平 成 2 8 年 度 チ ャ レ ン ジ 就 労 体 験 事 業 業 務 委 託 仕 様

平 成
28 年 度
チ ャ レ ン ジ 就 労 体 験 事 業
業 務 委 託 仕 様 書
京都市保健福祉局生活福祉部地域福祉課
チャレンジ就労体験事業業務委託仕様書
1
事業の目的
本市において生活保護を受給している生活保護受給者及び現に経済的に困窮し,
最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある生活困窮者(以下,
「被
保護者等」という。)の抱える自立への課題克服に向けたステップアップの場とし
ての就労体験活動の就労体験の機会を提供し,被保護者等の自立を支援することを
目的とする。
2
実施主体
本事業の実施主体は京都市とする。
ただし,本事業の主旨を十分に理解し,適切な運営が確保できると認められる民
間団体に委託して実施する。
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基本方針
本事業の業務受託者は,次に掲げる基本方針に基づき業務を遂行すること。
支援対象者の就労自立及び社会生活自立に向けた支援を実施するため,関係機
関と連携し,事業実施に努めること。
受託者は,支援状況の進行管理など,事業の総合運営窓口として必要な調整を
行うこと。
民間のノウハウを活用した効果的な事業の実施に努めること。
事業の趣旨を踏まえ,真に支援対象者の自立の助長に必要な支援を行うよう努
めること。
受託者は,業務の実施にあたって,地方公務員法第34条の「守秘義務」規定
及び「京都市個人情報保護条例」を遵守するとともに,個人情報の厳格な管理の
ために万全の体制を整備すること。
4
前提条件
受託者は以下の各条件を前提として業務を遂行すること。
苦情対応
支援対象者との事業従事者間での苦情,トラブル対応は原則として受託者で行
う。
ただし,市職員に引き継ぐ必要のあるものは,受託先事業統括者から市職員に
引き継ぐ。
信用失墜行為の禁止
業務を遂行するにあたり,委託者の信用を失墜する行為を行ってはならない。
資料等の適正な保管
個人情報を含む資料については,適切かつ厳重に管理すること。
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業務スペースの適正使用
支援の実施に当たり,受託者が委託者の庁舎等建物を使用する際は,委託者の
庁舎等建物管理上の規則に従い,業務遂行のためにのみ使用するものとし,それ
以外の目的のために使用してはならない。
危機管理
機器等の障害が発生した場合だけでなく様々な障害,事故,災害などの緊急事
態が発生した場合においても,業務の遂行に支障をきたすことがないよう十分な
対応策及び緊急時の体制を整備すること。
就労準備支援担当者の配置
受託者は,生活困窮者支援における就労準備支援事業の実施に当たり,就労準
備支援担当者を必ず配置すること。
なお,就労準備支援担当者は,平成28年度中に国が実施する養成研修の受講
を義務づけること。
受託者は,上記 ~ を含め,事業従事者が適切な支援を行うために必要な教
育を行うこと
5
事業内容等
支援対象者
ア 生活保護受給者のうち,以下に該当する者
(ア) 稼働能力はあるものの,離職期間の長期化等により就労意欲・自尊意識が
低下している者や,一般就労に向けた基礎的能力に課題がある者など,直ち
に一般就労が困難であり,就労自立に向けた段階的な支援を必要とする者
(イ) 様々な理由で就労が困難となり,社会参加の機会が減少したことにより,
居場所を喪失しているなど,社会生活自立に向けた支援が必要な者
(ウ) その他生活保護受給者の自立に向け,福祉事務所が支援を必要と認めた者
イ 生活困窮者のうち,本市が実施する生活困窮者自立相談支援事業において,
本事業による支援が適当であると判断される者
支援対象者数は,ア及びイの合計として概ね120名程度とし,それ以上も予算
の範囲内で可能とする。
業務内容
ア 就労体験先開拓業務
被保護者等の自立促進に向けた就労体験先を開拓する業務(以下,
「就労体験
先開拓業務」という。
)を以下のとおり行うこととする。
就労体験先開拓業務を実施するに当たっては,当該事業が被保護者等の自立
支援を目的とすることを踏まえ,事業主旨を十分に理解し,就労体験の機会を
提供することができる事業所を開拓すること。
また,本事業の支援対象者には,就労や社会生活における経験,それに対す
