(2016年1月号)(PDF/578KB)

み
みず
ずほ
ほ欧
欧州経
経済
済情
情報
20016年1月号
号
◆ トピ
ピック
3月の追
追加緩和
和を示唆
唆するECB
1月の
の政策理事
事会でEC
CBは追加
加緩和に踏み切る
る可能性を
を
示唆した。次回3月の理
理事会では、預金ファシリ
リティ金利
利
の引き
き下げが決定され
れるだろう
う。
◆ 景気
気判断
ユーロ
ロ圏景気は緩やか
かな回復
復が持続
ユーロ
ロ圏景気は、年明け
け後も緩やかな回復が続い
いていると
と
みられ
れる。ただ
だし、金融
融市場の混乱を背
背景に、景
景気の下振
振
れリス
スクは高まってい
いる。
1.トピック:3 月の追加緩和を示唆するECB
ECBは次回 3 月理事会
1 月 21 日の政策理事会で、欧州中央銀行(ECB)は金融政策の据え置きを
で追加緩和に踏み切る可
決定した。しかし、声明文には、次回理事会(3 月 10 日)において「金融政策
能性を示唆
の方針を評価し、場合によっては再検討する必要がある」との文言が加えら
れ、前回 12 月の理事会では否定的だった追加緩和の可能性が示唆された。
想定以上の油価下落など
政策方針の評価・再検討が必要との判断に至った経緯について、ドラギ総
を受けて、
ECBは政策の
裁は「ユーロ圏を取り巻く環境が 12 月理事会での想定から大きく変化し、
評価・再検討が必要と判断
ユーロ圏景気・物価の下振れリスクが増しているためだ」と説明した。具体
的な変化として、ドラギ総裁は新興国景気の先行きに対する不透明感の高ま
り、金融・商品市場の変動の高まり、地政学リスクの上昇を挙げ、それらが
「ユーロ圏景気の回復力を弱め、下振れリスクになる」と述べた。インフレ
率に関しては、
「2015 年 12 月の結果は、油価下落を受けて 12 月のECBス
タッフ見通しの想定を下回った。2016 年のインフレ率も想定を大幅に下回り、
今後数カ月は極めて低い水準、あるいは、マイナス圏で推移すると予想され
る。インフレ率が上向くのは年後半になろう」との認識を示した。ドラギ総
裁によると、政策方針の評価・再検討が必要との文言追加に関し、理事会メ
ンバーは全会一致であるという。
インフレ率の見通しを考
今回の記者会見や最近の理事会メンバーの発言などを踏まえると、インフ
える上でECBが重視す
レ率の見通しを考える上でECBが特に注視しているポイントは 2 つある。
るポイント①:油価下落の
第 1 に、油価下落の影響である。ECBは、油価下落が燃料・光熱費の減
影響
少を通じてヘッドラインのインフレ率を下押しするという直接的な影響に
加え、生産・流通コストの減少を通じてコア・インフレ率(エネルギー・食
品等を除く)を下押しするという間接的な影響への警戒を強めている。
昨年初から昨夏にかけて、ECBは、油価下落が実質購買力の改善につな
がるというプラスの面を強調し、コア・インフレ率に与える間接的な下押し
の影響は限定的と評価していた(図表 1)。一方、昨秋以降、議事要旨などで
は、油価下落がコア・インフレ率に及ぼす影響への言及が目立っている。
ECBが重視するポイン
第 2 に、低インフレと期待インフレ率低下の悪循環である。低インフレが
ト②:低インフレと期待イ
今後も続くとみられる中、期待インフレ率が低下し、企業が値上げに一段と
ンフレ率低下の悪循環
慎重となったり、賃上げに消極的となったりすれば、インフレ率上昇の重石
となる。結果、期待インフレ率は更に低下する可能性がある。
昨年初に追加緩和を決定して以降、昨夏まで、ECBは期待インフレ率は
改善していると説明してきた(前掲図表 1)。ECBが期待インフレ率を測る
上で重視している、インフレスワップ・フォワードレート(5 年先スタートの
5 年物、5 年後から 5 年間の平均的なインフレ率の期待値を示す)が上向いて
いたことなどが理由である(8 頁図表 15)。また、昨夏までは、期待インフレ
率に影響を及ぼすのは主として油価であり、低インフレが期待に及ぼす影響
は顕在化してないとの認識を示していた。
しかし、昨秋以降、ドラギ総裁が「期待インフレ率が固定されていない兆
候がみられる」と指摘したり、チーフエコノミストであるプラート理事が「既
1
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
に低インフレが期待インフレ率に影響を及ぼしている」と発言したりしてお
り、低インフレと期待インフレ率低下の悪循環に対してECBが警戒感を強
めている様子がうかがわれる。足元にかけてインフレスワップ・フォワード
レートが低下する中、理事会後の記者会見で、ドラギ総裁は「我々は様々な
指標をみているが、それらは期待インフレ率の低下を示している」と述べた。
3 月理事会でECBは追
以上を踏まえると、3 月理事会までに、油価の大幅反発や新興国景気の先
加利下げに踏み切る公算
行きに対する不透明感の解消など、状況が劇的に改善しない限り、ECBは
大。ただし、資産購入額の
追加緩和に踏み切ると予想される。記者会見でドラギ総裁は、
