第209号(平成28年1月20日)

平成 28 年 1 月 20 日発行
海 岸
第 209 号(1)
発行 一般社団法人 全国海岸協会
〒 105-0003
東 京 都 港 区 西 新 橋 2-8-17 平家
(へいけ)
ビル 4 F
TEL:03(3595)6633 FAX:03(3595)6634
U R L: h t t p : / / w w w . k a i g a n . o r . j p
E- MAIL:i n f o @ k a i g a n . o r . j p
発行責任者 佐々木 康志
~~~~~~~~~~~~~~~~ 目 次 ~~~~~~~~~~~~~~~~
年頭のご挨拶………………………………………… 一般社団法人全国海岸協会会長 脇 雅史………… 2
新年のご挨拶……………………………… 国土交通省水管理・国土保全局海岸室長 井上智夫………… 3
ニュース
「平成 27 年海岸災害の発生状況」について… ……… 国土交通省水管理・国土保全局防災課………… 4
「第 28 回全国なぎさシンポジウム in 長崎」の開催報告について……… 長崎県土木部港湾課………… 6
「第 19 回海岸シンポジウム」の開催報告について… ……………… 全国海岸事業促進協議会………… 8
協会だより
第 30 回海岸愛護写真コンクール応募状況について……………………………………………………… 10
平成 28 年全国海岸協会の主な行事予定について………………………………………………………… 11
新刊案内「海岸関係法令例規集 2015 年版」について…………………………………………………… 12
表紙写真 第 29 回海岸愛護写真コンクール 特選「孤立無援」
(岩手県 田老海岸)(岩手県宮古市 太田 誉)
海 岸
(2)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
年頭のご挨拶
一般社団法人全国海岸協会
新年あけましておめでとう
ございます。会員の皆様をは
会 長 脇 雅史
く、避難計画の作成や周知、訓練の実施など、国土
強靭化を更に押し進める必要があります。
じめ関係者の皆様方におかれ
さらに発生が懸念される首都直下型地震、南海ト
ましては、健やかな新年をお迎えのこととお慶び申
ラフ巨大地震等に対して、様々な災害に対し防災・
し上げます。
減災対策を積極的に取組、国民の生命と財産を守っ
また、常日頃から、当協会の業務運営、推進に当
たり、ご協力とご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は、火山活動や記録的な大雨による水害が頻
発した年でありました。
5月 29 日鹿児島県口永良部島新岳で爆発的噴火
が発生し、全島民に対し避難指示がだされました。
また、6月 30 日に神奈川県大涌谷周辺(箱根山)
ていかなければなりません。
明るい話題として学術分野では、10 月5日、河
川盲目症の治療薬「イベルメクチン」の開発が評価
されたことで、ノーベル医学生理学賞が大村智・北
里大特別栄誉教授に決まり、6日には、重さ(質量)
がないとされていたニュートリノに重さがあること
を証明し、宇宙の成立解明への貢献がなされたこと
において噴火レベル3(入山規制)に引き上げがあ
で、ノーベル物理学賞が梶田隆章・東京大学宇宙研
り、箱根早雲郷別荘地等に避難指示がだされました。
究所長に決まり、連日の朗報に日本列島が沸きまし
9月には、台風 18 号及び台風から変わった低気
た。
圧の影響により、北関東や東北地方を中心に記録的
日本のノーベル賞受賞は、昨年、青色発光ダイオー
な豪雨で、栃木県、茨城県、宮城県の3県で 19 河
ドの発明で受賞した物理学賞に続き2年連続で、両
川の堤防が決壊し、大きな被害が発生いたしました。
氏を含め 24 人目となり、日本の自然科学系研究分
特に、栃木県鬼怒川においては堤防が約 200 メート
野の学術のレベルの高さを世界に示しました。
ルわたって決壊する等により、茨城県常総市の3分
ご承知のように、我が国は約3万5千Kmの長大
の1にあたる 40 平方キロが浸水し、住宅や農地等
な海岸を有し、社会・経済活動の多くが沿岸部に集
に甚大な被害が発生いたしました。この「平成 27
中しており、安心で安全な国づくりを実現するため
年9月関東・東北豪雨」により、茨城県、栃木県、
には、近い将来、予測されている首都直下型地震等
宮城県の多くの方々が避難所生活を余儀なくされ、
の問題や地球温暖化による諸問題など、長期的視野
3県で8名の方が亡くなられるという痛ましい災害