る意欲,自立目標が様々であることに加え,疾患や障害を抱える者もいること
-2-
を踏まえ,特定業種や業務内容に偏ることなく,幅広い就労体験先の確保に努
めること。
なお,受託先団体内での就労体験先の確保を妨げるものではないが,受託先
団体内のみの就労体験先の確保や,受託先団体における労働力の確保や利益を
目的とした就労体験先の提供は行ってはならない。
(ア) 事業所への訪問による就労体験先の開拓
受託者は,本事業の主旨に合致する職業訓練的な職の開拓を行うため,事
業所に連絡又は訪問を行い,短時間又は不定期な職の情報提供の呼びかけや
新たな職の設定(8時間勤務1名の職を4時間勤務2名として提供してもら
う等)を依頼する。
(イ) 就労体験先との連絡調整
受託者は,事業所から就労体験先としての協力を受けるに至った場合,速
やかに委託者に報告し,当該事業所と今後の就労体験の実施方法に関する打
ち合わせ等の連絡調整を行う。
事業の開始後は,受託者が必要に応じて現場に同行する等,事業が円滑に
遂行されるよう必要な支援を行う。
(ウ) 福祉事務所及び生活困窮者支援における自立相談支援機関(以下,「福祉事
務所等」という。
)への就労体験情報の提供及び管理
就労体験先については,一覧として整理し,毎月定期的に,受託者から市
内福祉事務所等に対し情報提供を行うとともに,各就労体験先において提供
可能な業務内容,受入可能人数及び現在の就労体験状況を正確に把握し,福
祉事務所等の支援依頼に対応することができるよう管理を行う。
(エ) 生活困窮者自立支援法に基づく就労訓練事業者の開拓に係る協力
受託者は,本事業への協力を受けるに至った就労体験先に対して,生活困
窮者自立支援法に基づく就労訓練事業の認定に係る案内を行うなど,委託者
が行う就労訓練事業の啓発活動に協力する。
(オ) その他,上記各号に付随する事項
イ 支援対象者の就労体験に係るコーディネート業務
支援対象者の就労体験参加から就労体験終了までのコーディネートに当たっ
ては,福祉事務所の掲げる支援対象者への援助方針や自立相談支援機関におい
て定められた支援プランを十分考慮し,協調して支援に当たること。
(ア) 就労体験先決定までのアセスメント及び情報提供
支援対象者及び福祉事務所職員又は自立相談支援機関の職員との面談によ
り,支援対象者の希望,生活歴・職歴・病歴・年齢・社会性・自立目標等を
総合判断し,支援対象者に適した就労体験先を提示する。
支援対象者が就労体験先の事前見学を希望する場合等,必要に応じて,希
望する就労体験先と調整のうえ事前見学を行う。
(イ) 就労体験のための事前準備
就労体験開始前に,支援対象者とともに就労体験先を訪問する,支援対象
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者に係る情報をとりまとめ就労体験先と共有するなど,就労体験を円滑に進
めるために就労体験先と調整を行う。
また,支援対象者に対して,就労体験に当たって最低限求められるマナー
や注意事項等を説明するとともに,心情に配慮し必要な助言を行う等,支援
対象者の就労体験に対する不安の解消に努める。
(ウ) 支援対象者への就労体験中のフォローアップ
就労体験中は,支援対象者及び就労体験先と定期的又は必要に応じて面談
を行い,支援対象者の就労体験状況の把握を行うとともに,就労体験を通じ
て発生した課題に対して助言を行う等,支援対象者の就労体験継続及びステ
ップアップに向けた支援を行う。
特に,就労体験開始後の一定期間は,支援対象者が安心して就労体験に臨
むことができるよう,就労体験状況をこまめに把握し,利用者や就労体験先
への助言など必要な対応に努める。
(エ) 就労体験を中断した場合の原因及び解決方法の検討
支援対象者の事情により就労体験中断に至った場合は,速やかに連絡を行
い,状況把握を行うとともに,支援対象者の意欲回復に向けた支援を継続す
る。
(オ) 福祉事務所等への情報提供
個々の支援対象者の就労体験についての状況は,福祉事務所等へ定期的に
報告を行う。
また,福祉事務所等向けに,支援事例を取りまとめた広報誌を定期的に発
行し,福祉事務所等による活用促進に努める。
就労体験に関して問題が発生した場合は,速やかに福祉事務所等に報告を
行い,必要に応じて支援対象者に対する援助方針又は支援プランの確認のた
めの協議の場を設定する。
(カ) 支援対象者の就労体験に係る費用の支払い
