BTMU Thailand Monthly(2015年3月号)

BTMU
Thailand Monthly
(2015年4月号)
【目次】
1.
タイ経済指標推移 ------------------------------------------------ P 1
2.
タイ経済・政治・社会ニュース--------------------------------------- P 3
3.
為替相場動向 ---------------------------------------------------- P 5
4.
バーツ金利動向 -------------------------------------------------- P 6
5.
主要金融指標 ---------------------------------------------------- P 7
6.
今月のトピックス<新しい地域統括制度について> --------------------- P 8
7.
タイにおけるBTMUグループのサービス体制について ------------------- P12
(2015年4月16日作成)
Bank of Ayudhaya PCL.
三菱東京UFJ銀行 企画部 経済調査室
BTMU Holding (Thailand) Co., Ltd.
BANGKOK BTMU LIMITED
BTMU Participation (Thailand) Co., Ltd.
0/11
1.タイ経済指標推移
タイの主要経済指標
2012
2013
2014
14/4-6
7-9
10-12
名目 GDP ( 10 億ドル)
人口( 100 万人)
1 人あたり GDP (ドル)
実質 GDP 成長率(前年比、%)
366
64.5
5,678
( 6.5)
387
64.8
5,977
( 2.9)
374
65.1
5,740
( 0.7)
( 0.4)
( 0.6)
( 2.3)
製造業生産指数(前年比、%)
( 2.2)
( 9.2)
1,435,488
(▲3.2)
( 0.3)
1,330,678
(▲4.6)
( 0.0)
881,832
(▲4.8)
( 1.7)
216,740
(▲3.9)
( 1.0)
207,499
(▲2.3)
(▲0.0)
233,422
民間消費指数(前年比、%)
自動車販売台数(台)
(前年比、%)
15/1-3
15/1
2
(▲0.8)
( 0.4)
59,721
( 3.6)
(▲0.4)
63,949
(▲12.8)
(▲0.4)
(▲10.8)
(▲0.5)
1.1
17,163
0.8
17,069
3
消費者物価指数(前年比、%)
失業率(%)
輸出( FOB )( 100 万ドル)
(前年比、%)
輸入( FOB )( 100 万ドル)
( 80.8)
( 3.0)
0.7
225,745
(▲7.3)
( 2.2)
0.7
225,409
(▲33.7)
( 1.9)
0.8
224,792
(▲33.8)
( 2.5)
1.0
55,718
(▲29.3)
( 2.0)
0.8
56,934
(▲21.2)
( 1.1)
0.6
56,763
( 3.0)
219,075
(▲0.1)
218,748
(▲0.3)
200,210
( 0.3)
49,830
(▲1.7)
52,154
( 1.5)
49,127
(▲2.6)
15,771
(▲6.0)
14,500
(前年比、%)
貿易収支( 100 万ドル)
経常収支( 100 万ドル)
資本収支( 100 万ドル)
直接投資( 100 万ドル)
( 8.4)
6,670
▲ 1,499
13,024
▲ 1,362
(▲0.1)
6,661
▲ 3,881
▲ 3,881
2,140
(▲8.5)
24,582
13,129
▲ 14,464
4,869
(▲11.8)
5,887
▲ 552
1,045
560
(▲0.8)
4,780
▲ 495
▲ 1,684
1,696
(▲5.7)
7,636
8,683
▲ 6,916
▲ 138
(▲14.8)
1,392
2,506
▲ 2,819
( 1.6)
2,568
3,508
証券投資( 100 万ドル)
3,398
10,214
5,265
▲ 4,766
▲ 1,195
▲ 5,049
▲ 12,072
▲ 7,668
▲ 1,210
▲ 2,806
3,229
▲ 606
▲ 1,651
▲ 1,573
37
▲ 4,554
▲ 2,838
▲ 179
719
2,170
645,534
373,985
548,954
348,430
524,768
282,848
478,927
290,491
1,022,996
293,334
483,511
181,932
239,099
80,492
151,982
78,857
310,630
108,683
268,286
109,481
1,022,996
293,334
483,511
181,932
579
201
19,108
12,670
2,281
456
34,589
16,827
130,747
173,326
2.75
141,933
161,328
2.25
140,698
151,253
2.00
144,772
161,643
2.00
143,420
155,593
2.00
140,698
151,253
2.00
1.75
140,579
149,076
2.00
150,937
2.00
1.75
31.07
1,391.9
30.72
1,298.7
32.48
1,497.7
32.45
1,485.8
32.11
1,585.7
32.71
