「編集会議」に係る事実関係の確認等について(PDF:57KB)

教科書発行者による「編集会議」に係る事実関係の確認等について
平成28年1月20日(水)
教育庁教育振興部指導課
株式会社三省堂が開催した中学校用教科書(英語)に関する「編集会議」への千葉県
からの参加者(以下、
「当事者」という。
)について、当該会議参加に係る事実関係及び
当事者が研究調査委員を務めた葛南西部採択地区の平成23年度教科書採択に関し、
千葉県教育委員会及び市川市教育委員会において調査を実施した。
1 調査結果の概要
(1)当事者
元市川市立中学校教頭(現職:市川市教育委員会職員)
(2)参加年月日
平成22年9月11日(土)
(3)編集手当の受取の有無等
○会議終了後に受領した封筒を帰宅後確認したところ、現金が5万円入っていた。
○「編集会議」の10日後、自らの判断で返金した。
○その他の金品授受等は無い。
(4)平成23年度実施の教科書採択について
○市川市教育委員会は、浦安市教育委員会と「葛南西部採択地区」を形成。
○当該採択地区は平成23年度に「三省堂」発行の中学校英語教科書を採択(それ
以前は「光村図書」
)
。
○当該採択地区協議会は、2市の教育委員会からそれぞれ教育長等6名ずつが委員
となり、計12名で構成。その下部組織として、教科書の調査研究を行う研究調
査委員を委嘱。英語は当事者を含め5名の研究調査委員がおり、代表者以外の
4名は、主として調査する教科書を分担し、当事者は東京書籍の教科書の調査を
担当。
○採択の対象となるすべての教科書について、調査研究の観点に基づき、調査研究
結果としてまとめ、採択地区協議会において代表者(当事者ではない)が報告。
研究調査委員の退席後、協議会委員が各市に別れて協議した結果、両市とも三省
堂を推薦したため、採択すべき教科書として三省堂発行のものを選定。
(5)平成23年度実施の教科書採択への影響等
○当事者は議論を主導する立場になく、また、調査研究の際も、当事者以外の者も
含め、特定の教科書の強い推薦や偏った意見発表等がなかったことも確認した。
○当該採択地区協議会においても、代表者からは特定の教科書を推薦するような
発言等はなかった。また、当該教科書を選定する作業は、研究調査委員退席後に
協議会委員のみで実施したものであった。
○以上のことから、平成23年度実施の当該採択地区における中学校英語の教科書
採択は公正かつ適正に行われたものと考えられる。
2 今後の対応
今後も公正かつ適正な教科書採択を進めるため、特に、教科書の執筆に参加・協力
等した者が採択に関与することがないよう、取組を推進していく。