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肺定位照射用固定具精度評価
東京女子医大 放射線腫瘍部
大野淳
福岡美代子 羽生裕二 土橋浩之 黒岡雅彦 園田辰夫
エンジニアリングシステム(株)
背景
肺定位照射において使用固定具の位置再現性は重要.
JCOG(Japan Clinical Oncology Group)プロトコールでは,照射
中の固定精度が±5mm以内とし,照射前にCT,ライナックグラフィ,
EPID を用いて照射部位の照合を行い,計画時と照射時のアイ
ソセンター位置誤差を5mm以内と定義している.
目的
当院自作固定具の治療時における位置誤差を把握するため
精度評価を行ったので報告します.
使用機器
シュミレータ CT装置
Varian acity
GE HiSpeed
使用機器
LINAC
Varian 21EX
使用機器
吸引式固定具
エンジニアリングシステム
使用機器
ベースプレート
エンジニアリングシステム
使用機器
Exact Bar
(ベースプレート固定補助具)
評価方法
治療計画時のX線シュミレータ写真と,CTシュミレータにより得ら
れたDRR画像の正面,側面を基準写真とする.
毎回の照射時のライナックグラフィ又はポータルイメージと比較
して誤差を見積もる.
比較
DRR
X線シュミレータ
Grapy
初回シュミレータ (ベースプレート設置)
ライナック,シュミレータ同型寝台
Exact Bar
ベースプレート
初回シュミレータ (固定具作成)
初回シュミレータ (マーキング & 寝台座標取得)
シュミレータ寝台座標取得
初回シュミレータ (マーキング & 寝台座標取得)
照射Set-Up
①
②
IC
③
⑤
④
結果
Set-up Error (左右方向)
error (mm)
5
0
-5
0
5
10
15
20
回数
2004/8∼9 STI患者4人,23件のデータ
25
結果
Set-up Error (頭尾方向)
error (mm)
5
0
-5
0
5
10
15
回数
20
25
結果
Set-up Error (腹背方向)
error (mm)
5
0
-5
0
5
10
15
回数
20
25
結果
2
Set-up Error ( )
X 2+ Y +
Z2
error (mm)
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
95%等確率楕円
y
55
55
4
4
X-Y平面
3
Y-Z平面
3
2
2
1
1
0
y
0
x
-1
-2
-1
-2
-3
-3
-4
-4
-5
−5 -5
z
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
5 mm
-5
−5-5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
5 mm
結果
2
患者別 Set-up Error ( )
X 2+ Y +
Z2
error (mm)
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
2
患者別 Set-up Error ( )
X 2+ Y +
Z2
error (mm)
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
患者別 Set-up Error ( )
X2 + Y 2+ Z 2
error (mm)
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
患者別 Set-up Error ( )
X +2 Y +2 Z 2
error (mm)
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
Set-up Error ( )
X 2+ Y 2+ Z 2
修正後
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
0
5
10
15
回数
20
25
結果
照射終了時の動き ( X 2+ Y 2 )
照射開始時と終了時の皮膚マークのズレ(左右,頭尾方向二乗和)
5
4
3
2
1
0
0
5
10
15
回数
20
25
考察
治療寝台,ベースプレート,固定具を一体構造とし,ラ
イナックの寝台座標を利用することで良好な結果が得
られた.
照射開始前に誤差を修正し,終了後の誤差を考慮して
も照射中のアイソセンターレベルでの位置誤差は5mm以
内だと考える.
技師が固定具の作成、使用方法に熟練するのは必
須だが、患者側が固定具(照射室の雰囲気等)に対し
て慣れる時間も必要.
まとめ
今回使用した固定システムを用いることで、定位照射
の精度基準に十分対応可能.
評価点が骨構造のため、照射中のリアルタイムな腫瘍
の位置関係もcine-modeなどを利用して把握することも
必要.