェスティバル 国 際 的 な ジャズ シ ー ン か ら 、エ キ ゾ チ ック な 風 味 を 加 え た アイス ランド 最 高 の ジャズ ま で 幅 広 く上 演 さ れ る 。 に 、海 辺 の 小 さ な 町 、パトレ クス フョル ズ ル で 開 催 さ れ る 。この 映 画 祭 は 、映 画 製 作 者 とド キュメ ンタリー の 熱 心 な ファン にとって は 、アイス ラン ド の 誇 る 豊 か で 盛 ん なド キュメンタリー 映 画 作 品 に つ い て 論じ 合 い 、作 品 を 楽し む た め の 機 会 や 場 となって い る 。 レイキャヴィク国際映画祭(RIFF) R I F F は 毎 年 、9 月 下 旬 に 1 1 日 間 開 か れ る 。この 映 画 祭 は 前 途 有 望 な 映 画 製 作 者 を 中 心 に 、世 ス キャルド ボ ーグ 映 画 祭 ス キャ ルド ボ ー グ 映 画 祭 は 、聖 霊 降 臨 節 の 休 日 ベンションである。 界 中 の イン ディー ズ 系 映 画 に ハ イラ イトを 当 て ルンガ・アート・フェスティバル る 。R I F F で は 、コ ン サ ート、写 真 展 な ども 同 時 毎年、夏に東部の小さな町、セイジスフィヨルズ 開 催 することで 、映 画 と 他 の ア ート 形 式 の 相 互 ルで開かれるルンガ・アート・フェスティバルで 作 用 を 促 進して い る 。 は、アーティストが集い1週間のワークショップに 参加し、観客はその成果となる展示物を鑑賞する とともに、アイスランドの人気バンドが出演する クロージングコンサートも楽しむことができる。 銀 幕 の 中 のアイスランド アイスランドは、別 世 界を思 わ せる場 所として、人 気 の テレ ビ ドラマシリーズ 、 『ゲ ーム・オブ・スローンズ』にもよく使 わ れ ている。「 North of the Wall」の シ ー ン は 、アイスランド で 撮 影 さ れ ることが 多 い が 、アイスランド の 自 然 は 架 空 の 大 陸 ウェスタ ロ ス の 他 の シ ー ン で も 見 ることが で きる 。 ダーレン・アロノフスキー 監 督 はこう語る。 「アイスランド は 9 0 年 代 に 初 めて訪 れ たとき以 来 、い つ か ロケ地 にとずっと思って い た 。地 球 上で 類 を 見 な い、最も感 動 的 な 景 観 の ひとつ だ 。」同 監 督 による『ノア 約 束 の 舟 』 ( 2 0 1 4 年 )も、アイスランド が ロケ 地 に 選 ば れ た 。しかし、アイスランドに目を つ け た の はアロノフ スキ ー 監 督 だ けで は な い。アイスランド は日照 時 間 が 長く、様々 な 美しい 光 景 を 短 い 移 動 距 離で 撮 影で き、多 様 なシーンを 撮る ことが 可 能 な た め 、昔 から映 画プ ロデュー サ ー たちが 深 い 関 心 を寄 せてきた 。 クリント・イーストウッド 監 督 作 品『 父 親 たちの 星 条 旗 』 (2006 年 )という壮 大 な 映 画 をご 記 憶 の 方も多 い だろう。米 国 側 から 見 た 第 二 次 世 界 大 戦で の 硫 黄 島 を 巡る戦 いと、現 代 を 代 表 する 伝 説 的 な 戦 場 写 真 に 記 録され た 男 たちを 描 い たドラマで ある。 この 映 画 は 、ほとんどのシーン がレ イキャネス 半 島で 撮 影され た 。また 、ベン・スティラー 監 督 作『 L i f e !』 ( 2 0 1 3 年 )も、ロケの 大 部 分 がアイスランドで 行 わ れ た 作 品 だ 。アイスランドがグリー ンランド、アフガ ニスタン、ヒマラヤ(もちろん 、アイスランドも) に 代 わるロケ地として用 いられ た 。 ララ・クロフトのアドベンチャー・アクション 映 画 、 『トゥームレ イ ダ ー』 ( 2 0 0 1 年 )は 、ロケの 一 部 がシ ベリアで、ツンドラシーン の 撮 影 にアイスランド のヨゥクルスアゥル ロゥン( 氷 河 湖 )が 用 いられ た 。また 、後 に『ダイ・アナザ ー・デ イ』 ( 2 0 0 2 年 )で は、ジ ェームズ・ボンド が 同じ氷 河 湖 の 湖 面で 伝 説 のカー チェイスを 演じている。