研修医の心理社会的ストレスを予防するための心理教育的プログラム

岡山大学大学院教育学研究科研究集録
第1
4
5号 (
2
01
0)]-1
8
研修医の心理社会的ストレスを予防するための心理教育的プログラム
"
サクセスフル ・セルプ'のプロセス評価研究
安藤美華代
思春期 か ら成 人期 早期 にお ける情 緒 的お よび行動上 の問題 の包括 的 な予 防 をね らい とした
心 理教育 的プ ロ グラム "サ クセ ス フル ・セ ルフ" の うち, 自己理解 と人 間関係 に焦点 をあ て
る こ とで心理社 会 的 ス トレスの予 防 をね らい と してい る大学 生 版 を応 用 し,新 た に "サ クセ
ス フル ・セ ルフ研 修 医版" を作 成 した。 プ ロ グラムは,サ クセ ス フル ・セ ル フ (
成功 して い
く自分)へ の道 ,医師- 患者 コ ミュニ ケー シ ョン,葛藤解 決, 問題解 決, ス トレス と自己 コ
ン トロー ルの5主題 を設 け, 1回30分 ,全 1
0回の レ ッス ンで構 成 した。研 修 医 を対 象 に, 産業
医が プ ログラム を実施 した。 レ ッス ンのね らい とワー クの整 合性 , レッス ンの難易 度,今後
の生 活 に役 立つ 程度,社 会性 に関す る 自己効力 感等心 理社 会的要 因の プ ロ グラム前後 の変化
につ い て, プロセス評価 を行 ったO そ の結 果 , プ ログラム- の参加 は, 自己理解, 医 師 とし
ての困難 な体験 とその対応 を共有す る機 会,問題へ の対処 法 を学 習す る機 会 にな り,困難 に
打 ち勝つ 自己効力 感の保 持 につ なが る可能性 が示唆 され た。
Keywor
ds:心 理教 育的 プ ログ ラム, プ ロセ ス評価 , 自己効 力感 ,研修 医,産業 医
は じめに
生活 リズム,社 会 人 と学 生 との ギ ャ ップ等が報 告 さ
医 師 と患者 が適切 な コ ミュニ ケー シ ョンを図 る こ
れ て い る8)9)。 これ らの要 因 は, 青年 期 か ら成 人期
とは,患者 の治療 遵守や健康状 態 の向上 を もた らす
にか け て の 発 達 課 題 で あ る ア イ デ ンテ ィテ ィの形
。 しか し新 人医 師 で あ る研 修
重 要 な要 因で あ る1)2)
成, 中で も職 業 的 ア イデ ンテ ィテ ィの形 成 に関連 し
医 は,長 時 間労働 .頻 回 な呼 び出 しへ の対 応 責任 ,
てい る とも言 える。 この時期 は,将来 に対す る様 々
医療 過誤 ・医療 ミスへ の恐怖 ,生 と死 の状 態 を扱 う
な方 向性 を探 求 し, 自分 自身 に対 す る責任 を引 き受
こと,患 者 の要求へ の対応 ,睡 眠不足 な どに直面 し
け 自己決定 してい く。 この過程 にお いて,他者 との
なが ら3)4), 医療 現 場 とい う新 しい職 場 環 境 に適 応
関わ りに不 安 を感 じた t
), 自己探 求 に よって抑 うつ
し, 日々多 くの医療 スキ ル を習得 して いか なけれ ば
状態 にな った りす る こ とが あ る10)ll)
。従 って, この
な らず ,多 くの ス トレス状 況 に曝 され てい る。研 修
ような発達過 程 にあ る人達 の心 理社 会 的支援 は,そ
,30% 程 度 が抑 うつ
医 の心 理 的 ス トレスは高 く5)61
の後 の生活- の責任 や社 会 的役割 を担 ってい く上 で
状態 を呈 して い る との報 告 もあ る7)。 また研 修 医 の
重要 だ と考 える。
心理 的負担 感の高 さは,医療 ミス を起 こ しそ うにな
った体験 との関連 も報告 されて い る4)0
研修 医の心 理社 会的 ス トレス- の対処 と して, 自
分 自身 を大切 にす る, 人間 関係 を大切 にす る.研 修
従 って,研修 医の心理社 会的 ス トレスをマ ネー ジ
メ ン トす る支援 は,研 修 医の メ ンタルヘ ルスに とっ
の 目標 を明確 にす る,研 修 のや りが い を見 出す等 が
挙 げ られて い る9
)
。
て も,患者 の健康状 態 ひいて は医療 の向上 に とって
も重 安 だ と考 え る。
そ こで, これ まで思春 期 か ら青年期 を中心 に成 人
研 修 医の ス トレス に関連す る要 因 と して,専 門性 ,
期早 期 に亘 っ て,特 に小 学 生 か ら大 学 生 を対 象 に,
岡山大学大学院教育学研究科心理 ・臨床学系 7
0
0-8
5
30 岡山市北梓.
津 島中3
- -1
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8
5
30
- 1-
安藤美章代
情緒的お よび行動上の問題 を予防 し心の健康 を育ん
でい くことをね らい として,授業 を活用 して実践 し
2) プログラム実施方法
ている心理教育的プログラム "
サ クセスフル ・セル
グラム実施者)
に,"
サ クセスフル ・セルフ研修医版"
の実施マニュアルを配布 し,筆者がその成 り立ちと
実施方法に関する説明お よび演習 を行 った。
フ"12)の うち,大学生版 13)を応用 し,研修医へ の支
援 を行 うことに した。
まず, プログラムを実施す る産業 医(
以下, プロ
プログラム実施 の理解お よび協力 を得 るために,
1
2)は,先行研究の概観,
"サ クセスフル ・セルフ"
プログラム実施者か ら病院長お よび臨床研修 プログ
社会的認知理論 14)・問題行動理論 15) の応用,青少
ラム責任者 に対 して,本プログラムの意義 とその具
年の問題行動 を包括 的に予防す ることを試みた米国
体的な内容について説明を行い,許可 を得た。
ngPl
ac
es16日 7) の応用,量的研究
のプログラムGoi
ならびに質的研究による青少年の問題行動に関連す
その後,プログラム実施者が,プログラムの概要
とスケジュールを,各研修医へ個別に配布 し,参加
る心理社会的要因の検証 12日 8) といった過程 を経て,
を呼び掛 けた。参加形態 は, 自由参加 とした。
作成 された。
研修医版に応用 した "
サ クセスフル ・セルフ大学
'1
3) は,特 に, 自己理解 と人間関係 に焦点 をあ
生版 '
てることで,心理社会的ス トレスを予防 し,心の健
康 を保持 ・増進 させ ることをね らい としている。 こ
の時期 に生 じやすい状況にうま く対処 し,なん とか
生 きてい く知識を提供 した り,個別活動や グループ
3)調査期間
009年 1
2月か ら
プログラムの実施 とその評価 は,2
201
0年3月に行われた。
プログラムは,1回3
0分 (
1
7
時3
0分 ∼1
8時),全1
0
回とした。 さらに,プログラム開始前 と全 プログラ
ム終了後に,質問紙調査を実施 した。
活動 を行った りす ることを通 して,自分 を知る方法,
問題解決法,ス トレス対処法.コ ミュニケーシ ョン
4)評価方法および内容
ワークシー ト :各 レッスンで行ったワークシー ト
の方法,他者に対す る適切 な自己主張 ・共感 ・ゆず
りあいの方法,葛藤の解決法 を学習す ることによ り,
自己理解お よび他者理解 を深め,自己コン トロール,
日常生活に対する適応力,円滑 な人間関係, 自己効
力感を向上 し,心理社会的ス トレスを予防すること
を目的 としている。
…サ クセスフル ・セルブ'を用いた介入研究では,
介入前後において,学校社会適応, 自己 コン トロー
ル,問題行動の誘いを断る自己効力感,社会性,対
人関係の 自己効力感の向上,い じめなどの攻撃行動
を行った経験,い じめを受 けた経験の減少,抑 うつ
気分等情緒の安定が示 されている7)13)19)125).
を回収 し,
レッス ンのね らい とワー クシー トの内容
の整合性 について分析 を行った。
評価 シー ト :各 レッス ンの内容のわか りやす さ.