「状況が悪化
拡大は見送り
したにも関わらず、我々が政策方針を評価・再検討しなければ、ECBに対
する信認が揺らぐ恐れがある」と指摘した。
講じ得る緩和策の内容に関し、ドラギ総裁は「2%を下回り且つその近傍
というインフレ目標の達成に向け、責務の範囲内で、我々が実施する手段に
制限はない」と述べ、言質を与えなかった。
とは言え、実施のハードルが低いのは、預金ファシリティ金利を 10bp 引
き下げて▲0.4%にすることだろう。声明文には、長期にわたって政策金利
は現在の水準、あるいは、
「更に低い水準」にとどまると予想されるとの文
言が加えられている。また、金融市場では 1 月理事会後、預金ファシリティ
金利の引き下げを織り込む動きがみられる。ユーロ圏短期金利(EONIA)の先
行きを示すOISのインプライド・フォワードレート(1 年先スタートの 1 カ
月物)は、1 月理事会後に▲0.4%まで低下している(図表 2)。
一方、資産購入額の拡大については、3 月理事会での決定は見送られるだ
ろう。12 月理事会の議事要旨によると、一部のメンバーは、資産購入額の拡
大をデフレのような非常事態への対応策と位置付け、インフレ率の多少の下
振れへの対応策ではないと主張していたことが明らかとなっている。
図表1 2015年1月以降のECBのコメント
図表2 ユーロ圏短期金利の動き
足元にかけた油価下落は主として供給要因による。それは景気に
1~8月 とってプラス要因だ
油価下落による2次的波及は限定的
油
価
油価下落は物価見通しに直接的・間接的な影響を与えた。油価下
下
落の2次的波及の影響を注視する必要有
落
へ
コア・インフレ率が伸び悩んでいる一因は、油価下落の間接的な
の
影響かもしれない
言 9~12月
及
最近の油価下落は需要要因によるもので、それゆえ即座には反転
しないと予想される
コア・インフレ率に影響を及ぼす要因の中で最も重要なのは油価
油価下落は中長期的な期待インフレ率の低下につながった
期
1~8月
1月中旬以降、期待インフレ率は改善した
待
イ
市場の期待インフレ率などは上向いている
ン
油価下落が期待インフレ率の低下につながった
フ
レ
低インフレ自体が期待インフレ率に及ぼす影響を考慮する必要有
率
へ 9~12月 インフレ率と期待インフレ率の相関は強まっている。期待インフレ
率が固定されていない兆候かもしれない
の
言
低インフレが期待インフレ率に及ぼす影響を引き続き注視
及
期待インフレ率が低下トレンドとなれば反転させるのは困難
(注)2015年1月以降の総裁記者会見、議事要旨からコメントを抜粋。
(資料)ECBより、みずほ総合研究所作成
2
(%)
0.4
0.3
10月理事会 12月理事会
1月理事会
0.2
0.1
0.0
▲ 0.1
▲ 0.2
▲ 0.3
▲ 0.4
▲ 0.5
2015/9
(年/月)
1年先、1カ月物
2年先、1カ月物
3年先、1カ月物
(注)N年後スタート1カ月物金利(OISフォワードレートより算出)。
(資料)Bloombergより、みずほ総合研究所作成
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
2.ユーロ圏経済の概況: 景気回復が続くが金融市場の混乱に要注意
10~12 月期もユーロ圏
ユーロ圏では、10~12 月期も緩やかな景気回復が続いた模様である。成長
の緩やかな景気回復が
率との連動性が高いユーロ圏合成PMIをみると、10~12 月平均が 54.1 と
続いた模様
7~9 月平均(53.9)並みの底堅い水準を維持した。また、ユーロ圏で最も経済
規模が大きいドイツでは、連邦統計庁が 2015 年のGDP成長率を前年比+
1.7%と発表した。通年成長率から逆算すると、10~12 月期は前期比+0.3%
(7~9 月期同+0.3%)となり、底堅さを保ったとみられる(図表 3)。
年明け後も景気回復基
年明け後についても、ユーロ圏景気の緩やかな回復は途切れていないよう
調は途切れず。ユーロ圏
だ。1 月のユーロ圏合成PMIは 53.5 となり、引き続き、景気判断の節目と
PMIは引き続き 50 超
なる 50 を上回った(図表 4)。国別にみると、ドイツ(54.5)が高めの水準を維
持した。また、フランス(50.5)は前月からやや上向いており、テロに起因す
る景気下押しの影響が和らいできたことが示唆される。
金融市場の混乱を背景
ただし、年明け後、株価・油価の下落やクレジット・スプレッドの拡大な
に景気下振れリスクが
どリスクオフの動きが進んでいる。油価下落に関しては、実質購買力の改善
高まる状況
につながるというプラス面よりも、世界景気の弱さを映じているとのマイナ
ス面が意識され、一段の株価下落を誘発している模様である。こうした株価
下落による逆資産効果、クレジット・スプレッドの拡大による資金調達コス
ト増などは、ユーロ圏個人消費・固定投資の下振れリスクとなる。
足元のリスクオフの度
図表 5 は、様々な金融指標を用いて投資家のリスク許容度の変化をとらえ
合いは昨夏並みだが楽
