平成 27 年度 「計算機アーキテクチャ1」演習 12 解答例

平成 27 年度 「計算機アーキテクチャ1」演習 12 解答例
1.プロセッサを単一クロック・サイクルの制御方式で実現する場合に、単一ポートメモリを使用する
ならば、メモリを命令メモリとデータメモリに分ける必要がある理由について説明しなさい。
プロセッサが1サイクルで処理を行うため、単一ポートのメモリを使用した場合は1サイクルで二つ
の異なるアクセスを行うことができないから。
2. 簡易 MIPS を単一クロック・サイクルの制御方式で実現すること(図 4.24)を考える。主要な機能
ユニットの動作に、メモリ・ユニット:300ps、ALU と加算器:200ps、レジスタ・ファイル:100ps
要し、制御ユニット等、他での遅延は無視できるものとする。このとき、R形式、ロード、ストア、
条件分岐、ジャンプの各タイプの命令の実行時間を求め、クロック・サイクル時間を決定しなさい。
R形式: メモリ+レジスタ+ALU+レジスタ
300+100+200+100=700ps
ロード: メモリ+レジスタ+ALU+メモリ+レジスタ 300+100+200+300+100=1000ps
ストア: メモリ+レジスタ+ALU+メモリ
300+100+200+300=900ps
条件分岐:メモリ+レジスタ+ALU
300+100+200=600ps
ジャンプ:メモリ
300=300ps
よって、クロック・サイクル時間は、1000ps=1ns。