件法 (
…そう思わ
今後の生活 に役立つ程度について5
ない "-0 - "そ う思 う"-4) で,対象者 に回答 し
て もらった。 さらに各 レッス ンの感想 を記述 して も
らった。
質問紙調査 :プログラムの効果に関する評価のた
めに,"サ クセ スフル ・セルフ'
'開発 の土台 となっ
た基礎研究で使用 した調査内容の うち,今回のプロ
グラムのね らいに関連 し,かつプログラムによって
変容可能 と推測 された社会的コンピテ ンス,社会性
今回は,サ̀ クセスフル ・セルフ"7) モデルを基盤
に関す る自己効力感 を測定す る信頼性 ・構成概念の
に,その大学生版 13) を応用 して,研修医版 を作成
し,そのプロセス評価 を行 うことを目的 とした。
,
妥当性が示 されている尺度 12日 3),気分状態 を測定
するPOMS短縮版26),医師一患者 コ ミュニケー シ ョ
ンに関す る項 目群27) を用いた。 この調査 では,個
方法
人の介入前後の変化 を検討す るために,プライバ シ
ーに十分配慮 した上で,記名式 としたO
プ ログラム実施者 に よる感想 :各 レッス ン終 了
1.評価対象および方法
1)対象
諸l
T
)
市の A総合病院に所属す る,医師に
対象は,一
後, レッスンを実施 した感想 を記述 して もらった。
以下,研修医)1
7
なって5年 目までの研修 中の医師(
プログラム終了後に,全体を通 しての感想 を聞かせ
て もらった。
名(
男性 1
3名,女性 4名)
である。その内訳 は,1
年目
3名(
男性 2名.女性 1名)
,2年 目6名(
男性 4名,女性 2
名),3年 目3名(
男性 3名)
,4年 目4名(
男性 4名)
,5年
目1名(
女性 1名)
である。年齢 は,25-38歳,平均年
齢(
±標準偏差)
は,2
9.
5±3.
5歳である。
4)分析方法
ワークシー ト :ワークシー トに書かれた内容が各
レッスンのね らいに沿っているか どうかを検討す る
I 2-
研修医の心理社会的ス トレスを予防するための心理教育的プログラム サ̀ クセスフル ・セルフ"のプロセス評価研究
2
9
)
を用いて, レッス ンごとに内容分
ため に,KJ法28)
析 を行 った。
勤務時 間後の3
0分 間 を利用 して,1
0週間に亘 って行
った。
件法で 回答 を求 めた。 レッス ンの
評価 シー ト :5
2-5
3
% (
Ta
bl
e
2
)で,最 も高い
参加 者 率 は ,1
わか りやす さ,
今後 の生 活 に役 立 つ程 度 につ いて,
回で も全対象者の半数程度 に とどま り,高い とは言
レッス ンご と各評価 の回答者率 を算 出 した。レッス
えなか った。 レッス ン中.途中で呼び出 しがあ り退
KJ法28)
2
9
)を用いて内容分析 を行
ンの感想ついては,
った。
席 を した り,途中か ら出席 した りす る対象者が見 ら
れた。
質問紙調査 :対象者の うち, プログラムに半数以
上かつ プログラム前後 の調査 に参加 した研修 医3名
(
参加者)
, プログラムに全 く参加 しないが前後 の調
不参加 者)
を分析 対 象
査 にのみ参加 した研 修 医2名(
とした。両群 とも人数が少 ないため,各分析対象者
の前後の尺度得点の変化 を個別 に検討 した。
プログラム実施者 による感想 :ワー クシー ト,評
また,計画 した内容 を遂行す る こ とはで きたが,
30分 とい う設定時 間枠 を超過す るこ とが 1
0回 申8回
あった。
レッス ン回数,実施 内容 と実施時 間のバ ラ ンス,
実施時間帯,本 プログラムの臨床研修 システムにお
け る位 置づ け に関す る再検 討 が必要 だ と考 え られ
た。
価 シー ト,質問紙調査の分析 の補助資料 とした。
2.各主題の ワー クシー トの内容
2.心理教育的 プログラム "サ クセス フル ・セル フ
研修 医版"
1)サ クセスフル ・セル フ (
成功 してい く自分)へ
の道
"
サ クセ スフル ・セルフ研修 医版" は,大学生版
1
3)を基盤 に,医師 と しての 自己理解 な らび に医師
成功 してい く自分 をイメー ジ し, 目標 を立てるワ
Ta
b
l
e3
)
o
ー クの内容 を分析 した (
成功 してい く自分 の イ メー ジ として ,「
適切 な医
一患者関係 に焦点 をあてることで,心理社会的ス ト
レスを予防 し,心 の健康 を保持 ・増進 させ ることを
継続 的研鐙」
療 の提供」,「的確 な見立て と方針」,「
0回で,① サ クセ
ね らい と している。1回30分,全 1
信頼」,「医師 一患者 コ
といった医療技術 の向上 ,「
スフル ・セ ルフ (
成功 してい く自分)へ の 遺(
1
回)
,
ミュニケー シ ョン」 といった患者 との適切 な関係性
② 医師-患 者 コ ミュニケー シ ョン(
1回)
,③ 葛藤解
の構 築 ,「自立」 とい った 自己の心理 的成長が挙 げ
られたr
J
汰(
4回)
,④ 問題解 決 (
3回)
,⑤ ス トレス と自己 コ ン
トロール(
1回)
の5
つの主題で,構成 した。
これ らを手掛 か りに,「よい医者」,「日々精進」,
また本プログラムでは,医療実践 の経験 が浅い研
「問題解 決 力の 向上 」 とい った 目標 が立 て られ た。
修医 に,医療現場 の困難 な実情 と建設的な対応の実
努力」,
そ して, これ らの 目標 を達成す るために,「
際 を理解 して もらうことをね らい として,プログラ
「
責任 あ る行動」,「自己 コ ン トロー ル」 とい った行
ム実施者が,可能 な範囲で 自分 自身の体験 を語 った
問
動 を今後 も続 け,不十分 と思われた 「
実行力」,「
り, これ までの体験 を踏 まえた対応 の実際 を示 した
題解決力」 を向上 させ てい く必要性 を再認識 した。
りす ることに した。
研修医は,問題解 決力, 自己 コン トロールカ,責
Ta
b
l
elに, レッス ンの概要 を示 した。
任感 を身に付 け,医療技術 の向上,患者 との適切 な
関係性 の構築 , 自己の心理的成長 に向けて 日々努力
結果 および考察
を してい くこ とを,医師 としての一つの成功 イメー
1.各 レッスンの実施状況
今回の プ ログラムは,医師 になって5年 目までの
ジと捉 えてい ると考 え られた。
研修 中の医師 を対 象 とし, 自由参加 で毎週 金曜 日,
容構成 であった と,考 え られた。
ワー クシー トは,本 レッス ンのね らいに沿 った内
-3-
安藤美華代
Tabl
e 1 "サ クセスフル ・セルフ研 修 医版 "のすすめ方 とレッスンの概 要
回
主題
目標
内容
標を立てる○
1
第
回
・
;
L妻
霊
へ ,
7
L
「
サクセスフル
.
セルフ(
成功し
ていく
自分
面と
メ
立てるo
なり
ージを膨らませるo
修たい自分を示し
たい自分に近づく
正したほうが望まし
,そのための
ための
い面に気づく
自分の行動のよい
(
行動)
Q 目標を
)
」のイ ついて振
シート
「サクセスフル
になり
り返たい自分を記し
り,
.
なり
セルフ」
たい自分のイメ
ウ-クシ-ト
,それを達成するための
ージを膨
を使って,
らませるo
自分の行動に
(
行動)
そして,
目
ので続
「
サクセスフル
けたい行動と
.
セルフ」
遠ざかるのでやめたい行動を明らかにし
カード
ワ-クシート
を使って,
を完成させる.
なりたい自分に近づく
,
ー師
第
回
2
や得たことに気づき,医師 -患者関係の大切さを 患者 との関わ りから得たこと,つらかつたことを振 り返るo
医師 -患者 関係 における葛藤やわだかまりを のような医師 -患者 関係 が(
医師にとっても患者 にとっても)
よ
これまでの医師 -患者関係 における取り違い
「よい医師 -患者関係とは」ワークシートを行い,これまでの
=医
三幸圭
コ
認識するo
「よい医師 -患者関係とは」
グループワークシートを使って,
ど
軽減し
,今後のよりよい医師 -患者関係の在 り いのか考え.
るD
今後の 医師 -患者関係で心がけたいこと
をまとめ
方について考えるo
3
シ∃ンを踏まえたよりよい対応のあり方を考える○産業医による
回
第
回
4
第
葛
蘇
解
決
対応例を示すo
シナリオ 1:
の事実をイライラし
予約時間から
た 口調で伝えても,
1時間半待った患者
それに応答せず診療を
が,診察室でそ
葛藤を解決したりするには,自分の気持ちも周囲 続ける医師D
① の人の気持ちも考え大切
よりよい医師 -患者関係を構築
.