1,497.7
32.65
1,505.9
32.74
1,581.3
32.57
1,587.0
32.62
1,505.9
8
9
11
12
15/1
その他投資( 100 万ドル)
総合収支( 100 万ドル)
BOI外資申請金額( 100 万バーツ)
うち日系
BOI外資承認金額( 100 万バーツ)
うち日系
対外債務残高( 100 万ドル)◎
外貨準備高(除く金)( 100 万㌦)◎
翌日物レポ金利(%)◎
為替(バーツ/ドル) *
株価指数◎
(▲0.5)
(▲0.6)
(注) * 印:期中平均値、◎印:期末値。
(資料)タイ中央銀行、国家経済社会開発委員会、CEICなどより三菱東京 UFJ銀行経済調査室作成
タイの主要経済指標
14/4
5
6
7
10
2
3
名目 GDP ( 10 億ドル)
人口( 100 万人)
1 人あたり GDP (ドル)
実質 GDP 成長率(前年比、%)
(▲4.1)
(▲0.8)
73,260
(▲4.0)
(▲0.1)
69,681
(▲6.3)
(▲1.4)
73,799
(▲5.3)
( 0.2)
69,527
(▲2.6)
(▲0.8)
68,835
(▲3.9)
( 1.3)
69,137
(▲3.0)
(▲0.3)
70,850
(▲3.7)
( 0.7)
73,068
(▲0.1)
(▲0.3)
89,504
(▲0.8)
( 0.4)
59,721
( 3.6)
(▲0.4)
63,949
(▲33.2)
(▲37.7)
(▲30.4)
(▲29.2)
(▲31.4)
(▲27.2)
(▲20.4)
(▲21.8)
(▲21.4)
(▲12.8)
(▲10.8)
( 2.4)
0.9
17,092
( 2.6)
0.9
19,268
( 2.4)
1.1
19,527
( 2.2)
1.0
18,700
( 2.1)
0.7
18,655
( 1.8)
0.8
19,580
( 1.5)
0.8
19,830
( 1.3)
0.5
18,236
( 0.6)
0.6
18,697
(▲0.4)
1.1
17,163
(▲0.5)
0.8
17,069
輸入( FOB )( 100 万ドル)
(▲0.9)
16,533
(▲1.2)
17,638
( 3.8)
15,664
(▲0.5)
17,249
(▲6.6)
16,456
( 2.2)
18,449
( 4.1)
17,748
(▲1.8)
16,322
( 2.3)
15,057
(▲2.6)
15,771
(▲6.0)
14,500
(前年比、%)
貿易収支( 100 万ドル)
経常収支( 100 万ドル)
(▲13.8)
559
▲ 886
(▲7.7)
1,629
▲ 1,194
(▲14.1)
3,863
1,692
(▲3.4)
1,450
▲ 541
(▲8.3)
2,199
555
( 10.1)
1,131
▲ 540
(▲5.2)
2,082
2,628
(▲4.2)
1,914
1,664
(▲7.9)
3,640
5,147
(▲14.8)
1,392
2,506
( 1.6)
2,568
3,508
2,269
▲ 470
▲ 1,990
2,695
▲ 1,749
▲ 2,727
▲ 1,742
▲ 793
▲ 4,747
▲ 2,819
製造業生産指数(前年比、%)
民間消費指数(前年比、%)
自動車販売台数(台)
(前年比、%)
消費者物価指数(前年比、%)
失業率(%)
輸出( FOB )( 100 万ドル)
(前年比、%)
資本収支( 100 万ドル)
(▲0.6)
直接投資( 100 万ドル)
証券投資( 100 万ドル)
その他投資( 100 万ドル)
総合収支( 100 万ドル)
1,102
▲ 1,073
▲ 636
2,947
▲ 500
▲ 2,410
▲ 58
▲ 105
▲ 16
719
2,170
BOI外資申請金額( 100 万バーツ)
17,966
10,048
9,119
21,789
27,452
22,290
19,630
104,090
588,646
579
2,281
うち日系
BOI外資承認金額( 100 万バーツ)
6,186
5,459
7,712
9,418
10,153
8,620
7,682
31,721
145,248
201
456
5,941
3,420
3,497
1,146
121,760
63,313
75,076
21,885
25,294
2,960
15,934
5,779
63,731
17,565
87,154
42,160
64,340
12,726
19,108
12,670
34,589
16,827
うち日系
対外債務残高(100 万ドル)◎
140,867
142,329
144,850
149,420
146,503
143,906
144,463
142,068
140,851
140,579
外貨準備高(除く金)( 100 万㌦)◎
162,554
161,416
161,643
163,084
161,157
155,593
154,800
152,772
151,253
149,076
150,937
2.00
32.31
2.00
32.54
2.00
32.50
2.00
32.11
2.00
32.01
2.00
32.20
2.00
32.46
2.00
32.79
2.00
32.89
2.00
32.74
2.00
32.57
1.75
32.62
1,414.9
1,415.7
1,485.8
1,502.4
1,561.6
1,585.7
1,584.2
1,593.9
1,497.7
1,581.3
1,587.0
1,505.9
翌日物レポ金利(%)◎
