「運営に関する計画・自己評価(最終評価)」 及び「学校関係者評価報告書」

平成26年度
「運営に関する計画・自己評価(最終評価)」
及び「学校関係者評価報告書」
大阪市立工芸高等学校
平成27年3月
平成26年度 運営に関する計画・自己評価(総括シート)
大阪市立工芸高等学校
学校教育目標
本校の教育の特色であるデザイン及び芸術系の専門性の進展をはかる教育を通して、豊かな感性と人権
意識の醸成をめざした教育を目標とする。また基本的生活習慣を確立し、生涯にわたって自己の心身の健
康を管理する能力を獲得するとともに、自己実現をするための基礎的・基本的な知識や技能に加え、課題
の解決に向けて知識や技能を活用する力を育成する。
1 学校運営の中期目標
・学習習慣の形成や学習意欲の向上を図ることで、より一層の学力の定着を図り、自己決定できる主体性
を育成させ、アンケート調査での学習習慣、学習意欲の項目のポイントを前年度より向上させる。
・教職員の資質・能力を培かうため、各教科で年一回以上の研究授業を実施し、生徒の自己実現をサポー
トするための体制づくりに努める。
・学校生活を通して、生徒の規範意識を高めるともに基本的な生活習慣を身につけさせ、特に遅刻者が前
年度より10%以上減少するように努める。
・自他の違いを認め合い、互いに尊重し合うことのできる感性の醸成に努めるとともに、教育的支援体制
を構築し、学校で認知したいじめ、差別事象などの解消に向けて組織的に対応している割合を100%
にする。
・生徒一人ひとりが自己の健康管理に関心を持ち、定期健康診断後の受診勧告などに対しても、自覚を持
って、継続的な受診をさせ、受診率100%を達成する。また学校環境の美化やごみの分別100%を
目指すことで、地球環境への配慮や持続可能な開発に対する意識や理解をさせる。
・日頃より、生徒のキャリア意識を高め、知識や技能の向上を目指した体制を確立し、高校卒業段階での
生徒一人ひとりの自己実現の100%達成を目指す。
2 中期目標の達成に向けた年度目標
【学力の向上】
① 1学期に自主学習時間のアンケート調査を行い「授業の復習や制作活動をしていますか」の項目につ
いて、
「している(どちらかといえばしている)
」と回答する生徒の割合を1学期より増加を目指す。
② 授業アンケート調査を実施し、
「各授業を受けて、授業の内容がわかるようになっていますか」
の項目について、
「そう思う(だいたいそう思う)
」と回答する生徒の割合を、全学年で 70%
以上にする。
③ 英語・漢字検定等において受検者数を増やし、合格率向上を目指す。また、各種コンクール等におい
ても取り組み機会を増やし、上位入賞を目指す。
④ 学校全体の共通理解と連携をはかるとともに、特別な配慮や支援が必要な生徒への対策をさらに改善
し、ケース会議等を適切な時期に積極的に行うことを目指す。
⑤ 各教科において、学習成果発表や作品発表、合評などの機会を設け、コミュニケーション力、自己表
現力、社会性を持った人材の育成をする。
【道徳心・社会性の育成】
① 一人ひとりの生徒の指導を生活指導部、学年、学科が連携して行える体制を確立する。
② 本年度の本校アンケート調査で、次の項目に「当てはまる(どちらかといえば、当てはまる)」と回答
する生徒の割合を80%以上にする。
「学校のきまり(規則)を守っていますか」 「挨拶をしていますか」
「学校や家庭で、自らの役割を果たし、責任ある行動を行えていると思いますか。
」
「人の気持ちを考えた行動をとれていると思いますか」
-1-
③ 自他の違いを認め合い、互いに尊重し合うことのできる感性の育成に努める。
【健康・体力の保持増進】
① 健康な生活習慣の確立のために、定期検診での受診勧告を迅速に発行し、担任と連携した粘り強い受
診指導を実施する。
② 計測器マニュアル・検診手順書を作成し、検診の効率化・検査の均質化をはかる。
③ 校内の事故防止についての対策として、応急処置講習を実施する。
④ ゴミの分別回収を管理作業員室・事務室と連携し継続する。
⑤ 特別な配慮や支援を要する生徒について、適切な教育的支援を行うため、保護者との連携を深め保健
室、特別支援教育委員会を中心に組織的な取り組みをめざす。
【キャリア教育の推進と自己実現の支援】
① 本校の教育の特色であるデザイン及び芸術系の専門性の進展をはかる教育を通し、造形、デザイン分
野での自己実現を支援する取り組みを進めることで、全生徒が希望する進路へ決定することを目指す。
② 自己実現をするための基礎的・基本的な知識や技能に加え、キャリア意識を醸成する取り組みを企画