面 白 いことに、この 氷 河 湖 は『 0 0 7 美しき獲 物 た ち』 ( 1 9 8 5 年 )の オープ ニングシーン にも使 わ た 。ここで は 、ロ シアの 悪 人 の 魔 手 から逃 れるボンド が 絶 妙 のスキ ーテクニック を 披 露している。2 0 0 5 年 、クリストファー・ノーラン の『 バットマ ン ビ ギンズ 』で、助 言 者と共 にブ ータン に 修 行 の 旅 に 出 か け た ブ ル ース・ウェイン が 、後 に 悪 役となるラーズ・アル・グ ー ルと 「影 の 同 盟」に 出 会う。ご 想 像 のとおり、ロケ地 はアイスランド で、ビッグファイトのシーンは 同じ氷 河 湖で 撮 影され たもの だ 。 『ジャッジ・ドレッド』 (1 9 9 5 年)や『マイティ・ソー』 (2 0 1 3 年 の 『 マイティ・ソー /ダ ーク・ワー ルド』) など、その 他 のスー パ ー ヒ ーロー 物もアイスランドで 撮 影され た 。別 世 界を思 わ せるアイ スランドの 景 色 は 、S Fジャンルで、クリエイティブ に 用 いられて いる。たとえば 、地 球 以外 の 惑 星と世 界 滅 亡 後 の 地 球 の 両 方 を 表 すの に 使 わ れているの だ 。リドリー・スコット監 督 によるエイ リアンシリーズ の 前 編、 『プ ロメテウス』 (2 0 1 3 年)は、ロケ地 の 大 部 分 がアイスランドだった 。特 に 魅 力 的 なオープ ニングシー ン は 、デ ティフォス の 滝で ある。 『オブリビオン』で は 、トム・クル ーズ がアイスランド内 陸 部 の 黒 い 砂 の 上を走るが、これ は、核 戦 争 後 の ニューイングランドを 表 現している。 『インターステラ ー』 (2 0 1 4 年)と『スタートレック イントゥ・ダークネス』 (2 0 1 3 年 )の ロケ地もアイスランド だった 。 アイスランドは、別 世 界を思 わ せる場 所として、人 気 のテレ ビド ラマシリーズ 、 『ゲ ーム・オブ・スローンズ 』にもよく使 わ れてい る。 「N o r t h o f t h e W a l l 」のシーンは、アイスランドで 撮 影され ることが 多 い が、アイスランド の自然 は 架 空 の 大 陸ウェスタロス の 他 のシーンで も見ることがで きる。ショー に 登 場してきた の はアイスランドの自然 だ けで は な い。アイスランド出 身 バ ンド、 シガ ー・ロスと、 「ワー ルド・ストロンゲスト・マン」大 会 の 出 場 選 手 、ハフポ ル・ユリウス・ビョルンソンも登 場している。 興 味を持 た れ た 方 は 、有 名 なシーンが 撮 影され た 様々なロケ地 を巡るのもよい だろう。場 所 は w w w . f i l m i n i c e l a n d . c o m の 地 図で 確 認で きる。 LOVELY REYKJAVÍK 自 然 に 恵 ま れ た 近 代 都 市 レ イ キ ャ ヴ ィー ク。 コ ン パ クト で 、治 安 もよく、友 好 的 な 都 市 だ 。 コンパクト、しかし懐の深い首都レイキャヴィク 大きさに騙され なきよう―脈 打 つエネ ルギーと数々のイベ ントが支える刺 激と活 気 にあふ れ た 街、レイキャヴィーク。 人 口 1 2 0 , 0 0 0 人 のレイキャヴィークは、目 が 回るような 大 都 市 で はない。高 層ビル が 少 な い ため、地 平 線 の 景 観 が 損 なわ れ ず、交 通 渋 滞も稀で、見 か ける人々の 顔 からはなじみ のある印 象を受 ける。しかし、見 か けに 惑 わされ な いで ほしい。あふ れる 活 気と数々のイベントが 、レイキャヴィークを刺 激 に満ち、生き 生きとした 街 にしている。レイキャヴィークの 晴 れ 渡った 空を見 ると、自 然と仕 事を休 み た い 気 分 になる。国 会 前 の 緑 の 広 場 、オ イストゥルヴォトゥル ル は、日向 ぼっこやピクニックをする人で 一 杯 だ 。本 通りのロイガヴェーグル は、地 元 民も観 光 客も、思うが ままに 散 策し、ショッピングを楽しみ 、コーヒーを飲んだり、人 間 観 察をするために 立ち寄るメインストリートだ 。