為替(バーツ/ドル) *
株価指数◎
(注) * 印:期中平均値、◎印:期末値。
(資料)タイ中央銀行、国家経済社会開発委員会、CEICなどより三菱東京 UFJ銀行経済調査室作成
1/12
 インフレ率のマイナスが続くなか中銀は 1 年ぶりの利下げを実施
3月の消費者物価上昇率は、前年比▲0.6%と年初来3ヵ月連続のマイナスとなった。内訳
をみると、資源価格の下げ止まりの兆しを背景に、エネルギー(同▲12.1%)のマイナス幅
が前月(同▲12.9%)から縮小した一方、生鮮食品等(▲0.1%)がマイナスに転じ、コア(同
+1.3%)の伸びも前月(同+1.4%)から鈍化した。
こうしたなか、中銀は3月11日に開催した金融政策委員会の会合で、大方の市場予想に反し
昨年3月以来1年ぶりとなる利下げ(2.00%→1.75%)を決定した。声明では「民間部門の経
済に対する信頼感の弱さを背景として、消費や投資が当初予想より勢いを欠いている」こと
や、「中国などの貿易相手国の景気減速による輸出下振れの可能性」など内外需双方の下振
れリスクに言及した。中銀は20日発表のレポートで今年の経済成長率予測を前年比+3.8%、
インフレ率の見通しを同+0.2%と、ともに昨年12月時点(同4.0%、同+1.2%)から下方修正
している。
 暫定政権は10ヵ月ぶりに戒厳令を解除
タイ暫定政権のプラユット首相は、クーデター時に発令した戒厳令について、解除の承認
を国王に求め、国王はこれを承認した。政局は目下安定に向かっているとみられるが、今回
の戒厳令解除により、民間部門のマインド改善を通じた消費刺激や、持ち直しの動きがみら
れる観光・サービス業への追い風となることが期待される。
但し、プラユット首相は暫定憲法に基づき、令状無しでの拘束や捜索などの権限を軍に与
える「命令」を出したことから、戒厳令下と状況は変わらないとする見方もある。外国人来
訪者数は、既に昨年12月にクーデター前の水準にまで回復するなど、本解除により更に観光
客流入につながるかは不透明だ。
図表 1:消費者物価上昇率と政策金利
4
図表 2:外国人来訪者数と消費者信頼感指数
(前年比、%)
50
(前年比、%)
その他
ロシア
中国
欧州
ASEAN
全体
40
3
2
1
(pt)
90
85
消費者信頼感指数〈右軸〉
30
80
20
75
10
70
0
65
-10
60
0
-1
生鮮食品等
エネルギー
コアCPI
CPI
政策金利
-2
12
13
14
15
(資料)タイ商務省、中銀統計より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
-20
(年)
12
13
14
15
(注)2015年は1月の値。
(資料)タイ観光庁統計等より三菱東京UFJ銀行経済調査室作成
55
(年)
(経済調査室)
2/12
2.タイ経済・政治・社会ニュース
Source
【政府関連】
3月2日
タイ商業省
3月16日
タイ立法議会
3月17日
タイ財務省
3月26日
タイ商業省
3月11日
タイ中央銀行
3月31日
タイ中央銀行
“2月消費者物価指数は2か月連続のマイナスを記録”
タイ商業省が発表した2月の消費者物価指数は106.15(2011年=100)で、前年同月比0.5
2%低下した。前年同月比マイナスは2カ月連続。2月は、燃料の大幅な値下がりに伴い交通費が低下した
ほか、鶏肉や鶏卵、野菜、果物など生鮮食品が商業省の物価管理措置に伴って値下がりしたことが影響し、
消費者物価指数を押し下げたと見られる。カテゴリー別にみると、食品・飲料が前年同月比1.72%上昇
し、非食品は同1.71%低下した。非食品の中で、原油価格の下落を反映し、石油燃料が20.92%と
大きく値下がりした。
“弾劾審議を4月2日に開始”
タイ立法議会のポーンペット議長は、国家汚職追放委員会(NACC)が今年1月、NLAに3人の弾劾を
審議するよう請求していたことに基づき、インラック前政権時代に実施されたコメ担保融資制度をめぐる不
正行為で、ブンソン元商業相、プーム元商業副大臣、マナス元外国貿易局長の弾劾審議を4月2日に開始す
るとした。同議長は既に公職を離れている3人に対する弾劾審議について、「弾劾決議が可決したら3人は
今後5年間、再度公職に就けなくなる」などと語った。
“付加価値税の増税延期を検討”
タイ財務省のクリサダ財政政策局長は、付加価値税(VAT)7%の適用について、景気回復が遅れ、増税
による消費者への影響について懸念していることを理由に、今年9月末で切れる期限をさらに1~2年延長
するよう閣議に提案する予定だとした。 これが更に延長されなければ、今年10月からはVAT税率が1
0%になる。
“2月輸出は2か月連続のマイナス”
タイ商業省が発表した2月の輸出実績は、前年同月比6.14%減の172億3000万ドルで、2カ月連
続のマイナス。世界経済の回復の遅れや、原油の価格下落に伴う関連製品の価格低下などが原因と商業省は
指摘している。一方、2月の輸入実績は前年同月比1.47%増の168億4000万ドル。この結果、貿
易収支は2月が3億9000万ドルの黒字となった。2月の主要品目の輸出動向をみると、農産品・同加工
品は前年同月比12.5%、工業製品は3.7%それぞれ落ち込み、農産品・同加工品の中で、天然ゴムが
38.8%の大幅減となった。2月の輸出を市場別にみると、米国向けが5.1%増加したが、日本向けは
11.7%減、EU向けは4.7%減。東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは8.3%、中国15.1%
それぞれ落ち込んだ。
【中銀関連】
“タイ中銀、予想に反し25bpの利下げを実施”