し、自己による課題の解決や、知識や技能を活用する力の育成をはかる。
3 本年度の自己評価結果の総括
目的別の各分野では、目標とする指標達成に向け取り組み、成果をあげた分野が多い一方、より良い成
果をもとめて取り組んだ故に、多くの課題を残した分野もあったが、概ね所期の目標を達成することがで
きたと考える。
【学力の向上】
自主学習についての意識は、学校全体で啓発に取り組んだことで改善が見られたが、ほとんどの生徒が
持つスマートフォン等の使用が長時間にわたり、自主学習時間に悪影響を与えていることが確認されたこ
とから、この点を留意した自主学習に関する啓発活動をクラス・学年・学科が連携して取り組む。
公開授業については、多くの保護者に参加いただけるよう、PTAとも連携し情宣するとともにオープ
ンキャンパスを公開授業と位置づけるなどして、保護者に参加いただける機会となるように改善する。
また全教職員が教材等を共有し、活用できるような仕組みづくり、研修等の開催の実現に努める。
配慮の必要な生徒に対する個別対応の早急化を図るため、より早い情報収集や関係の先生方への情報伝
達をスムーズに行うための仕組み作りとして、校務支援パソコンの活用を模索する。
【道徳心・社会性の育成】
「服装頭髪検査」の実施、事後指導を徹底により、違反生徒は減少したが、遅刻指導については、継続的
に取り組んでいるものの成果が上がっていないことから、さらに家庭との協力体制の構築をすすめるとと
もに担任、学科との連携連絡体制を一層強化する。
本年度、生徒会活動が活発に運営され、生徒会行事も活発であったことから、来年度もさらに向上する
よう教員のサポート体制を継続しておこなう。
交通安全講話等で、安全に対する意識高揚に努めたが、事故の発生件数が「0」とはならなかったことか
ら、日々の校門指導での呼びかけを強化するなどして、安全に対する意識を高める。
今年度の人権講習会は、講師の熱意や講演内容が生徒の心に響いのたのか、大変効果的な講演会となっ
た。次年度も事前事後指導等で生徒の興味関心を上手く引き出し、成果のあがる取組みとしたい。
また人権啓発活動として取り組んだ、生徒および教職員への広報誌の発行は、様々なテーマの人権学習
機会に繋がったと考え、次年度も継続する。
課題となっていた全学年対象の人権学習会の実施時期の見直しが図れたため、次年度は、それによる影
響等の検証を十分におこなう。また、人権教育推進委員会の構成について、次年度の委員会で検討したい。
また教職員研修もより充実したものになるよう計画を進めたい。
-2-
【健康・体力の保持増進】
本年度、定期検診実施についての見直しは一定の成果をあげた。次年度は、治療勧告書のフォームの改
善を行い、効率のよい勧告書作成につなげたい。
熱中症防止講習会の出席率が高く、一定の成果をあげたが、より熱中症対策に効果的な実施時期を検討
したい。その他、講習会も充分な成果が上がったことから、来年度も継続して行う。
スムーズな検診やゴミの分別・清掃の充実には、一定の成果が上がったが、さらなる成果を得るために
は、各職員の協力が不可欠のため、連絡を密に進めたい。生徒保健委員会の活動を有効に清掃担当者へフ
ィードバックできるようチェック用紙を改善をはかる。
要配慮生徒一覧を1学期に作成し2学期に更新した。内容については、特別支援委員会を通じて周知し
共通認識をはかった。次年度は、さらに状況を的確に把握し各生徒に応じた適切な支援と配慮を行うとと
もに、個人情報管理の観点から校務パソコン上での閲覧とする。
【キャリア教育の推進と自己実現の支援】
今年度は、実技コンクールでデッサン以外に色彩課題を希望生徒に実施し、参加生徒の増加、アンケー
トでの高評価を得たので、次年度は大学等での出題傾向を分析し、立体課題やデッサン以外の課題の実施
を検討する。
本年度、3年生に対して外部講師によるマナー講習と進学・就職生徒対象の面接指導を行ない一定の成
果があったことから、2年生にも就職希望者対象の講習や講話を行う。
各学科で実施している連携授業やワークショップで専門技術や知識の向上等が見られることから、次年
度も進学傾向を分析し、芸術系大学以外の大学等でもワークショップを実施する。
今年度、進路意識の向上のために「進路の手引き」を全学年生徒へ配布したが、1,2年生の使用機会
が少なかったため、次年度は、生徒の進路傾向に合うよう「進路の手引き」の内容を見直すとともに活用
が増える機会を創出するよう進路行事を検討する。
本年度のオープンキャンパスは、概ね計画どおりの成果をあげたが、次年度は入試制度が変わり、本年
