基盤C(一般)-1 研 究 目 的

様式S-1-8
応募内容ファイル(添付ファイル項目)
基盤C(一般)-1
研 究
目
的
本欄には、研究の全体構想及びその中での本研究の具体的な目的について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、適
宜文献を引用しつつ記述し、特に次の点については、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。
(記述に当たっては、
「科
学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程」(公募要領66頁参照)を参考にしてください。)
① 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至っ
た経緯、これまでの研究成果を発展させる場合にはその内容等)
② 研究期間内に何をどこまで明らかにしようとするのか
③ 当該分野における本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義
研 究 目 的(概要)※ 当該研究計画の目的について、簡潔にまとめて記述してください。
本研究では日本帝国の農山漁村経済更生運動が朝鮮と台湾で同時期に行われたことを踏まえて
戦後の韓国や台湾で如何に継承されたかを人類学と歴史学の共同調査から明らかにする。韓国政
府も台湾(中華民国)政府も植民地統治自体は否定をするが、一部取り入れた政策もある。その
代表例に韓国の戦後の重要政策であるセマウル運動があるが、その継承については十分に検証さ
れていない。そこで本研究は具体的に1)朝鮮と台湾でどのように農山漁村更生運動が展開され
たか、2)その運動が戦後の政策や社会に如何に影響を与えたか、3)韓国と台湾との違いは如
何に生まれたかを明らかにする。植民地政策の連続性の指摘は植民地統治の肯定という批判を受
けるが、本研究の狙いは歴史認識の争いを超えて統治者側にみる権力性を論じることにある。
(1)研究の学術的背景
植民地統治に関しては現在もなおその継続する暴力性が指摘されている(本橋哲也『ポストコ
ロニアリズム』2005 年、駒込武「台湾における未完の脱植民地化」金富子他編『歴史と責任』2008
年)。研究代表者である崔吉城もその点は指摘してきた(『樺太朝鮮人の悲劇―サハリン朝鮮人の
現在』2007 年)。だが、その暴力の継続性への批判を補完するうえでも、乗り越えるうえでも二
つの観点から植民地統治に関して一層の研究が望まれる。ひとつは、統治者側の植民地政策の利
活用である。韓国と台湾について述べれば、戸籍制度に代表されるようにいくつかの植民地政策
や制度を権力者側が「解放」後も活用したことは周知の事実である。国民党の蒋介石は日本軍人
を密かに軍事顧問ともしていた(中村祐悦『白団-台湾軍をつくった日本軍将校たち』2006)。暴
力性の継続性において解放後の統治者側の施策を等閑視することはできない。
もうひとつは、植民地統治時代と解放後の生活世界の連続性である。第二次世界大戦後の台湾
社会における女性進出の素地が日本の植民地統治の女性への教育政策にあることが指摘されてい
る(洪郁如『近代台湾女性史』2001)が、韓国では政治的環境から戦後社会への悪影響を論じる
ことが中心的であり、学術的に十分なものになっていない。台湾では今年の 8 月に戦前と戦後の
連続性に注目した『「戰後臺灣歷史的多元鑲嵌與主體創造」學術研討會』が中央研究院で開催され、
戦前の研究成果と戦後の研究成果をつなぐことが始められている。韓国や台湾では暴力の継続性
への注目が、戦前と戦後をつなぐ歴史学的、民族誌的研究の阻害要因になってきたことは否めな
い。本研究ではこれらの学術的状況を踏まえ、研究代表者の崔吉城が指摘し、韓国の学術界でも
受け入れられつつある「日本帝国の農山漁村経済更生運動の韓国のセマウル運動への影響」とい
う仮説を発展的に検討・展開し、日本帝国の農山漁村経済更生運動が韓国と台湾でどのような展
開を見、社会生活に如何なる影響を与えたのか否か、を検証することを着想した。
戦前、日本の内地では地方における経済的疲弊に対応するために「農村更生運動」や「地方改
良運動」が行われ、その影響のもと外地である朝鮮や台湾でも農山漁村経済更生運動が展開され
た。そこでは自立更生が叫ばれ、台湾では郷土教育へ展開していくが、十分な成功を納めないま
ま終了する。一方、韓国では後に大統領である朴正煕が農村振興の指定学校の聞慶小学校や振興
の簡易学校の教員をしていた。その運動も最終的には疲弊の解消にはつながらなかった。
その朴正煕は 1970 年に地域開発運動であるセマウル運動を展開した。堀真清編著『宇垣一成と
その時代』
(1993)のなかで、堀はセマウル運動が現在に至る韓国の経済発展過程において重要な
意味をもっていることを指摘したうえで、セマウル運動のアイデアは 1930 年代宇垣一成が推進し
た農村振興運動にあるとその仮説を推定した。崔吉城は堀の指摘と朴正煕の教育歴からヒントを
得て、既述の学校の卒業生へのインタビュー等現地調査を行い、朴正煕が日本帝国の農山漁村経
済更生運動をモデルに韓国のセマウル運動を展開したことをある程度明らかにした(「セマウル運
動と農村振興運動」『国立歴史民族博物館研究報告』70、1997)。この説は、反日が強い韓国でも
受け入れられつつあり、日本では類似の論考が上記論文に言及されることなく指摘されている(金
ダンテク『我が韓国史(우리 한국사)』プルン歴史、2006)