たものである。これによると、足元にかけてのリスクオフの度合いは、中国
観できない
懸念が強まった昨夏と同程度であることが示される。昨夏にユーロ圏景気が
腰折れしなかった点を踏まえれば、足元にかけてのリスクオフの動きも、ユ
ーロ圏景気に深刻な影響を及ぼさないことが示唆される。
しかし、次の 2 点に注意が必要である。第 1 に、リスクオフの動きがいつ
収束するか分からないという点だ。昨夏に景気が腰折れしなかったのは、リ
スクオフの動きが早期に収束したからである。足元の金融市場の混乱が長引
けば、景気への下押し圧力が強まる可能性がある。
第 2 に、
リスクオフが収束しても油価の水準が低いことで産油国が
「調整」
を迫られ、産油国に対するユーロ圏からの輸出が伸び悩む可能性があるとい
う点だ。まず、産油国の中には、油価下落によって政府歳入が落ち込み、財
政収支が悪化した結果、緊縮財政を迫られている国がある。例えば、サウジ
アラビアでは、
2015 年の財政収支が財務省の想定を大幅に下回った(図表 6)。
これを受けて、政府は 2016 年の歳出を前年比 14%も減らす緊縮予算を発表
している。また、財政以外の面では、ストック調整を余儀なくされている国
がある(みずほ米国経済情報 2016 年 1 月号トピック「中国・資源ブーム終焉
で進む裏庭のストック調整」を参照)。油価が低位にとどまるとみられる中、
産油国におけるこれらの調整は今後も続きそうである。
3
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
図表 3
ドイツGDP成長率
(前期比、%)
1.5
図表 4
58
Q4の成長率も
前期並みとなった模様
1.0
ユーロ圏・主要国合成PMI
(Pt)
1月も総じて
50超を維持
56
0.5
←
拡 54
張
52
0.0
▲ 0.5
景
気 50
→
▲ 1.0
2013
在庫投資
政府支出
14
48
縮
小 46
15
(年/四半期)
固定投資
実質GDP
外需
個人消費
2014/1
15/1
16/1
(年/月)
ユーロ圏
ドイツ
フランス
イタリア・スペイン
(資料)Markit よりみずほ総合研究所作成
(注)2015Q4 は通年成長率から逆算したもの。
(資料)ドイツ連邦統計庁よりみずほ総合研究所作成
図表 5 投資家のリスクオフの動き
(平均0、標準偏差1に基準化)
リスクオン
2.0
図表 6 油価とサウジアラビア財政収支
1.5
1.0
0.5
←
0.0
▲ 1.0
▲ 1.5
▲ 2.0
リスクオフ
の度合い
は同程度
後方12週
移動平均
▲ 2.5
2015/1
→リスクオフ
▲ 0.5
16/1(年/月)
15/7
(注)様々な金融指標から抽出された共変動を
投資家のリスク許容度とみなしたもの。
(資料)Datastream、Bloomberg よりみずほ総合研究所作成
図表 7
(GDP比、%)
(1995年=100)
2015年
35
800
財政収支
予算案の想定
30
700
ドバイ原油価格(右目盛)
25
600
20
15
500
10
400
5
300
0
▲5
200
▲ 10
100
15年財政収支は
▲ 15
予算案から下振れ
0
▲ 20
1995
2000
05
10
15
(資料)サウジアラビア財務省などよりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏景気の全体感を示す主要統計
Q2 2015
Q3 2015
Q4 2015 Q1 2016
2015/08 2015/09 2015/10 2015/11 2015/12 2016/01
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.4
0.3
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
ドイツ
前期比、%
0.4
0.3
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
フランス
前期比、%
0.0
0.3
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
イタリア
前期比、%
0.3
0.2
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
スペイン
前期比、%
1.0
0.8
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
ユーロ圏合成PMI
Pt
53.9
53.9
54.1
53.5
54.3
53.6
53.9
54.2
54.3
53.5
ユーロ圏製造業PMI
Pt
52.2
52.2
52.8
52.3
52.3
52.0
52.3
52.8
53.2
52.3
ユーロ圏サービス業PMI
Pt
54.1
54.0
54.2
53.6
54.4
53.7
54.1
54.2
54.2
53.6
長期平均=100
103.7
104.6
106.3
n.a.