受託者は,就労体験の実施に当たり発生する費用(支援対象者への報酬,
交通費支払,就労体験先において発生した経費等)について,委託料の範囲
内で就労体験先への支払に係る事務を行う。
(キ) その他,上記各号に付随する事項
ウ
その他,本事業の目的達成に必要と認められる事項
就労体験に係る業務のほか,支援対象者の自立(就労自立,社会生活自立)
に向けて効果的と認められる研修,訓練等の企画
エ
6
業務上必要な実績集計及び統計分析
履行期間及び実施日
履行期間
平成28年4月1日(金)から平成29年3月31日(火)
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実施日
土曜日,日曜日,国民の祝日に関する法律に規定する休日,1月2日,同月3
日及び12月29日から同月31日までを除く毎日
7
実施時間
支援対象者が就労体験を行う時間帯は,就労体験先との連絡が取れる体制を確保
すること。
福祉事務所等との連絡調整を行う場合は,原則,午前9時から午後5時までの時
間帯に行うものとする。
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実施場所
執務場所については,受託者が確保し,確保する物件の住所は京都市内とするこ
と。
なお,支援対象者の初回面談,福祉事務所におけるカンファレンス等については
京都市内14箇所の福祉事務所のスペースを利用することとする。
名称
所在地
北福祉事務所
上京福祉事務所
北区紫野東御所田町 33-1
上京区今出川通室町西入堀出シ町 285
左京福祉事務所
左京区松ケ崎堂ノ上町 7-2
中京福祉事務所
東山福祉事務所
中京区西堀川通御池下る西三坊堀川町 521
東山清水五丁目 130-8
山科福祉事務所
下京福祉事務所
山科区椥辻池尻町 14-2
下京区西洞院通塩小路上る東塩小路町 608-6
南福祉事務所
9
南区西九条南田町 1-3
右京福祉事務所
西京福祉事務所
右京区太秦下刑部町 12
西京区上桂森下町 25-1
洛西福祉事務所
西京区大原野東境谷町 2 丁目 1-2
伏見福祉事務所
深草福祉事務所
伏見区鷹匠町 39 番地-2
伏見区深草向畑町 93-1
醍醐福祉事務所
伏見区醍醐大構町 28
事業にかかる委託料
委託料の上限を20,196,000円とし,概算払により支払うものとする。
また,受託者が業務の遂行にかかる経費は契約金額に含まれるものとし,支援
対象者に費用の支払を求めてはならない。
なお,委託料には,以下の費用を含む。
ア 就労体験受入先への報奨金(事務経費を含む) 3,400,000円
(ア) 報奨金は1施設1箇月当たり10,000円とし,1施設での受入人数が
1名増えるごとに5,000円の加算を行うものとする。
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(イ) 報奨金支払いは,就労体験参加実績があった月のみ支払うものとする。
イ 支援対象者への奨励金及び交通費
4,668,800円
(ア) 就労自立目標型の就労体験先に参加する場合は,時間当たりの奨励金を6
00円とし,1箇月当たり(3時間,8日)14,400円を上限とする。
(イ) 社会生活自立目標型については1日当たりの奨励金を1,000円とし,
1箇月当たり(3時間,8日)8,000円を上限とする。
(ウ) 交通費は,1日当たり500円とする。
委託契約の締結後,受託者からの適法な支払請求書を受理した時は,30日以
内に当該請求額を支払わなければならない。
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業務従事者研修・教育
受託者は,業務遂行にあたり,より良い支援を実現するために必要不可欠な知識
や技術を指導・教育し,習得させ,従事者の資質の向上に努め,受託業務が適切か
つ円滑に行われるようにすること。
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作成書類
受託者は以下の書類を作成し提出すること。
対象者別のチャレンジ就労体験活動状況報告書(月報)
支援実施状況報告書(月報)
支援対象者一覧(月報)
就労体験先開拓業務実施報告書(月報)
就労体験先一覧(月報)
なお,受託者は,以下の書類について就労体験先へ作成依頼を行い, と合わ
せて提出すること。
対象者別の就労体験 参加実績報告書(月報)