。
基盤C(一般)-2
研 究 目 的(つづき)
韓国と台湾では農山漁村経済更生運動の戦後の展開は異なるものである。それは戦後の統治者
のあり方が関係している。韓国では日本の統治を経験したエリートが中央政府でも幹部として登
用されていくが、他方、台湾では国民党政府が脱植民地化を台湾の人々にかわって代行した。そ
のため日本植民地期のエリートは中央政府から基本的に排除される傾向にあった。したがって、
台湾では戦後の台湾を統治した国民党政権が日本帝国の農山漁村経済更生運動をモデルに地域開
発運動を行ったという形跡は確認できない。そのような論考もない。だが、生活改善運動の名の
もと先住民族の中国人化がすすめられ(山路勝彦『台湾の植民地統治』2004 年)、台湾の人々の中
華民国体制の包摂も行われた。現在の台湾の郷土教育は農山漁村経済更生運動が生みだした植民
地期の台湾の郷土教育とは直接的に関係はないが、その発展を分析するうえで日本植民地期の状
況を踏まえるべきものとなっている(林初梅『郷土としての台湾』2009)。加えて、地方でその施
策の実施にあたったのは、植民地を経験した地方レベルの知識層やエリート層であった。それだ
けに台湾における農山漁村経済更生運動を経験した彼らの影響を改めて検証することは歴史学的
にも現在の台湾地方社会の形成の点でも重要な観点である。ただ、日本帝国の農山漁村経済更生
運動の「その後」の研究が韓国ほど行われておらず(林他「台湾における農村活性化策略」
『鹿児
島大学農学部学術報告』62、2012)、一層の研究が望まれる。
そこで本研究は朝鮮と台湾での農村更生・振興運動の比較研究を行う。このような研究を通じ
て両国の植民地政策を帝国全体の植民地政策に位置づけ理解することが可能となる。また植民地
統治の暴力の継続性を超えて、生活世界における戦前と戦後の接続に目を向ける本研究は、近年
徐々に進みつつある同様の問題意識を持つ研究(既述した台湾の中央研究院の学術検討会や植野
弘子・三尾裕子(編)
『台湾における〈植民地〉経験』2011 等)とともに日本の植民地統治の研究
に新たな貢献をなすことができる。
(2)研究期間内に明らかにすること
①朝鮮と台湾でどのように農山漁村経済更生運動が展開されたか。
朝鮮については青野正明「植民地期朝鮮における農村再編成政策の位置づけ」(『朝鮮学報』一
三六輯、1990 年)、同「朝鮮農村の「中堅人物」」(『朝鮮学報』一四一輯、1991 年)、台湾につ
いては山路勝彦(前掲書)等の研究があるが、本稿では韓国と台湾の比較から、政策策定、実
施に関わった官僚の外地間を超えた連関に注目して、その展開を明らかにする。
②農山漁村経済更生運動が戦後の政策や社会に如何に影響を与えたか。
セマウル運動について研究はすでに膨大にあるので、朝鮮については宇垣一成朝鮮総督の農
村振興運動がセマウル運動のモデルになったという仮説の検証を重点的に行う。台湾では、農
山漁村経済更生運動と戦後の生活改善運動の類似性を検証するとともに、地方エリートの生活
改善運動の実施における影響について明らかにする。
③韓国と台湾との違いは如何に生まれたか。
台湾の人々は国民党への反発から生活改善運動を「中国人化」ととらえ、民族文化の改変と
は理解されなかった韓国とは異なる意味合いを台湾の人々には持った。これらの違いを明確に
したうえで、戦後の地域振興の在り方が異なった展開を示す要因を明らかにする。直接的には
日本の植民地統治を経験した当事者が戦後統治した韓国と、経験しなかった国民党が統治した
台湾との政治的違いが大きいことは予測可能であるが、印象論であり、この点を実証する。
(3)本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義
韓国や台湾に関する植民地統治の研究は暴力性の継続を除けば、戦後社会とのつながりはこれ
まで研究されてこなかった課題である。その背景には植民地統治の影響を「悪」とみなす政治的
環境も関係しているが、植民地期と戦後の研究の蓄積が個々に行われたことも大きな要因である。
近年、既述したように植民地期と戦後の研究の接続が試みられているが、その成果は徐々に出さ
れている段階で、その点で本研究の意義は大きい。加えて、代表の崔吉城は韓国での植民地研究
の偏向を批判しつつ、善悪論に還元されない議論を展開してきた。このような脱価値観的な研究
が東アジアの植民地研究では望まれており、新たな研究の地平を開くものと確信する。
基盤C(一般)-3
研究計画・方法
本欄には、研究目的を達成するための具体的な研究計画・方法について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、平成
26年度の計画と平成27年度以降の計画に分けて、適宜文献を引用しつつ、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。
ここでは、研究が当初計画どおりに進まない時の対応など、多方面からの検討状況について述べるとともに、研究計画を遂行する
ための研究体制について、研究分担者とともに行う研究計画である場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割(図表を用い
る等)、学術的観点からの研究組織の必要性・妥当性及び研究目的との関連性についても述べてください。
また、研究体制の全体像を明らかにするため、連携研究者及び研究協力者(海外共同研究者、科研費への応募資格を有しない企