104.1
105.6
106.1
106.1
106.8
n.a.
1.4
1.4
1.5
1.7
-
-
-
-
-
-
末値、%
0.05
0.05
0.05
n.a.
0.05
0.05
0.05
0.05
0.05
n.a.
末値、%
0.77
0.59
0.64
n.a.
0.79
0.59
0.52
0.48
0.64
n.a.
末値、€/$
1.11
1.12
1.09
n.a.
1.12
1.12
1.10
1.06
1.09
n.a.
ユーロ圏ESI
専門家調査(当年のユーロ圏GDP成長率、%)
ECB主要政策金利
ドイツ10年国債利回り
ユーロ/ドル
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECB、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
4
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
3.ユーロ圏内外需動向:輸出・生産は低調。暖冬が消費の下押しに
ユーロ圏域外輸出は年
初並みの水準まで減少
ユーロ圏輸出は弱含んでいる。11 月のユーロ圏域外輸出(国際収支統計の
財・サービス輸出金額)は前月比▲1.5%と減少に転じ、年初並みの水準まで
落ち込んだ(図表 8)。貿易統計の財輸出から仕向地別の動向をみると、米国
向け(同▲5.7%)が大幅に減少したほか、中国向け(同+0.6%)や南米向け
(同+0.6%)、アフリカ向け(同+1.0%)などが反発力を欠いた。こうした輸
出の弱さを踏まえると、GDP成長率に対する外需寄与度は 10~12 月期も
マイナスであったと予想される。
ユーロ圏生産は減産。先
輸出の弱含みを背景に、ユーロ圏生産は低調である。11 月のユーロ圏鉱工
行きに関しても下振れ
業生産は前月比▲0.7%と減少した(図表 9)。国別にみると、ドイツ(同▲
リスクが高い状況
0.5%)で夏場以降の減産基調が続いたほか、前月まで持ち直し感がうかがわ
れたフランス(同▲0.9%)やイタリア(同▲0.5%)が減産に転じた。
輸出・生産の先行きに関しては、復調が期待される。PMIを発表する
Markit 社によると、1 月の製造業受注指数は判断の節目となる 50 を上回っ
たという。とは言え、金融市場の混乱を受けて、2 月以降の受注は悪化に転
じるリスクがあり、輸出・生産の下振れに警戒が必要である。
ユーロ圏消費は暖冬を
ユーロ圏の個人消費は、暖冬を背景に改善テンポが鈍化している。11 月の
受けて改善テンポが鈍
ユーロ圏小売数量は前月比▲0.3%と減少した。例年より暖かったことで、
化。新車販売は政策要因
冬物を中心に衣料品販売が落ち込んだことが背景とみられる。他方、サービ
で急増
ス消費については、企業サーベイを踏まえると、12 月にかけて改善傾向と判
断される。また、12 月のユーロ圏新車登録台数は同+8.0%と増加しており、
新車販売の持ち直しを示している(図表 10)。
なお、12 月のユーロ圏新車登録台数は政策要因で嵩上げされており、新車
販売の基調が見た目ほど強いわけではない。12 月の結果を国別にみると、オ
ランダ(前月比+148.3%)が激増し、ユーロ圏全体を 7.1%pt 押し上げた。
オランダでは、2016 年 1 月からの自動車税引き上げを前に駆け込み需要が生
じたとみられる。丁度 1 年前にも、政策要因による駆け込み需要増とその反
動が生じた。今回も 1 月には反動減が生じる公算が大きい。
ユーロ圏の失業者数は
11 月のユーロ圏失業者数は、
前月差▲130 千人と大幅に減少した(図表 11)。
減少。改訂の結果、フラ
国別にみると、これまで通りドイツ・イタリア・スペインで失業者数の減少
ンスの失業者が減少し
が続いた。また、遡及改訂の結果、フランスの失業者数が、昨年半ば以降か
ていたことが明らかに
ら減少していたことが明らかとなった。
賃金上昇率は伸び悩みが続くとみられるものの、雇用増加や油価下落によ
る実質購買力の改善が年明け後の消費改善を支えると予想される。ただし、
金融市場の混乱が消費マインドを悪化させ、消費の先送りにつながるリスク
には注意が必要である。
