気体の熱力学関数

理想気体の熱力学関数
理想気体の分配関数は下記のとおりである。
(1)並進
eV 2πmkT 3/ 2
(
)
N
h2
(2)振動
1
∑ 1−exp (−Θv /T )
hc
ω
k
Θv=
(3)回転
(3-1)水素、重水素
∑ (2j+1)exp(− j ( j+1)Θr /T )
Θr=
h2
8π 2 kI m
(3-2)直線型分子
8π 2 I m kT
σh3
(3-3)非直線型分子
√ π (8π 2 kT )3/ 2 I 1/m 2
σh3
また、各種熱力学関数は下記のとおりである。
(1)Helmholtz の自由エネルギー(F)
F = -NkT ln(P.F.)
(2)内部エネルギー(E)
E = nkT2 d(ln(P.F.))/dT
(3)エントロピー(S)
S = dF/dT
(4)熱容量(Cv)
Cv = dE/dT
以上の式より各種分子の熱力学関数を計算した。
e: 自然対数の底
m: 分子の質量
j: 回転の量子数
Im: 分子の慣性能率
ω: 分子の固有振動数
σ: 分子の対称数 [1:非対称 2:対称]
T: 絶対温度
V: 体積
N: 分子数
k: Boltzmann 定数
h: Planck 定数
c: 光速度
[参考文献]
ラシブルック 「統計力学」 白水社 1955