業の研究者、その他技術者や知財専門家等の研究支援を行う者、大学院生等(氏名、員数を記入することも可))の役割について
も記述してください。
なお、研究期間の途中で異動や退職等により研究環境が大きく変わる場合は、研究実施場所の確保や研究実施方法等についても
記述してください。
研 究 計 画 ・ 方 法(概要)※ 研究目的を達成するための研究計画・方法について、簡潔にまとめて記述してください。
本研究では朝鮮(戦後は韓国)と台湾の植民地期と解放後を研究対象とするため、各地域を研
究する歴史学者と人類学者の共同研究とする。韓国、台湾を専門とする歴史学者は主に対象年代
の史資料を収集するが、人類学者は歴史学では史料批判に耐えない新聞等の史資料を収集し、厚
みのある文字資料をデータ化する。また、関係者の聞き取りは人類学者が中心に行い、史資料と
の整合性を検討する。映像人類学の発展に寄与できるよう、現地調査では映像資料の収集にも積
極的に努め、文字資料も極力データベース化する。朝鮮と台湾の比較、歴史学と人類学の共同研
究であるため、相互に情報交換をし、問題意識を共有する研究会を 1 年に2回開催する。研究会
では他地域の植民地主義の研究者を招き、日本の植民地統治の特性を明らかにしていく。メンバ
ーは対象国の研究機関とも連携した研究を実施しており、対象国の研究機関とも連携しつつ調査
を実施し、最終年度には成果を公開する場を韓国と台湾で設け、その最終的成果を刊行する。
本研究は朝鮮(戦後は韓国)と台湾との比較研究を目的とするために、本研究は両地域の専門
家との共同研究となっている。そのメンバーは下記の表のとおりである。また研究成果を対象地
域の研究者とも協議するため、韓国のソウル大学人類学科や台湾の中央研究院との連携体制も整
えている。植民地統治の問題は国家の歴史認識と関与する問題であり、対象国との研究者との議
論は研究成果の社会的還元の点でも必須である。資料のデジタル化も進め、研究者間の共有を一
層可能なものにする。
社会的影響に関する調査のため、韓国と台湾での現地調査も実施し、一次資料の収集につとめ
る。日本での朝鮮総督府・台湾総督府の関係資料の収集も必要なため、国内調査も行う。
氏名・所属
崔吉城
(東亜大学)
原田環
(県立広島大学・名誉教授)
上水流久彦
(県立広島大学)
安達信裕
(台湾・文藻外語学院)
研究協力者も含むメンバー表
代表等 具体的な調査内容
統括・人類学的手法に基づく朴正煕関係者への聞き
代表
取り、社会的影響に関する調査
歴史学的手法に基づく朝鮮(韓国)における史資料
分担者
の収集と分析
人類学的手法に基づく台湾における地方エリート
分担者
層への聞き取り、社会的影響に関する調査
歴史学的手法に基づく台湾における史資料の収集
協力者
と分析
研究者の構成であるが、人類学者は現地調査を長期にわたって実施し、現地語も堪能な者から
なっている。崔は植民地主義的観点から朝鮮半島を中心にサハリン、台湾での調査を実施し、日
本の植民地を統合的に分析できる能力を有している。上水流は現地調査のみならず、植民地期の
葬式の新聞広告を戦前から戦後にかけてデータベース化し、生活世界の文字資料の分析を行って
いる。歴史学者であるが、朝鮮を専門とする原田は近代における日本と朝鮮との国際関係に関す
る専門家であり、史資料の収集の能力が高く、国際的学会等でもパネリストとして招待されるな
ど、その能力は高い。台湾を専門とする安達は植民地期の教育を専門とし、制度のみならず、日
本人教員の認識への調査研究も行っている。台湾の大学に奉職しており、台湾の近代化に関する
専門家とのネットワークも豊富である。なお、協力者の安達に関する業績に下記のものがある。
①「從統計來看日治時期公學校的地區差異(統計からみた植民地期公学校の地域差について)」
(2012 年應用日語教學國際學術検討会)
②「植民地期台湾の同化教育における教師の役割-公学校における日本人教師と台湾人教師の関
基盤C(一般)-4
研究計画・方法(つづき)
係を中心に-」(博士論文 2010 年広島大学大学院社会科学研究科)
なお、研究の阻害要素として情報提供者の未確保が予想されるが、メンバーは現地の研究者と
も密接な関係を築いており、その関係から情報提供者を確保する。調査状況に応じて分担者や協
力者を加えることも考えている。
研究計画
平成 26 年度 主要な人物に関する史資料を集中的に収集し、資料のデジタル化を行う。
(1)調査
現地調査ではデジタル化を念頭に映像・画像として史資料を収集する。その際、現在の状況と
の違いを意識して資料を収集する。植民地支配は政治上の統治だけの問題ではなない。近代化が
帝国主義、ナショナリズム、市場経済の浸透と関係するように社会システムを規定する問題群と
深く関係しており(Shin and Robinson (eds.)“Colonial Modernity in Korea”1999)、それ
故に戦前と戦後の連続性に注目し、戦後の韓国や台湾の状況を調査する。
韓国に崔と原田が年間2回(1 名につき年間合計 2 週間)、台湾に上水流が年間 2 回(年間合
計 2 週間)赴き現地調査を行う。安達は台湾在住のため渡航費は発生しないが、研究従事期間と
して同様に2週間を考えている。具体的には、韓国ではソウルと水原のセマウル研修院、朴正煕
記念館、国家記録院、国史編纂委員会、世界文化記録物「セマウル資料」、亀尾の朴正煕生家、
大邱師範学校(慶北大学校)、聞慶初等学校、葛平初等学校である。台湾では国立文書館、中央
図書館台湾分館、中央研究院台湾史研究所、近代史研究所である。
