2015 年 12 月期通期決算説明会 主な質疑応答の要約

2015 年 12 月期通期決算説明会
主な質疑応答の要約
2016 年 2 月 5 日に開催しました 2015 年 12 月通期決算説明会における主な質疑応答の要約
を掲載します。
会員事業について
【Q1】
店頭アフィリエイトによる有料会員の獲得が減少しているという説明があったが、今後はどのようにして有 料会員を
獲得していくのでしょうか。
【A1】
店頭アフィリエイトは外部環境の影響を受けるため、スマートフォンの買い替えが一巡すれば大きな店頭販売でのイ
ンセンティブがなくなることは予想していました。それに代わって「d グルメ」が登場し、想定以上に好調で、2015 年 12
月末時点では 74 万契約となっています。「d グルメ」等を含まないオリジナルの有料会員数の伸びは少し落ち着いて
きているものの、「d グルメ」の寄与もあり、しばらくは順調に売り上げが伸びていくと思います。一方で、オリジナルの
有料会員数を伸ばすには、当社がどれだけ便利で良いサービスを作れるかに尽きるので、これに全力をかけて臨ん
でいきたいと考えています。
【Q2】
2014 年 12 月期の決算説明会でもパーソナライズ化の話がありましたが、1 年経ってもあまり進んでいないように思
いますが、有料会員数は意外と伸びています。消費者は「クックパッド」に引き続きロイヤリティを感じていると理解し
ていますが、パーソナライズ化はどのような時間軸で進んでいくのでしょうか。個人的には遅れていると思っています
が、何かボトルネックがあるのでしょうか。
【A2】
ご指摘の通り、パーソナライズ化については遅れていると感じています。半年くらいスケジュールが遅れているイメー
ジですが、サービス開発のためのデータの加工など、想定以上に大変でした。作りたいサービスのイメージは見えて
いるが、その実現のプロセスに想定以上の工数がかかっているのが現状です。
【Q3】
ユーザー数について、アプリが伸び悩み、スマートフォンウェブが主流となっているように見えます。この現象から見
ると、スティッキーなユーザーが減っているようにも見えるが、この現象をどのように捉えるべきでしょうか。
【A3】
アプリとスマートフォンブラウザのどちらがユーザーの満足度が高いのかについては、社内でもかなり議論をしてい
ます。アプリは画面が消えないなどのメリットはありますが、サービスの変更・追加にアップル社やグーグル社に申請
を出す必要があり、自由な開発が制限される面もありますし、アプリとスマートフォンブラウザの良さはそれぞれ違う
ので、ユーザーがどちらを使うか決めればよいと思っています。その結果として、改善のスピードが速いスマートフォ
ンブラウザを使うユーザーが多いのではないかと考えています。
【Q4】
サービスのローンチのスピードが遅いと感じるが、どこに課題があるという認識でしょうか。また、会員事業の根本的
な課題を教えてください。
【A4】
インターネットサービスで有料のサービスを作り、それを定着させるのは、インターネットは無料という価値観の中で
かなり大変なことだと思っています。結果的に人気順検索はユーザーに受け入れられていますが、「クックパッド」を
約 20 年やっている中で、人気コンテンツはこの一つしか生まれていません。いろいろと苦労しながら進めていますが、
新しい有料サービスについては、実験的に出しているサービスを見ても方向性は間違っていないという確信はありま
す。
広告事業について
【Q1】
2015 年 12 月期 4Q の広告売上が好調だった要因を教えてください。特殊な案件があったのでしょうか。
【A1】
特殊なことはありませんでしたが、年末はクリスマスもあり時期も良かったこともあります。また、料理を作ろうと思っ
た方の多くは「クックパッド」を見てくださっている状況になり、その媒体価値を評価されつつあると感じています。
【Q2】
広告が好調だった要因は「カテゴリージャック」等の新しい商品が貢献していることなのでしょうか。
【A2】
根本的な感覚として、「クックパッド」の媒体力が上がっていると感じています。そのように基礎体力が上がっている中
で、季節的にも好調になる時期で、そこにさらにヒット商品が売れた結果だと思います。
【Q3】
買物情報事業の登録ユーザー数、リアルタイム配信店舗数も順調に増加している中で、穐田さんは、小売店が「クッ
クパッド」の重要性に気づき、結果的にメーカーが棚を取るために「クックパッド」を使わなくてはいけなくなり、それが
広告事業の今後の拡大の可能性となるという構想をお持ちだと思っています。それを最終形だとしたとき、現状、小
売店、メーカー側でどのような変化が見えているか教えてください。
【A3】
広告事業において、流通のカテゴリーの企業からの引き合いが増えてきています。卸売の企業は各種プロモーショ
ンにおいて棚割りを非常に重視しているので、「クックパッド」で取り上げられると物が売れる、つまり棚が大きく取れ
るという構図を見据え、広告事業と買物情報事業を連携させ、小売りだけではなく流通のクライアントを取りにいく施
策を進めています。
【Q4】
ユーザー数について、アプリが伸び悩み、スマートフォンウェブが主流となっているように見えます。この現象から見
ると、スティッキーなユーザーが減っているようにも見えるが、この現象をどのように捉えるべきでしょうか。
【A4】
アプリとスマートフォンブラウザのどちらがユーザーの満足度が高いのかについては、社内でもかなり議論をしてい
