全員協議会資料 平成 28 年 2 月 19 日 第3次行政改革大綱重点事項7-(11)に位置づけた「全庁的な徴収率向上への取組」について、徴収一元化を試行し、 その結果から今後の方向性についてご報告いたします。 1.徴収一元化の試行について (1)徴収一元化のスタイルとスケジュール 平成23年度 『債権移管』スタイルでの徴収一元化の実施 実施中に課題について検証を実施 『共同徴収(徴収共助)』スタイルでの徴収一元化の実施 「試行的な」 徴収一元化 の実施 平成24年度 ○2つのスタイルについて、課題検証を行い、本市に適した 徴収一元化スタイルを検討・実施。 2つのスタイルを基に検討した新たなスタイルでの徴収 平成25年度 平成26年度 一元化の実施 ○定期的に検証を行い、PDCAサイクルに則り、本市に適した スタイルの決定と、平成27年度に全業務で開始となる情報シ ステム最適化と連携した事務などの検討。 「本格的な」 徴収一元化 の実施 滞 納 整 理 事 務 研 修 会 の 開 催 本市に適した徴収一元化スタイルの確立と実施 平成27年度~ ○情報システム最適化を最大限活用し、本市に適した徴収一元 化を実施します。 ○その他の債権へ拡大することについて、検討します。 (2)徴収一元化の試行結果 平成 23 年度:「債権移管スタイル」 主なメリット 平成 24 年度:「共同徴収スタイル」 徴収体制が整っていない環境下でも、 移管後の徴収業務はスムーズに進める ことが出来る 税・国保料を含め折衝が同時に可能 主なデメリット 対象者選定・債権移管手続に時間と手 間がかかる 取扱件数を増やす度に移管手続が必要 税優先となり国保料への充当が困難 移管後は収納課任せとなる 主なメリット 二課の連携が不可欠なので、保険年金 課の徴収業務に対する意識向上に繋が る 税を別として徴収するので税優先の原 則にとらわれることなく国保料の徴収 に結びつけることが出来る 国民健康保険料滞納繰越分の徴収率が 約 6 ポイントのアップ 主なデメリット 徴収体制が整っていない環境で実施す ると保険年金課の負担が増加する 税・国保料それぞれで折衝するため滞 納者の相談が複数回必要になる 両課の職員にとって負担が大きく現体 制での継続は困難 1 この試行結果から、国民健康保険料の賦課と徴収事務を分離し、国民健康保険料の全件を対象とした 「税外債権徴収担当」を収納課に設置することで、効率的で効果的かつ持続性のある徴収の実現や専門 的な知識や経験の集約化を図り、国民健康保険料の徴収率向上を目指すこととしました。 2.徴収一元化の試行結果に基づく組織のあり方について 「税外債権徴収担当」を収納課に設置し、現 年の滞納も含めた全件を対象とし、折衝・納付 相談や督促状発付事務など徴収事務全てを業 務内容とします。 税外債権徴収担当においては、賦課事務がな く徴収事務に専念できるため、徴収率向上が見 込めます。 実施するにあたり必要となる人員は、平成 25 年度の収納課納税担当職員1人当たりの取 扱件数を元に、10名としました。 3.実施結果を踏まえての協議と考察 「2.徴収一元化の試行結果に基づく組織のあり方について」を実現するには、次のような課題を 解決していくことが必要です。 ①国民健康保険料と市税の重複滞納者の滞納処分は租税優先の原則から市税が優先すること。 ②時効までの期間が市税5年、国民健康保険料2年であること。 ③延滞金や滞納処分の停止など取扱が異なること。 ④組織を賦課と徴収とに分けることによる連絡体制の構築などが必要なこと。 また、本市と類似した県内自治体は、国民健康保険料の全件を対象とした徴収一元化を実施して いません。 以上のことより、新たに職員を増員して組織改正が必要なのか、また、可能なのか、全庁的な徴 収率の向上が目的であるが、徴収一元化を目的としていないか、などの意見や課題があり、改めて 全庁的な徴収率の向上に向けての取組の検討を進めました。 滞納繰越分の徴収率に関しては、第 3 次行政改革大綱実施計画に位置づけた平成 20 年度当時に比 べ、国民健康保険料・市税ともに向上しています。(別表参照) 2 その理由として、徴収一元化を試行したことにより、保険年金課における滞納整理事務の知識が 更に深まったことが考えられます。また、保険年金課以外の課についても研修や徴収支援を実施し、 実際の個別事案について連携して滞納整理事務にあたるなど、全庁的な徴収率向上に向けて取り組 んできました。 その結果、現在は徴収率が好調に推移していることから、調整事項や条例の整備など解決すべき 課題の多い組織改正による徴収の一元化を実施する時期ではないと判断し、検討を進めてきた 「税・料徴収一元化の推進」を見直すこととしました。 別表 4.全庁的な徴収率向上に向けた今後の取組について (1)組織横断的な取り組み 税外債権管理課と会議を開催し、茅ヶ崎市における各債権の徴収状況、進行管理、対策につい て把握します。会議では、年度当初に目標を設定し研修を行うとともに、必要に応じて個別滞納 事案についての助言やインターネット公売・不動産公売を関係課と連携し実施します。 (2)納税推進センターの取扱債権の拡充 現在市税では、現年滞納者に対して迅速な対応を図るため、民間活力を活用し納税推進センタ ーによる電話での自主的納付の呼びかけを行っています。 税外債権についても、納税推進センターで取扱うことにより徴収率の向上が見込めます。組織 改正をせず民間活力の利用を拡充します。 *各債権の徴収状況に応じ、他の手法による取り組みを随時検討していきます。 3 5.今後のスケジュール 納税推進センターによる取扱債権の拡充をすすめ全庁的な徴収率向上を目指します。 【全庁的な徴収率向上に向けた方針案】 ① 納税推進センターによる税外債権の取扱について説明会の実施 納税推進センターの税外債権の導入に向け、試行的に運用開始調整。国民健康保険料、後期高齢 者医療保険料、介護保険料、保育料、市営住宅賃貸借料の担当課に目的主旨を説明するため説明会 を実施。 説明会で試行することに合意してもらった課から債権を選定し、データの整備・システム調整・ 個人情報関係等の整備などの準備を開始。 【スケジュール案】平成28年2月 説明会(予定)参加者は担当主査級以上とする ②(試行)納税推進センターによる税外債権の取扱開始 税外債権のうち選定した債権について、試行的に納税推進センターによる取扱を開始。 荷電スケジュールの調整、取扱債権について委託業者へ説明。平成28年度の契約時、仕様書の 文言を整理。 【スケジュール案】 試行期間を平成28年4月・5月とし、選定する債権は1債権のみ。 税外債権主管課と手法について確認、試行期間終了後振り返り。 ③(試行)納税推進センターによる税外債権の取扱開始 選定した債権について、試行的に納税推進センターによる取扱を開始。 【スケジュール案】平成28年10月 試行開始(予定) 選定する債権の拡充。 ④納税推進センターによる税外債権の取扱開始 試行結果をふまえ、納税推進センターによる税外債権の取扱を開始。 【スケジュール案】平成29年10月 開始(予定) ※1 試行を実施するにあたり、債権・滞納者の選定が必要です。 ※2 取扱う債権の賦課方法等の研修が必要です。 4
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