海外安全対策情報 2015 年度第 3 四半期(10 月~12 月):アイスランド

海外安全対策情報 2015 年度第 3 四半期(10 月~12 月):アイスランド
1.社会・治安情勢
良好な治安が保たれており,凶悪犯罪の発生も少ない。しかし,首都レイキャビク近隣で
は暴行(性的暴行や家庭内暴力を含む)や違法薬物に関わる犯罪が報告されている。
2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)国家警察庁が 2015 年 11 月に発表した犯罪発生状況は以下のとおり。
ア 刑事犯罪(麻薬犯罪,交通違反を除く)合計及び財産犯罪(窃盗,空き巣等):財産
犯罪が刑事犯罪の約半数以上を占めている。いずれの発生件数も 2014 年末及び 2015
年初めに一時若干減少したのち,同年 9 月頃まで徐々に増加したが,2015 年 11 月に
は減少した。2015 年 11 月の発生件数は 2014 年 11 月の件数をやや下回った。
イ 交通違反合計及びスピード違反:違反全体のうちスピード違反が依然大きな割合を
占めている。2014 年 12 月に減少したものの,2015 年 1 月から 8 月まで直線的に増加
した。2015 年 11 月の発生件数は 2014 年 11 月の発生件数をやや下回った。2015 年 8
月におけるスピード違反件数は,2014 年 12 月における発生件数の約 6 倍を超えた。
ウ 家庭内暴力:2015 年 1 月~11 月については,週末の夜中に発生することが多く,
大半が配偶者への暴力であった。
エ 空き巣:1,271 件(前期比 8%増)
オ 暴行・傷害:1,478 件(前期比 22%増)
カ 器物破損:1,745 件(前期比 6%減)
キ 窃盗:過去 12 か月間に発生した窃盗犯の男女比おいて,男性犯罪者の占める割合が
増加した。
注 1)刑事犯罪合計,財産犯罪,交通違反合計,スピード違反は、2014 年 11 月から 2015
年 11 月までの 13 か月間の傾向を示した。
注 2)空き巣、暴行・傷害,器物破損は,前期(2013 年 12 月~2014 年 11 月)と今期
(2014 年 12 月~2015 年 11 月)の発生件数を比較した。
(2)邦人被害事案
12 月下旬,アイスランド南部で,日本人が交通事故で死傷した。
(3)邦人以外の被害事案
ア 10 月初旬の週末,アクラネス市内のアパートにて,60 歳代の男性を絞殺した疑い
で 40 歳代の男が逮捕された。
イ 10 月下旬夜,レイキャビク市内のアパートにて,60 歳代の男性に暴行を加えたう
え,ナイフで殺害した疑いで 40 歳代の男が逮捕された。
ウ 10 月下旬,ハフナルフョルズル市内の宝石店で,覆面のうえ鉄棒及びナイフを所持
し,宝石類を強盗した男 3 人組が逮捕された。
エ 12 月下旬,レイキャビク市内の銀行で,武器を所持して強盗を試みた男 2 人組が逮
捕された。
オ 12 月中旬,レイキャビク市内の商店で,ナイフを所持した男が売上金を強奪して逃
走した。同日,他の商店でも同じ男によるものと思われる強盗被害が発生した。
3.テロ・爆弾事件発生状況
事件の発生は報告されていない。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
事件の発生は報告されていない。
5.日本企業の安全に関わる諸問題
特段の問題は報告されていない。
以上