ハッピーアワー ともなれ ば、喉 がカラカラの 大 人 たちが 、バ ー の 屋 外 席を陣 取ろ うと必 死 だ 。甘 い 歌 声を響 か せるストリートミュージシャンが 歩 道 に 並 び 、パフォーマンス・アーティストが 突 然 上 演を始 め た か と思えば 、マ ーチング・バ ンドがどこからともなく現 れることもあ る。何 が 起きても不 思 議 はない。レイキャヴィークのダウンタウン ( 郵 便 番 号 が「 1 0 1 」のエリア)は、アイスランドの 豊 か な 文 化と アートが 見られる中 心 地 な の だ 。日中 はカフェ文 化 の 花 が 咲く。 常 に 会 話 が 弾 み 賑 や か な カフェ が レ イ キャヴィー クに は い くつ もある 。W i F i 無 料 、ドリップ コ ー ヒ ー の お 代 わり自 由 、 というところ が 多 い た め か 、レ イキャヴィークの カフェ愛 好 家 は 、濃 厚 な 秘 薬 に 酔 いし れ るまで ゆっくりと時 を 過 ご す の だ 。や が て 夜 に なると、レ イ キャヴィー クの 旨 味し い レ ストラ ン に は 行 列 が で き 始 める 。街 の あ ちこち に 見 ら れ る 可 愛 らし い 壁 画 や ストリートア ートに は 、この 街 の 創 造 性 と 遊 び 心 が 表 れ て い る 。レ イキャヴィー ク 美 術 館 や ナ ショナ ル・ギャラリ ー など の 美 術 館 に は 、アイスランド の 古 典 的 ア ー ティスト の 作 品 が 展 示 さ れ て い る 一 方 で 、小 さ な プ ライ ベ ート・ギャラ リー に は 、最 先 端 を 行 くモ ダ ン な 国 内 外 ア ー ティスト の 作 品 が 紹 介 さ れ て い る 。さまざ ま な 美 術 館 に は 、この 街 と 国 全 体 の 両 方 の 文 化 と 歴 史 が 保 存 さ れ て い る 。ユ ネ ス コ 文 学 都 市 に 指 定 さ れ たレ イ キャヴィー クは 、アイスランド の 伝 統 文 学 の 中 心 地 で あり、文 学 作 品 の 宝 庫 で もあり、そして、才 能 ある 詩 人 や 作 家 が 見 つ かる街 な の だ 。 ICELAND ここは目的地ではない ― この地が冒険そのものなのだ ADVENTUROUS ICELAND アイスランドで は、冒険 の 地 は すぐ目と鼻 の 先 だ 。 どの 方 向 で も、2 0 分 間 もドライブ す れ ばアイスラ ンド の 絶 景 を 味 わえる 秘 境 に たどり着 ける。しか し、風 景 に 見とれ て いる だ け で は もっ た い な い 。 究 極 の 体 験 を 味 わえる 地 アイスランド は 究 極 の 体 験 を 味 わえる 地 だ 。数々の 山 、火 山 、 氷 河 、河 川 、湖 、洞 窟 、そ の 他 の 荒 野 が 待ち 受 けるアイスラン ド は 、ア ウトド ア・ファン に とって ま さ に 楽 園 で あ る 。 アイ ス ラ ンド で は 古 くか ら ハ イ キ ン グ が 楽 し ま れ て き た 。 国 内 各 地 に 美 し い 登 山 道 が あり、日 帰 りで き る ショ ート コ ー ス も あ れ ば 、世 界 的 に 有 名 な ロ イ ガ ヴ ェ ー グ ル・トレ イ ル の よう に 、数 日 を か け て 歩 く5 3 k m に も 及 ぶ ロ ン グ コ ー ス も あ る 。ロ イ ガ ヴ ェ ー グ ル・トレ イ ル で は 、エ イ ヤ フィヤ トラヨ ー クト ル 火 山 を 越 えて アイ ス ラ ンド の 奥 地 に 入 る 。 こ の コ ー ス は 、絶 景 が 楽 し め る 世 界 で 屈 指 の ハ イ キ ン グ・ トレ イ ル とし て 知 ら れ て い る 。 アイ ス ランド の 丘 陵 地 帯 は 、晩 秋 か ら 春 に か け て 、ス キ ー と ス ノ ー ボ ード に 絶 好 の 場 所 と な る 。