維持し
たり,
師
磨
しシナリ
「
て,自分(
.
もめごと
ゆずり
他職種の同僚
解決法セルフチェ
解決」
医師)
や相手(
ワークシート
た
)
の立場に立って考え,
日常診療の困難状況(
患者
ック」
を用いて,
.
患者の家族
を行い,
適切なコミ
適切な
適切なコミ
シナリ
.
上 司.
オ
自己主張
ュニケーショ
同僚
1-8
ュニケの医
)に対
.
共
にしながら,
ほどよく
自 ンを行わずに生じ
オあいの程度を自己評価する○
2:
処方ミ
スに気づいたけれども,
そのことについて患
師
図ること
る方法を理解する○
己主張し,
適切なコミ
-患者関係を維持
が重要であること
共感し
ュニケーショ
,ゆずり
したり
ンによって,
あう
を学ぶo
,葛藤を解決し
コミュニケーショ
よりよい医
たり
ンを
す 者 に伝えない医師o
・
21
欲を高めようと
とシナリ
,その必要
オ4:
3:治療意欲
救急外来で.
がないこと
試みる医師o
の低い糖尿病患者に,
を伝え続
必要以上の治療を望み続
ける医師○ 脅すこと
ける患者
で治療意
第
回
5
③
かつたと
しシナリ
く強制退院
オ
責められ対応に困っている医師D
5
6:
:
進行がんが見つかった患者から.
他の患者
の勧告を出す医師o
に暴言を吐く入院中の患者に,
早期発見し
大声で厳
な
第
回
6
④
急外来に来た患者に対し
に行かない医師o
シナリオ7:
8:
治療上必要でないにも関わら
病状が比較的安定し
て,入院治療を拒否する医師○
ている入院患者をあまり
ず入院を希望する救
診察
7
産業医による対応例を示すo
回
シナリオ○
への対応
1:自殺企図が続いている自殺未遂で入院した患者
第
題
問
解
回
8
決
第
第
回
9
己ス
コ ト
1
0ノ
レン レ
回
トス
ロと
①
②
こじ
問題解決法を習得
れた医師 -患者
し関係を解決する方法を理
,問題解決 力を高めるo
解する○
③
リ「
オ問題解決」
1-3)
に対し
ワークシート
て,問題解決法を用いて,
を用いて,日常診療の困難状況(
解決法を考える.
シナ
シナリオ 2.
インスリン:
A療を拒7;
する血糖コントロール不良の
糖尿病患者への対応o′
口
ロ
口
シナリオ3:
各 自が体験 した困難な状況への対応 o
二ズムを理解するo
の大切さを学ぶ○
「ストレスの原因」.「
ボディサイン」ワークシートを用いて,スト
ストレスの原因に気づき,自己コントロールする レスの原因や心 身の反応について振 り返るo「
ストレスマネー
力を高めるo
ジメント」ワークシートを用いて,ストレス対処法を考えるo
「ストレスマネージメント」グループワークシートを用いて,グ
- 4-
研修医の心理社会的ス トレスを予防するための心理教育的プログラム "
サ クセスフル ・セルフ'
'のプロセス評価研究
Tabl
o2 各レッスンの参加者数
回
主題
男性 女性 合計
第 1回 サクセスフル.
セルフへの道
3
0
3
第2回 医師-患者コミュニケーション
3
1
4
第 3回
葛藤解決①
3
4
7
第 4回
葛藤解決②
1
1
2
葛藤解決③
2
1
3
第 5回
第 6回
葛藤解決④
1
1
2
第 7回
問題解決①
2
1
3
第 8回
問題解決②
2
1
3
第 9回
問題解決③
2
3
5
第 10回
ストレスと
6
3
T
9
Tabl
o3 「
サクセスフル ・
セルフへの辻」のワーク内容の分析
テーマ
カテゴリー(
記述数)
記述例
医師患者コ
1
)
l
自立(
1
) ミュニケーション(
目指す医師像
患者さ
んの話をに○
きくo
自立できるよう
信頼(
1
)
l
適切な医療の提供(
1
)
成功するためのポイント
継続的研錯(
l
)
的確な見立てと方針(
1
)
頼ら
れるよう
な○
満足と
スピート
○
経験と知識o
状況把握を考える○
よい医者(
1
)
日々精進(
1
)
問題解決力の向上(
1
)
今後も続けたい行動
努力(
1
)
責任ある行動(
1
)
自己コントロール(
1
)
今後改善したい行動
実行力(
2
)
r是 i
ス
完
ル
の
セ
フ 成功するための目標
いい医者になりたいo
怠けないで精進する○
問題を把握して.解決するD
よい医療に努める○
正しくないとわかっていることはしない○
怒りを我慢できるo
やらないといけないことを放置するo
2) 医師一 患 者 コ ミュニ ケ ー シ ョン
切 な説 明力 」 等 医療 技 術 の 向上 が ,挙 げ られ た。
医 師 一患 者 コ ミュニ ケー シ ョンに まつ わ る想 起 と
今 後 の 医 師- 患 者 関 係 で 心 が け た い こ と と して
今 後 の コ ミュニ ケ ー シ ョンの あ り方 に関す る ワー ク
は ,「知 識 と技 術 の 向 上 」 等 医療 技 術 の 向上 も見 ら
の 内容 を分析 した (
Ta
bl
e4)0
れ たが ,「
態度 」,「患 者理 解 」 等 患 者 との適 切 な関
これ まで の 医 師 一患 者 関係 か ら得 た こ と と して,
係性 の構 築 が 大 半 を 占め た。
「多種 多 様 な人生 の存在 へ の気 づ き」 が挙 げ られ た。
研 修 医 は,患 者 との 関 わ りを通 して,患 者理 解 を
一 方 つ らか っ た こ と と して は ,「説 明 力 不 足 」 等 ,
深 化 させ , 適 切 な関係 性 の構 築 , 医療 技 術 の 向上 の
研 修 医 自身 の 医療 に関す る力量 不足 に直 面 した体験
大 切 さを再 認識 して い くと推 測 され た。
が挙 げ られ た。
ワー ク シー トは, 本 レ ッス ンの ね らい に沿 った 内
よい 医 師一 患 者 関係 と して ,「信 頼 関係 」 等患 者
容構 成 で あ っ た と, 考 え られ た。
適 切 な状 況 把 握 」,「適
との適切 な 関係 性 の構 築 ,「
- 5-
安藤美華代
Tab一
e4 「
医師一息者コミュニケーション」のウ-ク内容の分析
3)葛藤解決
示 された。また,2
つの シナ リオで 「
患者へ の心 配」,
(
1
)葛藤状況 に対 する他者 お よび 自己の気持 ち
日々の診療 にお け る8つ の 困難 な状 況 の シナ リオ
が示 され た。 一方 ,「
無 自覚」 とい った患 者へ の無
につ いて,その状況 に関係 す る同僚 の医師,病 院管
関心 さも示 された。さらに,「
病 気へ の否定 的感情」,
理者 ・上 司,患者,患者 の家族,他職種 の同僚 , 自
「在宅 ケアへ の不 安」 とい ったケ アす る立場 と して
分 自身(
研 修 医)
の気持 ちを考 える ワー クの内容 を分
析 した (
Tabl
e5a∼Tabl
e5h)
O
の葛藤が示 された。
その他 「
副作用へ の心配」 といった患者へ の心遣 い
他 職種 の 同僚 の気持 ち として,5
つ の シナ リオで
同僚 の 医 師 の気 持 ち と して ,7
つ の シナ リオで
「
研 修 医へ の要 望 」 が示 され た。2つ の シナ リオで
「同僚- の共感」,4
つ の シナ リオで 「同僚へ の助 言」
,
「
患者へ の不満」,その他 「
患者へ の否定的 ラベ リン
その他 「同僚へ の支援」 とい った研 修 医- の支持 的
グ」とい った患 者- の ネガテ ィブな心情が示 された。
な心情 が示 され た。 また,「
患 者へ の否 定 的 ラベ リ
一方 ,「
患 者 の気持 ち を理解」 とい った患 者へ の心
ング」,「
患者へ の不満」 といった患者へ の ネガテ ィ
遣 い も示 され た 。2つ の シナ リオで 「
研 修 医へ の共
ブ な心 情 も示 された。一 方 ,「
患 者へ の心 配」 とい
感」,その他 「
結果- の安堵 」