なお、以下の人物に関する調査を集中的に行う。朝鮮に関しては、農村更生運動を推進した
総督宇垣一成、解放後の韓国でセマウル運動を開始した朴正煕、台湾に関しては台湾総督府で
総務長官を務め農山漁村経済更生運動を指導した後藤文夫、日本植民地を経験し、戦後の台湾
の農業政策に一定の影響を与えたと思われる元台湾総統李登輝、朝鮮と台湾に共通する人物と
して宇垣が招き韓国で農村更生運動を指導し、その後台湾の政策にも関わった山崎延吉である。
山崎延吉は韓国・台湾の政策にも関わったので共同研究の成果が得られよう。李登輝は 90 歳を
超え、聞き取りは急務を要する。また連携先であるソウル大学の人類学科や台湾の中央研究院
の研究者と連携、もしくは助言を得ながら調査を行う。
日本での朝鮮総督府・台湾総督府の関係資料の収集も必要なため、国会図書館、外務省外交
資料館などで調査を行う。
(2)研究会
研究会ではメンバー間の進捗状況等の情報交換、問題認識の共有に加え、他地域の専門家を
交え、日本の植民地支配の理論的構築の足かがりを確保する。日本の植民地は日本帝国の版図
の中で連動するが、その全体像からの研究は極端に少ない。また世界的な脈絡からの把握も薄
く、それらの点を特に意識して研究会を行う。整理できた史資料はプライバシーの保護に配慮
しながら、ホームページ、ブログ、フェースブック、ニュースレター等でも公表する。
平成27年度 社会的影響に関する史資料を収集するとともに研究成果の公開を行う。
(1)調査
平成 26 年度で取り上げた人物に関する補充調査を実施するとともに、社会的影響に関す
る史資料を収集する。セマウル運動に関する論考は膨大であり、その分析を進める。台湾では
具体的には安達が勤務する台湾南部を中心に地方エリートに関する資料を収集する。具体的な
現地調査だが、韓国に崔と原田が年間2回(1 名につき年間合計 2 週間)、台湾に上水流が年間
2 回(年間合計 2 週間)赴き現地調査を行う。安達は台湾在住のため渡航費は発生しないが、研
究従事期間として同様に 2 週間を考えている。連携先である機関との連携も行う。国会図書館
での調査も引き続き行う。
(2)研究会
平成26年度と同様にメンバー間の進捗状況等の情報交換、問題認識の共有に加え、他地域
の専門家を交え、研究会を行う。特に他地域の専門家との協議を積極的に進める。最終的に映
像分析、デジタル化、処理したデータを研究者や一般人が使えるように画像、映像、文などを
総合とした電子書籍の形で出版したいと考えており、研究会ではその準備を進める。
基盤C(一般)-5
今回の研究計画を実施するに当たっての準備状況及び研究成果を社会・国民に発信する方法
本欄には、次の点について、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。
① 本研究を実施するために使用する研究施設・設備・研究資料等、現在の研究環境の状況
② 研究分担者がいる場合には、その者との連絡調整状況など、研究着手に向けての状況(連携研究者及び研究協力者がいる場合
についても必要に応じて記述してください。)
③ 本研究の研究成果を社会・国民に発信する方法等
①既に映像機器を使った調査を実施しており、基本的設備は有している。それらの点で準備状
況は万全である。また、地域研究者は長期調査等の経験から現地語に堪能で、現地との信頼関
係もある。植民地支配に関する調査経験も有し、日本の植民地支配全体の統合的考察が可能で
ある。
②これまでに異なる科研でともに研究を行い、シンポジウムで複数回議論を行うなど、問題意
識の共有や密接な研究上のコンタクトを行っている。筆者は現地調査を実施した経験を持つ者
である。そのため、調査実施の点でも問題点の分析の点でも本科研を遂行するうえで問題はな
い。
③研究成果を社会・国民に発信する方法としては、ホームページを作成する。研究論文、単行本
の最終的な出版は当然だが、広く市民に研究成果を知ってもらうために、新聞等への記事掲載を
積極的に試みる。
研究計画最終年度前年度の応募を行う場合の記入事項 (該当者は必ず記入してください(公募要領18頁参照))
※該当しない場合は記入欄を削除することなく、空欄のまま提出すること。
本欄には、研究代表者として行っている平成 26 年度が最終年度に当たる継続研究課題の当初研究計画、その研究によって得られ
た新たな知見等の研究成果を記述するとともに、当該研究の進展を踏まえ今回再構築して本研究を応募する理由(研究の展開状況、
経費の必要性等)を記述してください。
(なお、本欄に記述する継続研究課題の研究成果等は、基盤C(一般)-8の「これまでに
受けた研究費とその成果等」欄に記述しないでください。)
研究種目名
審査区分
課題番号
当初研究計画及び研究成果等
応募する理由
研
究
課
題
名
研究期間
平成 年度~
平成 26 年度
基盤C(一般)-6
研究業績
本欄には、研究代表者及び研究分担者が最近5カ年間に発表した論文、著書、産業財産権、招待講演のうち、本研究に関連する重
要なものを選定し、現在から順に発表年次を過去にさかのぼり、発表年(暦年)毎に線を引いて区別(線は移動可)し、通し番号を
付して記入してください。なお、学術誌へ投稿中の論文を記入する場合は、掲載が決定しているものに限ります。
また、必要に応じて、連携研究者の研究業績についても記入することができます。記入する場合には、二重線を引いて区別(二重
線は移動可)し、研究者毎に、現在から順に発表年次を過去にさかのぼり記入してください(発表年毎に線を引く必要はありません。)。