度より多数の中学生や保護者が来校することが予想される。オープンキャンパスの内容とともに参加者の
増加に対応した運営方策を検討する。
-3-
平成26年度 運営に関する計画・自己評価(目標別シート)
大阪市立工芸高等学校
評価基準
A:目標を上回って達成した
C:取り組んだが、目標を達成できなかった
B:目標どおりに達成した
D:ほとんど取り組めず、目標も達成できなかった
年度目標
達成
状況
【学力の向上】
① 1学期に自主学習時間のアンケート調査を行い「授業の復習や制作活動をしていますか」の項
目について、
「している(どちらかといえばしている)
」と回答する生徒の割合を1学期より増
加を目指す。
② 授業アンケート調査を実施し、
「各授業を受けて、授業の内容がわかるようになっていますか」
の項目について、
「そう思う(だいたいそう思う)
」と回答する生徒の割合を、全学年で 70%
以上にする。
B
③ 英語・漢字検定等において受検者数を増やし、合格率向上を目指す。また、各種コンクール等
においても取り組み機会を増やし、上位入賞を目指す。
④ 学校全体の共通理解と連携をはかるとともに、
特別な配慮や支援が必要な生徒への対策をさら
に改善し、ケース会議等を適切な時期に積極的に行うことを目指す。
⑤ 各教科において、学習成果発表や作品発表、合評などの機会を設け、コミュニケーション力、
自己表現力、社会性を持った人材の育成をする。
年度目標の達成に向けた取組内容、取組の進歩状況を測る指標
取組内容①【自主学習習慣の確立】
休日や長期休業中などの自主学習教室を支援するために図書館や各学習施設(実習室
含)の利用時間を拡大し、自主学習習慣の環境と機会を提供する。
(マネジメント改革関連)
指標
達成
状況
B
学校設備の利用日数を増加、時間延長などで成果を検証する。
取組内容②【授業研究を伴う校内等研修の充実】
各教科において時代に合わせた教材研究または研究授業を実施し、
教員の指導力の向上
に取り組み、生徒への積極的な還元を図る
(カリキュラム改革関連)
(マネジメント改革関連)
指標
年間2回以上の公開授業やオープンキャンパスを中学生、中学生保護者、在校生の保護
者にも公開し、アンケート等で成果を検証する。
取組内容③【学習意欲の向上を図る】
授業課題に役立つ資料を充実させ図書館設備や資料を授業および自主学習に活用させ
る。また読書感想文・感想画・読書甲子園コンクールなどへの応募を啓発する。
(マネジメント改革関連)
指標
B
A
授業での図書館利用や貸出冊数の増加、
コンクールでの成果などを図書館利用の活性化
の指標とする。
取組内容④【生徒一人ひとりの違いを踏まえた学習指導法・教場環境整備の工夫】
特別な配慮や支援を要する生徒について、ケース会議等を活用し個性の違いを踏まえた
B
授業作りや HR 教室・教場環境等の整備に努める。
(マネジメント改革関連)
指標
実施したケース会議の回数や、それに伴う成果として特別な配慮や支援を要する生徒の
-4-
学習成果や出席日数の向上を指標とする。
取組内容⑤【コミュニケーション力、自己表現力を持った人材の育成】
学習成果発表や作品発表、合評などを行い、各教科において互いの能力を認め合い、表
現力の幅を広げる。
(カリキュラム改革関連)
指標
専門教科を中心として、主要単元ごとに学習成果を生徒が相互に意見交換ができるプレ
ゼンテーション等を行う機会をふやす。
また、各種コンクール等への積極的な参加を図り、上位入賞を目指す。
A
年度目標の達成状況や取組の進歩状況の結果と分析
① 図書館や実習室等開放時間を増やし、生徒の自主学習支援に努め、自宅での自主学習を奨励した。
1・2学期に実施した授業アンケートから1・2年生において 1 学期に比べ自主学習をしている生徒
が増加しており、特に2年生での増加が大きいことがわかった。これは、進路指導部や担任など学校全
体が、啓発活動に努めた結果であると考えられるが「勉強の必要性がわからない」生徒も少なからずい
ること、また生徒のスマートフォン等の利用時間が、1 日 2h 以上と答えた生徒が 60%を越えているこ
とが判明した。このことから、自主学習の継続的な啓発活動並びにスマートフォン等の使用に関する指
導が必要であると考える。
② 今年度は2日間の公開授業を行ったが、保護者参加数は42名であった。さらに多くの保護者に参加
いただくため、実施時期、方法に検討が必要であると考える。オープンキャンパスには、多くの中学生
とその保護者に参加いただけた。