に立った適切な対応と、現実に発生する海岸災害等
となりました。
をいかに未然に防止するかの両面からの対策が求め
9月 17 日に発生したチリ中部沖を震源とするマ
られており、海岸事業の必要性を痛感しております。
グニチュード 8.3 の地震により、日本の太平洋沿岸
このような状況の中、全国海岸協会と致しまして
部にも 1m の津波予報が出され、地震による影響の
は、海岸行政を積極的に支援するとともに全般にわ
すさまじさと 55 年前の記憶が思い出されました。
たる活動を行って参りたいと考えております。国、
また 10 月には、台風 23 号の影響により、根室市
地方自治体とも厳しい緊縮財政の状況下にあり、当
では高潮による冠水・浸水被害があり、2,253 世帯
協会も極めて厳しい財源状況での運営となります
4,973 人に避難勧告が出されました。
が、会員の皆様と共に美しく、安全で、いきいきし
これらの災害により、お亡くなりになった方々の
た海岸を目指して参りたいと考えておりますので、
ご冥福を心よりお祈りいたしますとともに、被害に
さらなるご指導、ご協力を賜りますようお願い申し
遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。
上げます。
このように脆弱な日本列島の河川・砂防・海岸イ
本年が、会員の皆様にとりまして良い年でありま
ンフラ整備の重要性・必要性を再認識するだけでな
すようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶と致します。
平成 28 年 1 月 20 日発行
海 岸
第 209 号(3)
新年のご挨拶
国土交通省水管理・国土保全局海岸室長
井上 智夫
全国海岸協会の会員の皆様
また、高度経済成長等に集中的に整備された海岸
をはじめ関係者の皆様、新年
保全施設の老朽化は引き続き大きな問題です。各都
明けましておめでとうござ
道府県において、改正海岸法に基づいて海岸保全基
います。本年が、皆様方にとって幸多き一年となり
本計画を変更し、海岸保全施設の維持又は修繕に関
ますよう、心からお祈り申し上げます。また、会員
する事項を新たに規定しているところですが、長寿
の皆様には、日頃より海岸行政に多大なるご協力を
命化計画の作成等により予防保全型の維持管理・更
賜っておりますことに、改めて厚く御礼申し上げま
新が図られるよう技術面での支援を引き続き進めて
す。
参りたいと考えております。
今年は、東日本大震災から5年目という大きな節
昨年は、全国の海岸のデータをとりまとめた海岸
目となる一年です。被災地は、近い将来に襲来する
統計を充実させ、海岸保全施設の設置状況等を地区
かもしれない津波や高潮・高波に対して極めて脆弱
海岸毎に整理したところですが、今年はこのデータ
な状況であり、一日も早い海岸堤防等の復旧・整備
に施設の計画諸元や点検状況等のデータを加えた
が求められております。これまで、海岸管理者の丁
データベースを構築する予定としていますのでご協
寧な対応により、大半の海岸で地元の合意が得られ、
力をお願いします。
復旧・復興は着実に進展しているところです。合意
さらに、1日1万回も押し寄せる波によって日々
が形成されていない海岸においても、引き続き、地
変化する砂浜についても、台風が来襲した前後の変
元市町村のまちづくり計画等とあわせた丁寧な対応
化、季節変化、経年変化等を把握できるようにする
を期待します。
ため、広域的・長期的・高頻度に海岸地形等の変化
さて、昨年は、海岸法に続いて水防法が改正され
を把握するため、「安価」で「簡便」な手法として、
るなど、海岸にとって大きな動きのある一年でした。
衛星画像を用いたモニタリング手法について技術開
近年、海外においては、米国を襲ったハリケーン・
発を行い、沿岸域の土砂管理に必要なデータの充実
カトリーナなど、多数の死者・孤立者と大量の避難
を図ってまいりたいと考えております。
者が発生する大規模な高潮災害が発生しています。
こうした海岸のデータの蓄積ができたならば、地
さらに、今後、地球温暖化に伴う気候変動による海
域の皆様が海岸のことについて理解を深めていただ
面水位の上昇、台風の激化が懸念されています。こ
くにも役に立つことが期待され、また、海岸協力団
のような状況を踏まえ、昨年5月に改正水防法が改
体や地域の人々が持っている環境・利用等に関する
正したところであり、今後、最大規模の高潮の発生
データを海岸管理者にも提供・共有させていただけ
という最悪の事態を視野に入れ、想定し得る最大規
れば、より充実した海岸管理につながると考えてお