, とい った同僚 であ る
った患者へ の心遣 い も示 された。
研 修 医へ の支持 的心情 が示 された。 一方 ,「
研修 医
病 院管理 者 ・上 司 の気持 ち と して,7
つ の シナ リ
へ の不信」,「
処 方- の疑 問」 とい った研修 医へ の ネ
オで ,「
研修 医へ の要望」 が示 された。2つ の シナ リ
ガテ ィブ な心 情 も示 され た。 また ,「問題 の予 防」
オで 「
研 修 医の対 応 に同意」, そ の他 「
研 修 医 の対
とい った問題解 決 ,「後悔 」 とい った 自責等 , コメ
応- の指導」
,「研修 医へ の支援」,「研修 医へ の助言」
デ ィカルの立場- の支持 的心情 も示 された。
とい っ た研 修 医へ 教 育 的 見解 が 示 され た。 また,
「
経営 の心 配」,「問題 の予 防」,「対 策 の検 討」 とい
自分 自身(
研 修 医)
の気 持 ち と して ,3つ の シナ リ
オで 「
患 者へ の不満」, その他 「
患 者へ の否定 的 ラ
った病 院全体 を見据 えた心情 や方針 が示 された。
ベ リング」 とい った患者へ の ネガテ ィブな心情 が示
患者 の気持 ち と して,5つ の シナ リオで 「
担 当医
され た。2つ の シナ リオで 「責任 回避」,「問題 か ら
へ の不満」,2つ の シナ リオで 「
担 当医へ の不信」 と
い った担 当医へ の ネガテ ィブな心情 が示 された。 ま
の 回避」 とい った回避 的 な心情 が示 され た。2つ の
た,2つの シナ リオで 「
病気へ の不安 」
,その他 「副
の再確認」,「
毅然 とした態度」 とい った,問題解 決
疲 労感 工 「訴
に向けた思 いが示 され た。 さ らに,「
作用の不安」,「
病気- 否定的感情 」
,「治療へ の抵抗」
といった病気へ の ネガテ ィブな心情 が示 された。
患者 の家族 の気持 ち と して ,5つ の シナ リオで 「
担
シナ リオで 「問題解 決 の提 案」, その他 「医療 方針
訟へ の恐怖」 といった深刻 な ス トレス状態が示唆 さ
れた。
当医へ の不満 」
,その他 「
担 当医へ の不信 」
,「担 当
日々の診療 で遭遇す る困難 な状況 においては,病
医の 人間性へ の批判」 といった担 当医へ の ネガテ ィ
院管理者 ・上司 は,病 院全体が適切 に機能す るこ と
ブな心 情 が示 され た。 一方 ,「
担 当医- の要望」 も
を主眼 にお き研 修医- 要望や教育 を行 ってい る と,
-6-
研修医の心理社会的ス トレスを予防するための心理教育的プログラム 山
サ クセスフル ・セルフ'
.のプロセス評価研究
研 修 医 は捉 えて い た。 同 じ職 種 で あ る 同僚 の研 修 医
(
2)葛 藤 状 況 へ の対 応
は, 共感 もす るが助 言 もす る切 薩 琢 磨 す る関係 と示
これ ら 8つ の 困難状 況 に関 わ る主 な人 々の気 持 ち
唆 され た。 一 方 ,他 職種 の 同僚 は, 置 か れ た立場 や
を踏 まえて今 後 の対 応 を考 え る ワー クの 内容 を分析
状 況 に よって,研 修 医 を支持 す る場 合 もあ れ ば‥ 患
した
(
Ta
b
l
e5
a
∼Ta
b
l
e5
h)
。
3つ の シナ リオ で 「反 省 」,「謝 る」 とい った 自己
者 を支持 す る場 合 もあ る と,研 修 医 は捉 え て い た。
患 者 ,患 者 の家族 の ネ ガテ ィブ な心 情 は,担 当医 に
内 省 的 態 度 ,3
つ の シナ リオで 「
説 得 」,「譲 歩 しな
向け られ るだ けで な く,病 気 に対 して も向 け られ て
い」,「毅 然 と した態 度」 とい った今 後 に向 け た研 修
い る と示唆 され た。 さ らに家族 は, 目の前 で起 こっ
医 自身 の心 構 えが 示 され た。
て い る状 況 には敏 感 に反 応 し,患 者 を心 配 して担 当
また,患 者 へ の 「
肯 定 的評価 」,「スモ ー ルス テ ッ
医や 医療 ス タ ッフ,病 院へ ネ ガテ ィブ な感情 を向 け
プ」,「積 極 的 対 応 」, とい っ た患 者 の肯 定 的側 面 に
る。 一 万 ,患 者 が 入 院 して い る状 況 で は, あ ま り関
目を向 け で きる だ け患 者 の 思 い に沿 っ た対 応 ,「共
心 を示 さない場 合 もあ る。 また,在 宅 で の患 者 ケア
同確 認 」 とい っ た患 者 と と もに治療 に臨 む姿 勢 等 ,
に対 して不 安 を抱 く傾 向 にあ る と,研 修 医 は捉 えて
葛 藤 状 況 を解 決 す る た めの様 々 な建 設 的 「工夫」 が
い た。 この よ うな複 雑 な状 況 に晒 され てい る研 修 医
示 され た。
ワー ク シー トは, 本 レ ッス ンの ね らい に沿 った内
自身 は,患 者 へ の ネ ガ テ ィブ な心 情 を抱 きなが ら,
時 に問題解 決 を試 み ,時 に 回避 的 な思 い に駆 られ る
容 で構 成 され て い た と,考 え られ た。
等 , ア ンビバ レ ン トな感 情 を抱 えて い る と示 唆 され
た。
Tabl
e5a 「
葛藤解決 :
シナリオ1」のワーク内容の分析
- 7-
安藤美華代
Ta
bl
e5br
葛藤解決 :
シナ リオ 2
」の ワ-ク内容 の 分 析
【シナリオ2
】あなたは,吐気のある患者 にプリンベラゾ を処方しようとして,間違ってプリモボラゾ
を処方 してしまいました○患者 はすでに内服をしてしまいました○次 回の外 来受診時にあなたは
それ に気がつきましたが,患者 に何も伝 えませんでした○
関係者 カテゴリー(
記述数)
記述例
2
)
同僚 -の共感 (
病院管理者 .
上司
研修 医への要望(
1
)
患者
副作用の不安(
1
)
病気への不安(
1
)
担 当医への不信(
1
)
患者の家族
患者への心配(
1
)
持
ヌ
.
ち
点
=
ヽ
. 同僚
の医師
副作用への心配(
1)
他職種 の同僚
研修 医への不信(
1
)
処方への疑問(
1
)
結果への安堵(
1
)
あなた 自身 (
研修 医)
2
)
問題解決の提案(
訴訟への恐怖(
1
)
問題からの回避(
1
)
慧葱
A
共同確認 (
2
)
人ごとじゃない○いつおこつてもおかしくないo
相談 してほしかつた○
副作用とか大丈夫かなあo
再 生不 良性貧血 になったのでは ?
隠そうとしたことへの怒り○
自分のこと以上に思う○
くすりの副作用が知りたいo
こいつは信用ならないと思うかも○
この人は,再生不 良性貧血だった ?
なんともなくてよかつたね o
処方に関する紙や手帳を渡すo
訴えられるのが怖い○
黙っていた方がよかつたし,丸く収まってよかつたし-o
患者さんと一緒に確認するo
Ta
bl
e5C「葛 藤 解 決 :シナ リオ 3」の ワ-ク内容 の 分 析
25
歳男性で,二 日酔いを主訴 に救急外来を受診 し,「
点滴をして欲 しい」と
【シナリオ3】Aさんは,
Aさんからは,「
食事が食べられ
訴えました○あなたは,食事 が食べられるかどうかを尋ねましたO
る」との返事が返ってきましたoそこであなたは ,「
食事 が食べられるのなら,点滴 の必要 はあり
ません」と伝えましたoするとAさん は,「
でも吐き気がするので,どうしても点滴 をしてほしい」と
訴えました○あなたは,迷ったけれど,やはり必要がないということを伝 えました O
Aさんは,それ
でも「
点滴をして欲 しい」と言って,救急外来診察室で粘っていますo
記述数)
記述例
関係者 カテゴリー(
4
)
同僚 への共感 (
病院管理者 .
