静岡型小中一貫教育推進方針(案) 新旧対照表

静岡型小中一貫教育推進方針(案) 新旧対照表
最終(案)
1
第 5 回提示(案)
はじめに
1
はじめに
21 世紀、まさに時代は変革の時を迎えています。
21 世紀、まさに時代は変革の時を迎えています。
激動の社会において、本市教育が果たすべき使命は、
「子どもたち一人ひとりが、社会を生き抜くための
激動の社会において、本市教育が果たすべき使命は、
「子どもたちが社会を生き抜くための確かな力を身
確かな力を身につけることができる環境をつくること」と、
「静岡のまちと人を愛し、その持続的な発展を につけることができる環境をつくること」と、
「自分のまちと人を愛し、その持続的な発展を支える人材を
支える人材を育成すること」であると考えています。
育成すること」であると考えています。
平成 27 年度からの 8 年間の本市教育施策のよりどころとなる「第 2 期静岡市教育振興基本計画」では、
このような認識のもと、平成 27 年 2 月に策定した今後 8 年間の本市教育施策のよりどころとなる「第 2
激動する社会にあっても、常に夢と希望を持ち、自らの未来を切り拓く『たくましく しなやかな子どもた 期静岡市教育振興基本計画」では、激動する社会にあっても、常に夢と希望を持ち、自らの未来を切り拓
ち』を、本市が目指す次代を担う子どもたちの姿として掲げました。
く『たくましく しなやかな子どもたち』を、本市が目指す次代を担う子どもたちの姿として掲げました。
今後、核家族化や少子高齢化の進行などにより、家庭や地域で子どもたちに関わる人の数がますます減
さらに、核家族化や少子高齢化の進行などにより、今後、家庭や地域で子どもたちに関わる大人の数が
少することで、人と人との繋がりがさらに薄くなり、子どもたちの社会性などが低下するとともに、一人 ますます減少し、人と人とのつながりがさらに薄くなり、一人ひとりが孤立してしまうことが懸念されて
ひとりが孤立してしまうことが懸念されています。
います。
このような中で、子どもたちに生きる力を身につけさせるためには、小学校と中学校の「縦の接続」と、
学校と地域社会との「横の連携」をこれまで以上に強化していくことが求められています。
そこで、子どもたちの学力の向上や子どもたちの社会性を育成するためには、小学校と中学校という「縦
の接続」と、学校と地域社会という「横の連携」をさらに強化することが求められています。
そこで、本市では、
「義務教育 9 年間の学びの連続性の保障や地域の子どもに共通する課題の解決」を目
このようなことから、本市では、
「小学校と中学校が、地域とともに目指す子ども像を共有し、9 年間を
指し平成 21 年度から取り組んできた「近隣校研修(小中連携研修)」の成果を素地に、
「小学校と中学校が、 通じた教育課程を編成して、系統的な教育を目指す教育」、すなわち小中一貫教育に取り組み、『たくまし
地域とともに目指す子ども像を共有し、9 年間を通じた教育課程を編成して、系統的な教育を目指す教育」、 く しなやかな子どもたち』の実現を目指していきます。
すなわち「静岡型小中一貫教育」に取り組み、『たくましく しなやかな子どもたち』の実現を目指してい
きます。
2
静岡型小中一貫教育の目的
2
(1)本市教育の質をさらに高めること
静岡型小中一貫教育の目的
(1)本市教育の質をさらに高めること
小中一貫教育に取り組んでいる自治体では、小・中学校の教職員が児童・生徒の学力の状況や学習
小中一貫教育に取り組んでいる都市では、小・中学校の教職員が児童・生徒の学力の状況や学習内
内容・学習方法、学校生活の状況などを把握した上で、お互いの指導方法の良さを取り入れた指導や
容・学習方法、学校生活の状況などを把握した上で、お互いの指導方法の良さを取り入れた指導や児
児童・生徒同士の異学年交流を進めることで、学力の向上や不登校生徒の減少といった成果を得てい
童・生徒同士の異学年交流を進めることで、学力の向上、不登校生徒の減少といった成果を得ていま
ます。
す。
本市においても、
「1 はじめに」でも述べたとおり、小学校と中学校の「縦の接続」と、学校と地
本市においても、小中一貫の取組を進め、次のような課題等を解決し、子どもたちの学力や体力の
域社会との「横の連携」を強化し、さらに作用させ合う静岡型小中一貫教育というより質の高い教育
さらなる向上、子どもたちが安心して学校生活を送れるようにするなど、本市教育の質をさらに高め
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最終(案)
第 5 回提示(案)
を推進することで、子どもたちが多様な関わりの中で学ぶ環境を整え、少子高齢化の進行やグローバ
ることを目指します。
ル化の進展といった厳しい時代にあっても、自らの未来を切り拓くことができる力を備えた子どもた