5
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
図表 8
ユーロ圏域外輸出金額
図表 9
(10億ユーロ)
240
(前月比、%)
2.0
238
104
1.0
236
103
234
102
232
101
230
100
0.0
▲ 0.5
▲ 1.0
後方3カ月平均
▲ 1.5
228
▲ 2.0
2014/11
15/2
前月比
226
15/5
15/8
財・サービス輸出金額
98
2014/5 14/8
ユーロ圏
フランス
15/11
(年/月)
14/11
15/2 15/5
ドイツ
イタリア
15/8 15/11
スペイン
(年/月)
(資料)各国統計局よりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏新車登録台数
(前月比、%)
10
1年前にもオランダ
8
が攪乱要因に
ドイツは
趨勢的に減産
99
(資料)ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 10
ドイツ以外も減産、
あるいは横ばい
(2014/5=100)
105
1.5
0.5
ユーロ圏主要国の鉱工業生産
図表 11
オランダが大幅
に押し上げ
ユーロ圏主要国の失業者数
(2014/1=100)
改定後
103
6
4
夏場以降、フランス
失業者が減少して
いたとの結果に
98
2
93
0
▲2
88
▲4
▲6
2014/12
その他
フランス
ドイツ
83
15/3
15/6
15/9
オランダ
イタリア・スペイン
ユーロ圏
2014/11
15/2
ユーロ圏失業者
フランス(改定後)
スペイン
15/12
(年/月)
図表 12
Q2 2015
外需
雇用
ユーロ圏内外需関連統計
Q3 2015
Q4 2015 Q1 2016
2015/08 2015/09 2015/10 2015/11 2015/12 2016/01
鉱工業生産
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
▲ 0.1
0.2
0.1
n.a.
▲ 0.5
▲ 0.2
0.8
▲ 0.7
n.a.
n.a.
ドイツ
前期比、%
0.4
▲ 0.3
▲ 0.9
n.a.
▲ 0.8
▲ 1.0
0.3
▲ 0.5
n.a.
n.a.
フランス
前期比、%
▲ 0.4
0.6
0.9
n.a.
1.8
0.0
0.7
▲ 0.9
n.a.
n.a.
イタリア
前期比、%
0.5
0.4
0.2
n.a.
▲ 0.5
0.2
0.5
▲ 0.5
n.a.
n.a.
スペイン
前期比、%
1.7
0.6
0.5
n.a.
▲ 1.4
1.1
0.2
▲ 0.0
n.a.
n.a.
%
81.2
81.1
81.5
n.a.
-
-
-
-
-
-
前期比、%
2.4
▲ 2.2
0.6
n.a.
▲ 1.8
▲ 0.6
1.7
n.a.
n.a.
n.a.
億ユーロ
26.5
25.5
26.0
n.a.
23.1
27.7
25.6
26.4
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸出 前期比、%
2.4
▲ 1.1
▲ 0.3
n.a.
▲ 1.5
0.5
0.6
▲ 1.5
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸入 前期比、%
1.6
▲ 1.4
▲ 0.6
n.a.
▲ 0.5
▲ 0.7
0.8
▲ 1.7
n.a.
n.a.
ユーロ圏実質雇用者報酬 前期比、%
0.0
0.6
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
%
11.0
10.8
10.6
n.a.
10.8
10.7
10.6
10.5
n.a.
n.a.
ユーロ圏小売数量
前期比、%
0.5
0.7
▲ 0.4
n.a.
0.0
▲ 0.1
▲ 0.2
▲ 0.3
n.a.
n.a.
ユーロ圏新車登録台数
前期比、%
0.1
2.5
3.7
n.a.
▲ 0.5
0.9
▲ 1.0
2.4
8.0
n.a.