上司
困った人が来たo
医への要望(
1
)(
んの訴えを聞いて,
点滴をしてみたらどうだろう○
3) 患者さ
「
必要ない」
と言っているのはよいo
l
研修 医の対応
に同意
患者
(
4
)
なんで,患者の主張が通 らないんだろうかo
担の
当医への不満
ノ
E
E 同僚
医師
担 当医への不満(
2
)
ヌ
持
ちヽ 患者の家族
患者への心配(
1
)
他職種 の同僚
2
)
患者への不満(
研修 医への要望(
1)
あなた 自身 (
研修 医)
医療方針の再確認(
1
)
問題解決の提案(
1
)
説得する(
2
)
慧 A喜 モデル例
譲歩 しない(
2
)
なんで,患者の言う通 りに点滴 しないのか○
患者がかわいそうだ○
仕事が進まないoどっちにしても早く帰って欲 しいo
うまく対処 して欲 しい○
点滴 は要らないo
点滴 は要らないと説得してみたいo
指導をするo
なるべく
ないo
,「
1
回のみ 」と言って,点滴をする○困難なと
原則を話点滴
してはし
-8-
研修医の心理社 会的 ス トレスを予 防す るための心理教育的 プログラム "
サ クセ スフル ・セルフ"の プロセ ス評価研究
Tabl
o 5d 「葛藤 解 決 :
シナリオ4」の ワーク内容 の分 析
【
シナリオ4】Aさんは,HbAlc〉10%,尿蛋白 1+が続いている,インスリン分泌能が十分な糖尿病の患者ですo
月に1回あなたの外来に通院しています○あなたは診療のたびに,
「このままいくと目が見えなくなったリ,心筋
「
酒を
檀墓になったリ,透析が必要になりますよ」と言って.禁酒 .
食事療法を勧めていますoしかし,Aさんは,
「
本当に死んでし
やめるくらいなら死んだ方がいい !できないものはできない」とムツとしています○あなたは,
まいますよ」と言っていつもと同じ処方を続 けました○
関係者 カテゴリー(
記述数)
記述例
l
同僚への共感(
2)
何を言つても仕方が無いo
患者への否定的ラベリング(
2)何回言つても全く聞く耳を持たない患者だ○
同僚への助言(
1
)
「ボケますよ」と脅すo
病院管理者 .
上司
研修医の対応に同意(
1
)
仕方がないo
患者
3)
できないものはできないO合併症を自覚して初めて解るかもD
治療への抵抗(
J
拷
ヌ
ち
e
=
ヽ同僚の医師
患者の家族
3)
なんとか,よいようにして欲しいo
担 当医への要望(
他職種の同僚
2) 無理だな○どうしようもないかなo
患者への否定的ラベリング(
(
あなた自身(
研修医)
2) 治療する気がなけれ ば,来なけれ ばいいのに,どうして来ているのかo
患者-の否定的ラベリング(
問題からの回避(
1
)
あなた(
患者)
が努力しなくては,仕方がないO
医師患者による共同作業(
1) なぜできないのかを,一緒に考える○
患者-の肯定的な評価(
1
) 「やってくれると思っていました」等.少しでも良くなつたらほめるo
後
A
対
の
7
スモールステップでの実践(
3) 小さな目標を立てて,小さなことからスタートする○
モデル例
できそうなことからすすめていくOLDL コレステロ-ル.血圧をしっかり
Tabl
e58「
葛藤解決 1
.
シナリオ 5」の ワーク内容 の分 析
【シナリオ5】あなたの外来に通院 中の高血圧の患者Aさんは ,1ケ月前から腹部不快感を訴え,上部消化管内
視鏡を行ったところ,進行 胃がんが見つかりました○あなたは,ここ5年間 ,Aさんに上部消化管内視鏡や上部
「
胃がんが進行するまで見つから
消化管レントゲンを施行したり勧めたりしていませんでしたoAさんの家族は ,
なかったのは.あなたのせいだ」と言っていますOあなたは,対応に困っていますo
関係者 カテゴリー(
記述数)
5)
同僚への共感(
病院管理者 .
上司
研修医への要望(
)
1
問題の予防(
1
) 1
病気への否定的感情(
1
)
患者の家族
2)
担 当医への不信(
2)
病気への否定的感情 (
他職種の同僚
問題の予防(
1
)
患者の気持ちを理解(
1
)
あなた自身 (
研修医)
患者への不満(
1
)
反省(
1
)
雷藍
A
問題の予防(
2)
モデル例
記述例
患者
不 当な患者の訴えを受けている同僚
に同情するo
健診を
勧めても良かつたo
医師も忙し
いから,病院全体で健診を勧める○
胃がんを受け入れられない○怒りを感じるo
早く見つけて欲しかつたo
胃がんになって悲しいo
健診を受けるようサボ-トができるといいO
患者が 胃がんを受け入れられないで.八つ当たりしている○
文句を言っているのはおかしい○
反省しなくてはいけないo
1年 に1回は健診を勧めるO
上司を含めチームと
して話をきき,患者ががんになってしまったことへの
- 9I
安藤 美華代
Tabl
e5f「葛 藤 解 決 :シナ リオ 6」の ワーク内容 の 分 析
【シナリオ6】あなたが担 当している患者Aさんが,他の患者 に大声で暴言を言っていたため,あなたは「退院 し
ていただきたい」と言いましたoLかし.Aさんは「なぜ ,退院 しなけれ ばならないんだ !」と大声で主張しまし
たDあなたは,大声で厳しく退院を勧告 しました○
関係者 カテゴリー(
記述数)
4)
同僚 への助言(
同僚 に共感(
2)
病院管理者 .
上司
研修 医への要望(
3)
研修 医への支援(
1)
患者
担 当医への不満(
3)
患者の家族
担 当医への不満(
4)
他職種 の同僚
患者への不満(
2)
研修 医への要望(
1)
あなた 自身 (
研修 医)
患者-の不満(
2)
慧褒
A
記述例
もう少し冷静 にD
厄介な患者の対応に苦労している同僚 に共感するo
暴言暴 力の患者 は本 当に困るが,何 とかうまく対処 して欲 しい○
何 かあったら話をきくO
なんで急 に退院 しなくてはならないんだo
急に退院なんて不 当だo
いい加減 にして欲しい○
もつと冷静にして欲 しい○
やつかいでイヤな患者 ○どうしてこんな 目に会うんだ○
モデル例
上 司や看護師と共に,人数を増 やしてチームで対応する○再入院させて
自己の態度への反省(
2) もう少し大人にならなくてはいけないo
Tabl
e5gr
葛藤解 決 :
シナ リオ 7」の ワーク内容 の 分 析
【シナリオ7】あなたの担 当する脳梗塞後遺症のAさんは,肺 炎で入院 し,軽快後 ,入院を継続
しリハビリテーションを行っています○あなたは,Aさんの病状は安定していると思い, 3日に1
度しか患者さんを診察 に行きませんでしたo
関係者 カテゴリー(
記述数)
ヌ
■
=
t
.
同僚 へ共感(
2)
患者への心配(
1)
病院管理者 .
上司
研修 医への要望(
2)
対策の検討(
1
)
患者
同僚の医師
担 当医への不満(
4)
拷
ち
記述例
多忙なんだなo
何 かあったら大丈夫かなQ
しっかり診療して欲 しい○
もつとマンパワーが必要なのか○
ちっとも会いに来てくれないo困っていること,相談したいこ
と等.医師に言いたいo
2)
担 当医への不満(
無 自覚(
2)
他職種の 同僚
研修 医への要望(
2)
研修 医へ共感(
1)
あなた 自身(
研修 医)
責任 回避(
4)
モデル例
慧褒
∠ゝ
積極 的対応(
1
)
もう少し頻 回に来て欲 しいo
家族 は気づいていないD
多忙なのはわかるけど.もう少し来て欲しい○
-応の仕事 はしているo
何かあったら看護師が対応 してくれるだろう○
チーム診療を心が
け,
負担を分担する等で対処し
何 かあったら一 日1
回は会
いに行くようにする○ ながら,
-1
0-
研修医の心理社会的ス トレスを予防す るための心理教育的プログラム "
サ クセスフル ・セル7'
Iのプロセス評価研究
Ta
b
l
e5hr
葛藤解決 :
シナl
Jオ8」の ワーク内容 の分析
【
シナリオ8】あなたは当直で,救急外来を受診した患者Aさんを診療しましたo軽症であり必ず
Lも入院が必要ない状態でしたが .Aさんと家族は,入院を希望しています○あなたが入院の
必要はないと説明すると患者は,怒りだしました○あなたはそれでも入院させないと大声で強く
主張しました○
関係者 カテゴリー(
記述数)
患者への不満(
1
)
l
同僚への助言(
2
病院管理者 .
