第4回 雛祭 - 住宅金融支援機構

第四回 雛祭
今に活かす
しつらい
しつ
室礼
らい
室礼は平安時代、ハレの日の儀式に行っていた室内装飾から始まったと
言われます。日本には多くの年中行事があり、先人たちはいにしえより、
季節のもの、自然のものに感謝や祈りを込めて供え、捧げてきました。
現代の住宅空間でも、身近なもので室礼を楽しむことができます。
三月三日に雛人形を飾る現在の「雛祭」は、江戸時代以降
の習慣です。日本では古くから、草や紙で人形を作り、それで
けが
海や川に流し清める「流し雛」
身体を撫でて自分の穢れを移し、
という風習がありました。その人形が布で作られるようになり、
立派な雛人形へと変化していきました。今では女児の健やか
な成長を願い、祝う日として定着しています。
かみびな
ほうしょびな
紅白の紙で紙雛(奉書雛)を作り、額に入れ、雛祭に欠か
せない桃の花をたっぷりと活けました。桃の花は春の花というだけでなく、厄除け・長寿の意味があります。黒の
供台には小さな雛飾り。あわびの貝殻に大内雛(山口県の伝統工芸品)を飾り、朱色の菱型毛氈を敷きました。
炒り米(米を炒ってあられにしたもの)を川に見立て、流し雛の室礼です。菜の花を活けたサザエは男性、はまぐ
りは女性を表しており、一枚の板の中に陰と陽、雛祭の歴史を感じるような演出にしています。
監修:小林 直子(歳時記文化研究家)
協力:和のコンシェルジュ 新日屋
編集後記 東日本大震災が発生してから、まもなく5年が経過しようとしています。今号では、
「東日本大震災から5年」を特集のテーマにしました。
復興への道のりはまだこれからも続きます。国や地方公共団体と連携し、被災された方々に寄り添った支援を引き続き行い、復興の後押し
をしていくという役職員の意気込みをお伝えしたくて今回の特集を組んでいます。ご感想等お聞かせいただければ幸いです。
(S)
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季報
住宅金融
2015 年度 No.36 冬号
平成 28 年 2 月 19 日発行
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