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実績報告
業務内容について,「11
こととする。
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作成書類」を委託者あてに翌月10日までに提出する
秘密の保持
受託者は,業務の遂行にあたり次の対策を実施すること。
個人情報の保護
個人情報の保護の重要性を認識し,業務の実施にあたっては,京都市個人情報
保護条例,京都市情報セキュリティ対策基準及び関係法令を遵守して取り扱う責
務を負い,個人情報の漏洩,滅失,き損,紛失,改ざんの防止その他個人情報保
護に必要な措置を講じなければならない。
守秘義務
業務遂行中に知り得た事項及び付随する事項は,いかなる理由があっても第三
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者に漏らさないこと。業務が終了した後についても同様とする。
目的外使用の禁止及び第三者への提供の禁止
委託者の指示がある場合を除き,業務に関して知り得た個人情報を業務の目的
以外の目的のために利用し,又は委託者の承諾なしに第三者に提供してはならな
い。
複写及び複製の禁止
業務を処理するために委託者から提供された個人情報が記録された資料等を,
委託者の承諾なしに複写し,又は複製してはならない。
事業従事者への教育の実施
受託者は事業従事者に対して,京都市個人情報保護条例の罰則規定を周知し,
在職中及び退職後において,業務による事務に関して知り得た個人情報を他人に
知らせ,又は不当な目的に使用してはならないことなど,個人情報の保護のため
に必要な教育を行い,これらの事項を遵守させなければならない。
定期的な報告
受託者は,個人情報保護のために必要な教育の実施状況及び個人情報について,
委託者の指示に従い,報告しなければならない。
事故発生時の報告
個人情報の漏洩,滅失,き損,紛失,改ざん等の事故が生じたときは,直ちに
委託者に通知し,その指示に従い,遅滞なく書面で報告しなければならない。
損害の負担
当情報セキュリティ対策基準に違反した場合,生じた損害(第三者に及ぼした損
害を含む。) について,受託者がすべての責を負う。
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再委託等の禁止
受託者は委託者の文書による承認を得なければ,この契約に係る義務の履行を第
三者に委託し,この契約に係る権利を第三者に譲渡し,又はこの契約に係る義務を
第三者に承継させてはならない。
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業務に必要な設備及び物品等の調達について
業務を遂行するに当たり必要となる執務場所,物品,消耗品等は受託者が用意す
る。
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業務の引継ぎ
この契約の履行期間が満了するとき(満了後も引き続き業務を遂行することとな
る場合を除く。)又は契約書に基づく契約の解除があるときの業務の引継ぎは,次
のとおりとする。
引継書の作成
受託者は,業務の遂行に関する留意事項等を取りまとめた引継書を作成し,委
託者に引き渡すものとする。
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引継方法
受託者は,委託者及び次期受託者から資料等の請求があった場合は,受託者の
不利益になると委託者が認めた場合を除き応じるものとする。
なお,委託者が引継未完了と認めた場合は,委託期間終了後であっても無償で
次期受託者に引継ぎを行うこと。委託者は,受託者が上記の規定に違反し損害が
生じた場合には,受託者に対しその損害額の賠償を求めることができる。
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その他
受託者は労働法その他関係法令を遵守すること。
提案内容に基づき委託者と協議して定めた業務及び受託者として果たすべき
責務について誠実に履行すること。
受託者は本仕様書に定めのない事態が生じた場合,速やかに委託者と協議し,
誠実に指示に従うこと。
以上
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