素 晴 らし い ス キ ーリゾ ート 地 は 全 国 各 地 に あ る が 、特 に 西 部 フィヨ ルド 、北 アイ ス ランド 、東 アイス ランド 、さら に は レ イ キ ャ ヴィー ク の 近 くに あ る ス キ ー リゾ ート が お 勧 め 。 モ ー タ ー・アド ベ ン チャ ー が お 好 み な ら 、ス ノ ー モ ー ビ ル で アイス ランド の 氷 河 を 巡 る ガ イド 付 き の ツ ア ー が あ る 。あ る い は 、アイス ランド の 中 で も 大 部 分 が 未 開 の 奥 地 で あ る ハ イ ラ ンド を 縦 断 す る ジ ー プ サ ファリ 探 検 ツ ア ー も 用 意 さ れている。 アイ ス ラ ンド で マ リン ス ポ ー ツ 、と い っ て も あ まりピ ンと 来 な い か もし れ な い 。し かし 、北 大 西 洋 に 浮 か ぶ こ の 島 で は マ リン ス ポ ー ツ が 盛 ん に 行 わ れ て い る 。アイ ス ラ ンド の 子 供 は 皆 、小 学 校 で 泳 ぎ を 覚 える 。こ の 国 で は あ ら ゆ る 年 齢 層 で 水 泳 が 娯 楽 として 親し ま れ て おり、全 国 で 1 7 0 を 超 え る 公 営 プ ー ル に 地 熱 エ ネ ル ギ ー が 使 用 さ れ て い る 。砂 利 道 の 片 側 に 車 を 寄 せ た ら 、人 目 に つ か ず 隠 れ て い た 天 然 温 泉 を 見 つ け る 、な どと い うことも あ る ― 「 最 高 ! 」と は ま さ に こ の こと だ 。 アド レ ナリン 全 開 に なりた い 観 光 客 は 、ヌ イ ソ ル ス ヴィー ク で 冷 た い 海 水 に 入 ること が で きる 。入り江 で ウ イ ンド サ ー フ ィン を す る の もよし 、街 を 出 て アイ ス ラ ンド の 波 を 眺 め る の もよし 。サ ー フィン に 適し た 日 和 な ら 、きっと サ ー ファー 達 が サ ー フィン を 楽 し ん で い る は ず だ 。 海 で も 氷 河 で も 、装 備 さ え 整 っ て い れ ば 、冷 た い 水 で も 恐 る る に 足 ら ず だ 。急 流 を 下 る ホ ワ イトウォ ー タ ー ラ フ ティ ング は 、昔 か ら 観 光 客 よりも アイ ス ラ ンド 人 の 間 で 盛 ん に 行 わ れ て き た 伝 統 的 な アク ティビ ティで あ る 。1 9 8 3 年 以 来 、1 5 0 , 0 0 0 人 以 上 の アイ ス ラ ンド 人 が 南 アイ ス ラ ンド の ク ビ ート 川 で ラ フ ティング を 体 験 して い る 。こ れ は 現 在 の 全 人 口 の 実 に 半 分 に 相 当 す る 。上 級 の ラ フ タ ー は 東 アイ ス ラ ンド の ヨク ル サ ウ 川 で 4 級 以 上 の 急 流 に 挑 む ことも 可 能 だ 。ま た 、大 西 洋 中 央 海 嶺 の 上 に 位 置 す る 数 少 な い 島 の ひ と つ で あ る アイ ス ラ ンド で は 、他 で は 滅 多 に 見 ら れ な い 地 質 現 象 が 見 ら れ る の に 加 えて 、大 陸 プ レ ート 間 で シュノ ー ケリング や ス キュ ー バ ダ イ ビ ング を す ると い う、さら に 珍 し い 体 験 を 味 わ える 。氷 河 が アイ ス ラ ンド 最 大 の シ ンクヴァト ラ ヴァトン 湖 に 流 入 す る 場 所 で の ラ フ ティング に 加 え 、こ の 地 で は 水 の 冷 た さ か ら 、世 界 で も 稀 な レ ベ ル の 透 明 度 が 実 現 し 、1 年 あ たり約 2 c m ず つ 離 れ て い くと い う 地 殻 の 生 ま れ た ば かりの 姿 を は っ きりと 目 に す ること が で きる 。アイ ス ラ ンド の 自 然 を 野 生 生 物 と 共 に 自 然 を 満 喫 す ることも 貴 重 な 体 験 に な る だ ろう。