上司
2)
l
研修医への要望(
1
)
研修医への助言(
患者
2)
担当医への不満(
病気への不安(
1
)
患者の家族
担当医への不満(
1
)
在宅ケアへの不安(
1
)
他職種の同僚
2)
研修医-の要望(
あなた自身
患者への不満(
1
)
毅然とした態度(
1
)
モデル例
雷褒
A
毅然とした態度(
1
)
記述例
患者の要求が強すぎる○
賢明なやり方ではないo
お互いが納得できる医療をして欲しいO
1-3日,入院させてもいいのではo
なぜ入院ができないのかわからないo
不安だo
自分の意見が通らないo
家に連れて帰つても,どうするのか困るo
どっちにするのか,決めて欲しい○
自分の考えをわかって欲しい○
必要ないものは,必要ない○
患者の不安に対処するo
家族の不安に対処し
,苦労をね
毅然と
した態度で,入院さ
せない○
「約 束 」,「
提 案 」,「
説明」,「話 し合 い」,「時 間 をか
4)問題解決
日々の 診 療 で遭 遇 す る困 難 な2
つ の状 況 につ い て ,
け る」 とい っ た 医 師 と患 者 との 関係 性 に 関 わ る内容
で あ っ た。
解 決 す る た め の提 案 を行 う ワー クの 内容 を分 析 した
(
Tabl
e6
a
,Ta
bl
e6b)
。
2つ の シ ナ リオ に 共 通 して 挙 げ られ た解 決 案 は ,
「コ ンサ ル テ ー シ ョン」 との案 も挙 げ られ , 他 職
種 との 連携 の 必 要 性 が 示 され た。
ワー ク シー トは , 本 レ ッス ンの ね らい に沿 っ た内
「
傾 聴 と理 解 」 で あ っ た。
そ の他 各 シナ リオ で 固 有 に示 され た 案 と して は ,
容 で構 成 され て い た と, 考 え られ た。
Ta
b
l
e6a「問題解決 :シナリオ l」のワ-ク内容の分 析
-
ll
-
安藤美華代
Tabl
o6b 「問題解決 :
シナリオ 2」のワーク内容 の分析
】Aさんは.身長 1
7
0
cm,体重8
0
k
g
,4
5歳男性事務職で1
0年前から2型糖尿病
【
シナリオ2
で,あなたの外来に月に1
回通院して経 口薬を内服していますoあなたは,
「
もう少し体重
「
イン
を減らしましょう」と指導していますが ,Aさんの体重は減りませんoそこであなたは,
スリンを打ちましょう」とインスリン療法を提案しました○しかし,Aさんは「
それだけは,イヤ
です」とインスリン療法を拒否しています○
カテゴリー(
記述数)
記述例
傾聴と理解(
2)
インスリンがなぜイヤなのかをきくo
2
)
入院して,インスリンを試しに打ってみるo
試行の提案(
必要性の説明(
1
) インスリン療法の必要性を説明する○
話し合い(
1
)
経 口剤を続けながら,なぜうまくいかないかを話し合うo
時間をかける(
1
)
一ケ月の猶予を与える.
て.インスリンを試しに打ってみるo他の患者さんがインスリンを
食事療法,運動療法,自己血糖測定をさらに勧めるo教育入院をし
使っているところを見て.無理なく納得してインスリンを試してみる
対応のモデル例
(2) ス トレス反応 (
Tabl
e7b)
5) ス トレス と自己 コン トロール
日々の ス トレス状況 の想起 , ス トレスに対処す る
「
憂 うつ な気 分 にな る」(
4)
が最 も多 く,次 いで,
,
,
ための方法 を考 える ワー クの内容 を分析 した。()
内
4) 「
集 中で きない」 (
4) 「イ
「や る気が な くな る」(
の数倍 は
4) 「
頭痛 がす る」 (
2)とい った,抑 う
ライラす る」 (
,「」 の内容 に対す る回答者数 を示す。
Tabl
e7a)
(1) ス トレッサー (
,
つ状 態 につ なが る内容が,複数の参加者か ら示 され
「
仕事 が うま くいか ない 」(
5) 「診療 が うま くい
,
,
た。
,
か ない 」 (
4) 「
診療 が 忙 しす ぎる」 (
2) 「
診療 が理
Tabl
o7b 「
ストレス反応」のワーク
内容の分析
ストレス反応
人数
憂うつな気分になる
4
やる気がなくなる
4
集中できない
4
イライラする
4
頭痛がする
2
何も手につかなくなる
1
お腹が痛くなる
1
眠れない
1
食欲がなくなる
1
食べたくなる
1
買いたくなる
1
お酒が飲みたくなる
1
気になる
1
1
記憶力低下
仕事に行きたくない
1
仕事を辞めたくなる
1
筋トレができなくなる
1
1)とい った, 直接 診療 に関す
想 的 にす す まない 」 (
るこ とが最 も多か った。
また
,「人 間関係 が うま くいか ない」 (5),「何 も
悪 い こ とを して い ない の に嫌 み を言 わ れ る」 (
3)
,
1
)とい った, 人 間関係 に関す る
「
悪 口 を言 われ る」 (
こ とも多 く示 された。
,「お金 を うま くや り く りで きない 」 (3),
,
,「部屋 が か たづ か ない 」
りす る時 間が な い 」 (1)
(
1
)
,「時 間のや りく りが難 しい」 (1)とい った仕事 と
そ の他
2) 「の ん び
「もの ご とが予 定通 りにす す まない 」 (
プ ライベ ー トのバ ラ ンス を とるこ との難 しさも示 さ
れた。
Tabl
e7a r
ストレッサーJのワ-ク
内容の分析
ストレッサ人数
5
仕事がうまくいかない
人間関係がうまくいかない
5
診療がうまくいかない
4
何も悪いことをしていないのに,
嫌味を言われる
お金をうまくやりくりできない
ものごとが予定通りに進まない
診療が忙しすぎる
悪口を言われる
のんびりする時間がない
部屋がかたづかない
時間のやり繰りが難しい
(3) ス トレスマネー ジメン ト (
Tabl
e7C)
3
「前 向 きに考 え る」(
4
)
が最 も多 く,次 いで 「問
3
2
2
1
1
1
題 を解 決 す る努 力 をす る」 (
3)
が示 され,建 設 的 に
問題 を解 決 して こうとい う問題解決型 の ス トレス対
処が多 い と示唆 された。
また
,「家族 と話 をす る」 (4),「友 人 と話 す 」 (3)
とい った,親 しい人 との対話 もス トレス対処 にな り
1
得 ていた。
いずれの ワー クシー トも,本 レッス ンのね らい に
-
12 -
研修[
宅の心理社会的 ストレ7
.
を予防するための心理教育的プロゲラム "
サ クセスフル ・セルフ'
'のプロセス評価研究
3.番 レッス ンの難易度 ・日常生活 での役立 ち度
袷)た内容で構 成 されていた と,考 え られた。
1) レッス ンの わか りやす さ
Tabl
e7C 「
ストレスマネージメント」の
ワーク内容の分析
ストレスマネージメント
前向きに考える
問題を解決する努力をする
家族と話をする
友人と話す
映@
各 レッス ン内容 のわか りやす さにつ いて,評価 シ
つ の レ ッス ンにお いて, 回答者
ー
ートが 匝]
収 で きた9
i人数
4
率 を算 出 した(
図1
)
。 そ の結 果 ,「わか りや す い」,
2.
9-1
00%
「やや わか りやす い」 と肯 定 的 なl
p
]
答 が4
3
3
3
.3
一人で過ごす
音楽を聴く
ペットと遊ぶ
テレビ
散歩やサイクリングをする
自分ができる以上は引き受けない
歌う
買い物に行く
スロット
マッサージ
忘れてしまう
できないことは,できないと言う
同僚と話をする
対策を考える
旅行に行く
で あ った。 一方 ,「わか りに くい」,「やや わか りに
くい」 と回答 した者 はい なか った。
肯定 的 な回答者 率が低 か ったの は,葛藤解 決 を主
2
2
2
2
1
1
1
1
1
1
1
1
題 に した最 初 の レッス ン (レッス ン3) と最後 の レ
ッス ン(レ ッス ン6)
で あ った。 葛 藤状 況 に直面 す る
こ と/\の抵抗 や ,葛藤状況 を解 決す るこ とが困難 だ
と捉 えてい る 叶能性 が示唆 された。
全般 的 には, いず れの レッス ン内容 も取 り組 み に
大 きな支障 はみ られず ,参加者が遭遇す る現状 に沿
った内容 と示 唆 された。
1
1
1
1
l
.
