新しい地域統括制度

新しい地域統括制度
アユタヤ銀行
A member of MUFG, a global financial group
2015年10月5日改定
新しい地域統括制度導入の背景
旧ROH制度の問題点
事業統括機能
地域統括会社
に想定される
主な機能
貿易(物流)
統括機能
新IHQ/ITC制度の改善点
50%ルールの制約
⇒国内収入の多い事業会社と
は独立した組織
50%ルールの撤廃
⇒事業会社との一体運営も可能
サービス料を賦課する形態の
集中調達サポート機能を想定
⇒商流に介在できない
リインボイシング*を解禁
商流に介在することで効率的な
業務運営が可能
材料・部品の
集中調達機能のみを想定
⇒製品の貿易(物流)統括は不可
材料・部品のみでなく、
製品・商品の貿易(物流)統括
機能も可能となった
リインボイシング*が不可
⇒ネッティングの決済不可
リインボイシング*による
ネッティング決済が
可能となった
資本:負債比率(1:7)および
外貨保有に実需原則の制限あり
⇒プーリングが不可
外資メジャー出資可(BOI認可)
資本・負債比率の撤廃
外貨保有に係る実需原則の緩和
⇒グループ内ファイナンス
金融統括機能
*リインボイシング:グループ内の貿易取引における商流をインボイス上で統括拠点に集中させること
(出所)JCC IHQ委員会監修
1
地域統括業務の新制度(BOI新投資奨励制度 歳入局税務恩典制度)
IHQ‐International Headquarters/ITC‐International Trading Centers
BOI新投資奨励制度として制定 ⇒ 従来のROH、IPO、IPC、TCに替わり、新BOI制度のIHQ ITCに
旧制度のIPO(国際調達事務所) ⇒ ITCに
IHQ‐International Headquarters
ITC‐International Trading Centers
申請対象となる企業:
タイ国内もしくは国外に立地する関連会社または支店に対し、管理
サービス、技術サービス、支援サービス、財務管理サービスを提供す
るために、タイの法律に基づき設立された企業
申請対象となる企業:
海外の法律に基づき設立された法人に対する、商品、原材料、部品の
購入・販売、ならびに貿易に関連するサービスを提供するために タイ
の法律に基づき設立された企業
申請の前提となる形式要件
 最低払込登録資本金:10 百万バーツ
 サービスを提供する対象となる関連会社や支店が最低でも海外1つ以上の国
に存在すること
 定められた事業範囲を有すること。
国内-国内(IN-IN)、国内-海外(IN-OUT)、海外-国内(OUT-IN)、
海外-海外(OUT-OUT)すべての取引が可能。(卸売りのみ。小売は不可)
 一年間の最低事業支出(タイ国内向け)
:15百万バーツ(税務恩典の要件)
【 事業範囲 】
1) 管理サービス、技術サービス
2) 以下の支援サービス
 一般管理、事業計画立案、
ビジネス・コーディネーション
 原材料、部品の調達
(卸売りのみ。小売は不可。)
 製品の研究開発
 技術支援
 マーケティング、販売促進
 人事管理、トレーニング
 財務に関するアドバイス
 経済と投資に関する分析および研究
 ローン管理およびコントロール
 指定されたその他の支援サービス
3) 財務管理サービス
① 外国為替管理法に基づき許可された
財務センター(トレジャリーセンター)
② 以下の場合におけるバーツ建の貸借
a) タイ国内の関連会社もしくは金融機関
からのバーツ建借入
b) 上記①またはa)に基づき調達した
バーツをタイにある関連会社へ
バーツ建貸付
申請の前提となる形式要件
 最低払込登録資本金:10 百万バーツ
 一年間の最低事業支出(タイ国内向け)
:15百万バーツ(税務恩典の要件)
【 事業範囲 】
 商品の調達
 出荷待ちの商品保管
 包装・梱包
 商品の運送
 商品の保険
 商品に関する助言、技術サービス、トレーニングの提供
 指定されたその他のサービス
(出所)タイ投資委員会 歳入局勅令第586号、第587号
2
IHQ・ITCの事業内容①
IHQ
ITC
(出所)タイ投資委員会
3
IHQ・ITCの事業内容②
統括機能
事業統括機能
業務内容
TC
ITC
一般管理、事業計画立案、ビジネス・コーディネーション
●
-
-
製品の研究開発、技術支援
●
-
-
マーケティング、販売促進
●
-
-
人事管理、トレーニング
●
-
-
財務に関するアドバイス
●
-
-
経済と投資に関する分析および研究
●
-
-
ローン管理およびコントロール
●
-
-
●
-
●
-
-
●
-
-
●
-
●
-
●
-
-
原材料、部品の調達、集中調達
貿易(物流)統括機能
IHQ
(卸売のみ 小売は不可)
商品(完成品)の調達 (卸売のみ 小売は不可)
出荷待ちの商品保管、包装・梱包、商品の運送、商品の保険、
商品に関する助言、技術サービス、トレーニングの提供
財務管理サービス
① 外国為替管理法に基づき許可された財務センター
(トレジャリーセンター)
金融統括機能
財務管理サービス
② 以下の場合におけるバーツ建の貸借
a) タイ国内の関連会社もしくは金融機関からのバーツ建借入
b) 上記①またはa)に基づき調達したバーツをタイにある関連
会社へバーツ建貸付
(出所)タイ投資委員会 歳入局勅令第586号、第587号
4
IHQ・ITCの歳入局による税務恩典①
IHQ
減免税対象取引
海外関係会社 国内関係会社
からの収入
からの収入
ITC
IHQ事業(管理、技術、支援、財務サービス)からの収入
免税
10%
-
ロイヤルティー
免税
10%
-
配当金
免税
-※
-
外国の株式譲渡によるキャピタルゲイン
免税
-
-
OUT-OUT取引からの収入
免税
-
免税
海外における貿易関連サービス収入
免税
-
免税
法人税
IHQ・ITCから支払う配当金
免税
免税
IHQ・ITCから支払う借入金支払利息
免税
免税
個人所得税
IHQ・ITCに常勤する外国人
15%
15%
特定事業税
関係会社宛貸付金に対する受取利息
免税
-
源泉税
※タイ国内からの配当は歳入法に基づき25%以上の直接出資先からのものは益金不参入
(出所)タイ投資委員会 歳入局勅令第586号、第587号
5
IHQ・ITCの歳入局による税務恩典②、税務以外の恩典
IHQ
ITC
1.
海外で生じる収入:配当やキャピタルゲインも含む
法人税 20%:免除