本年度、一部教員が、タブレットを活用した授業実践している小学校を見学し、自身の授業へのフィ
ードバックをおこない、その成果を研究会で発表するなど ICT 教育に関しての積極的な取り組みを行っ
た。
③ 1年生のLHRで図書館利用のオリエンテーション実施し、各種コンクール(読書感想文2名・読書
感想画4名の入賞・読書甲子園において学校賞)での受賞につながった。図書部主催行事も2回実施し、
大阪市立図書館との連携も図った。
④ 本年度は、ケース会議を8回行い、個々の特性を踏まえて教科指導等で合理的配慮を行った。定期考
査などの配慮を要する生徒への柔軟な対応を検討した。しかし、個別の対応を早期に実施できる体制づ
くりが必要であると考える。
⑤ 各専門教科において主要単元ごとにプレゼンテーションを行い、生徒たちがお互いの考え方、作品の
制作過程、完成作品についての情報交換を行い、一定の成果を得たと考えている。またコンクールでは、
読書甲子園、工芸甲子園、写真甲子園、建築甲子園、ターナーアワード2014など全国的なコンテス
トに上位入賞するなど成果を挙げた。
次年度への改善点
・スマートフォン等の使用によって、自主学習時間に悪影響を与えていると考えられるため、その観点を
組み入れた啓発活動をクラス・学年・学科が連携して行う。
・公開授業については、多くの保護者に参加いただけるよう、PTAとも連携し情宣するとともに実施時
期、方法について検討するとともに、オープンキャンパスも公開授業と位置づけ、在校生の保護者に参加
いただける場としたい。またICTを活用した授業実践などが、全教職員で共有できる研修等の開催につ
なげたい。
・配慮の必要な生徒に対する個別対応の早急化を図るため、より早い情報収集や関係の先生方への情報伝
達をスムーズに行うための仕組み作りとして、校務支援パソコンの活用を模索する。
・次年度以降もコミュニケーション力、自己表現力を持った人材の育成に向け、継続的な指導を行う。
-5-
平成26年度 運営に関する計画・自己評価(目標別シート)
大阪市立工芸高等学校
評価基準
A:目標を上回って達成した
C:取り組んだが、目標を達成できなかった
B:目標どおりに達成した
D:ほとんど取り組めず、目標も達成できなかった
年度目標
達成
状況
【道徳心・社会性の育成】
①一人ひとりの生徒の指導を生活指導部、学年、学科が連携して行える体制を確立する。
②本年度の本校アンケート調査で、次の項目に「当てはまる(どちらかといえば、当てはまる)」と
回答する生徒の割合を80%以上にする。
「学校のきまり(規則)を守っていますか」 「挨拶をしていますか」
「学校や家庭で、自らの役割を果たし、責任ある行動を行えていると思いますか。
」
「人の気持ちを考えた行動をとれていると思いますか」
③自他の違いを認め合い、互いに尊重し合うことのできる感性の育成に努める。
B
年度目標の達成に向けた取組内容、取組の進歩状況を測る指標
進歩
状況
取組内容①【集団生活における規範意識を高める】
一人ひとりの生徒に対し、生活指導部と学年、学科が連携して生徒指導を行い、規範意
識を高める指導にあたる。
(マネジメント改革関連)
指標
B
「服装頭髪検査」を毎学期1回以上実施し、部・学年・学科が連携して指導に当たる。
クラス別チェックカードを活用して、7日以内に違反生徒の指導終了をめざす。
取組内容②【基本的生活習慣の確立】
風紀委員会を月1回以上開催し、生徒会新聞の発行などを通じて自主的に健康管理し、
基本的な生活習慣を身につける啓発を行う。
生活指導部と学年、学科が生徒の登校状況の情報を共有し、遅刻防止週間などを設けて
基本的な生活週間を身につけられるよう指導に努める。生徒の指導に当たっては、担任と
家庭の連絡を密にし、生活習慣の改善の協力体制を構築する。
(マネジメント改革関連)
指標
年間累積遅刻数などを生徒の正しい生活習慣確立の指標とする。
取組内容③【生徒自主活動の推進】
生徒会活動を活性化させ、生徒会執行部、部・同好会、各 HR 間の連携により自治能
力の充実を図る。
(マネジメント改革関連)
指標
B
1 年間の交通違反、事故の発生件数ゼロをめざす。
取組内容⑤【人権尊重感性の育成】
全学年生徒対象の人権学習会等を通じて、人権に対する生徒の関心や意識の向上を図り、
自らが具体的な行動を考え、実行に移せる生徒の育成に努める。
(マネジメント改革関連)
指標
A
生徒議会を月1回以上開催し生徒間の連携を図る。
取組内容④【安全教育の推進】
自転車通学者を対象とした安全講習会を実施や集会時の講話などで、
交通安全に対する