タイ中銀は本日MPC(金融政策決定会合)を開催し、大方の市場予想に反し、政策金利の0.25%の引き下げ
を決定した(1.75%)。2014年3月以来の利下げ決定となった。声明文では、民間セクターのコンフィデンス
低下を受けて、民間消費・投資のモメンタムが事前予想よりも緩やかとなったことで、2014年の第4四半期
及び2015年1月のタイ経済は緩やかに回復を続けているとした。また今後の経済成長についても従前予想さ
れていたものよりも緩やかなペースとなると予想した。輸出伸び率については、前回見込まれていた水準ま
で回復することが予想されるも、中国のような、より大きな取引先経済圏の景気ダウンサイドリスクを考慮
する必要があると分析。一方で、タイ国内観光業は確りと回復しており、国内需要の減退を補完する役割と
なっているとした。また、2015年最初の2ヶ月については、原油価格の下落を背景に、消費者物価指数は低
下し、マイナス圏で推移したと分析。しかしながら、コア消費者物価指数の上昇により、多くの商品やサー
ビスで物価の上昇がおきているとの見方を示した。但し、先々を見れば、インフレ圧力は低位で推移するこ
とが予想され、前回MPCのアセスメントと近いものとなると補足した。金融市場については、全般的に健全
性を維持しているものの、国内低金利環境が延長される中、利回りを追求するような潜在的なリスクを注意
深くモニタリングする必要があるとした。MPCでは、タイ経済の回復は前回会合での予想よりも弱まってい
ると判断。財政政策が目に見えるまでには時間を要する一方で、足許の消費者物価指数は一定期間低位で推
移することが見込まれると
した。これらの状況から、4名のメンバーは追加的な金融緩和が更なる経済刺激と民間セクターのコンフィ
デンス改善には必要と判断。一方、3名のメンバーは現在の政策金利は現在の経済環境を支援するのに十分
緩和的であるとし、一層の景気刺激が必要な事態や効果的となる場面に備えて、緩衝装置として残すべきだ
と主張した。また特に、予定されている公共投資の実行等の財政刺激策は、タイ経済の成長ドライバーとし
て重要な分岐点になろうとの見方を示し、MPCメンバーはタイ経済の成長を注意深くモニタリングし、経済
の持続的な回復のための適切な政策を行うとともに、中長期の金融安定化の維持を追求していくとした。
“タイ中銀、月例経済報告”
タイ中央銀行は、2月月例経済報告(速報値)を発表した。主なデータは以下の通り。
○
民間消費指数 :前年比 ▲2.6%(前月実績 ▲1.5%)
○
民間投資指数 :前年比 +0.5%(前月実績 ▲0.2%)
○
輸出額伸び率 :前年比 ▲6.0%/輸出額 :17,069百万米ドル
○
輸入額伸び率 :前年比 +1.6%/輸入額 :14,500百万米ドル
○
貿易収支:
2,568百万米ドル(前月実績 1,392百万米ドル)
○
経常収支:
3,508百万米ドル(前月実績 2,506百万米ドル)
3/12
【その他】
3月5日
タイ商工会議所
大学経済研究所
3月24日
タイ工業連盟
自動車産業部会
“消費者信頼感指数は2か月連続の前月比マイナス”
タイ商工会議所大学経済研究所は、2月の消費者信頼感指数は79.1に低下したと発表した。1月は80.
4。前月比マイナスは2カ月連続。経済回復の不確定性への懸念が高まっていることが、低下の要因とみら
れる。同研究所によると、コメや天然ゴムなど主要農産品の価格下落や、輸出と観光の回復遅れなどで消費
者の購買力が低下し、国内消費が伸び悩んでいるとしている。消費者信頼感指数を算出する要素では、経済
情勢に関する指数、雇用機会に関する指数、将来の所得に関する指数95.8と、いずれも前月から低下し
た。
“2月国内自動車生産は2か月連続の前年同月比プラス”
タイ工業連盟(FTI)自動車産業部会は、2月のタイ国内自動車生産は前年同月比プラスが2カ月連続と
なる前年同月比2.8%増の17万8351台になったと発表した。輸出向け生産は21%増の11万92
2台、国内向けは17.6%減の6万7429台。車種別の内訳は、乗用車が2.6%増の7万1478台、
ピックアップやトラックは2.9%増の10万6833台などとなっている。なお、2015年の自動車生
産目標を215万台に設定したと発表している。
4/12
3.為替相場動向
【ドルバーツ】
■
3月のレンジ
■
4月の予想レンジ
:32.33-32.945
:32.20-32.70
3月、月末に ○3月のバーツ相場(対ドル)は32.39でオープン。月初タイ副首相より、前年同月比マイナスと
かけてバー なった2月消費者物価指数について懸念はないとする発言を受け、バーツは月間高値となる
32.33まで上昇。しかし良好な米雇用統計結果を受けドル全面高の展開にバーツは反落。海
ツ高へ
外投資家による大幅な資金流出が見られたことで、32.70付近までバーツは下落した。
○月半ばに開催されたタイ中銀MPCでは、予想に反し利下げを決定するとバーツは急落し、
バーツの月間安値となる32.945をつけた。その後は予想外にハト派な姿勢であった米FOMC
を受けドル自体が弱含むとバーツは反発し、結局32.53で越月となった。
4月、バーツ
は32台半ば
で揉み合い
推移か
○バーツ相場(対ドル)は、大きな方向感は出ず、32台半ばを中心とした揉み合い推移となる
だろう。注目された米雇用統計は弱い結果となり、ドルが軟化したことでバーツは反発してい
る。年内の米政策金利引き上げ見通しは変わらないものの、当初の6月という見方から9月に後
ろ倒しとなっており、米金利の低下がドルの重石となっている。
○加えて、プラユット政権は戒厳令を解除し暫定憲法44条を適用し治安維持にあたることを表