二
1
温泉に行く
レ
ッスン1
レ
ッスン2
レ
ッスン
3
レ
ッスン
4
レ
ッスン
5
レ
ッスン6
レ
ッスン
8
レノ
スン
9
レ
ッスン10
■わかりやすい
口ややわかりやすい
□どちらともいえない
E
3ややわかりにくい
口わかりにくい
注)
各レッスンの参加
者数は異なる。
0%
20%
40%
60%
80%
1
00%
レッスン7の資料を除い
たデータ。
図 1 各 レッスン内容 のわ か りやすさ(
回答者 率 )
・
方 ,「
葛藤解 決」 を主題 に した4回の レ、
ソス ンの
2)今後 の生活 に役立 つ程度
各 レッス ンの今後 の生活 に役 立 つ程 度 につ いて,
0-1
0
0% とば らつ きが見 られた。
背走 的 な評価 は,5
)
。 評価 シー トが 回収 で き
回答者 率 を算 出 した(
図2
これは, シナ リオの内容や その類似状 況へ の遭遇程
つ の レッスンにおいて ,「
役立つ」,「やや役 立つ」
た9
度 に よる可 能性 が あ る。
また ,「ス トレスと自己 コ ン トロー ル」 を主題 に
0- 1
000
/
Oで あ った. いず れの レ
と肯 定 的 な M答が 5
ッス ンにおいて も,・
半数程度 は 日常生活へ の応用 口
丁
0で は ,「やや役 立 た ない」 との 回答
した レ ッス ン1
能性 を実感 した と推測 された。
が 11
.
1%見 られ た。 この 回は,実施 した レッス ンの
なかで も,「
サ クセス フル ・セ ル フ(
成功 してい く
中で最 も参加者 が 多 く,初 めて参加 した者 もいた こ
とか ら, グルー プデ ィス カ ッシ ョンの時 間 を十分 と
「問題解 決」 の3
主題 で は,参加 した全 員が役 立つ と
るこ とがで きなか った等 , レッス ンの充実度 と関係
肯定的 に評価 を した。
が示唆 されたO
ー
13 -
安藤美華代
レ
ッスン1
レ
ッスン2
レ
ッスン3
■役立つ
レ
ッスン
4
□やや役立つ
レ
ッスン
5
ロどちらとも言えない
レ
ッスン6
田やや役立たない
レソ
スン8
口役立たない
レ
ッスン9
レ
ッスン10
注)各 レッスンの 加
者 数 は異なる。
レッスン7の資 料を除いた
デ- タ.
I
参
0%
200
/
.
40%
60%
at
j
%
100%
図 2各 レッスンの 「今 後 の 生 活に役 立つ」程度(
回答 者 率)
「医師 一息者 コ ミュニケー シ ョン」 「
社会 的 コ ン
は前 後 で変化 な く,1
名 は増加 した(
図3
)
。 プ ログ ラ
ムへ の参加 は 「困難 な こ とが あ って も前向 きに行
気分状態」 「
社会性 に関す る 自己効 力
ピテ ンス」 「
動 す る」 「つ らい こ とが あ って も気 持 ち を強 くも
感」 とい った心理社 会的要 因の プ ログラム前後 の変
つ」 「自分 の よい ところを認 め る」 といった困難 に
化 を検討 した。各尺度 の項 目数 ,得点範 臥
打 ち勝つ 自己効力感 の低下 を予 防 しうる 叶能性 が示
4.心理社会 的要 因の変化
,
,
,
,
介入前
に お け る 調 査 者 の α係 数 , 平 均 と標 準 偏 差 を
,
,
唆 された。
Tabl
e8に示 した。 なお,尺 度 また は項 目の得 点 に
この ような逆境 に負 けない力,いわゆ る レジ リエ
つ いて は,得点が高 いほ ど,その尺 度名 または項 目
ンス (
Re
s
i
l
i
el
l
C
e
) は,心理的 な立 ち直 りに関連 し,
名 の傾 向が強 い ことを表す。
困難 に直面 した際 に 「
大丈夫」,I
-まあ まあや ってい
プ ログラム参加者 3
名 と不参加者 2
名 につ いて,価
る」 とい う感覚 を持 ち,建 設 的な適応 につ なが る と
別 に心 理社 会 的要 因の変化 を検 討 したO その結 果 ,
言 われてい る3
0
)
0
その他 の心理社 会 的要 因 につ いては, プ ログラム
「困難 に打 ち勝 つ 自己効 力感」 にお いて は,不参加
名 で は前 か ら後へ低下 したが,参加者 の うち2
名
者2
前後 において何 らかの傾 向 を見出 し得 なか った。
Tabl
e8 各心理社会的要因の項 目数.得点範囲,C
(係数.
得点の平均・
棟準偏差
変数
項目数 得点範囲 Q係数
M
SD
0-80
093 5450 1076
医師一患者コミュニケーション
20
0-36
0.
77 24.
33 5_
35
社会的コンヒテンス
9
社会性に関する自己効力感
0-24
086 1233 442
6
対人関係
0-1
2
0_
74
5.
83 273
困難に打ち勝つ
つ
問題解 決
気分状態
緊張 一不 安
抑うつ 一落ち込み
怒りー敵意
活気
疲労
0-8
094
475
0-20
084
083
(
)74
094
068
558
:
158
/
.
00
842
5.
42
/
5
5
5
5
0-20
0-20
0-20
0-20
21
8
323
348
280
440
2.
47
注 )Q係数,M,SDは,介入前調査で全ての項目に回答した1
2名(
男性10名,
から算出した。c
Z係数が04未満だった変数については,今回の分析
女性2名)
から除外したC
-1
4-
研修医の心理社会的ス トレスを予防するための心理教育的プログラム `
●
サクセスフル ・セルフ'
'のプロセス評価研究
12
10
8
慧
6
4
2
0
介入前
介入後
図 3介入前 後 における「困難 に打ち勝つ 自己効力感 」
の変化
5.レッス ンの感想
消 となった」等が語 られ,実施者 口身の振 り返 りと
行
レッス ンの感想 の内容分析 を,各主題 と 全体 で・
った (
Ta
bl
e9
)
。
今後の抱負 を再考す る機 会 になった と示唆 されたっ
プログラム全体 では,「附難 な体験 とその対応 を
る とよい」,「も う少 し時 間が多い とよい」等,参加
者お よひ時間確保 の困難 さを感 じていた_プログラ
一方 ,「参加者 が少 ない, もっ と多く参加 して くれ
共有す る機会」,「問題- の対処 と解決法 の学習の機
一に分類
会」,「自己理解 の機会」 の3つ の カテ ゴ リー
された。
ム期 間の中半か ら,毎週実施 前に直接研修 医に声か
けを して,参加 を呼びか けた∩その ような取 り組み
5
つの主題の うち,「
サ クセスフル ・セルフ (
成功
もあ り,寂終 回では参加者が増加 し,プロ グラム実
してい く自分)へ0
)道」 を除 く4つの i
=
_
題 において,
施 者か ら,「
参加 者が増 えて終 わ るこ とが で きて J.