認識を啓発する
(マネジメント改革関連)
指標
C
人権尊重の感性の育成につながる教育プログラムの作成と成果を指標とする。
-6-
A
年度目標の達成状況や取組の進歩状況の結果と分析
① 毎学期始めに「服装頭髪検査」を行い、チェックカードを作成し事後指導を徹底した結果、違反生徒は
減少した。
② 本年度も遅刻指導を継続的に行ったが遅刻数は減少せず大幅な増加となった。昨年度比 1.5 倍で約
2400名にのぼった。学年内訳では、1年生が2倍、3年生が1.4倍となり、時期的には、2学期
の遅刻者が多い。また遅刻理由で一番多いのは寝坊であったことから、学校行事後の気の緩みや生活リ
ズムの乱れ等が原因と考えられる。
③ 本年度は、生徒議会が月1回以上開催され、委員長会議も頻繁に開催されるなど、生徒会活動が活発
で、生徒会、クラス役員、部活動が連携して積極的に行事に関わり生徒会行事が活発におこなわれた。
④ 交通安全講話を実施し、安全に対する意識を高めたが、残念なことに事故の発生件数は「0」にはなら
なかった。生徒の意識向上が不十分であったと認識し、来年度もより積極的な安全指導を実施したい。
⑤ 生徒への人権啓発活動として、11月に全校集会で教頭より「人権とは何か」について講話をおこな
い、自他の人権について考えさせた。12月には人工ボディ技師の福島有佳子さんを招いて講演会を
行なった。先天性の障がいや事故、病気などで失った体の一部を外科手術なしに復元するという、障
がいを持った方に勇気と希望を与える先生の活動を通して、見た目が違う人に対する時の接し方や、
気持ちの持ちようなどを拝聴し、意義のある時間を共有することが出来た。終演後も持参していただ
いたボディパーツの出来が素晴らしく、造形を学ぶ生徒たちの興味関心が大きく、見学の列がいつま
でも途切れず、講師先生の熱い思いがしっかりと伝わった講演会となった。事後アンケートでも、
「す
ごくよかった・よかった」と答えた生徒が96%となった。課題であった欠席は、昨年度より半減し
た。
12月には、教職員研修としてビデオ教材3本を視聴した。内容は、発達障害、デートDV、情報セ
キュリティ対策をとりあげた。
また人権啓発活動として、生徒および教職員への広報誌発行をおこなった。生徒向けの「人権通信」
は6号、教職員向けの「人権だより」は2号、計8号を発行できた。本年度の教職員研修会は、ビデオ
学習会のみであったが、生徒向けの広報誌も教職員に配布したことで、様々なテーマの学習に繋がった
と考えている。
全学年対象の人権学習会に関して実施時期の見直しをおこない、次年度以降については「2学期中間
考査最終日」と改めた。
次年度への改善点
・頭髪指導は学校での指導だけでは限界があるので家庭との協力体制の構築を検討していく。担任、学科
との連携連絡体制を一層強化する。
・遅刻指導は担任、学科との連携連絡体制を一層強化するとともに、遅刻防止週間の実施時期を早めるな
ど指導方法を検討する。
・生徒会活動は自主的・積極的におこなわれたが、来年度もさらに向上するよう教員のサポート体制を継
続しておこなう。
・生徒の交通安全に対する意識向上は、講話だけでは不十分であると考え、日々の校門指導での呼びかけ
を強化し、安全に対する意識を高める。
・人権教育推進委員会の組織構成について、次年度の委員会で検討したい。教職員研修について、来年度
は、より充実したものにして行きたい。
-7-
平成26年度 運営に関する計画・自己評価(目標別シート)
大阪市立工芸高等学校
評価基準
A:目標を上回って達成した
C:取り組んだが、目標を達成できなかった
B:目標どおりに達成した
D:ほとんど取り組めず、目標も達成できなかった
年度目標
達成
状況
【健康・体力の保持増進】
① 健康な生活習慣の確立のために、定期検診での受診勧告を迅速に発行し、担任と連携した粘り
強い受診指導を実施する。
② 計測器マニュアル・検診手順書を作成し、検診の効率化・検査の均質化をはかる。
③ 校内の事故防止についての対策として、応急処置講習を実施する。
④ ゴミの分別回収を管理作業員室・事務室と連携し継続する。
⑤ 特別な配慮や支援を要する生徒について、適切な教育的支援を行うため、保護者との連携を深
め保健室、特別支援委員会を中心に組織的な取り組みをめざす。
B
年度目標の達成に向けた取組内容、取組の進歩状況を測る指標
進歩
状況
取組内容①【健康な生活習慣の確立】
各種検診終了後迅速に勧告書を発行し、素早い再受診を促す。また保健委員会や保健だ
より等で再受診の必要性を周知する。
(マネジメント改革関連)