発表論文名・著書名
発表年
研究代表者・分担者氏名
2013 崔吉城
以降
原田環
上水流久彦
等
(例えば発表論文の場合、論文名、著者名、掲載誌名、査読の有無、巻、最初と最後の頁、発表年(西
暦)について記入してください。)
(以上の各項目が記載されていれば、項目の順序を入れ替えても可。著者名が多数にわたる場合は、
主な著者を数名記入し以下を省略(省略する場合、その員数と、掲載されている順番を○番目と記入)
しても可。なお、研究代表者には二重下線、研究分担者には一重下線、連携研究者には点線の下線を
付してください。)
①「引揚体験に見るノスタルジア~朝鮮半島、満州、シベリア、南京から
の引揚」崔吉城、上水流久彦、村上和弘、西村一之編『境域の人類学-八
重山・対馬にみる「越境」』、印刷中、風響社、査読無、2013
②「第二次日韓協約締結時における韓国外部大臣の印章問題について」、
森山茂徳・原田環共編著『大韓帝国の保護と併合』、東京大学出版会、25
-53 頁、査読無、2013 年
③「境域の人類学的研究に関する理論的検討 ~台湾東部と八重山、韓国
南部と対馬をめぐって~」、上水流久彦、
『世新日本語文研究』5 1~22
頁、査読有、2013 年
④「つなぐ記憶/ずらす記憶~現在の八重山・台湾境域における越境の試
みをめぐって」、上水流久彦、村上和弘、西村一之編『境域の人類学-八重
山・対馬にみる「越境」』、印刷中、風響社、査読無、2013 年
⑤「はじめに-境域を問う意義-」、上水流久彦、村上和弘、西村一之編『境
域の人類学-八重山・対馬にみる「越境」』
、印刷中、風響社、査読無、2013
2012
崔吉城
原田環
上水流久彦
⑥「日本民族学者の植民地朝鮮認識」、崔吉城、
『近代<日本意識>の成立
―民俗学・民族学の貢献』、ヨーゼフ・クライナ(編)、86-104 頁、東京
堂出版、査読無、2012
⑦「植民地朝鮮における日本人の無住地への移住」、崔吉城、
『白山人類学』
15:95-110、査読無、2012 年。
崔吉城、「日本民族学者の植民地朝鮮認識」『近代<日本意識>の成立』、
東京堂出版、86-104 頁、査読無、2012
⑧「朝鮮半島への日本人の漁業進出史に関する文献リスト」、原田環、
『県
立広島大学人間文化学部紀要』7,査読無、75-80 頁、2012
⑨「台湾の本土化後にみる外省人意識」、上水流久彦、沼崎一郎・佐藤幸
人編『交錯する台湾社会』、139-173 頁、アジア経済研究所、査読有、2012
⑩「台湾漢族の葬式通知にみる女性の位置づけとその変遷−父系社会の再
考」、上水流久彦、高谷紀夫・沼崎一郎編『つながりの文化人類学』、69-101
頁、東北大学出版会、査読有り、2012
2011
崔吉城
原田環
上水流久彦
⑪「朝鮮総督府調査資料と民族学」、崔吉城、
『日本の人類学―植民地主義、
異文化研究、学術調査の歴史』、山路勝彦(編)、151-174 頁、関西学院大
学出版部、査読無、2011
⑫「村山智順と秋葉隆の巫俗研究」、崔吉城、
『韓国巫俗研究』韓国巫俗学
会、230-240 頁、査読無、2011
⑬「朝鮮総督府調査資料と民族学」、崔吉城、
『日本の人類学』関西学院大
学出版部、151-174、査読無、2011
⑭「建国から併合に至る大韓帝国」、原田環『東アジア近代史』14、査読
有、39-51 頁、2011
⑮「『周辺』にみる国民国家の拘束性~台湾人の八重山観光を通して」、上
水流久彦、『北東アジア研究』20、51-66 頁、島根県立大学北東アジア地
研
究 業
基盤C(一般)-7
績(つづき)
域研究センター、査読有、2011
⑯「対馬海峡から見る台湾と八重山の『交流』」、上水流久彦、
『白山人類学』
14 号、31-52 頁、査読有、2011
⑰「台北市古蹟指定にみる日本、中華、中国のせめぎ合い」、上水流久彦、
植野弘子・三尾裕子編『台湾における〈植民地〉経験:日本認識の生成・
変容・断絶』、査読無、99-140 頁、風響社、2011
2010
崔吉城
原田環
上水流久彦
⑱『映像が語る植民地朝鮮』、崔吉城、民俗苑、韓国学術院優秀図書、300
頁、査読無、2010
⑲「大韓国国制と第二次日韓協約反対運動」、原田環『第 2 期日韓歴史共同
研究報告書 第 3 分科会篇』、日韓歴史共同研究委員会、5-26 頁、査読有、
2010
⑳「外省人にみる台湾の求心力と遠心力」
、上水流久彦、『台湾総合研究Ⅲ
——社会の求心力と遠心力調査研究報告書』、33-50 頁、アジア経済研究所、
査読無、2010 年
㉑『交渉する東アジア 近代から現代まで-崔吉城先生古稀記念論文集』、
上水流久彦、上田崇仁、崔錫栄、中村八重、風響社、査読無、2010 年
㉒「現代の日本社会と台湾植民地支配のインタラクション-「日本人であ
った」という語りをめぐって」、上水流久彦、上田崇仁・崔錫栄・上水流久
彦・中村八重編著『交渉する東アジア 近代から現代まで-崔吉城先生古
稀記念論文集』、119-137 頁、風響社、査読無、2010 年
㉓「台湾漢人の葬送儀礼にみる変容-19 世紀末から 20 世紀末の葬儀案内
文を資料に」、上水流久彦、鈴木正崇編『東アジアにおける宗教文化の再構
築』、363-388 頁、風響社、査読無、2010
2009
崔吉城
上水流久彦
㉔『映像が語る植民地朝鮮』(ハングル)
、崔吉城、民俗苑、2009 年。
「映像から見る植民地朝鮮」、崔吉城、
『韓国・朝鮮の文化と社会』8:176-198、
査読有、2009