明したことは、市場センチメントとしてはプラスに作用している。実態は変わらないものの、GD
Pの10%を占める観光業にはポジティブであり、経済には明るい材料。また輸出は伸び悩んで
いるが、原油価格の下落が輸入額を減少させていることで貿易収支は改善している。
○今年に入ってからバーツはドル高局面でも安定推移をしており、今月ドルが強含むような局
面があったとしても、バーツ安の大幅な進行は想定しづらい。
USD/THB 及び JPY/THB の推移
(出所:Reutersより弊行作成)
5/12
4.バーツ金利動向
○2日発表の2月消費者物価指数は原油価格の低下が主因でマイナス0.52%となり、2ヶ月連続
でマイナスとなった。同水準は中銀がインフレ・ターゲットとするレンジ(1.0%~4.0%)の下限を下
回り、タイ中銀による金融緩和余地があるとの思惑も呼び易かったが、大幅なバーツ金利の低
下は見られなかった。他方、プリディヤトーン副首相よりこの低インフレ率は懸念材料とならず、
購買力は依然堅調であるとした。なお、タイ10年国債金利は月初2.65%、バーツスワップ5年金利
は2.25%近辺でスタートとなった。
○一方、11日のタイMPCでは大方の市場予想に反して政策金利の0.25%の引き下げを決定
し、1.75%とした。2014年3月以来の利下げ。声明文では、民間セクターのコンフィデンスが低下
しているほか、民間消費・投資のモメンタムが事前予想よりも緩やかとなっており、景気回復の下
支えと民間セクターのコンフィデンス改善するには、追加的な金融緩和が必要との判断に至っ
たとした。これを受け、タイMPC発表前のタイ10年国債金利は2.77%から2.73%となり、バーツスワ
ップ5年金利も2.36%から2.30%へと低下した。
○20日にはタイ中銀より財政支出の遅れと輸出の伸び悩みを理由に、タイ経済見通しの下方修
正を発表された。2015年通年の経済成長率は4.0%から3.8%に引き下げ、同年輸出率も1.0%から
0.8%となった。芳しくない景気回復が更なる政策金利引き下げの蓋然性を高めたことから、タイ
10年国債金利は2.68%、バーツスワップ5年金利も2.18 %まで低下した。
4月、MPCは ○月初発表の3月消費者物価指数は、マイナス0.57%となり、3ヶ月連続でマイナスとなり、引き続
更なる追加 きインフレ・ターゲットとするレンジ(1.0%~4.0%)の下限を下回り、利下げ余地を生んでいる。ソム
金融緩和か マイ財務相は、3月11日に発表されたタイ中銀の利下げではタイ経済に対して効果は限定的
で、更なる追加金融緩和が必要と述べた。民間セクターから中銀に利下げを要求する動きもあ
ったが、プラサーン中銀総裁は現在の政策金利は既に低水準で緩和的としており、経済成長を
支援しているとの見方を強調した。
○3日に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びは、前月比12万6000人増と、
約1年ぶりに20万人を下回る新規雇用者数となった。順調とみられていた米国経済に若干の疑
念が生じたことで、米早期利上げ観測の後退と共に、米国債金利は低下。これを受け、バーツ
金利についても低下圧力が加わることが予想される。
○今月は、29日のタイ中銀MPCが注目イベントとなろう。足許のタイ景気回復がまだ力強さを
伴っていないことや、足許のインフレ率がターゲットの下限を下回って推移していることから、政
策金利の更なる引き下げは十分考えられる。しかし、プラユット政権が戒厳令を解除したことは、
経済再生のけん引役として期待される観光業にとってプラス要素となるほか、年後半には原油
価格の回復によりインフレ率が上昇すると予想されていることから、年内のタイ中銀の追加利下
げは想定していない。一方、タイ経済に関しては不冴えな経済指標が続く場合、経済に対する
悲観的な見方から、バーツ金利は低下基調を辿ることとなろう。
3月、MPCは
予想外の政
策金利引き
下げ
バーツ長短金利推移
4.0%
3.5%
THB-3yIRS
THB-6M
3.0%
2.5%
2.0%
1.5%
1.0%
Apr12
Oct12
Apr13
Oct13
Apr14
Oct14
Apr15
(出所:Reutersより弊行作成)
6/12
5.主要金融指標
2014/11
タイ中銀
Reference Rate
弊行カウンターレート
USD/THB TTM
TT-Buying
為替
TT-Selling
SPOT
USD/THB
JPY/THB
政策金利(レポレート)
THBFIX (6ヶ月)
金利・株式
国債 (5年)
SET指数
2014/12
2015/1
2015/2
2015/3
32.816
32.964
32.719
32.373
32.548
32.82
32.57
33.07
32.95
32.70
33.20
32.78
32.53
33.03
32.38
32.13
32.63
32.58
32.33
32.83
32.850
27.700
2.00
1.81624
2.44
1,593.91
32.970
27.430
2.00
1.90692
2.48
1,497.67
7/12
32.720
27.840
2.00
1.97829
2.30
1,581.25
32.365
27.030
2.00
1.97983
2.40
1,587.01
2015/3
(予想)
32.530 32.20-32.70
27.080 26.50-28.50
1.75
1.75
1.77133
1.50-2.10
2.31
2.10-2.50
1,505.94
6.今月のトピックス≪新しい地域統括制度について≫
1.
