裁判員裁判時代の法廷通訳人 - 大阪大学グローバルコラボレーション

公開シンポジウム
裁判員裁判時代の法廷通訳人
司法制度改革の一環として、裁判員制度が施行されてから 7 年近くになり、一般市民が裁判員と
して刑事裁判に参加することも定着してきました。そこでは、日本語を十分に解さない外国人が被
告人や証人として法廷に臨んでいます。
審理の進行には、日本語と外国語の間で、通訳・翻訳を行う法廷通訳人の存在が欠かせません。
その役割については認識されているものの、法廷通訳人が背負う重責に伴う悩みは「声なき声」と
して、なかなか表には出てきませんでした。
津田守氏(名古屋外国語大学教授・大阪大学名誉教授)をはじめとする研究チームは、過去 7 年
間にわたって法廷通訳人を対象に調査を行い、その成果をまとめた『裁判員裁判時代の法廷通訳人』
(大阪大学出版会)が 2016 年 2 月に刊行される予定です。
本シンポジウムでは、法廷通訳人の就労環境の改善と負担軽減に向けた議論を深めることを目的
とし、本書の執筆者が各研究成果について報告します。
法廷通訳人の「ユーザー」である法曹三者・捜査関係者、法律や外国語を専攻する学生、ロース
クールに通う学生、法廷(裁判所)のみならず広い司法領域での通訳・翻訳人、またそれを目指し
ている方々、さらには関心をお持ちの一般市民の皆さんのご参加をお待ちしております。
日時:2016 年 2 月 18 日(木)13:15~16:30(12:30 受付開始)
会場:東京都江戸東京博物館 1 階会議室
参加:無料、定員 150 名(先着順)、要事前申込み。
主催:静岡県立大学法廷通訳研究会
共催:大阪大学グローバルコラボレーションセンター
静岡県立大学大学院国際関係学研究科附属グローバル・スタディーズ研究センター
名古屋外国語大学ワールドリベラルアーツセンター
プログラム
第1部 法廷通訳人の声(上記書籍の執筆者による報告)
第 2 部 オープンディスカッション
17:00~19:00
懇親会(館内「フィンズ・カフェレストラン」にて)会費 4,000 円(当日払い)
事前申込み及び問い合わせ先:件名を「2/18 公開シンポジウム参加申込」
とし、本文に 1)名前、2)所属・職名、3)電話番号、4)懇親会参加の
有無を記載のうえ、[email protected] までお申し込み
ください。
※本シンポジウムは、科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究「司法通訳人の負担軽減
のための学際的研究 ― 就労環境整備と日本語運用技術の改善」
(研究代表者:
静岡県立大学准教授 水野かほる/課題番号 24653121)を利用しています。
新刊書のご案内
2016年2月下旬 刊行予定
裁判員裁判時代の
法廷通訳人
水野かほる
静岡県立大学国際関係学部准教授
津田 守
編
名古屋外国語大学現代国際学部教授
大阪大学名誉教授
A5判・上製・320頁 定価(本体6,000円+税) ISBN978-4-87259-507-9 C3032
国際化に伴い、刑事・民事・家事・少年事件を扱う裁判所において、法廷通訳人の存在と役割が不可欠になって久
しい。しかし、法廷通訳人は裁判の一翼を担う人材でありながら、裁判所の「黒子」として見過ごされる傾向にあり、
制度も運用も様々な困難を抱えている。裁判員制度導入を契機に法廷通訳に対する社会的な関心が高まるなか、
法廷通訳および法廷通訳人の現状と課題を明確化し、より迅速かつ適正な裁判のあり方を追究する。
はじめに (津田守)
第IV部 海外における法廷通訳翻訳
第I部 概説
第8章 スペインにおけるリーガル通訳翻訳、司法通訳翻訳、公認通訳翻訳 第1章 日本の裁判所における通訳と翻訳(津田守、高畑幸)
(マリア・イサベル・アルコネロ・グティエレス:イグナシオ・キロス、森直香訳)
第2章 裁判員制度における要通訳刑事裁判の特徴(ヤコブ・E・マルシャレ ンコ) 第9章 通訳者の資格試験をめぐって―スペインにおける司法・警察通訳サービス
の下請けの問題を中心に (フアン=ミゲル・オルテガ・エラエス:森直香訳)
第II部 法廷通訳人の声
第3章 裁判員裁判時代の法廷通訳人―数量調査結果とその考察(高畑幸)
第10章 米国における法廷通訳人の資格認定制度 (鈴木いづみ)
第4章 裁判員裁判を経験した法廷通訳人―聞取り調査結果とその考察 第11章 自由権規約における刑事裁判手続で通訳の援助を付する義務の射程 (津田守、佐野通夫、浅野輝子、額田有美)
(坂巻静佳)
第III部 通訳翻訳の実務上の諸問題
おわりに(水野かほる)
第5章 司法通訳翻訳における中国語の多様性(本松恵)
索引
第6章 要通訳の刑事手続における<リンガフランカ>としての英語 (ヤコブ・E・マルシャレンコ)
第7章 法廷通訳における訳出の難しさ―否定表現の通訳例からの考察 (水野かほる)
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ご 注 文 書
書店使用欄
【予約扱い】2016年2月下旬刊行
裁判員裁判時代の法廷通訳人
水野かほる・津田守 編
A5判・上製・320頁 定価(本体6,000円+税)
ISBN978-4-87259-507-9 C3032
冊
大阪大学出版会
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