・男児の身長の伸びの大きい時期が学校教育法の施行された昭和 23 年には 14~15 歳であったもの
ちを育てることを目指します。
が、平成 25 年には 12~13 歳になるなど、児童・生徒の心身の発達が早期化していることに対し
て、現在の学校教育が必ずしも対応できていないのではないかといった指摘がある。
・学校の授業がよくわかる子どもたちの割合が中学 1 年生になると小学 6 年生よりも 10 ポイント以
上少なくなることや、不登校の子どもたちの数が中学 1 年生になると小学 6 年生の約 3 倍になる
といったいわゆる「中一ギャップ」が問題となっている。
(2)子どもたちの社会参画意識をさらに高めること
(2)子どもたちの社会参画意識のさらなる醸成
これからの時代、全ての住民が地域社会の主体としての自覚を持ち、社会活動へ参画しなければ地
域社会の維持が困難になりつつあります。逆に、住民も社会で生きていくためには主体的に地域社会
に関わっていかなければなりません。
全国的にみると、小中一貫教育の核となるその自治体や学校独自の教科を設けるなど、子どもたち
全国的にみると、小中一貫教育の核となるその都市や学校独自の教科を設け、子どもたちの自分の
の自分のまちや学校が存在する地域社会への理解と愛着、社会の一員としての自覚につなげる取組を
まちや学校が存在する地域社会への理解と愛着、社会の一員としての自覚につなげる取組を進めてい
進めている自治体が見られます。
る都市が見られます。
このようなことから、本市においても、学校と地域社会との「横の連携」を強化する静岡型小中一
全ての住民が地域社会の主体としての自覚を持ち、社会活動へ参画しなければ地域社会の維持が困
貫教育の取組を進め、子どもたちの社会参画意識をさらに高めることを目指します。
難になりつつあります。
本市においても、小中一貫の取組を進め、子どもたちの社会参画意識のさらなる醸成を目指します。
(3)教職員意識の変化と指導力等の向上
(3)教職員の意識を変えること
静岡型小中一貫教育の取組を進めることで、小・中学校の教職員の子ども観や学力観、授業観の共
上記のように小中一貫の取組を進め、小・中学校の教職員の子ども観・学力観・授業観の共有が図
有が図られ、15 歳までの子どもたちの成長にお互いが責任を持つという意識変化に繋がることや、そ
られ、15 歳の子どもたちの成長にお互いが責任を持つという意識変化につながることが期待できます。
れぞれの指導の優れた点を学び合い相互に取り入れることによって、教職員一人ひとりの指導力や授
業力の向上が期待できます。
(4)学校と地域社会の互恵関係の強化
静岡型小中一貫教育の取組を進めることで、学校と地元住民、企業、行政などの地域社会が 15 歳ま
での子どもたちの成長にお互いが責任を持つという意識の共有が図られ、静岡の発展を担う人材であ
る子どもたちの育成という学校と地域社会の互恵関係の強化に繋がることが期待できます。
3
静岡型小中一貫教育の概要
3
(1)(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの策定
静岡型小中一貫教育の概要
(1)(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの策定
教育委員会は、静岡型小中一貫教育の理念及び各小・中学校における具体的な取組の例を示すため
に、
教育委員会は、静岡型小中一貫教育の理念及び各小・中学校における具体的な取組の例を示すため
に、
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最終(案)
第 5 回提示(案)
○ 育てたい子どもたちの資質、能力
○ 課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)の
・課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)の視
視点に立った授業改善
点に立った授業改善
○ 地域社会(地域・大学・企業・行政等)との連携によるシチズンシップ教育を幹とした教育課
・地域社会(地域・大学・企業・行政等)との連携によるシチズンシップ教育を幹とした教育課
程の工夫
程の工夫
○ 静岡市や地域の関連教材(歴史・文化・自然・市民)の活用
・静岡市や地域の関連教材(歴史・文化・自然・市民)の活用
を盛り込んだ「(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラム」を策定します。
を盛り込んだ「(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラム」を策定します。
各小・中学校では、この(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを参考に、静岡型小中一貫教育に