ユーロ圏設備稼働率
ユーロ圏製造業受注
(大型輸送機器除く)
ユーロ圏経常収支
ユーロ圏失業率
家計
15/8
15/11
ドイツ
(年/月)
フランス(改定前)
イタリア
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
(資料)ECBよりみずほ総合研究所作成
企業
15/5
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECBよりみずほ総合研究所作成
6
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
4.ユーロ圏物価動向:低インフレが持続。ECBは追加緩和を示唆
12 月のユーロ圏インフ
12 月のユーロ圏インフレ率(消費者物価)は前年比+0.2%と、前月(同+
レ率は小幅加速にとど
0.1%)から小幅な加速にとどまった(図表 13)。エネルギー物価の下落幅縮小
まる
がインフレ率を押し上げたが、コア・インフレ率(食品・エネルギー等を除
く)は前月と同水準となり、食品物価上昇率は低下した。コア・インフレ率
の内訳では、非エネルギー工業品物価の上昇率が前月並みとなり、サービス
物価上昇率が前月から低下した(図表 14)。値上げに対する企業の慎重姿勢に
加え、工業品では過去のユーロ安による押し上げ効果の剥落が、サービスで
は賃金上昇率の低さが、物価上昇率の高まりにくさに影響しているようだ。
低インフレが続く中、金融市場で織り込まれる期待インフレ率は、いずれ
の年限においても全般に低下傾向となっている(図表 15)。
油価下落により年央の
1 月以降に関しては、エネルギー物価がインフレ率を押し下げる可能性が
インフレ率は再びマイ
高まってる。足元の先物カーブに基づくと、ブレント原油の前年比下落幅は
ナス圏へ
2 月以降に拡大する(図表 16)。これに伴い、エネルギー物価の下落幅も拡大
する公算が大きい。景気回復力の弱さを背景にコア・インフレ率の伸び悩み
が続くとみられる点も踏まえれば、ユーロ圏インフレ率は年央にかけて再び
マイナス圏に陥るとみられる。
ECBは追加緩和を示
1 月 21 日の政策理事会において、ECBは金融政策の据え置きを決定した
唆。次回理事会で利下げ
が、次回 3 月理事会において追加緩和を決定する可能性を示唆した(詳細は 2
に踏み切る公算大
頁のトピック参照)。3 月理事会において、ECBは預金ファシリティ金利を
10bp 引き下げ、▲0.4%にすると予想される。
7
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
図表 13 ユーロ圏インフレ率
(前年比、%)
1.2
図表 14 ユーロ圏コア・インフレ率
(前年比、%)
0.0
コアは伸び悩み
▲ 0.5
0.9
▲ 1.0
0.6
▲ 1.5
0.3
▲ 2.0
▲ 2.5
0.0
今後、エネルギーの ▲ 3.0
▲ 3.5
下落幅は再拡大の
公算大
▲ 4.0
15/9
15/12
(年/月)
▲ 0.3
▲ 0.6
2014/12
15/3
15/6
ユーロ圏インフレ率
コア・インフレ率
エネルギー・食品・アルコール・煙草(右目盛)
2.0
財・サービスとも
上昇率は加速せず
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
2014/12
15/3
コア・インフレ率
15/6
15/9
サービス物価
15/12
(年/月)
非エネルギー工業品物価
(資料) Eurostat よりみずほ総合研究所作成
図表 15
(前年比、%)
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
インフレスワップ・フォワードレート
図表 16 油価とエネルギー物価
10
(%)
(前年比、%)
(前年比、%)
0
0
1.6
先物市場は
下落幅拡大を
織り込む
▲ 10
1.2
▲ 20
0.8
0.4
2015/1
15/4
15/7
5年後スタート 5年物
2年後スタート 1年物
2
昨秋より低下が続く
昨夏にかけて改善したが・・・
15/10
16/1
(年/月)
(注)インフレスワップレートから算出した期待インフレ率。
(資料)Bloomberg よりみずほ総合研究所作成
▲4
▲ 30
▲6
▲ 40
▲8
▲ 50
2014/6
14/12
原油価格
1年後スタート 1年物
4年後スタート 1年物
▲2
▲ 10
15/6
15/12
16/6
エネルギー物価(右目盛) (年/月)
(注)2 月以降の油価は 1/25 時点のブレント先物カーブに基づく。
(資料)Eurostat、Bloomberg よりみずほ総合研究所作成
図表 17 ユーロ圏物価関連統計
Q2 2015
物価
商品
ユーロ圏インフレ率
コア(エネルギー・
食品等除く)
エネルギー
Q3 2015
Q4 2015 Q1 2016
2015/08 2015/09 2015/10 2015/11 2015/12 2016/01
0.2
0.1
0.2
n.a.
0.1
▲ 0.1
0.1
0.1
0.2
n.a.
前年比、%
0.8
0.9
1.0
n.a.
0.9
0.9
1.1
0.9
0.9
n.a.
前年比、%
▲ 5.3
▲ 7.2
▲ 7.2
n.a.
▲ 7.1
▲ 8.9
▲ 8.5
▲ 7.3
▲ 5.8
n.a.
食品・アルコール・タバコ 前年比、%
1.1
1.2
1.4
n.a.
1.3
1.4
1.6
1.5
1.2
n.a.
非エネルギー工業品
前年比、%
0.2
0.4
0.5
n.a.
0.4
0.3
0.6
0.5
0.5
n.a.
サービス
前年比、%
1.1
1.2
1.2
n.a.
1.2
1.2
1.4
1.2
1.1
n.a.
ドイツ・インフレ率
前年比、%
0.3
0.0
0.3
n.a.