指標
再受診率を前年比10%増(昨年度53%)
取組内容②【健康な生活習慣の確立】
部活動中の事故を防ぐために、熱中症等の防止・対処法・応急処置に関する講習を開催
する。検診マニュアルを作成し検診の効率化・均質化をはかり、授業への影響を最小限に
留めるよう努める。
指標
(マネジメント改革関連)
B
保健委員が作成発行する
「ほけんだより」
の発行数や校内巡視実施の回数を指標とする。
取組内容④【特別な配慮や支援を要する生徒に対する適切な配慮と支援】
特別な配慮や支援を要する生徒一人ひとりの心身の状況を的確に把握し、
学校全体で
共通認識をもって、適切な配慮と支援を実施する。
(マネジメント改革関連)
指標
B
講習会への文化部を含む、部・同好会の代表者の出席率の向上ならびに定期検診実施時
の所要時間の短縮化を指標とする。
取組内容③【学習環境の整備】
ゴミ分別の周知と徹底を「ほけんだより」やポスター作成などで保健委員から呼びかけ
を行う。また保健委員による校内巡視を定期的に行う。
(マネジメント改革関連)
指標
B
要配慮生徒の一覧を作成し、教職員の共通認識をはかり、一人ひとりの状況に応じた学習
指導法・授業作りの工夫やHR教室および教場環境の整備を行う。また保護者との連携を
深め各生徒に応じた目標を立て、適切な配慮と支援を総括する。
B
年度目標の達成状況や取組の進歩状況の結果と分析
① 定期検診では、各職員の協力と連携によりスムーズに実施することができた。また検診の動線を改善
することにより、検診時間も短縮できた。検診結果については、各生徒の状況を管理し迅速に治療勧告
書等を発行できるように努めた。
② すべての部・同好会・保健委員対象に熱中症防止講習会を行い、熱中症予防に努めた。対象者全員が
出席し、出席率は100%となった。さらに、大阪市心の健康センターより講師を招き、薬物乱用防止
-8-
講習会を実施した。また職員対象に、救命救急講習を実施し、心肺蘇生法や応急手当の実技を学んだ。
計画では、校務を考え半数の出席を見込んでいたが、予定を上回る41名の参加者であった。
③ ゴミ分別や清掃については、苦情も多々あったが、職員や生徒の意識も徐々に改善されつつあり定着
してきている。また生徒保健委員会の活動として、委員の輪番でトイレ清掃点検とゴミの分別巡視を行
った。
④ 要配慮生徒一覧を1学期に作成、2学期に更新した。1学期には、保護者との相談会を3度持つこと
が出来た。
次年度への改善点
・治療勧告書については、効率よく作成できるようにフォームの改善を行いたい。
・各講習については来年度も継続して行っていくが、熱中症については実施時期を検討したい。
・スムーズな検診や分別・清掃の充実には各職員の協力が欠かせないので、連絡を密にしていきたい。
保健委員による清掃巡視もチェック用紙を改善し、清掃担当に有効にフィードバックできるようにして
いく予定である。
・要配慮生徒一覧を1学期に作成2学期に更新し特別支援委員会を通じて周知し情報共有をはかった。
保護者との相談を4回行い、状況を的確に把握し各生徒に応じた適切な支援と配慮を行った。要配慮生
徒一覧の効果的な活用と、個人情報管理のため次年度から校務パソコン上での閲覧とする。校内研修会
を行い、情報共有を深める。
-9-
平成26年度 運営に関する計画・自己評価(目標別シート)
大阪市立工芸高等学校
評価基準
A:目標を上回って達成した
C:取り組んだが、目標を達成できなかった
B:目標どおりに達成した
D:ほとんど取り組めず、目標も達成できなかった
年度目標
達成
状況
【キャリア教育の推進と自己実現の支援】
① 本校の教育の特色であるデザイン及び芸術系の専門性の進展をはかる教育を通し、造形、デザ
イン分野での自己実現を支援する取り組みを進めることで、
全生徒が希望する進路へ決定するこ
とを目指す。
② 自己実現をするための基礎的・基本的な知識や技能に加え、キャリア意識を醸成する取り組み
を企画し、自己による課題の解決や、知識や技能を活用する力の育成をはかる。
B
年度目標の達成に向けた取組内容、取組の進歩状況を測る指標
取組内容①【進学実技力の向上】
実技コンクール(模擬実技試験)と外部講師による作品講評会を実施することで、進
学実技と進路意識の向上をはかる。
(マネジメント改革関連)
指標
A
B
高大連携ワークショップを年間3~4校と実施し、参加者の意識変化をアンケート等
で把握する。
取組内容④【キャリア教育の推進】
大学や予備校、企業など、外部との連携授業を実施し、社会性や就労意識の向上と専