全 国 各 地 に あ る ホ エ ー ル ウォッ チ ング・ ボ ート に 乗 船 して も 、野 鳥 観 察 をして も 、あ る い は こ の 国 の 固 有 種 アイ ス ラ ン ディック・ホ ー ス に 乗 っ て 国 内 各 地 を 移 動 して も 、険 し い 景 色 の 魅 惑 的 な 美 し さ は 、どこま で 行 っ て も 驚 きの 連 続 で ある。 サーフィン アイスランドは近年、サーフィンスポットとしての評判が高まっている。水温が低い ため、特に厚手のウェットスーツが必要だが、波はファーストクラスだ。サーファーの グループが年中海に出ており、観光客専門のツアーオペレーターも存在する。 ス ー パ ー・ジ ープ アイスランドの高地は険しく、雪に覆われている。 しかし、スーパ ー・ジープを使えば、ほぼ一年中、高地の探検が可能だ。 スノー モ ー ビ ル ス ノ ー モ ー ビ ル の 移 動 は 爽 快 で 、ハ イ キ ング に 比 べ れ ば 負 担 も 少 な い 。アイ ス ラ ンド の さ ま ざ ま な 氷 河 を 体 験 す る の に お 勧 め 。 ホ エ ー ル ウォッチング レイキャヴィークで最も人気のあるアクティビティ。北アイスランド方面へ行 くと、アイスランドでも最高のホエールウォッチングが楽しめる。 サ ー モン・フィッシング アイス ラ ンド の 川 は サ ー モ ン・フィッシ ング の メッカ 。世 界 中 で 名 の 知 ら れ た サ ー モ ン・フィッシ ング 愛 好 家 が 、釣 竿 を 片 手 に 定 期 的 に アイ ス ラ ンド を 訪 れ て い る 。 ハ イキング アイス ラ ンド の 山 で は 、短 い 日 帰りの ハ イ キ ング か ら 数 日 を か け て 歩 く コ ー ス ま で 、 あ ら ゆ る 種 類 のトレ ッ キ ング が 可 能 で あり、そ れ ぞ れ に 絶 景 が 楽し め る 。例 え ば 、ヴァト ナヨ ー クト ル 国 立 公 園 の 南 側 に あ る ス カ フ タフェット ル 国 立 公 園 で は 、の こぎり状 の 山 頂 、きら め く氷 帽 、そして 海 ま で 続 く荒 涼 とし た 砂 浜 と 、息 を 呑 む 景 色 が 続 く。 ダイビング ダイビングやシュノーケリングと言えば南の島と熱帯魚 を連想するのが普通だが、アイスランドの氷河水は世界 で屈指の透明度を誇り、大西洋中央海嶺で生まれたばか りの地殻が突き出ている光景は壮観の一言。 川 下り ボ ートで 急 流 に 挑 む だ け で は 物 足りず 、氷 河 水 恐 る る に 足 ら ず 、と い う 方 に は 、ラ フ ティング や 飛 び 込 み が 楽 しめる川 が 複 数 ある。 カ ヤック アイスランドの澄んだ川はカヤックに最適。遥かなフ ィヨルドの静かな海をカヤックで漕ぎ進んでいけば、 人生の思い出に残る至福の体験となることは間違い ない。 洞窟探検 アイスランドには溶岩トンネルやその他の洞穴が多数ある。地表に空いて いる小さな穴が、思いがけず広い空間に続いていることもよくある話だ。そ こには、石筍や鍾乳石など、ユニークな地質学的特徴が多く見られる。 乗馬 アイス ランド の 風 景 を 満 喫 す る の に 、乗 馬 は ま さ に うっ て つ け だ 。アイス ラン ディック・ホ ー ス は 平 均 的 な 馬 の サ イ ズ より小 型 で は あ る が 、うっ かりポ ニ ー な どと 口 にし な い よう に 。アイ ス ラ ンド の 馬 に は ほ か の 馬 に は な い 走り方 が 2 種 類 あり、特 別 な 乗 馬 が 楽 しめる。 ダイビング ダ イ ビ ング や シュノ ー ケリング と 言 え ば 南 の 島 と 熱 帯 魚 を 連 想 す る の が 普 通 だ が 、アイス ラ ンド の 氷 河 水 は 世 界 で 屈 指 の 透 明 度 を 誇 り、大 西 洋 中 央 海 嶺 で 生 ま れ た ば かりの 地 殻 が 突 き 出 て い る 光 景 は 壮観の一言。 SUSTAINABLE ICELAND 北大西洋の中央にある小さな島アイスランドでは、昔から自 給自足の方法を模索する必要に迫られてきた。その一環とし て、この国ではすべての資源を最大限に活用している。その 中心となるのが、再生可能エネルギーと水産業である。 