各小・中学校では、この(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを参考に、小中一貫教育に取り組
取り組み、教育の質のさらなる向上や子どもたちの社会参画意識をさらに高めることなどを目指しま
み、教育の質の向上や子どもたちの社会参画意識の醸成を目指します。
す。※ (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの構成:教育課程編成方針と教育課程のひな型
※ (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの構成:教育課程編成方針と教育課程のひな型
(2)教育委員会と学校の役割・取組
(2)教育委員会と学校の役割・取組
① 教育委員会の役割
① 教育委員会の役割
教育委員会の役割は、各小・中学校の取組のモデルケースとなる(仮称)静岡型小中一貫教育カリキ
教育委員会の役割は、各小・中学校の取組のモデルケースとなる(仮称)静岡型小中一貫教育カリ
ュラムを策定し提示すること、各小・中学校が円滑に静岡型小中一貫教育に取り組めるよう支援策を
キュラムを提示すること、各小・中学校が円滑に小中一貫教育に取り組めるよう支援策を講じるこ
講じること、広く市民の皆さんの理解促進を図ることなどです。
と、広く市民の皆さんの理解促進を図ることなどです。
② 各小・中学校での取組
② 各小・中学校での取組
各小・中学校は、(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを参考に、各校の実情に応じて、学校の強
各小・中学校は、(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを参考に、地域の実情に応じて、学校
みを活かした自校ならではの静岡型小中一貫教育を構想して、保護者をはじめとする地域社会の皆さん
の強みを活かした自校ならではの小中一貫教育を構想して、保護者や地域住民の皆さんとの共有を
との共有を図りながら、その取組を推進します。
図りながら、その取組を推進します。
(3)平成 30 年度から「スポット校」で取組を開始
(3)平成 30 年度から「スポット校」で取組を開始
小中一貫教育は、多くの自治体で取り組まれており成果を挙げていますが、その実施内容や方法等
小中一貫教育は、多くの自治体で取り組まれており、成果を挙げている取組ですが、その取組内容は
は様々であり、本市においてどのような取組を実施することが最大限の成果を挙げることができるの
様々であり、本市においてどのような取組を実施することが最大限の成果を挙げることができるのかを
かを検証する必要があります。
検証する必要があります。
そこで、平成 30 年度から 33 年度までの 4 年間に、小中連携研修のグループで条件の異なるいくつ
そこで、平成 30 年度から 33 年度までの 4 年間に、全小・中学校の中から静岡型一貫教育に先駆的・
かのグループの学校を静岡型小中一貫教育に先駆的・重点的に取り組む「スポット校」として 2 年間
重点的に取り組む学校を「スポット校」として、教育委員会が数校を 2 年間ずつ指定することとします。
ずつ指定し、その成果・課題を検証することとします。
なお、教育委員会はスポット校に対して、教職員の加配などの支援策を講じることとします。
スポット校は、小中連携研修を静岡型小中一貫教育に発展させていくことを目指し、教育委員会は
学校間のコーディネーター役を担う教職員の加配などの支援策を講じることとします。
また、スポット校以外の小・中学校でも、平成 34 年度からの静岡型小中一貫教育への取り組みを見
据えて、これまで以上に小中連携研修に力を入れていくこととします。
○ 小中連携研修の取組
<a> 9年間の学習指導要領の系統性を共有した授業づくり
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最終(案)
第 5 回提示(案)
<b> 乗り入れ授業や小中合同研修
<c> 家庭学習の共通実践
<d> 生徒指導の共通実践
<e> 児童、生徒同士の交流または合同行事の実践
<f> 地域社会との連携・協力
<g> その他
(4)平成 34 年度には全小・中学校で取り組むことを目指す
(4)平成 34 年度から全校での取組開始を目指す
教育委員会は、スポット校での取組と成果を紹介するなどして、教職員や保護者をはじめとする市
このスポット校での取組と成果を紹介するなど、教職員や保護者をはじめとする市民の理解促進を図
民の皆さんの理解促進を図り、平成 34 年度には全小・中学校で各校の実情に応じた静岡型小中一貫教