「困難 な体験 とその対応 を 特有す る機 会」 の カテ ゴ
リーが示 された。
か った, ち 'と名 くの 人を集 めて継続 したい」 と,
J
定施の達成感が示 され,今後の実施 に向けたモチベ
ー シ ョンにつ なが った可能性がある。
「
サ クセスフル ・セルフ (
成功 してい く自分)へ
の道」,「
葛藤解決」,「
問題解決」 の3
主題 において,
「自己理解 の機会」が示 された。
まとめ
「
葛藤解決」 の 巨題 に よる レッス ンは4回実施 し
自己理解 と人間関係 に焦点 をあてることで,心理
てお り,他 の主題 に比べて実施 回数が多 かったこと
社会的ス トレスを予 防 し,心 の健康 を保持 ・増進 さ
せ ることをね らい としている心理教 育的プログラム
もあるが,上述 した2つの カテ ゴリーに加 えて,「医
今後 の 医療- の抱 負」,
療 の困難 さへ の気 づ き」,「
「
患者理解 の大切 さへ の気づ き」 とい った多面 的な
`
`
サ クセ ス フル ・セル フ大学生版 " を基盤 に,研 修
医の心理社会的ス トレスの予 防お よび青年期か ら成
人期 にか けて の発 達 課 題へ の対応 をね らい と した
カテ ゴリーに分類 された。
その他 , レッス ンへ の要望 と して,「もっ とデ ィ
"
サ クセス フル ・セルフ研修医版'
'を作成 した。
他 の職種 の人
スカッシ ョンの時 間が欲 しか った」,「
も参加す るとよい」 といった意見が見 られた。
追,医師一 息者 コ ミュニケー シ ョン,葛藤解 決,問
今回は,参加者 を新人医師である研修 医のみ とし
題解 決, ス トレス と自己 コ ン トロールの5
主題 ,全
たが,他職種 の新人スタッフの参加 も検討 して もよ
いと考 え られた。
1
0回で構 成 した プ ログラム を,医師 になって5年 目
までの研修 中の医師に実施 したっ
ワー クを通 して,医療現場 は,研修医の 自己の医
6.プログラム実施者 による感想
療技術力 と患者へ の ネガティブな心情 との葛藤,忠
者 ・患者家族 の病気- の不安 と担 当医へ のネガテ ィ
サ クセス フル ・セ ルフ (
成功 してい く自分)- の
「目標が 明確 になった」,
プログラム実施者か らは,
「
改 めて考 えて 自分の 目標 を決め られ た」,「他 の参
対策 につ いてア
加者の意見がわか って よかった」,「
ヤデ ヤアを得 た」,「
主催 してみて 自分のス トレス解
-
ブな心情 との葛藤,同僚や病院管理者 ・上司の 自己
の立場 と状況 に関す る葛藤等,医療 に関わる人それ
ぞれが,それぞれの葛藤や苦悩 を抱 えなが ら, よ り
15
-
安藤美華代
よい結 果 を 目指 して 奮 闘 して い る場 で あ る と考 え ら
今 後 は , 病 院 の 研 修 プ ロ グ ラ ムへ の 組 み 込 み お よ
び実 施 時 間帯 の 検 討 , 多 職 種 参 加 等 対 象 者 の拡 大 ,
れ た。
そ の よ う な場 に 身 を置 い て い る研 修 医 に と っ て ,
4カ月 に 亘 る プ ロ グ ラ ム- の 参 加 に は , か な り時 間
レ ッス ン回 数 ・実 施 内 容 ・実 施 時 間 の バ ラ ンス と洗
練 が 必 要 と示 唆 され た。
の や り く りが 必 要 で あ っ た と推 察 す る。 そ れ が , 参
加 率 の 低 下 に つ なが っ て い る と考 え られ た 。 そ の よ
う な状 況 で は あ りな が ら, プ ロ グ ラ ム- の 参 加 は ,
謝辞
本 研 究 に ご協 力 頂 き ま した ,研 修 医 の皆 様 , 実 施
自己 理 解 , 医 師 と して の 困 難 な体 験 とそ の 対 応 を共
して 頂 き ま した 産 業 医 の 先 生 , ご理 解 と ご協 力 頂 き
有 す る機 会 ,問 題 へ の対 処 法 を学 習 す る機 会 に な り,
ま した病 院 ス タ ッフの 皆 様 に , 感 謝 い た し ます 。
困 難 に打 ち勝 つ 自己 効 力 感 の保 持 を行 い 得 た 可 能 性
本研 究 の一 部 は,科研 費 (
21
53
0728) の 助 成 を受
け ま した 。
が 示 唆 され た 。
Tabl
e9 各 主題 における感想 の分 析
カテゴリー(
記述数)
記述例
主題
サクセスフル .
セルフへの道(
第 1回)
3)
自己理解の機会 (
かつたことに気づいたo
自分の行動を振 り返 り考 えることができ,これまで気づかな
自分のことを考えて,今の 自分となりたい自分のことが少しわ
かつたような気がしますo
医師 -患者コミュニケーション(
第 2回)
困難な体験とその対応を共有する機会 普段の 日常生活ではなかなか聞けないような話を聞くことがで
(
4)
きてよかつたです○
3)
医師としての 目標 の明確化 (
今までの経験を振り返り,言葉にすることにより,目標を再認識
できた○
葛藤解決(
第 3回∼第 6回)
医療の困難さへの気づき(
6)
他者の気持ちになって考えるのは,難しい○起きている問題に
ついて,もう少し深く考えないといけないと感じたo
困難な体験とその対応を共有する機会 個人個人に起こる問題をみんなで考えていくことができ,色 々
な意見を聞くことができて,考えが広がった○
(
5)
2)
自己理解の機会 (
今後の医療への抱負(
2)
患者理解の大切さへの気づき(
1)
問題解決(
第 7回∼第 9回)
他人のトラブルに対して自分を振 り返ったリ,共感,一緒に解決
法を考える等の考えが,あまり自分にないことに気づいたo
感情だけに振り回されないようになれたらいいと思うo
患者さんの立場になって感じてみることが大切o
思いますo
困難な体験とその対応を共有する機会 かつたと
自分の抱えている問題について,
共感と理解が得られたのでよ
他の同僚も患者とのコミュニケーションのとり方で悩んでいるこ
とがわかり,共感できたo
(
3)
2)
自己理解の機会 (
解決法があまり浮かばず,経験不足を感じた○
ストレスと自己コントロール(
第1
0回)
困難な体験とその対応を共有する機会 他人が 自分と同じようにストレスを感じ.様々な方法でセルフマ
(
7)
ネ-ジメントを行っていることを知りとてもよかつたです○
ストレス対処法理解の機会 (3)
ストレスによる反応,それに対する改善方法を理解できたo
全体
困難な体験とその対応を共有する機会 同僚とお互いに意見することで,悩みを相談できて,よかつたと
(
5)
思いますo
問題への対処と解決法の学習機会 (2) 自己コントロールの参考になりました○
ー1
6-
研修医の心理社会的ス トレスを予防するための心理教育的プログラム "
サクセスフル ・セルブ'のプロセス評価研究
2
00
7
心理教育 的介 入.風 間書房,東京,
引用文献
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)安藤美華代:心 の健康教 育 プログラム "サ クセ
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ス フル ・セ ルフ"大学 生版.心理臨床学会 第2
回大会論文集 ,
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)安藤美華代:青 少年 の問題行動 に対す る予防的
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) 加藤忠彦 :研修 医 1年後 の メ ンタルヘ ルスの変
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化 一性 差 に よる検討 -.久留米医会誌 7
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6) 豊増功次,加藤忠彦,吉 田典子,他 :研修 医の
労働状況 とメンタルヘ ルス -ア ンケー ト調査か
ら-. 久留米大学健康 ・スポー ツ科学 セ ンター
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研 究紀 要 1
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) 木村 琢磨 ,前野 哲博 ,小崎 真規子.他 :わが国
8
-
21
)天野み ちる ・小川昇希 ・安藤美華代 ・夏野 良司:
にお け る研修 医のス トレス反応 とス トレス緩和
児童 養護施設 にお ける心理教 育的プログラムの
要因の探索 お よび ス トレス理論 モデルの作成 .
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8,
実践 . 中国四国心理学会 発表論文集 ,
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医学教育 3
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) 前野 哲博 ,中村 明澄 ,前野 貴美,他 :新 臨床研
2
2
)安藤美華代:小学生 の問題行動 ・い じめ を予 防
す る !心 の健康教室 …サ クセ スフル ・セ ルフ'
'
修制度 にお ける研修 医のス トレス.医学教育
実施 プラ ン.明治図書,東京 ,
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)安藤美華代:小学生 の情緒 的お よび行動上の問
題 を予 防す るための心理教育 的アプローチ.岡
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8
山大学教 育実践 総合セ ンター紀 要 8
2
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)安藤美華化 中学生 の情緒的お よび行動上の問
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2
)安藤美華代:中学生 における問題行動 の要 因 と
-
スフル ・セ ルフ 2'
'の プロセス評価研究- . 岡
山大学教育学研究科研 究集録 1
4
2号 ,93
1
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5
)安 藤美華代:中学生 の情緒 的お よび行動 上の間
17
-
安藤美章代
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6
公新書,東京 ,1
題 を予 防す る心理教育 的プログラムー "
サ クセ
ス フル ・セルフ 2"のプロセスアウ トカム評価
2
9
)川喜多二郎,続 ・発想法.中公新書,東京,
1
9
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2
4
4号,
研 究一 . 岡山大学教育学研究科研究集録 1
2
7
1
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8,2
01
0.
釈):日本語版POMSTM短縮 版,金子
2
6
)横 山和仁(
書房.
2
7
)長 田艶子 :成人看護実習 にお けるコ ミュニ ケー
シ ョンの技術 -マルチベース ライ ンによる 自己
2(
1
)
,
評価導入の効果.大阪府立看護学部紀要 1
4
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2
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2
8
)川喜多二郎.発想法一創造性 開発 のために.中
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