門技術や知識を身に付けさせる。
(マネジメント改革関連)
指標
A
面接指導やマナー講話、内定者講習を年間4回以上実施し、生徒の意識の醸成をアン
ケート等で把握する。
取組内容③【校種間の連携】
本校生徒の進学先である芸術系大学との高大連携ワークショップを実施し、
進路意識
の向上をはかる。
(マネジメント改革関連)
指標
状況
放課後、土曜日に年間 4 回程度実施し、作品の合評を行う。
取組内容②【社会人としての基本的マナーの確立】
面接指導や外部講師によるマナー講話、内定者講習を実施し、社会人としての基本的
マナーを身に付けさせる。
(マネジメント改革関連)
指標
進歩
A
専門科が各科ごとに年間1回以上取り組み、成果を把握する。
取組内容⑤【能力向上と広報活動の推進】
「しっかり体験」などオープンキャンパスの実施や外部学校説明会、出前授業などへ積
極的に参加することにより、本校の魅力を発信する。また、年度末におこなっている工芸
高校展を生徒の作品発表の場と位置づけるとともに小中学生やその保護者に対しての広
B
報活動の場とする。
(マネジメント改革関連)
指標
オープンキャンパスや工芸高校展などを専門科を中心に PTA、教育後援会等と連携
して実施し、アンケート結果などから成果を検証する。
年度目標の達成状況や取組の進歩状況の結果と分析
① 4回の実技コンクールと講評会を実施した。昨年度よりも参加生徒が増加している。生徒のアンケー
トでは90%以上が「進学技術、進学意識の向上に役だった」と回答している。
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② 外部講師によるマナー講習と進学生徒対象の面接指導と就職生徒対象の面接指導を行った。12月、
1月に就職生徒へのマナー講座を実施。 面接指導では3年担任との連携をとることで生徒へのフィー
ドバックがうまくできた。また、生徒アンケートでは90%以上が「進学、就職に役だった」と回答し
ている。
③ 成安造形大学、京都精華大学、大阪芸術大学でのワークショップを実施した。進学意識の向上をはか
ることができた。
④ ビジュアルデザイン科:京都嵯峨芸術大学との連携授業を実施した。
映像デザイン科:京都造形芸術大学による特別授業を実施した。
プロダクトデザイン科:ダイハツ工業によるモデリング講習を実施した。
インテリアデザイン科:支援学校との交流授業を実施した。
建築デザイン科:大阪大学、関西大学の教授による建築設計指導を実施した。
美術科:湘南美術学院などの予備校による特別授業を実施した。
これらの取り組みにより、社会性や就労意識の理解を深め、専門技術や知識の向上をはかることがで
きたと考える。
⑤ 7月、9月、11月とオープンキャンパスを実施し、概ね計画どおりに成果をあげた。
また、11月のオープンキャンパス後、美術科、ビジュアルデザイン科対象の実技説明会を行い、進学
意欲や入試に対する理解を深めた。
次年度への改善点
・今年度は、実技コンクールでデッサン以外に色彩課題を希望生徒に実施した。次年度は、大学等での出
題傾向を分析し、立体課題やデッサン以外の課題も実施したい。
・キャリア教育の推進や社会人としての基本的マナーを身につけさせる為、2年次にも就職希望者対象の
講習や講話を行う。
・近年の進学傾向を分析し、芸術系大学以外の大学等でのワークショップを実施する。
・今年度、進路意識の向上のために「進路の手引き」を全学年生徒へ配布したが、1,2年生の使用する
機会が少なかった。次年度は生徒達が「進路の手引き」を活用できるような機会の実施計画と生徒の進路
傾向に合った内容の見直しを検討する。
・次年度は入試制度が変わり、今より多数の中学生や保護者が来校することが予想され、オープンキャンパスの内
容は勿論のこと、大人数に対応するための方策を検討する。
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(様式例3)
平成26年度 学校関係者評価報告書
大阪市立工芸高等学校 学校協議会
1 総括についての評価
掲げた目標に向け学校が取り組んだ教育活動に対して一定の評価を与える。特に自己実現の支援の結果
である進路目標に成果があったことは良かった。課題については、すでに把握されているので、その点を
を盛り込み、来年度も生徒たちの自己実現のために本校の教育の特色であるデザインや芸術の教育の進展
のため、学力向上や専門技術の向上に取り組んで行ってもらいたい。
2 年度目標ごとの評価
年度目標:
【学力向上】