模の高潮に対する危機管理・避難警戒体制の充実を
ります。
図るため、高潮水位周知制度及び高潮浸水想定区域
今後とも、海岸を取り巻く喫緊の課題等に的確に
制度を創設いたしました。大規模な高潮被害が発生
対応してまいりますので、皆様の引き続いてのご支
しやすい三大湾、瀬戸内海、有明海等においては、
援をお願い申し上げますとともに、本年における皆
概ね5年で高潮の水防体制を強化していただきたい
様のご健勝とご多幸をご祈念申し上げ、新年の挨拶
と考えております。
といたします。
海 岸
(4)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
NEWS NEWS NEWS NEWS NEWS NEWS NEWS
主な災害事象としては、6月から7月にかけて熊
平成 27 年海岸災害の
発生状況について
本県、鹿児島県、秋田県等で被害をもたらした梅雨
前線豪雨、7月に和歌山県、奈良県等に被害をもた
らした台風 11 号、8月に三重県、山口県、熊本県、
国土交通省水管理・国土保全局防災課
鹿児島県等に被害をもたらした台風 15 号、9月に
宮城県、福島県、茨城県、栃木県等を中心に被害を
1.全国の災害発生状況
もたらした台風 18 号、10 月に北海道に被害をもた
平成 27 年に発生した災害による公共土木施設(国
らした台風 23 号などとなっている。
土交通省所管)の被害額としては、直轄で約 220 億
円(107 箇所)
、補助で約 1,626 億円(6,709 箇所)、
合計で 1,846 億円(6,816 箇所)が報告されている(平
2.海岸災害の発生状況
成 27 年 12 月 25 日現在)
。この被害報告額は、過去
平成 27 年に発生した国土交通省所管の海岸災害
6年間(平成 21 年から平成 27 年のうち、東日本大
としては、2月から3月の冬期風浪(石川県、青森
震災が発生した平成 23 年を除く。)では、平成 24
県、新潟県等)、8月の台風 13 号(沖縄県)及び台
年、
平成 25 年に次いで3番目の規模となっている。
風 16 号(北海道、千葉県等)、9月の台風 17 号(北
海道)及び台風 21 号(沖縄県等)、10 月の台風 23
(図-1、2)
号(北海道)等によって海岸堤防等が被災するなど、
(億円)
30,000
平成21年災害
平成22年災害
25,000
平成23年災害
20,000
平成24年災害
(参考)平成16年災害
11,165億円 ●
平成25年災害
3,000
平成26年災害
2,000
5カ年平均
(H21,H22,
H24,H25,H26)
1,000
平成27年災害
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
の被害額が報告されている。
平成 27 年発生災害の全工種に占める海岸災害の被
害報告額の割合は 6.5%となっている。
(図-3、4)
なお、国土交通省所管公共土木施設被害報告情報
は、国土交通省のホームページを参照。
http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/
bousai/saigai/kiroku/houkoku.html)
0
1月
直轄で1箇所、補助で 69 箇所、合計で約 120 億円
10月 11月 12月
図-1 累計被害報告額の推移(直轄・補助)
都道府県名
箇所数
被害報告額
(億円)
栃木県
605
269.9
宮城県
880
204.4
福島県
666
181.3
熊本県
762
91.5
北海道
169
79.7
(被害報告額上位5都道府県)
海岸
6.5%
※ 地すべり防止施設、
急傾斜地崩壊防止
施設、港湾、公園
砂防
1.7%
100~
80~100
60~80
40~60
20~40
1~20
0~1
図-2 都道府県別被害報告額(補助)
下水道 その他※
0.4%
4.0%
道路・橋梁32.0%
河川
55.4%
図-3 工種別被害報告額(直轄・補助)
海 岸
平成 28 年 1 月 20 日発行
(億円)
100.0%
400
4,000
第 209 号(5)
◯台風 16 号(H27.8.21 ~ 26)による風浪
海岸(港湾分)
海岸(その他)
300
3,000
80.0%
海岸の比率
60.0%
200
2,000
40.0%
100
100
20.0%
00
H22
H23
H24
H25
H26
H27
千葉県 波浜太海岸の被災状況(写真提供:千葉県)
0.0%
図-4 海岸災害の被害報告額の推移(直轄・補助)