㉕“Korea’s Colonial Legacy and Japanese Studies,” CHOI Kil-sung,
Japanese Studies: Seen from Europe, Seen from Japan、pp.57-66,Hosei
University Institute of International Japanese Studies, 査読有、2009
年。
㉖“The Ethnology and Folklore of Colonial Korea," CHOI Kil-sung,
Japanese Studies around World 2002: Korea under Japanese Rule, Matsuda
Toshihiko (ed.),International Research Center for Japanese Studies,
pp.69-102、査読無、2009 年
㉗「台湾東部と沖縄先島諸島にみる越境現象~ 与那国町を中心に」、上水
流久彦、
『世新日本語文研究』1 、21-37 頁、台湾世新大学日本語文学系、
査読有、2009 年
基盤C(一般)-8
これまでに受けた研究費とその成果等
本欄には、研究代表者及び研究分担者がこれまでに受けた研究費(科研費、所属研究機関より措置された研究費、府省・地方公共
団体・研究助成法人・民間企業等からの研究費等。なお、現在受けている研究費も含む。)による研究成果等のうち、本研究の立案
に生かされているものを選定し、科研費とそれ以外の研究費に分けて、次の点に留意し記述してください。
① それぞれの研究費毎に、研究種目名(科研費以外の研究費については資金制度名)、期間(年度)、研究課題名、研究代表者又
は研究分担者の別、研究経費(直接経費)を記入の上、研究成果及び中間・事後評価(当該研究費の配分機関が行うものに限る。)
結果を簡潔に記述してください。(平成24年度又は平成25年度の科研費の研究進捗評価結果がある場合には、基盤C(一般)
-9「研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性」欄に記述してください。)
② 科研費とそれ以外の研究費は線を引いて区別して記述してください。
科学研究費補助金
・基盤研究(A)(一般)、平成 25 年~28 年度、「帝国日本のモノと人の移動に関する人類学的研
究―台湾・朝鮮・沖縄の他者像とその現在」、研究分担者:崔吉城、上水流久彦、29,400 千円
(4年間合計・予定)、研究成果:植民地期に建設された近代建築物の保存・活用状況を調べる
とともに、台湾や韓国でどのような認識が持たれているかを現地調査で明らかにしている。
・基盤研究(B)(一般)、平成 25 年~29 年度、「大日本帝国のなかの先住民―「比較先住民学」の
ための基礎研究」、研究分担者:上水流久彦、13,300 千円(5年間合計・予定)、研究成果:台
湾の先住民や少数者の福建省金門地区の国家認識、法的取り扱いについて現地調査をしている。
・基盤研究(A)(一般)、平成 22 年~25 年度、「日本を含む外来権力の重層下で形成される歴
史認識-台湾と旧南洋群島の人類学的比較」、研究分担者:上水流久彦、32,400 千円、研究成
果:台湾の外来政権の中核をなした外省人(国民党とともに来た漢族とその子孫)側から現在、
彼らの台湾認識、近年の政治的動向に関する評価についてデータを集めている。
・基盤研究(A)一般、平成 19 年度~平成 21 年度、「朝鮮半島南部の移住漁村「日本村」に関する
調査研究」、研究代表者:崔吉城、総額:39390 千円、研究成果:「日本村」の形成過程を人類
学、歴史学、地理学から総合的に検討し、国策の関与、漁民の労働形態が持つ特殊性を指摘し
た。成果の一部を『映 像 が 語 る 植 民 地 朝 鮮(映像が語る植民地朝鮮)』という形でまとめた。
・基盤研究(B)一般、平成 21 年度~平成 23 年度、「先住民アイヌの立ち位置と日本「内地」−
台湾原住民、パラオ先住民との比較研究」、研究分担者:上水流久彦、12,000 千円、研究成果:
戦後、植民地統治の外地で居住していたアイヌ、パラオ先住民、台湾原住民のイメージ像が戦
後の日本において異なる要因が明らかとなった。
・基盤研究(C)、平成 18 年度~平成 19 年度、
「第二次日韓協約反対運動と皇帝高宗の対応」、研究
代表者:原田 環、総額:2470 千円、研究成果:第二次日韓協約反対運動に対する皇帝高宗の
対応を明らかにした。これにより、大韓帝国においては第二次日韓協約に対して皇帝と国民が
一致して反対したというこれまでの韓国における通説が否定された。
・基盤研究(A)、平成 17 年度~平成 21 年度、「台湾における植民地主義に関する歴史人類学
的研究- 「日本認識」をめぐって- 」、研究分担者:上水流久彦、30,700 千円、研究成果:
日本植民地時代の建築物が近年、古蹟に指定されているが、その指定の背景には台湾の政治状
況、国際関係、自己認識が反映されており、台湾では植民地経験が利活用されていた。
・若手研究(B)、平成 16 年度~ 平成 18 年度、「現代台湾における植民地統治遺産「日本語」
の影響に関する緊急調査研究」、研究代表者:上水流久彦、研究経費 2,600 千円 、研究成果:
植民地統治の遺産である日本語が戦後、台湾の人々において人間関係の構築や自己認識におい
て「道具」として利用されている側面を明らかにした。
・基盤研究(A)、平成 19 年度~平成 23 年度、
「韓国の保護と併合に関する総合的研究」、研究分担