0.1
▲ 0.2
0.2
0.3
0.2
n.a.
フランス・インフレ率
前年比、%
0.3
0.1
0.2
n.a.
0.1
0.1
0.2
0.1
0.3
n.a.
イタリア・インフレ率
前年比、%
0.1
0.3
0.2
n.a.
0.4
0.2
0.3
0.2
0.1
n.a.
スペイン・インフレ率
前年比、%
▲ 0.3
▲ 0.6
▲ 0.5
n.a.
▲ 0.5
▲ 1.1
▲ 0.9
▲ 0.4
▲ 0.1
n.a.
生産者物価(消費財)
前年比、%
▲ 0.8
▲ 0.6
n.a.
n.a.
▲ 0.7
▲ 0.4
▲ 0.1
▲ 0.2
n.a.
n.a.
輸出物価
前年比、%
4.9
2.8
n.a.
n.a.
2.8
2.0
1.7
n.a.
n.a.
n.a.
輸入物価
前年比、%
1.5
▲ 2.1
n.a.
n.a.
▲ 2.3
▲ 3.2
▲ 3.7
n.a.
n.a.
n.a.
ブレント原油(ユーロ建て) 前年比、%
▲ 29.0
▲ 41.0
▲ 34.5
n.a.
▲ 44.6
▲ 43.7
▲ 37.5
▲ 33.7
▲ 30.9
n.a.
(資料) Eurostat、Datastream よりみずほ総合研究所作成
8
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
5.英国経済の概況:景気回復が続くが、利上げ時期の予想は後退
10~12 月期も、英景気回復の動きは途切れていないとみられる。12 月の合
成PMIは 55.3 となり、引き続き底堅い水準を維持した。
個人消費は持ち直し
個人消費は持ち直している。12 月の小売数量は前月比▲1.1%と減少した
(図表 18)。もっとも、クリスマス商戦の前倒しで大幅に増加した前月の反動
に加え、暖冬による冬物衣料の販売減が下押し要因になったと指摘されてお
り、均せば小売数量は改善傾向である。同月の新車登録台数は同+7.8%と 2
カ月連続で増加した。
雇用所得の底堅さが消
費持ち直しの背景に
雇用所得の底堅さが、消費の持ち直しの背景にある。11 月の民間賃金(賞
与除く、3 カ月移動平均)は前月比+0.1%(10 月同±0.0%)と伸び悩みを続
けたが、就業者数(3 カ月移動平均)は前月差+87 千人(11 月同+91 千人)と
大幅に増加した(図表 19)。ただし、採用計画に関する企業サーベイを踏まえ
ると、今後は増勢が鈍化するとみられる。
低インフレも消費を下
低インフレも消費の下支え要因となっている。コア・インフレ率を中心に
支え。12 月のインフレ率
12 月のインフレ率は前年比+0.2%と前月から小幅に加速したが、一時的要
の加速は一時的
因の影響が大きい(図表 20)。コア・インフレ率の内訳をみると、非エネルギ
ー工業品物価(11 月同▲0.6%→12 月同▲0.9%)が下落幅を拡大させる一方、
サービス物価(同+2.4%→同+2.9%)が急加速した。しかし、サービス物価
の急加速は、従来から変動の大きい航空運賃の大幅な値上がりでほぼ説明さ
れる。1 月には航空運賃の上昇率が低下し、コア・インフレ率を下押しする
可能性が高く、インフレ率の加速は続かないと予想される。
BOEは政策を据え置
イングランド銀行(BOE)は、1 月 13 日の金融政策委員会(MPC)におい
き。金融市場では、最初
て、政策金利と資産購入残高を据え置いた。前月と同様、マカファティ委員
の利上げ予想時期が大
が利上げ票を投じた。
幅に後ずれ
金融市場では、BOEの最初の利上げに対する予想時期が後退している。
昨年末時点での予想時期は 2016 年 10 月頃だったが、1 月下旬の予想は 2018
年 1 月頃となっている(図表 21)。上述した賃金・物価の弱さに加え、MPC
議事録やカーニー総裁の発言などが材料視されているようだ。
議事録では、企業サーベイの結果などを踏まえると、2016 年 1~3 月期の
成長率が 11 月のインフレ・レポートの想定を下回る可能性が高いと指摘さ
れた。また、油価下落や賃金の下振れを受けて、インフレ率は 2016 年半ば
にかけて想定を下回るとの見方も示された。また、カーニー総裁は講演
(1/19)において、利上げに踏み切った米国と比べて英国のインフレ圧力が弱
い理由を列挙した上で、
「今は利上げの時期ではない」と述べた。
来月は、新たなインフレ・レポートが公表される。議事録の内容や油価低
迷を踏まえれば、2016 年のGDP成長率・インフレ率が下方修正されるとみ
られる。MPCでは、マカファティ委員も金融政策の据え置きに転じる可能
性がある。
以上
9
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
図表 18 英消費関連統計
(2010=100)
113
図表 19 英雇用関連統計
(千台)
小売数量
新車登録台数(右目盛)
112
(前月差、千人)
200
240
(前月比、%)
0.6
160
235
雇用は大幅増
120