3.主な海岸災害の被災状況
◯平成 27 年3月の冬季風浪
北海道 静内海岸の被災状況(写真提供:北海道)
○台風 13 号(H27.8.7 ~8)及び台風 21 号(H27.9.27
~ 10.3)による風浪
石川県 小松海岸の被災状況(写真提供:石川県)
青森県 脇本海岸の被災状況(写真提供:青森県)
沖縄県 上里海岸の被災状況(写真提供:沖縄県)
海 岸
(6)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
第 28 回全国なぎさシンポジウム in 長崎の開催報告について
長崎県土木部港湾課
平成 27 年 11 月 17 日(火)、長崎県長崎市の長崎
ブリックホールにおいて「第 28 回全国なぎさシン
ポジウム in 長崎」が開催されました。
このシンポジウムは、人と海のより良い関係を築
くため、人の海の接点である「なぎさ」をテーマに
意見交換し、その役割と大切さを再認識することを
目的とし、昭和 63 年から毎年各県持ち回りで開催
されております。
第 28 回目を迎える今回は、テーマを「なぎさと
共に歩んだ文化交流の歴史~未来につなぐ長崎のな
ぎさ~」とし、防災、環境、観光、産業、利用等の
開催県挨拶
様々な切り口で「なぎさ」について意見交換を行いました。
当日は、全国各地から海岸行政担当者や県内の一般参加者など約 250 名の参加を賜りました。シンポジウ
ムは、開催県を代表して浅野土木部長の挨拶に始まり、国土交通省水管理・国土保全局海岸室長の井上智夫
氏から「海岸における最近の取り組み」と題した基調講演が行われた後、長崎大学大学院工学研究科の夛田
彰秀氏から「
『地球温暖化の影響に適応した海岸整備を目指して』-減災と環境保全に配慮した『なぎさ』づ
くりとは-」と題した特別講演が行われました。
井上室長による基調講演
夛田教授による特別講演
平成 28 年 1 月 20 日発行
海 岸
第 209 号(7)
後半は、夛田彰秀氏をコーディネーター
とし、海岸の関係者として、長崎大学大
学院水産・環境科学総合研究科准教授の
ニシハラ・グレッグ氏、長崎県総合水産
試験場介藻類科科長の桐山隆哉氏、NPO
法人長崎ビーチサービス代表の草原美紀
氏、コミュニティカフェリップル店長で
元地域おこし協力隊の菅原洋樹氏、一般
社 団 法 人 JEAN 事 務 局 長 の 小 島 あ ず さ
氏の5名をパネリストとして、海岸の環
境や利用等について熱心なパネルディス
カッションが行われました。
また、ロビーでは、海岸関係のパネル
パネルディスカッションの様子
(左からニシハラ准教授、桐山科長、草原代表、菅原店長、小島事務局長)
展も開催しました。
参加者からは、「非常に幅広いおもしろい話を聞けました」、「パネリストの方々の活動に感動した」などの
声をいただき、シンポジウムは十分な成果を収めることができました。
パネル展の様子
海 岸
(8)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
第 19 回海岸シンポジウムの開催報告について
全 国 海 岸 事 業 促 進 協議会
一般社団法人全国海岸協会
全国海岸事業促進連合協議会では、よりよい海岸空間の保全と創造に向けて、民間団体や学識経験者を含
むさまざまの分野の方々のご意見を拝聴し、時代の要請に適合した海岸の整備や保全の一助といたすべく、
平成9年以降「海岸シンポジウム」を開催してまいりました。
本年度も農林水産省及び国土交通省のご後援をいただき、第 19 回海岸シンポジウムを 12 月4日(金)(13
時~ 16 時 35 分)東京都千代田区平河町シェーンバッハ・サボー(砂防会館別館)において約 260 名の参加
を得て開催いたしました。
今回のシンポジウムは、津波対策、減災対策、地域連携などの強化を推進するための情報の共有を図り、
海岸保全施設の役割を最大限に発揮させ、より良い海岸空間の保全と創造、安心して暮らせるまちづくりつ
いて考えることについて、専門家の方を招き基調講演、特別講演、事例紹介を行って頂きました。
初めに
開会に先立ち磯部雅彦 全国海岸事業促進連合協議会会長からあいさつがあり、引き続き今村文彦東北大学
災害科学国際研究所長より「東日本大震災の教訓と今後の防災・減災対策のあり方」と題した基調講演が行
われた後、田中淳東京大学大学院総合防災情報研究センター長より「命と暮らしを守る海岸保全」ハード・
ソフトの一体的対策に向けてと題した特別講演がありました。
(磯部会長)
(今村研究所長)
(田中センター長)
10 分間の休憩をはさみ