・学習習慣の形成や学習意欲の喚起は一定の成果をあげているが、授業アンケートの結果を踏まえて、生
徒の学ぶ意欲の向上につがる取り組みの継続に努めて欲しい。
・授業参観に関する保護者アンケート結果としてあがった実施時期や開催方法に関して、改善に努めて欲
しい。また生徒が実習などで活動する姿を見たいとの意見をいただいた。
年度目標:
【道徳心・社会性の育成】
・生徒が積極的に行事に参加して成功させていること、また大きな事故等がなかったことについて評価を
いただいた。
・遅刻指導の取り組みについては、
「高校生としての自覚を持たせ生徒自らが遅刻をしない意識を高める
指導の必要性があるのではないか。
」との指摘をいただいた。
年度目標:
【健康・体力の保持増進】
・健康診断の再受診は、美術・デザインを学ぶ本校生は、課題に取り組む時間も長く、課業日に受診する
のは難しいので、長期休業中などを活用してはとのご意見をいただいた。現在も受診させているが、再受
診率を高めるための方策を模索し取り組んでいくこととした。
年度目標:
【キャリア教育の推進と自己実現の支援】
・進学では4年生大学の合格者が多く、特に国公立大学が増加したこと、就職では希望者が増加したが、
すべてに内定がいただけたことなど、本年度の進路状況が好調であったことに評価をいた。
・各種コンクールへの取り組みについて、積極的に出展して成果をあげることが、進路実績にもつながる
ことから、さらに力を入れて取り組むようにとのご意見をいただいた。
3 今後の学校運営についての意見
・本年度は、計画全般について、計画のとおり教育活動をおこない成果をおさめているので、引き続き発
展的に取り組んでいただきたい。
・本年度の進路実績が来年度以降にも維持するよう、生徒の自己実現達成のため、実技コンクールはじめ、
工夫のある取り組みをお願いしたい。
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平成26年度
「運営に関する計画・自己評価(最終評価)」
及び「学校関係者評価報告書」
(添付資料)
□ 全国学力・学習状況調査の結果から明らかになった現状
□ 全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果から明らかになった現状
☑ 児童生徒等の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の結果から明ら
かになった現状
( □ 各種年間計画 :○○年間計画、△△△△年間指導計画、 ・ ・ ・ )
※ 提出する書類に、☑を付けてください。
大阪市立工芸高等学校
平成27年3月
児童生徒等の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の結果から明らかになった現状
1
平成26年度の調査結果の概要
区分
①暴力行為の発生件数(
②いじめの認知件数(
結果
件)
1件
件)
1件
②いじめの現在の状況で「解消しているもの」の件数の割合(
③小・中学校における不登校児童生徒数(
④高等学校における長期欠席生徒数(
⑤高等学校における中途退学者数(
2
%)
0%
人)
人)
7名
人)
4名
中期目標の達成に向けた年度目標
区分
成果と課題
①暴力行為の状況等
生徒から教員への暴力事象が 1 件あったが、生徒の精神不安定によるも
のであった。その他については、暴力行為の状況等、報告はなかった。
今後も事象発生がないよう担任、学科、生活指導部等の教職員の情報共
有をはかっていく。
②いじめの状況等
暴力事象をおこした生徒からいじめについて申告があり、可能な限り調
査したが、事象を把握するには至らなかった。今後もアンケート等を実
施し、実態把握を強化するとともに自他の違いを認め合い、互いに尊重
し合うことのできる感性の醸成に努め、教育的支援体制を構築してい
く。
③小・中学校における
不登校の状況等
④高等学校における
長期欠席の状況等
進路の不安や学業不振、学校生活に順応出来ないなどが理由となって長
期欠席生徒が7名報告された。担任、学科、健康教育部を中心に全教職
員がよりきめ細かいサポートを生徒一人一人に出来る体制づくりに努
める。
⑤高等学校における
中途退学の状況等
中途退学者は4名報告された。これらの退学者は長期欠席ののちに中途
退学につながっていることから、長期欠席者の対応同様、全教職員によ
るきめ細かいサポート体制の構築に努める。
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