はじめに
タイ国政府は、2014 年 12 月 23 日、国際地域統括本部(International Headquarters、以下 IHQ)、国際貿
易センター(International Trading Centers、以下 ITC)の 2 つの新しい地域統括制度における税務恩典を閣議
決定し、現在法整備を進めている。これは、既に 2015 年 1 月より施行されている BOI 新投資奨励制度(詳し
くは BTMU Thailand Monthly2015 年 1 月号をご参照)における恩典(BOI 恩典)に加えて税務恩典を別途定め
るもので、旧制度における地域統括本部(Regional Operating Headquarters、以下 ROH)、部品及び半製品の
国 際 調 達 事 務 所 (International Procurement Offices 、 以 下 IPO) 、 国 際 調 達 セ ン タ ー (International
Procurement Center、以下 IPC)、財務センター(Treasury Center、以下 TC)の 4 事業を見直したものとなる。
そこで今回は、既に施行されている新投資奨励制度(BOI)ならびに税務恩典の閣議決定内容を基に、新しい
地域統括制度における IHQ 及び ITC の優遇内容について纏めると共に、旧制度からの変更点について検証す
ることとしたい。尚、税務恩典は閣議決定するも、歳入局からの布告は未済であり、変更の可能性がある点は
ご留意頂きたい。
2. 新しい地域統括制度
(ア) 制度概要
新しい地域統括制度(以下、新制度)の概要を以下表 1 に纏めた。新制度における IHQ は旧制度における ROH・
TC を、ITC は IPC・IPO を内包しており、全体的には旧制度の内容から簡素化かつ緩和された内容となって
いる。BOI における恩典グループは「B1」に区分されており、申請条件の充足を前提として、機械輸入免税・
輸出用原材料の輸入税の免税・その他税制以外の優遇(土地所有、ビザやワークパミットについての優遇等)の
恩典を享受することができる。また、BOI の申請条件に加え、運営費用支出に関する条件を充足すれば、国税
局の税務恩典として各種税務恩典(後述)を享受することができる。申請にあたっては、申請条件の充足状況に
応じて、BOI および国税局の恩典の双方、あるいはどちらか一方のみを申請することができる。
【表1:新しい地域統括制度の概要】
国際地域統括本部(IHQ)
国際貿易センター(ITC)
定義
タイの法律に基づいて設立され、国内外の関連企業または支
店へサービスを提供するための会社。
国際貿易センター(ITC)業務を行うことも含める。
海外の法人に対し、商品・原材料・部品を調達・販売、ならびに
貿易に関連するサービスの提供を目的とし、タイの法律に基づ
き設立された会社。
①商品の調達
②出荷待ちの商品保管
③包装・梱包
④商品の運送
⑤商品の保険
⑥商品に関する助言、技術的サービス、トレーニングの提供
⑦国税局長が定めた他のサービス
事業範囲
①一般管理、事業計画立案、ビジネスコーディネーション
②原材料および部品、最終製品の調達
③製品の研究開発
④技術支援
⑤マーケティングおよび販売促進
⑥人事管理、トレーニング
⑦財務、マーケティング、会計システムなどの業務に関する
アドバイス
⑧経済と投資の分析および研究
⑨ローン管理およびコントロールセンター
⑩財務センター(TC)※
※財務センターの事業範囲
・流動性管理、海外からの外資借入、関連企業へのバーツ
貸出、または海外にある会社に対して関連企業の余剰資
金の外貨での貸出
・関連企業の取引記録
・関連企業の外貨債務または外貨建の請求書の買取・支
払、および海外にある取引先への外貨支払
・海外にある取引先との外貨債権・債務の相殺
・相殺済みの外貨の買取または売却、および為替相場リス
クのマネジメント
・タイ中央銀行の為替管理責任者の発表によるその他の財
務センターの事業範囲
・最低1ヵ国、海外にある支店または関連会社を統括すること。
・払込登録資本金が1,000万バーツ以上であること。
事業グループ「B1」での恩典付与
但し、R&D及びトレーニングのための機械のみ
・機械輸入免税
・輸出用原材料の輸入税の免税
・税制以外の優遇(土地所有、ビザやワークパミットについ
ての優遇等)
・払込登録資本金が1,000万バーツ以上であること。
BOI恩典申請条件に加え、タイにおいての関連業務の運営費
用(販売費および一般管理費)が年間1,500万バーツ以上である
こと。
各種税務優遇(後述)
BOI恩典申請条件に加え、タイにおいてITCの事業にかかる運
営費用(販売費および一般管理費)が年間1,500万バーツ以上で
あること。
各種税務優遇(後述)
(出所)タイ投資委員会(BOI)資料より
※国内-国内(IN-IN)、国内-海外(IN-OUT)、海外-国内(OUTIN)、海外-海外(OUT-OUT)すべての取引が可能。
BOI恩典
申請条件
恩典内容
事業グループ「B1」での恩典付与
・機械輸入免税
・輸出用原材料の輸入税の免税
・税制以外の優遇(土地所有、ビザやワークパミットについ
ての優遇等)
国税局の税務恩典
申請条件
恩典内容
8/12
(イ) 国税局の各種税務優遇について
新制度においては、法人所得税・個人所得税・特別事業税・源泉徴収税が、それぞれ国税局の税務恩典とし
て優遇されており、その内容について以下表 2 に纏めた。
IHQ・ITC 共に、貿易活動に対する所得については、タイ国を経由しない取引(OUT-OUT 取引/法人所得税
免除)、タイ国内から海外関連企業宛の取引(IN-OUT 取引/法人所得税 10%へ引下げ/但し商品は対象外)に関し
て法人所得税を優遇しており、一方で、海外からタイ国内への取引(OUT-IN 取引)やタイ国内での取引(IN-IN
取引)に関しては法人所得税の優遇は無い(表 3)。
又、IHQ の統括業務に関する法人所得税は、国外所得は免税、国内所得は国外所得と同額まで 10%に減税(国
外所得を超える部分は通常課税)となる(表 4)。