資 源 を い か に 持 続 可 能 に する かということを 重 視し、ま た から守る た め 、長 年 の 調 査 に 基 づ く割り当 て 制 度 が 1990 そ の 管 理 が 必 要 不 可 欠 な アイスランド で は 、環 境 保 護 が 最 年 に 導 入 さ れ 、重 要 な 資 源 の 保 護 に 役 立って いる。 優 先 課 題 の ひとつ だ 。アイスランドで はグリーン エ ネ ル ギ ー の 利 用 に 本 格 的 に 取り組 んで おり、ま た 経 済 面 で 水 産 業 および 海 産 食 品 の 輸 出 へ の 依 存 度 が 高 いことからも、海 洋 生 物 資 源 の 持 続 可 能 な 捕 獲 は 、経 済・環 境 両 面 でこの 国 の 優 先 課 題となって いる。 「ス モ ー キ ー ベ イ」を 意 味 するレ イキャヴィークという地 名 は 、ヴァイキング が 入 植し た 頃 に 温 泉 から立 ち 上る 湯 気 を 煙と間 違 えた た め 名 づ けられ た 。2 0 世 紀 初 期 に は 、この 温 泉 を 居 住 者 が 洗 濯 に 利 用して い た 。1 9 3 0 年 、レ イキャヴ ィークで 最 初 の 公 共 施 設 は 、暖 房 に 地 熱 エ ネ ル ギ ー を 用 アイスランド が 欧 州 最 大 の バ ナナ 生 産 国 で ある ―というの い た 。今 日、国 内 の 建 物 の 9 0 % は 地 熱 エ ネ ル ギ ーで 暖 房 を は 作り話 だ が 、地 熱 エ ネ ル ギ ー を 利 用した 温 室 の お か げ 賄って おり、電 力 生 産 の 2 5 % は 地 熱 発 電 で ある。電 力 需 要 で 、アイスランドで は 地 熱 が な け れ ば 気 候 上 栽 培 が 不 可 能 の 残りは す べ て 排 気 ガ ス ゼ ロ の 水 力 発 電 で 賄って いる た な 果 物 や 野 菜 を 生 産 することが 可 能 だ 。水 産 業 は 昔 からア め 、アイスランド は 世 界 で 屈 指 の 環 境 に 優し い 国として の イスランド 最 大 の 産 業 で あり、魚 介 類 は 依 然としてこの 国 地 位 を 保って いる。 で 最 大 の 輸 出 資 源 で ある。アイスランド の 漁 業 資 源 を 乱 獲 Suðureyri Flateyri Bolungarvík Hnífsdalur Ísafjörður Súðavík DRANGAJÖKULL D DRA AN Þingeyri Hofsós Djúpavík Skagaströnd Sauðárkrókur Hólmavík Bíldudalur Tálknafjörður Patreksfjörður Drangsnes Blönduós Varmahlíð Brjánslækur Reykhólar Hvammstangi Laugarbakki Borðeyri Búðardalur Stykkishólmur Hellissandur Rif Ólafsvík Grundarfjörður HO SNÆFELLSJÖKULL SN NÆFELLSJÖ ÆF ÖK KULL LLL LANGJÖKULL Borgarnes Akranes Laugavatn Mosfellsbær Reykjavík Hafnarfjörður Flúðir Kópavogur Hver H Hveragerði Keflavík Selfo S osss Selfoss Grindavík Þorlákshöfn Eyrarbakki E Ey yr Stokkseyri Hella S Hvolsvöllur MÝRDALSJÖ EYJAFJALLAJÖKULL EY Vestmannaeyjar Grímsey Raufarhöfn Kópasker Þórshöfn Siglufjörður Ólafsfjörður Húsavík Bakkafjörður Hrísey Dalvík Grenivík Vopnafjörður Akureyri Laugar Mývatn Bakkagerði Egilsstaðir Seyðisfjörður Neskaupsstaður Nes Nesk aupsstaðurr