ります。また、その成果と課題を整理し、小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュ
育に取り組むことを目指します。
ラムの見直しを行い、平成 34 年度から全小・中学校で各校の実情に応じて、小中一貫教育に取り組み始
めることを目指します。
(5)スケジュール概要
(5)スケジュール概要
① 検討・準備期(平成 27 年度~29 年度)
① 検討・準備期(平成 27 年度~29 年度)
静岡型小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの策定
小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの策定
② 創造期(平成 30 年度~33 年度)
② 創造期(平成 30 年度~33 年度)
・スポット校での先駆的・重点的取組を推進、成果・課題の整理
・スポット校での先駆的・重点的取組を推進、成果・課題の整理
・静岡型小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの見直し(平成 33 年度)
・小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの見直し
③ 推進・充実期(平成 34 年度~)
③ 推進期(平成 34 年度~)
全小・中学校で各校の実情に応じた静岡型小中一貫教育の取組を推進しつつ、その充実を図ってい
全小・中学校で各校の実情に応じた小中一貫教育を推進
く。
(6)施設一体型小中一貫校の設置
(6)施設一体型の小中一貫校の設置
小中一貫教育に取り組んでいる先進自治体の事例から、ひとつの施設と教職員組織の下で小中一貫
教育を進めた方が、施設分離型による実施に比べて、より多くの成果が得られることがわかっていま
小中一貫教育に取り組んでいる先進都市の事例から、ひとつの施設と教職員組織の下で小中一貫教育
を進めた方が、より大きい成果が得られることがわかっています。
す。
このことから、本市においても、小中一貫教育という新たな教育を実践する「施設一体型小中一貫
校」の設置を目指すこととします。
4
中山間地の一中一小について
児童・生徒の減少が著しい中山間地の小・中学校のうち、子どもたちがひとつの小学校からひとつの
このことから、本市においても、小中一貫教育という新たな教育を実践する「小中一貫校」の設置を
目指すこととします。また、別途策定する「(仮称)静岡市立小・中学校配置適正化計画」については、
この施設一体型の小中一貫校の設置も見据えたものとします。
4
中山間地の一中一小について
児童・生徒の減少が著しい中山間地の小・中学校のうち、子どもたちがひとつの小学校からひとつの
中学校へと進学するいわゆる「一中一小」については、特に児童・生徒の減少が著しいことから、早急
中学校へと進学するいわゆる「一中一小」については、児童・生徒の減少が著しいことから、早急に教
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最終(案)
第 5 回提示(案)
に教育環境の維持向上を図る必要があります。
育環境の維持向上を図る必要があります。
そこで、平成 28 年度の井川小・中学校を皮切りに、梅ケ島、大川、大河内、玉川の各小・中学校につ
そこで、平成 28 年度の井川小・中学校を皮切りに、梅ケ島、大川、大河内、玉川の各小・中学校につ
いて、速やかに施設一体型の小中一貫校とすることを目指します。
5
静岡型小中一貫教育の推進にあたっての課題
(1)教職員、保護者・地域住民の皆さんの理解の促進
いて、速やかに施設一体型の小中一貫校とすることを目指します。
5
静岡型小中一貫教育の推進にあたっての課題等
(1)教職員・保護者・地域住民の理解を促進すること
教育委員会は、静岡型小中一貫教育について、広く市民の皆さんへの周知と理解促進を図るととも
教育委員会は、静岡型小中一貫教育について、広く市民への周知と理解促進を図るとともに、スポッ
に、スポット校では自校や地域の課題等を保護者や地域住民の皆さんとの共有を図り、取組を進める
ト校では自校や地域の課題等を保護者や地域住民の皆さんとの共有を図り、取組を進める必要がありま
必要があります。
す。
(2)スポット校への支援策の検討
(3)スポット校への支援策
教職員の加配措置など、どのような支援策が講じられるのか、併せてその支援策を推進するための
教職員の加配措置など、どのような支援策が講じられるのか、併せてその支援策を推進するための財
財源をどのように確保するのかなどの検討を進める必要があります。
源をどのように確保するのかなども検討します。
(3)スポット校以外の学校の検討・準備
スポット校以外の学校も、例えば、平成 34 年度までのロードマップを作成すること、学校評価に小