者:原田 環、総額:52260 千円、研究成果:日露戦争後の大韓帝国の国際的地位の変化を、日
韓両国間の研究者ネットワークにもとづき、関係各国の資料の収集によって研究を行った。
・基盤研究(B)、平成 14 年度~平成 15 年度、
「ロシア・サハリンにおける日本植民地遺産と朝鮮
人に関する緊急調査研究」、研究代表者:崔吉城、総額:6900 千円、研究成果:植民地時代の
サハリン公文書館の特別高等警察の文書から朝鮮人労務動員に関する内容整理と数字化する作
業を進行し、サハリン、中国・東北地域、韓国等での現地調査で朝鮮人の移動と定着の状況に
ついてインタビュー調査を行った。『樺太朝鮮人の悲劇 サハリン朝鮮人の現在』を発行した。
・基盤研究(B)、平成 12 年度~13 年度、「北東アジアにおける日本植民地と民族移動に関する文
化人類学的な研究」、研究代表者:崔吉城、総額:5400 千円、研究成果:サハリンに戦前から
移住した朝鮮の人々の聞き取り調査をおこなった。そこ で、朝鮮系の人々の社会団体が、ど
のように韓国への永住帰国のための運動を展開したのか、また現在の活動状況について明らか
にした。
科研費以外
・交流協会、共同研究、平成 21 年、「日本統治期と戦後の台湾社会にみる他者像構築に関する研
究-日台の日常的な接触/非接触に注目して」、研究代表者:上水流久彦、971 千円、研究成果:
歴史学と人類学の共同作業により、日本の台湾におけるイメージは、戦前と戦後を分断せず、
そのつながりを見ていく重要性が確認された。
基盤C(一般)-9
研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性
・本欄には、本応募の研究代表者が、平成24年度又は平成25年度に、「特別推進研究」、「基盤研究(S)」、又は「若手
研究(S)」の研究代表者として、研究進捗評価を受けた場合に記述してください。
・本欄には、研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性(どのような関係にあるのか、研究進捗評価を受けた研究を具
体的にどのように発展させるのか等)について記述してください。
基盤C(一般)-10
人権の保護及び法令等の遵守への対応(公募要領4頁参照)
本欄には、研究計画を遂行するにあたって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の取り扱いの配慮を必要とする研
究、生命倫理・安全対策に対する取組を必要とする研究など法令等に基づく手続きが必要な研究が含まれている場合に、どのよう
な対策と措置を講じるのか記述してください。
例えば、個人情報を伴うアンケート調査・インタビュー調査、提供を受けた試料の使用、ヒト遺伝子解析研究、組換えDNA実
験、動物実験など、研究機関内外の倫理委員会等における承認手続きが必要となる調査・研究・実験などが対象となります。
なお、該当しない場合には、その旨記述してください。
本研究では現地でフィールドワークを行う。個別インタビューを通じて、必要に応じてライフ
ヒストリーなどの聞き取り調査も行う。公文書に加え、私文書も資料とする。さらに本研究では
デジタル化を積極的に進める予定である。それゆえにプライバシー保護など倫理的には十分な注
意が必要である。
したがって、それらのデータを公開する場合や論文で利用する場合には、提供者の同意をとる
などプライバシーの問題に配慮する。同時にその収集においても、同様の配慮を行う。また、論
文などで調査結果を公表する際には、その方法、さらに被調査者の名前を仮名とするなど配慮し
たい。
研究経費の妥当性・必要性
本欄には、「研究計画・方法」欄で述べた研究規模、研究体制等を踏まえ、次頁以降に記入する研究経費の妥当性・必要性・積
算根拠について記述してください。また、研究計画のいずれかの年度において、各費目(設備備品費、旅費、人件費・謝金)が全
体の研究経費の90%を超える場合及びその他の費目で、特に大きな割合を占める経費がある場合には、当該経費の必要性(内訳
等)を記述してください。
旅費の必要性
歴史学と人類学の学際的調査であり、各専門の利点をいかすために臨地調査が必要である。臨
地調査の期間だが、これまでの代表者の調査経験から年間2週間程度を考えている。同じ対象国を
調査する者どうしの共同調査も考えている。なお、協力者で台湾在住の安達信裕の台湾調査は外
国旅費に計上した。
設備備品の必要性
本研究の特徴はデジタル化であり、そのための機器は不可欠である。そのため、高精度のデジ
タルカメラを活用せざるを得ない。また現地での資料整理ではノート型パソコンが必要であると
判断した。日本国内に本務校を持たない2名に貸し出すことを念頭においている。このほか、映像・
画像資料のための費用を本研究の目的から計上している。
謝金等の必要性
専門的知識に関しては適切な費用を払うことが倫理的にも求められている。また資料整理に関
しては、アルバイトの雇用を予定している。
積算根拠
旅費については原則、東亜大学の旅費に準じて計算を行った。アルバイト代も東亜大学の日額
6,800 円を基準としている。その他、設備備品等は販売価格を参考とした。図書費は、一冊 3,500
円として考えている。
基盤C(一般)-11
(金額単位:千円)
設備備品費の明細
消耗品費の明細
記入に当たっては、基盤研究(C)(一般)研究計画調書作成・記入要領を
参照してください。
記入に当たっては、基盤研究(C)
(一般)研究計画調