Eskifjörður Reyðarfjörður Fáskrúðsfjörður OFSJÖKULL Stöðvarfjörður Breiðdalsvík Djúpivogur VATNAJÖKULL Höfn í Hornafirði 都市/町 環 状 道 路( 1 号 線 ) 周辺道路 山岳道路 Kirkjubæjarklaustur ÖKULL 尺 度( k m ) Vík í Mýrdal 尺 度( マ イル ) 50 km 100 km 50 mi 100 mi アイスランド – 一 般 情 報 パ ス ポ ートとビ ザ の 規 定 自 動 車 の 運 転 につ いて の居住者は、入国時点で有効残存日数が3ヶ月以上あるパスポートが必 です。一般的な速度制限は、都市部で50 km/h、地方の砂利道で80 要です。パスポートとビザの要件およびシェンゲン圏の規制について km/h、アスファルトの地方道路で90 km/hです。主要な道路は舗装さ は、アイスランド移民局のウェブサイト:www.utl.is/englishでご確認 れています。ほとんどの山道は雪とぬかるみで通行不能のため、夏以外 ください。 は長期間閉鎖されています。詳細については、www.safetravel.isで アイスランドはシェンゲン協定加盟国です。日本を含むシェンゲン圏外 アイスランド へ の 到 着 アイスランドを1周する環状道路1号線(別名リングロード)は1,332 km 必ずご確認ください。アイスランド奥地のほとんどの道路は砂利道で、 路肩は特に弱いです。山道は非常に狭く、高速での走行はできません。 レイキャヴィーク~ケプラヴィーク国際空港間は、到着便と出発便すべ 一度に一台ずつしか渡れない橋についても同様です。また日本と逆の てに合わせてバスが運行されており、座席も確保されています。バスは 右側通行となりますのでご注意下さい。道路状況に関する情報 ― 電 45~60分間隔でケプラヴィークを発着します。空港からレイキャヴィー 話:+522-1000、8:00~16:00(平日)。www.road.is クまでは約45分です。出発便を利用する場合は、出発予定時刻から少な くとも3時間前(夏季は4時間前)に出るバスに乗ることをお勧めします。 オフロード走行と指定線外の走行は法律で禁止されています。アイスラ ホテルからの送迎を手配することも可能です。空港との往復にタクシー ンドの自然は傷つきやすく、オフロード走行のタイヤ跡は植生に大きな も利用できます。カーフェリーMS Nörrona(ノローナ)は、デンマークと 被害を与え、何十年も消えない跡が残る可能性があります。自然を大切 東アイスランドのセイジスフィヨルズル間を週1回航行します。移動にマ に、注意深い走行を心がけてください。一部の山道では、2台以上で組に イカーを使いたい観光客にお勧めです。 なり走行することを強くお勧めします。自動車の前部座席と後部座席の 言語 アイスランド語が公用語です。英語も第2言語として広く使われていま す。またアイスランドの学校ではデンマーク語が第3言語 として教えら 乗客には、シートベルトの着用が法律で義務付けられています。アイス ランドの法律では、飲酒運転も運転中の携帯電話による通話も禁止さ れています。 (ただしハンズフリーの場合は使用可能です。) れています。 国立公園 医療処置 ります。シンクヴェトリルは北大西洋プレートとユーラシアプレートに挟 薬局は“Apótek”( アポゥテック)と呼ばれ 、通常の営業時間に開いてい まれた地溝帯内にあります。歴史的、文化的、地質学的に重要な場所で、 ます。夜間開いている薬局はわずかです。アイスランド語で“Heilsug- ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。スナイフェルスヨークト アイスランドには国立公園が3つあり、それぞれに独自の観光名所があ æslustöð”と呼ばれる医療センターを日中に訪れれば、医療サービス ル国立公園には火山と氷河があり、神秘とロマンスに包まれています。 を受けることができます。詳細については、+354-585-1300に電話する 海岸から山頂まで続いている唯一の公園です。ヴァトナヨークトル国立 か、www.heilsugaeslan.isをご参照ください。 