中連携(小中一貫)の項目を設定するなど、平成 34 年度からの小中一貫教育への取り組みを見据えた検
討、準備に取り組む必要があります。
(4)教職員の育成
先進自治体の事例より、小中一貫教育を推進する上で、各小・中学校間のコーディネーター役を果
たす教職員の役割が非常に重要なことがわかっていることから、このような教職員の育成を進めてい
く必要があります。
また、全ての教職員の静岡型小中一貫教育への理解促進を図るための研修を実施するとともに、そ
れぞれの学校教育への理解を深めることも重要であることから教職員の人事交流も促進していく必要
があります。
(5)教職員の負担感・多忙感の解消策の検討・立案
(2)教職員の負担感・多忙感の解消策の検討・立案
スポット校での取組の検証や、他自治体の事例をさらに調査するなどして、解消策を検討・立案し
ていく必要があります。
(6)その他想定される課題への対応策の検討
すでに述べたとおり、小中一貫教育は多くの自治体で取り組まれ成果を挙げている一方で、実施に
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スポット校での取組の検証や、他都市の事例をさらに調査するなどして、解消策を検討・立案してい
きます。
最終(案)
第 5 回提示(案)
関する課題も報告されており、本市においても想定される課題への対応策を検討していく必要があり
ます。
○ 想定される課題
● 児童・生徒に与える影響に関する課題
例
小学校高学年におけるリーダー性や主体性の育成
など
● 小・中学校間の交流活動に関する課題
例
児童・生徒の移動手段や会場の確保、及び ICT の活用
など
● 実施に伴う準備に関わる課題
例
小学校間の取組の差の解消
など
● 実施に伴う時間の確保等に関する課題
例
学校間の打ち合わせ時間の確保
など
(7)小・中学校配置の適正化の推進
(4)(仮称)静岡市立小・中学校配置適正化計画の策定
児童・生徒数の減少や学校施設の老朽化による教育環境への影響を緩和するために、
「静岡市アセッ
トマネジメント基本方針」に則り、施設一体型小中一貫校の設置や学区の見直し等も見据えた市立小・
中学校配置の適正化を進める必要があります。
次のような理由から、施設一体型の小中一貫校の設置も見据えた小・中学校配置計画を策定する必要
があります。
① 児童・生徒数の減少への対応が必要である。
市立小中学校に在籍する児童・生徒の数は、平成元年に比べ、平成 27 年度には約 4 割減少してお
り、今後はさらに減少することが予測されます。
学校の在籍児童・生徒数の減少は、子どもたちの社会性が育成されにくくなることや学校運営の
困難さなどにつながることから、小・中学校の適正規模化を進める必要があります。
② 大規模校への対応が必要である。
一方で、新たなマンションの建設等により、学校によっては、今後、在籍児童・生徒の数が急激
に増加する可能性もあります。
学校の大規模化も教育活動の困難さを引き起こす可能性があることから、何らかの対応をしてい
く必要があります。
③ 学区の将来的な在り方についての検討が必要である。
児童が卒業後に複数の中学校へ進学する小学校が存在する状態を解消できないか等を検討する必
要があります。また、地域とともに子どもたちを育てるためには、地域と学校のつながりをさらに
強化する必要があり、そのためには各小・中学校の通学区域がどのようにあるべきなのか等の検討
を進めます。
④ 学校施設の老朽化対策が必要である。
本市の小・中学校の大部分は、昭和 30 年代から昭和 50 年代にかけて建設されたもので、建設後 30
年を経過するものが約 9 割を占め、壁の亀裂や雨漏り、給水管の漏水等老朽化が深刻になってきてお
り、130 校ある小・中学校の計画的な整備が必要です。
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最終(案)
第 5 回提示(案)
【平成 34 年度までのスケジュールと役割分担】
年度
内容
年度
平成 27 年度
【教育委員会】
総合教育会議、小中一貫教育の在り方協議会や移動教育委員会など意
見交換・意見聴取を経て、小中一貫教育推進方針を策定します。
平成 27 年度
平成 28 年度
【教育委員会】
① 学校長・保護者・地域住民の代表、有識者で構成する協議会を設置
し、(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを策定します。
② スポット校を選定します。
③ 教職員研修の実施や広報紙の発行、移動教育委員会の開催や自治会
等への説明などにより、教職員、保護者、市民の皆さんに対して広
く周知に努めます。
【スポット校を目指す小・中学校】
① 平成 30 年度を見据えた準備を進めます。
例 関係小・中学校間で課題の共有化を図るなど「目指す子ども
たちの姿」を協議
【全小・中学校】