IHQ・ITC で勤務する外国人や上級幹部に対しては、個人所得税の優遇(0-35%の累進課税⇒15%)を認めて
いる。例えば、基礎控除(総所得額の 40%≦6 万バーツ)と本人控除(3 万バーツ)のみを考慮して計算した場合(他
配偶者控除・扶養控除等有)、年間総所得が 145 万バーツ以上であれば減税効果を享受することができる(表 5)。
税務優遇措置は、国税局長の認可を受けた翌日を含む会計期を最初の会計期とし、以降 15 会計期に渡り受
けることができる。又、税務優遇期間中に上述の申請条件のいずれかを満たさなくなった場合には、その会計
期に限って税務優遇措置が停止される。
【表2:国税局の各種税務優遇一覧】
国際地域統括本部(IHQ)
国際貿易センター(ITC)
(対象企業)
①海外の法律で設立された関連会社への管理・技術サービス、財
務支援・管理サービスの提供による収入
②海外の法律で設立された関連会社からの権利使用料
③海外の法律で設立された関連会社からの配当金
④海外の法律で設立された関連会社の株式譲渡による収入。但
し、換金して当初資金を超えた分のみ。
⑤国際地域統括本部の海外支店の収入。但し、その支店の経費
をタイでの課税所得計算に算入しないこと。
⑥タイ国経由なしの海外商品関連・販売の収入(OUT-OUT取引)
①タイ法律で設立された関連企業への管理・技術サービス、財務
支援・管理サービスの提供による収入
②タイ法律で設立された関連企業からの権利使用料
③海外での製造を目的とし、国内から原材料または部品を調達
し、海外の法律で設立された関連企業に販売する場合の収入(INOUT取引)
(対象企業)
①タイ国経由なしの海外商品調達・販売の収入(OUT-OUT取引)
②海外にある法人に対して貿易関連サービスを提供し、海外で発
生した収入。
法人所得税
免除
10%に引下げ
海外での製造を目的とし、国内から原材料または部品を調達し、
海外の法律で設立された関連企業に販売する場合の収入(INOUT取引)
※但し、法人所得税10%引下げにおける項目①②の合算所得は、
法人所得税免除における項目①②の合算所得を限度とする。
源泉徴収税
免除
①タイ国内で事業を営まない海外企業に対してIHQが免税所得か タイ国内で事業を営まない海外企業に対してITCが免税所得から
ら支払う配当
支払う配当
②タイ国内で事業を営まない海外企業に貸し付ける為に財務支
援・管理サービス上で借り入れたローンに対する利息
個人所得税
15%に引下げ
特別事業税
免除
国際地域統括本部(IHQ)で働く外国人技術者・専門家または上級 国際貿易センター(ITC)で働く外国人技術者・専門家または上級幹
幹部に対する個人所得税
部に対する個人所得税
国内外の関連企業への貸出業務に対する特別事業税
無し
(出所) タイ政府WEB「2014年12月23日の閣議決定」より作成
【表3:法人所得税優遇シミュレーション(貿易取引)】
税務恩典無し
税率
税金
20%
20%
20%
20%
所得
Out-Out取引
In-Out取引
Out-In取引
In-In取引
合計
25
25
25
25
100
5
5
5
5
20
税務恩典有り
税率
税金
0%
0
10%
2.5
20%
5
20%
5
12.5
減税効果
7.5
【表4:法人所得税優遇シミュレーション(統括業務)】
所得
国外所得
国内所得
国外所得範囲内
国外所得範囲外
合計
30
70
30
40
100
税務恩典無し
税率
税金
20%
6
14
20%
6
20%
8
20
9/12
税務恩典有り
税率
税金
0%
0
11
10%
3
20%
8
11
減税効果
9
【表5:個人所得税優遇シミュレーション】
(総所得=145万バーツの場合)
(総所得=8百万バーツの場合)
単位:THB
総所得
(-)各種控除
基礎控除
本人控除
課税所得
単位:THB
総所得
(-)各種控除
基礎控除
本人控除
課税所得
金額
1,450,000
90,000
60,000
30,000
1,360,000
旧制度
所得額
税率
1 ~
150,000 0%
150,001 ~
300,000 5%
300,001 ~
500,000 10%
500,001 ~
750,000 15%
750,001 ~ 1,000,000 20%
1,000,001 ~ 2,000,000 25%
2,000,001 ~ 4,000,000 30%
4,000,001 ~
35%
新制度
所得
税額①
税額②
150,000
0
150,000
7,500
200,000
20,000
課税所得
250,000
37,500
×
250,000
50,000
15%
360,000
90,000
0
0
減税効果
0
0
(①-②)
1,360,000 205,000
204,000
1,000
金額
8,000,000
90,000
60,000
30,000
7,010,000
旧制度
所得額
税率
1 ~
150,000 0%
150,001 ~
300,000 5%
300,001 ~
500,000 10%
500,001 ~
750,000 15%
750,001 ~ 1,000,000 20%
1,000,001 ~ 2,000,000 25%
2,000,001 ~ 4,000,000 30%
4,000,001 ~
35%
新制度
所得
税額①
税額②
150,000
0
150,000
7,500
200,000
20,000
課税所得
250,000
37,500
×
250,000
50,000
15%
1,000,000
250,000
2,000,000
600,000
減税効果
3,010,000 1,053,500
(①-②)
7,010,000 2,018,500 1,051,500
967,000
(ウ) 旧制度からの変更点
新制度施行にあたり、旧制度からの主な変更点について項目別に纏めた(表 6)。旧制度における 4 つの事業
(ROH・TC・IPC・IPO)が、新制度では 2 つの事業(IHQ・ITC)に集約され、全体的に要件の緩和と簡素化が
実現されている。
(申請要件)