公園は、13.600 km2の広さを誇る欧州最大の国立公園です。公園内に 診察:アイスランドの主要な都市と町のすべてに医療センターまたは病 は、ヴァトナヨークトル氷河、スカフタフェットル、ヨークルスアゥルグリ 院があります。アイスランドでは緊急電話の番号(24時間受付)は112 ューフル、ラキ、ランギショゥルなど、多数の名所があります。 です。 健康保険:欧州経済領域加盟国の旅行者は欧州健康保険カード(EHIC) を携行する必要があります。提示がない場合、医療費の全額請求となり ます。日本を含む欧州経済領域非加盟国の旅行者は、保険の適用外で あるため全額請求となります。詳細についてはアイスランドの健康保険 にお問い合わせください。電話:+354-515-0100、FAX:+354-5150051 営業時間:10:00~15:00。www.sjukra.is. なお、アイスランド入国に際して特別予防接種は必要ありません。 銀 行と郵 便 局 品質保証 営業時間は月曜日~金曜日の9:00~16:00。24時間営業のATMが全 VAKINNは、アイスランド観光のための正式な品質保証機関です。アイ 国各地にあります。HraðbankiというATMの看板が目印です。アイス スランド観光の公式品質表示ラベルであるVAKINNマークの使用が許 ランドのホテル、レストラン、商店、ガソリンスタンドでは、主要なクレ されているのは、商慣行のあらゆる面で最高水準を維持し、全体的な評 ジットカード、デビットカードはすべて使用できます。トラベラーズチェ 価基準を満たす企業のみです。VAKINNマークを取得している業者であ ックはホテルや観光案内所の多くで使用できます。アイスランドでは れば、プロフェッショナルで信頼できると見て間違いありません。宿泊施 MasterCardとVISAが主流です。両替:アイスランドの貨幣単位はクロ 設は複数のカテゴリーに分類され 、各カテゴリー内で、一般に知られて ーナ(ISK)です。アイスランドではすべての銀行で外国為替を取り扱っ いる星1つ~5つまでのレーティングが付与されています。 ています。外国の硬貨からの両替は受け付けておりませんのでご注意 下さい。郵便局:一般的な営業時間は、月曜から金曜の9:00~18:00で す。詳細はpostur.is/enをご参照ください。 気 候と服 装 メキシコ湾流のおかげで、アイスランドは温帯海洋性気候に恵まれて おり、夏は涼しく、冬も比較的温暖です。しかし、天候は非常に変わり やすく、予想外の変化に備えておく必要があります。気象情報(英語) は、902-0600に電話するか、http://en.vedur.isにアクセスしてご確認 ください。アイスランドの旅行には、軽量のウール製品、セーター、また はカーディガン、防水(耐候性)コート、および頑丈なウォーキングシュー ズを携行してください。キャンプをしたり、奥地に向かう場合は、暖かい 肌着、靴下、ゴムブーツ、保温性の高い寝袋が必要です。 ショッピング アイスランド の ショップ は 世 界 的レ ベ ル で 、品 揃えも豊 富 で す。名 産 品 に は 、ウー ル 製 ニットウェア( セ ーター、帽 子 、ミトン など)、陶 磁 器 、銀 細 工 品 などが あります。一 般 的 な 営 業 時 間 は 1 0 ~ 1 8 時 で す。 土 曜日は 開 店 が 1 0 時また は 1 1 時 、閉 店 が 1 4 時また は 1 8 時 に なりま す。日本 の パス ポ ートを 持 つ 、また はアイスランド 国 外 に 永 住 権 を 持 つ 観 光 客 は 、付 加 価 値 税( V A T )の 払 戻しを 受 けることが で きます。 詳 細 情 報 はウェブ (www.globalblue.com/destinations/iceland/tax-freeshopping-in-iceland/) でご覧いただけます。 お 役 立ち電 話 番 号 緊 急 電 話( 警 察 、救 急 、消 防 ):112 緊 急 医 療:1770 イン フォメ ー ション:1818 VISITICELAND.COM | INSPIREDBYICELAND.COM
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