書作成・記入要領を参照してください。
年度
26
品名・仕様
(数量×単価)(設置機関)
パーソナル・コンピューター・
dynabook KIRA・V832 (2×@150)(東
亜大学・県立広島大学)
デジタル・カメラ・ニコン D7000(2
×@75)(東亜大学・県立広島大学)
スマートディーガ DMR-BZT920
台(東亜大学)
額
額
110
80
計
金
105 資料整理ソフト(2セット)
台湾関係映像・画像
台湾関係映像・画像
名
140
80
朝鮮半島関係映像・画像
品
300 コ ン ピ ュ ー タ ー 周 辺 用 品
(USB メモリーなど)・デジ
タルカメラ周辺用品(SD カ
ードなど)
150
図書(3500×4名×10 冊)
朝鮮半島関係映像・画像
計
27
1
金
715 計
80
330
50 コ ン ピ ュ ー タ ー 周 辺 用 品
(USB メモリーなど)・デジ
50 タルカメラ周辺用品(SD カ
ードなど)
80
図書(3500×4名×10 冊)
140
公開用 DVD
30
250
100
基盤C(一般)-12
(金額単位:千円)
旅費等の明細(記入に当たっては、基盤研究(C)(一般)研究計画調書作成・記入要領を参照してください。)
国内旅費
外国旅費
人件費・謝金
そ の 他
年度
事 項
金額
事 項
金額
事 項
金額
事 項
金額
26 メ ン バ ー 研 究
125 調査旅費(台湾
245 資料整理(6800
136 現 像 代 ( 1000
15
会参加旅費(下
関⇔広島×2
回)
27
⇔広島 各7
日×2 回)
円×5 日×4 名)
ゲスト研究会
参加費(下関⇔
東京×2回)
100
調査旅費(韓国
⇔広島 7日
×2 回)
235
国会図書館調
査費(東京⇔下
関、広島)
170
調査旅費(韓国
⇔下関 7日
×2 回)
調査旅費(台湾
国内・安達)
200
研究会旅費(下
関⇔台湾・高雄
×2回)
140
計
395
メンバー研究
会参加旅費(下
関⇔広島×2
回)
125
225
245
225
ゲスト研究会
参加費(下関⇔
東京×2回)
100
調査旅費(韓国
⇔広島 10 日
×2 回)
235
国会図書館調
査費(東京⇔下
関、広島)
170
調査旅費(韓国
⇔下関 10 日
×2 回)
調査旅費(台湾
国内・安達)
200
研究会旅費(下
関⇔台湾・高雄
×2回)
140
計
395
研究会講師謝
金(1名×@25
×2 回)
50
専門的知識の
提供(調査謝金
5000 円×5 名×
4メンバー)
100
1045
調査旅費(台湾
⇔広島 各 10
日×2 回)
1045
枚×15 円)
コピー代(4000
×10 円)
286
40
55
資料整理(6800
円×5 日×4 名)
136
現 像 代 ( 1000
枚×15 円)
15
研究会講師謝
金(1名×@25
×2 回)
50
コピー代(4000
×10 円)
40
専門的知識の
提供(調査謝金
5000 円×5名
×4メンバー)
100
286
55
研究代表者のみ作成・添付
基盤C(一般)-13
研究費の応募・受入等の状況・エフォート
本欄は、第2段審査(合議審査)において、
「研究資金の不合理な重複や過度の集中にならず、研究課題が十分に遂行し得るかど
うか」を判断する際に参照するところですので、本人が受け入れ自ら使用する研究費を正しく記載していただく必要があります。
本応募課題の研究代表者の応募時点における、
(1)応募中の研究費、
(2)受入予定の研究費、
(3)その他の活動について、次
の点に留意し記入してください。なお、複数の研究費を記入する場合は、線を引いて区別して記入してください。具体的な記載方
法等については、研究計画調書作成・記入要領を確認してください。
① 「エフォート」欄には、年間の全仕事時間を100%とした場合、そのうち当該研究の実施等に必要となる時間の配分率
(%)を記入してください。
② 「応募中の研究費」欄の先頭には、本応募研究課題を記入してください。
③ 科研費の「新学術領域研究(研究領域提案型)」にあっては、「計画研究」、「公募研究」の別を記入してください。
④ 所属研究機関内で競争的に配分される研究費についても記入してください。
(1)応募中の研究費
資金制度・研究費名(研究期 研究課題名(研究代表者氏名) 役 割
間・配分機関等名)
(代表・
分担の
別)
【本応募研究課題】
基盤研究(C)
(一般)
(H26~H
)
代表
平成 26 年度
の研究経費
(期 間 全 体 の 額 )
エ フ
ォ ー
ト(%)
研究内容の相違点及び他の研究費に加
えて本応募研究課題に応募する理由
(科研費の研究代表者の場合は、研究期間全体の受入額を
記入すること)
(千円)
(
)
(総額
千円)
研究代表者のみ作成・添付
基盤C(一般)-14
研究費の応募・受入等の状況・エフォート(つづき)
(2)受入予定の研究費
資金制度・研究費名(研究期 研究課題名(研究代表者氏名) 役割 (代
間・配分機関等名)
表・分担
の別)
平成 26 年度 エ フ
の研究経費 ォ ー
(期 間 全 体 の 額 )
ト(%)
(千円)
(3)その他の活動
上記の応募中及び受入予定の研究費による研究活動以外の職務として行う
研究活動や教育活動等のエフォートを記入してください。
合
計
100
(上記(1)、(2)、(3)のエフォートの合計)
(%)
研究内容の相違点及び他の研究費に加
えて本応募研究課題に応募する理由
(科研費の研究代表者の場合は、研究期間全体の受入額
を記入すること)