① 静岡型小中一貫教育を見据えて小中連携研修などに取り組みます。
検
討
・
準
備
期
平成 29 年度
創
造
期
【スケジュールと役割分担】
平成 30 年度
~
平成 33 年度
検
・
準
備
期
平成 29 年度
【教育委員会】
① (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを提示します。
② スポット校の指定、教職員加配などスポット校での取組を推進しま
す。
③ 引き続き、静岡型小中一貫教育の周知・理解促進に努めます。
【スポット校を目指す小・中学校】
① (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムなどを参考に、具体的な取
組内容を決めるなど、平成 30 年度からの準備を進めます。
② その内容について保護者や地域との共有を図ります。
【全小・中学校】
① 静岡型小中一貫教育を見据えて小中連携研修などに取り組みます。
平成 30 年度
創
【教育委員会】
① スポット校の選定・指定、教職員加配などスポット校での取組を推
進します。
② スポット校における取組の成果と課題を整理し、平成 33 年度には
静岡型小中一貫教育推進方針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュ
ラムの見直しを行います。
③ 引き続き、静岡型小中一貫教育の周知・理解促進に努めます。
【スポット校】
① 静岡型小中一貫教育の取組を進めます。
【全小・中学校】
① 静岡型小中一貫教育を見据えて小中連携研修などに取り組むとと
もに、スポット校での取組内容や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキ
ュラムなどを参考に準備を進めます。
造
期
平成 31 年度~
平成 33 年度
推
進
充推
実進
期・
平成 34 年度
以降
平成 28 年度
討
期
全小・中学校で、各校の実情に応じた静岡型小中一貫教育の取組を推進
しつつ、その充実を図っていきます。
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平成 34 年度
以降
内容
【教育委員会】
総合教育会議、小中一貫教育の在り方協議会や移動教育委員会など意見
交換・意見聴取を経て、小中一貫教育推進方針を策定します。
平成 30 年度からの小中一貫教育のスタートを目指し、教育委員会と各
小・中学校がそれぞれ準備を進めます。
【教育委員会】
① 学校長・保護者・地域住民の代表、有識者で構成する協議会を設置し、
(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを策定します。
② 教職員研修の実施や広報紙の発行などにより、小・中学校、保護者、
市民に対して、広く周知に努めます。
【スポット校を目指す小・中学校】
① 平成 30 年度を見据えた準備を進めます。
例 関係小・中学校間で課題の共有化を図るなど「目指す子どもた
ちの姿」を協議
【教育委員会】
① (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムを各小・中学校に提示しま
す。
② スポット校指定の準備を進めます。
③ 引き続き、静岡型小中一貫教育の周知・理解促進に努めます。
【スポット校を目指す小・中学校】
① (仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムなどを参考に、具体的な取組
内容を決めていきます。
② その内容について保護者や地域との共有を図ります。
【教育委員会】
① 全小・中学校の中から、スポット校を数校指定し、静岡型小中一貫教
育の取組を先駆的・重点的に進めます。
② 引き続き、スポット校の取組等の紹介など、静岡型小中一貫教育の周
知・理解促進に努めます。
【スポット校】
① 教育委員会の支援策も活用して、先駆的・重点的な取組をスタートし
ます。
【教育委員会】
① 全小・中学校の中から、スポット校を数校指定し、静岡型小中一貫教
育の取組を先駆的・重点的に進めます。
② スポット校における取組の成果と課題を整理し、小中一貫教育推進方
針や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラムの見直しを行います。
③ 引き続き、静岡型小中一貫教育の周知・理解促進に努めます。
【スポット校】
① 教育委員会の支援策も活用して、先駆的・重点的な取組を進めます。
【全小・中学校】
① スポット校での取組内容や(仮称)静岡型小中一貫教育カリキュラム
などを参考に、平成 34 年度からの取組の準備を進めます。
全小・中学校で、各校の実情に応じて、静岡型小中一貫教育に取り組み
始めます。