リレートーク 「みんなで考える地域包括ケアのあり方」 NPO法人 静岡県介護支援専門員協会 会長 村田 雄二 退院支援から 地域包括ケアを考える 静岡県介護支援専門員協会 会長 村田雄二 退院支援から 地域包括ケアを考える 今後、起こること。 ・ 病院機能分化による 入院期間の短縮 「○○病院では、平均入院期間が毎年短くなっ ていて 現在は11日となっている。」 → 何が課題となっているのか? 地域の受け皿(地域包括ケア)を 考える。 ・地域での退院の受け皿(地域包括ケア)が充 実することがスムーズな退院支援につながる。 → このシステムができれば 「最後まで住み慣 れた地域で安心して暮らす」ことにつながる。 ⇓ ケアマネとしての取り組み ケアマネの取りくみ ケアマネジメントが本来の仕事。 ・利用者本人が自宅に暮らしたいと強く望めば、出 来る限り希望に沿うように介護保険のサービスを 含めた、社会資源を駆使して自宅での生活ができ るようにプランを提案していきます。 ・利用者本人が自宅に暮らすことを迷っていれば、 自宅で暮らすためのプランを提示して、このような プランであれば自宅で生活をすることをあきらめず に生活できますとアドバイスしていきます。 退院支援の課題・対応は?① • 入院期間が短くなり、いままで入院中におこ なっていた本人・家族への自宅療養指導が 十分にできなくなった。 ⇓ (対応) ○自宅療養上の指導が退院直後にも受けれる 体制(病院と訪問看護の連携がとれていると 安心) 退院支援の課題・対応は?② • 十分なリハビリがおこなえないままの退院 ⇓(対応) ○退院直後から生活機能を維持改善できるリ ハビリの継続ができる体制(病院リハと在宅 リハの連携がとれていると安心) 退院支援の課題・対応は?③ • 入院前の主治医が往診なしの場合・入院前に在 宅の主治医がいない場合のあらたな主治医の 選定 ⇓(対応) 医師会等で現在検討されている 現在は、入院先のワーカー等が 紹介している。 (一部の地域では主治医紹介システムあり) 退院支援の課題・対応は?④ • 要介護認定の結果がでない状態での退院 ⇓(対応) ○入院早期より 認定の申請をおこなう ○暫定プランをたて、最低限のサービスで調整。 訪問看護やリハビリは医療で対応するなど ○認定結果がでてから、サービスの再調整を する。 退院支援の課題・対応は?⑤ • ケアマネ自身の在宅療養支援ができるマネジメント力 • 「自宅への退院は無理で施設しかない」と安易に 考えるケアマネがいる ⇓(対応) ○ケアマネ自身の問題。事例検討等にて知識・技術を たかめる ○訪問看護等の仕事の内容をケアマネ自身が正しい 知識をもつ。 ○一人で抱え込まないで、多職種と連携する。 退院支援の課題・対応は?⑥ ・ 在宅医療(訪問診療・往診)を行う先生が 少ない ⇓(対応) ○医師会等で対応を検討されている ○主治医が決まらないと在宅療養は始まらない。 退院支援の課題・対応は?⑦ ・ 病院職員の在宅療養のイメージが希薄で、 すぐに施設紹介ということも。 ⇓(対応) ○退院後の生活状況等を 病院職員にフィードバックし ていく。 ○寝たきりの方でも 訪問入浴で入浴できるなど、在宅 で使えるサービスを知ってもらう。 ○介護力がなくても、在宅サービスである程度対応でき る。 退院支援の課題・対応は?⑧ ・ 自宅での看護・介護力が低い家族への対応 ⇓(対応) ○生活の中で家族ができること、できないことを把 握して、サービスを提供。 ○病状等の変化に対する相談をタイムリーにでき る。(訪問看護・・・緊急時訪問看護加算など) ○24時間定期巡回・随時対応などのサービスで 家族の介護の不安軽減 退院支援の課題・対応は?⑨ ・ 退院後の自宅の環境整備 ⇓(対応) ○退院前訪問指導が行われている。 ○暮らしやすい住まいの整備 (本人の能力にあった環境を整える) (介護保険では住宅改修で20万まで利用可) (退院時の生活環境を想定したリハビリ) 退院支援の課題・対応は?⑩ ・ 本人にあった福祉用具の提供 ⇓(対応) ○退院前に、自宅で使用する福祉用具の提案 と自宅でつかう用具を試せる環境があるか? ○福祉用具の購入(シャワー椅子等)年間10万 円まで ○福祉用具の貸与 退院支援の課題・対応は?⑪ ・ 緊急時の対応ができる体制は? ・ 介護者に急な用事があるときの対応? ・ 生きる力を引き出すサポート?(活動・参加) ⇓(対応) ○緊急時の連絡体制を事前にチーム内で共有 ○訪問・通い・泊りのサービスを調整 ○介護保険以外のサービス・近隣ふくめ本人のい きいきとした居場所をつくる。 安心して自宅療養できる社会とは? • 信頼がおけるケアマネの存在 • それぞれの専門職の知識・技術を発揮できる社会 • 専門職・地域がチームとなって一つの方向にむいてサービ スが利用できている実感が持てる社会 • 困ったときに必ず助けてくれる社会 • 自分の役割・自分の居場所を感じる社会 ⇓ ケアマネは 地域包括ケアに おいてもマネジメント力を発揮していきます。 *自宅で生活ができる限界点を皆で引き上げていきましょう ご清聴ありがとうございました。
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