ます。アプリは画面が消えないなどのメリットはありますが、サービスの変更・追加にアップル社やグーグル社に申請
を出す必要があり、自由な開発が制限される面もありますし、アプリとスマートフォンブラウザの良さはそれぞれ違う
ので、ユーザーがどちらを使うか決めればよいと思っています。その結果として、改善のスピードが速いスマートフォ
ンブラウザを使うユーザーが多いのではないかと考えています。
買物情報事業について
【Q1】
2015 年 12 月末時点において、有料サービス利用店舗は約 5,600 店舗あるが、2016 年 12 月期はどのように機能
面を充実させ、展開させていくか教えてください。
【A1】
機能面は日々改善しています。店舗側の機能については、より便利で使いやすく、日々の業務フローの中で負荷な
く更新頻度を高められる工夫をしています。また、IT リテラシーが高くなくても使いやすい機能も開発を進めています。
ユーザーについては、特定エリアについて価格比較したり、最安表示ができる機能など、日々の暮らしにおいて便利
な機能の開発に取り組んでいます。
【Q2】
リアルタイム配信店舗数の増え方が緩やかなように思います。開発の遅れがあるのでしょうか。
【A2】
増え方が鈍化している認識はもっていないですし、今後も増加していくと思います。
海外事業について
【Q1】
単体決算で計上される米国子会社株式の評価損について適時開示されていましたが、海外事業の現状の収益状況
を教えてください。
【A1】
英語のレシピサービスについては、米国の「ALLTHECOOKS」という会社を買収して取り組んでいましたが、正直な
ところ上手くいきませんでした。現地のマネジメントと我々の目指している方向がいまひとつ一致しないという面もあっ
たので、現地のマネジメントとの契約を解除し、我々が主導してオリジナルのサービスで米国市場を攻めていくことと
しました。英語圏ではまだ出遅れていますが、スペイン語圏、アラビア語圏、インドネシア語圏では我々のこれまで日
本で蓄積してきたサービス開発のノウハウを生かしたサービス開発に成功しているので、英語圏においてもそれを
成功させたいと考えています。現在はユーザー数を増加させることに注力しており、収益化についてはまだ着手して
おりません。
【Q2】
海外レシピサービスのユーザー数は四半期ごとにブレがあるものの、随分とモメンタムがついてきているように思い
ます。それぞれのサービスの現状について教えてください。
【A2】
英語圏については、苦戦しています。スペイン語圏は地域が広いため、地域ごとに配信スタイルを変えています。季
節が真逆になったりするため、季節性を反映したり、現地で買うことができる食材も違うのでそれを反映したり、地域
ごとにコンテンツの出しわけをしていることが功を奏しています。インドネシア語圏は、インターネット人口が増えてい
く基礎的な市場の強さが影響して伸びていると思います。アラビア語圏は、現在グローバルプラットフォームへの移
行を進めているところですので、今後またご説明できると思います。
業績予想について
【Q1】
従来より目指していた経常利益 100 億円について、今後どのように考えているか教えてください。
【A1】
引き続き、その目標に向けて頑張っていきたいと思っています。
株主提案について
【Q1】
2016 年 2 月 5 日に開示された「取締役選任議案に関する基本的合意について」にある取締役選任議案の一本化に
ついて具体的に解説をお願いします。
【A1】
当社は指名委員会等設置会社なので、指名委員会において当社にとって最良の取締役の布陣を議論することとな
ります。株主提案として提出された取締役選任議案については、株主提案と会社案の二案が存在するのはあらゆる
ステークホルダーにとって望ましくないと考えているため、取締役選任案の一本化に向けて協議を重ね、本日午前中
に行われた指名委員会において基本的な合意ができたので、適時開示を行いました。今後、指名委員会において詳
細を決定する予定です。
【Q2】
穐田さんと佐野さんのこれまでの関係について教えてください。穐田さんが社外取締役に就任し、その後代表執行
役に就任し、それから今日まで、どのような変化があったのでしょうか。
【A2】
今回に限らず、当社は指名委員会等設置会社なので、指名委員会で取締役を決定し、取締役会が執行役を決定し
ます。執行役は業務執行の権利と責任を持ち合わせていますが、ガバナンスについては取締役会が決定することで
すので、取締役会の決定には従うこととなります。
【Q3】
これまでの指名委員会の方針に異議があったから、佐野氏は株主提案を提出したのではないのでしょうか。今回の
指名委員会での決定を、穐田さん、佐野氏は受け入れるのでしょうか。
【A3】
今回に限らず、当社は指名委員会等設置会社なので、指名委員会で取締役を決定し、取締役会が執行役を決定し
ます。執行役は業務執行の権利と責任を持ち合わせていますが、ガバナンスについては取締役会が決定することで
すので、取締役会の決定には従うこととなります。
【Q4】
取締役選任案の一本化については、穐田さんが社長から外れる可能性があるということでしょうか。また、佐野氏が
提案した取締役の数名が就任するということでしょうか。
【A4】
取締役選任案については指名委員会においてまだ決定していませんが、佐野とは敵対していないことをお伝えいた
します。
【Q5】
次回の指名委員会の開催時期を教えてください。
【A5】
これまでは取締役会と同時に開催するケースが多かったですが、次回の開催時期については、検討中です。