0.5
0.4
111
230
80
0.3
110
225
40
0.2
0
0.1
109
220
▲ 40
0.0
108
215
107
2014/12
15/3
15/6
15/9
▲ 80
賃金上昇率 ▲ 0.1
は低い ▲ 0.2
▲ 120
2013/11
14/5
14/11
15/5
15/11
就業者数(3カ月平均)
(年/月)
民間賃金(賞与除く・3カ月平均、右目盛)
(資料)英統計局よりみずほ総合研究所作成
210
15/12
(年/月)
(資料)英統計局、ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 20 英インフレ率
(前年比、%)
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
▲ 0.5
▲ 1.0
▲ 1.5
2014/12
インフレ率
サービス
図表 21 BOEの最初の利上げ時期予想
上昇率は加速したが、
航空運賃の影響が大
30
(最初の利上げまでの月数)
25
20
16年1月時点
の予想: 18年1月頃
15
10
15年12月時点
の予想: 16年10月頃
5
財物価の下落幅は拡大
15/6
15/12
(年/月)
コア・インフレ率
コア財
(資料) 英統計局よりみずほ総合研究所作成
0
11 1
2015 16
3
5
7
9
11
1
17
3
5
7
9
11
1
18 (年/月)
(資料)Bloomberg よりみずほ総合研究所作成
図表 22 英景気の全体感を示す主要統計
Q2 2015
雇用
家計
2015/08 2015/09 2015/10 2015/11 2015/12 2016/01
0.4
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
合成PMI
Pt
57.2
55.1
55.5
n.a.
55.2
53.3
55.4
55.7
55.3
n.a.
製造業PMI
Pt
51.7
51.8
53.3
n.a.
51.7
51.6
55.5
52.5
51.9
n.a.
サービス業PMI
Pt
58.2
55.4
55.4
n.a.
55.6
53.3
54.9
55.9
55.5
n.a.
鉱工業生産
前期比、%
0.8
0.2
▲ 0.0
n.a.
0.9
▲ 0.1
0.1
▲ 0.7
n.a.
n.a.
財輸出
前期比、%
4.7
▲ 5.7
▲ 0.3
n.a.
3.0
3.6
▲ 2.9
▲ 1.3
n.a.
n.a.
財輸入
前期比、%
▲ 3.4
1.1
0.6
n.a.
▲ 1.7
▲ 3.8
5.2
▲ 2.5
n.a.
n.a.
%
5.6
5.3
n.a.
n.a.
5.4
5.3
5.2
5.1
n.a.
n.a.
前期比、%
0.7
0.4
0.2
n.a.
0.1
0.0
0.0
0.1
n.a.
n.a.
前期比、%
0.8
0.9
1.2
n.a.
▲ 0.3
1.6
▲ 0.3
1.3
▲ 1.1
n.a.
Nationwide住宅価格指数 前年比、%
4.4
3.5
4.0
n.a.
3.1
3.9
3.9
3.7
4.4
n.a.
景況感
外需
Q4 2015 Q1 2016
0.5
実質GDP
企業
Q3 2015
前期比、%
成長率
失業率
民間賃金(賞与除く、
3カ月平均)
小売数量
物価
消費者物価指数
金融
主要政策金利
英10年国債利回り
ポンドドル
前年比、%
▲ 0.0
0.0
0.1
n.a.
0.0
▲ 0.1
▲ 0.1
0.1
0.2
n.a.
末値、%
0.50
0.50
0.50
n.a.
0.50
0.50
0.50
0.50
0.50
n.a.
末値、%
2.42
2.11
2.29
n.a.
2.25
2.11
2.24
2.17
2.29
n.a.
末値、£/$
1.57
1.51
1.47
n.a.
1.54
1.51
1.54
1.51
1.47
n.a.
(資料)英統計局、Nationwide、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
10
みずほ欧州経済情報(2016 年 1 月号)
2016年 1月 2 6 日
発行
欧米調査部上席主任エコノミスト 吉田健一郎
03-3591-1265 kenichi ro.yoshid a@mizuho- ri.co.jp
欧米調査部主任エコノミスト 松本 惇
03-3591-1199 atsushi .matsumot o@mizuho- ri.co.jp
●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではあり
ません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが、その正確
性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されるこ
ともあります。