国、民間団体、研究機関よりそれぞれの専門家の立場から事例紹介がありました。初めに井上 国土交通省
水管理・国土保全局海岸室長より「東日本大震災からの海岸災害復旧・復興事業の進捗状況」と題し、東日
本大震災を踏まえた津波防災対策の基本的な考え方、地域の状況に応じた海岸堤防の高さ等の見直し、海岸
堤防の高さと復旧・復興事業の進捗についての説明がありました。
平成 28 年 1 月 20 日発行
海 岸
第 209 号(9)
続いて佐藤 宮城県仙台東土地改良区理事長より「仙台東部地域津波被災の地域復興と新たな芽生え」と題
し、東日本大震災における宮城県の被害状況、海岸堤防復旧工事、農地の復旧と再生状況、行政からの被災
農業者への経営支援制度の説明、集落営農組織の法⼈化など新たな取組事例の紹介などを頂きました。
続いて松島健一農村工学研究所施設工学研究領域主任研究員より『津波・自身に粘り強く抵抗する海岸堤
防の新技術 ~研究機関からの事例紹介~』と題して、新技術導⼊の背景と必要性、被災メカニズムの検証、
粘り強さの検証、実⽤化技術の紹介がありました。
(井上海岸室長)
(佐藤理事長)
(松島主任研究員)
最後に
磯部会長からそれぞれの出演者の講演、事例紹介を総括していただき閉会いたしました。
今回のシンポジウムは、東日本大震災後5年を迎えようとしている今、東日本大震災のような想定を超え
る津波等に対しては、海岸保全施設だけで防護するのではなく、地域と協力した防災体制の整備や適切な避
難等によるソフト面の対策を組み合わせた総合的な対策を官民一体で展開していく観点からも、大きな意義
を持つものになり、本シンポジウムを通じ理解を深めていただきました。
海 岸
(10)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
第 30 回海岸愛護写真コンクール応募状況について
第 30 回海岸愛護写真コンクールにつきまして「美しく、安全で、いきいきした海岸を目指して」をテーマ
に平成 27 年8月より 11 月末までの間、募集をいたしたところ全国各地の 145 名の応募者(図1・図2)か
ら 526 点の応募作品があり、大変有難うございました。
応募作品につきましては、第一次審査を 12 月に実施し、審査の結果約 170 作品が選考されました。
今後二次審査を経て国土交通大臣賞、水管理・国土保全局長賞、全国海岸協会長賞等の入賞作品を決定い
たします。
入賞作品につきましては、3月に発表し、入賞者に通知いたす予定です。
平成 28 年度も実施いたしますので、多数の応募をお待ちしています。
図1(都道府県別)
図2(性別・年代別)
都道府県
応募人数
都道府県
応募人数
青森県
1
広島県
3
北海道
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
5
岡山県
3
山口県
3
徳島県
2
香川県
1
愛媛県
3
高知県
2
福岡県
1
佐賀県
1
長崎県
1
熊本県
千葉県
12
神奈川県
12
鹿児島県
山梨県
0
合計
東京都
新潟県
長野県
富山県
石川県
福井県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
大分県
8
宮崎県
5
沖縄県
0
4
1
0
応募作品数
応募人数
性 別
526
145
129
16
1
8
10
20
62
34
6
4
25
87
64.33
男 性
女 性
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
70 代
80 代
未回答
最年少
最高齢
平均年齢
年代別
5
4
3
9
2
1
2
1
2
100%
89%
11%
1%
5%
7%
14%
43%
23%
4%
3%
図2の内訳
3
3
女性
11%
145
2
0
男性
89%
0
2
応募上位3県
10
6
1位
0
3位
5
5
千葉県
12 名
静岡県
10 名
1位 神奈川県
男女別
12 名
男性
未回答 4.3%
80代 6.4%
3
女性
20代 1.1%
30代 8.5%
40代 10.7%
6
20代
30代
40代
0
2
70代
34.23%
1
50代
20.14%
0
50代
60代
70代
60代 62.43%
年代別
80代
未回答
海 岸
平成 28 年 1 月 20 日発行
第 209 号(11)
平成 28 年 全国海岸協会の主な行事予定について
平成 28 年の協会の主な行事予定です。
年 月 行 事 内 容 等
海岸関係法令例規集 2015 年版発行(1月5日)
平成 28 年