新制度施行後の IHQ については、旧制度の ROH・TC と比較して、関連拠点国数(社数)の緩和や、要件項
目が削減されており、新制度施行後の ITC についても、旧制度の IPC・IPO と比較して、要件項目が削減さ
れていることから、新制度施行後は旧制度と比較してより税務恩典を受けやすい体制となったことが分かる。
(税制優遇内容)
旧制度の ROH にて採用されていた「ROH サービス収入が総収入の 50%以上」の要件が撤廃され、新制度
施行後の IHQ では、所得内容により税制優遇内容が定められている(OUT-OUT 取引は免税、IN-OUT 取引は
10%へ減税)。また、旧制度の 4 つの事業全てにおいて、新制度施行に伴い税制優遇内容は拡大、かつ、より
長期間の税制優遇が認められている。
(資本・負債比率)
旧制度における TC は外国人事業法に依拠しており、外資マジョリティで事業を行う場合は、資本・負債比率
制限(資本:負債=1:7)が定められていた。然し、新制度で IHQ に組み入れられ、BOI 所管となったことにより、
BOI 制度が外国人事業法に優先する。
【表6:旧制度からの主な変更点】
新制度
項目
旧制度
申請要件
事業範囲
ROH
IHQ
法人所得税
税制優遇
TC
IPC
ITC
利息源泉税
個人所得税
特定事業税
所管
申請要件
資本・負債比率
申請要件
事業範囲
法人所得税
税制優遇
個人所得税
減税期間
申請要件
IPO
税制優遇
法人所得税
個人所得税
主な変更点
旧制度では、3ヵ国以上に関連拠点を保有することが要件であったが、新制度では1ヶ国以上に緩和
雇用・給与基準や営業実績基準を廃止
原材料及び部品に加え、最終製品の調達も可能となった
旧制度の「ROHサービス収入が総収入の50%以上」の要件が撤廃
国外所得:法人税免除 国内所得:法人税減税(10%)の要件を新設
旧制度と比較して、国外からロイヤルティ収入・金利収入は10%⇒免除と恩典拡大
貸付金利子に対する利息源泉税が新たに免除
減税期間が8年間(2010年版ROH、2002年版は4年間)⇒15会計期間(IHQ税制恩典対象期間中)に拡大
貸付金利子に対する特別事業税が新たに免除
TCがIHQに組み入れられたことにより、所管がタイ中央銀行(BOT)⇒BOIに変更
従来のTC独自の申請要件(関連企業数等)を廃止し、IHQの要件に従う
資本:負債=1:7の条件が撤廃
雇用・給与基準や営業実績基準を廃止
原材料及び部品に加え、最終製品の調達も可能となった
旧制度と比較して、減税恩典拡大(15%⇒免税or10%)
「IN-OUT取引、OUT-OUT取引の収入が総収入の50%以上」の要件を撤廃
5年間⇒15会計期間(ITC税制恩典対象期間中)に拡大
資本金基準(10百万バーツ以上)以外の要件を撤廃
運営費用年間15百万バーツ以上が税務恩典の要件として新たに追加
ITCへの組み入れにより、新たに恩典付与
ITCへの組み入れにより、新たに恩典付与
(出所)タイ投資委員会(BOI)資料等より
10/12
3.
おわりに
今回は、新しい地域統括制度について、その概要と、旧制度からの比較点について纏めて来たが、その内容
から鑑みると、旧制度と比較して恩典条件の緩和・恩典内容の拡大が実現されており、タイ国に地域統括を設
置している企業、または今後設置を検討・予定している企業にとっては、迎合すべき内容であろう。
2015 年 1 月より施行されている新投資奨励制度に今回の地域統括制度を含め、
今後の制度利用状況を見て、
改めて制度変更の影響について考察することとしたい。
以
11/12
上
7.タイにおけるBTMUグループのサービス体制について
BANGKOK BTMU Limited
住
所 : 同上、 4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3075、FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務、進出アドバイザリー業務
BTMU HOLDING (THAILAND) CO., LTD.
住
所 : 同上、 4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3056、FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務、進出アドバイザリー業務
BTMU PARTICIPATION (THAILAND) CO., LTD.
住
所 : 同上、4th Floor
電
話 : 電話:(代表)662(266) 3070
FAX:662(266)3059
主 要 業 務 : 出資業務
BTMU LEASING (THAILAND) CO., LTD.
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所 : 同上、4th Floor
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話 : 電話:(代表)662(266) 3060
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主 要 業 務 : リース、割賦金融業務
バンコック三菱UFJリース / BANGKOK MITSUBISHI UFJ LEASE CO., LTD.
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所 : 8th Floor Sethiwan Tower, 139 Pan Road Silom, Bangrak, Bangkok 10500, Thailand
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話 : 電話:(代表)662(266) 6040、FAX662(237)4492、662(266)6190
主 要 業 務 : リース、割賦金融業務、メンテナンス付オートリース、固定資産管理
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