1月
平成 28 年度海岸功労者表彰の推薦の上申(1月 15 日)
第 30 回海岸愛護写真コンクール二次審査(1月 15 日)
機関誌「海岸」第 209 号発行(1月 20 日)
2月
第 71 回理事会の開催(2月下旬~3月上旬)(協会)
平成 28 年海岸功労者表彰の審査・決定(2月下旬~3月上旬)
3月
第 30 回海岸愛護写真コンクール入賞作品の決定(3月下旬)
4月
海岸愛護用品の申込み開始(5月 23 日(月)まで)
5月
第 72 回理事会の開催(5月下旬)(協会)
6月 22 日(水)
(13:30 ~ 15:30)
7月
8月
第 46 回定時総会・第 73 回理事会の開催(東京:日本消防会館)
平成 28 年海岸功労者表彰(東京:日本消防会館)
雑誌「海岸」53 巻発行(6月下旬)
海岸愛護月間(7月1日~7月 31 日)
機関誌「海岸」210 号発行(7月 20 日)
第 31 回海岸愛護写真コンクール募集開始(11 月 14 日(月)まで)
9月
10 月
11 月
12 月
平成 28 年度海岸功労者表彰推薦依頼(地方整備局・都道府県)
なぎさシンポジウム in 和歌山(後援)
第 20 回海岸シンポジウム(主催 全国海岸事業促進協議会)
第 31 回海岸愛護写真コンクール一次審査
海 岸
(12)第 209 号
平成 28 年 1 月 20 日発行
<新 刊 案 内>
海岸関係法令例規集
2015 年版
平成 28 年1月5日刊行
発行:一般社団法人 全国海岸協会
体裁:A5 判・縦2段組・2,032 頁・並製本
価格:本体 13,000 円(税・送料別)
本例規集は、
昭和 40 年に初版が刊行され、以後 14 回に亘る改定がなされたところです。
このたび、前回版(2006 年版)に必要な編集を加え、法令や通知等を最新のものに改
訂し、9年ぶりに 2015 年版を出版することといたしました。
また、本書は、2014 年(平成 26 年)15 年ぶりに改正された海岸法、平成 27 年5月
改正の水防法とともに第4次社会資本整備重点計画(平成 27 年9月 18 日閣議決定)も
収録しておりますので、海岸関係の行政実務に携わる方々はもちろん、広く各方面の皆
様に必携の書としてお役立ていただけるものと確信いたしており、ご活用のほどお願い
申し上げます。
【主要目次】
第一編 基本法令関係 第二編 海岸事業等関係 第三編 関係法令等
第一章 海岸法 第一章 事業採択基準等 参考資料
第二章 低潮線保全法 第二章 海岸災害復旧事業等 第三章 津波防災地域づくり法 第三章 災害対策等 第四章 水防法 第四章 政策評価、事業評価 【詳細目次(抜粋)】
第一章 海岸法
・海岸法、海岸法施行令、海岸法施行規則(三段対比)
・海岸法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令(平 26.8.6 政 270)
・海岸法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(平 26.12.3 政 382)
・海岸保全区域等に係る海岸の保全に関する基本的な方針(平 27.2.2 農水・国交告示1)
・海岸法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(平 26.5.14 衆議院国土交通員会)
・海岸法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(平 26.6.3 参議院国土交通員会)
・「海岸保全施設の技術上の基準について」の一部改正について(平 27.2.2 国水海 83 ほか)
・海岸協力団体の指定について(平 26.8.28 26 農振 1191、26 水港 1972、国水海 40、国港海 90)
・「津波・高潮対策における水門・陸閘等管理システムガイドライン」の改訂について
(平 27.4.9 27 農振 57、27 水港 13、国水海4、国港海2)
<購入申込書>
平成 年 月 日
申込 FAX 03 - 3595 - 6634
海岸関係法令例規集 2015 年版 注文部数 部
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一般社団法人全国海岸協会 TEL 03-3595-6633 FAX 03-3595-6634
URL http://www.kaigan.or.jp E-mail : [email protected]
本書は、部数を限った限定出版となっておりますので、お早めにお申し込みください。