2.
国内で生じる収入(但し、1.の海外収入を超えない範囲)
法人税 20%:10%

3.
海外の親会社に対する配当に対する源泉税
源泉税 10%:免除


4.
Out‐Out取引から生じる収入
法人税 20%:免除


5.
Out‐Out取引関連取引にかかわるフィー収入
法人税 20%:免除


6.
グループ会社間融資で生じる利息に対する特定事業税の免除
SBT3.3%:免除
(SBT=特定事業税)

7.
グループファイナンスに対する源泉税免除
源泉税15%: 免除

派遣社員
8.
外国人社員の個人所得税の税率低減
所得税 0‐35%:15%


税務以外の恩典
9.
ビザ、労働許可証の発行及び期間延長


10. 雇用比率の緩和(いわゆる1:4ルール): 1:4 から 「BOIの認可するところによる」


11. 外国人事業登録の審査期間の短縮 (30 日から15日)


12. ワンストップサービス


事業統括機能
貿易(物流)統括機能
金融統括機能
(出所)タイ投資委員会 歳入局勅令第586号、第587号
旧制度
新制度
ROH
IHQ
TC
IHQ
IPC
IHQ/ITC
IPO
ITC
外国人
事業認可
BOI
外国人
事業ライセン
ス
不要(BOI)
BOI恩典
B1
税務恩典
の許可
歳入局
注1 IHQのBOI恩典:B1
(R&D及びトレーニングのための機械のみ)
注2 事業認可はBOIが申請窓口(ワンストップ
サービスセンター)となる。
6
IHQ/ITC利用の可能性
Case 1 : 事業統括・金融統括
海外
タイ国内
海外関係会社C
タイ関係会社A
マネージメント
サービスフィー
マネージメント
サービスフィー
タイ IHQ
受取利息
受取利息
海外のグループ内製造会
・・・
社 タイ関係会社B
海外関係会社D
Case 2 : グループ内製品の販売・物流統括
タイ製造会社
発注
ベトナム製造会社
フィリピン製造会社
インドネシア製造会社
仕入
タイ
ITC
(IHQ)
IHQ+ITC
受注
日本の販売会社
中国の販売会社
USの販売会社
販売
EUの販売会社
グループ内販売会社
グループ内製造会社
 グループ内製造会社キャパシティの有効活用
 製造原価と販売単価の統一的管理
 製造計画・管理人材の集中による業務の効率化
(出所)JCC IHQ委員会監修
7
IHQ/ITC利用の可能性
Case 3 : グループ内製造会社の部材集中調達
サプライヤー①
サプライヤー②
海外
タイ国内
タイ
国内のグループ内製造会社
製造法人①
・・・
タイ
製造法人②
・・・
国内のグループ内製造会社
海外のサプライヤー各社
OUT-IN
タイ IHQ・ITC
OUT-OUT
IN-IN
IN-OUT
マレーシア
海外のグループ内製造会社
製造法人
インドネシア
製造法人
・・・
海外のグループ内製造会社
・・・
サプライヤーA
サプライヤーB
・・・
国内のサプライヤー各社
物流
商流(インボイス)
 調達人材の集中による管理の効率化と人材コストの削減
 集中購買によるバーゲニングパワーの強化 ⇒ 調達コストの削減
 リインボイシングによるネッティング決済 ⇒ 効率的な為替管理とグループ内ファイナンスの実施
(出所)JCC IHQ委員会監修
8
新しい地域統括制度の詳細と新旧比較①:事業
IHQの事業範囲に「トレジャリーセンター」が含まれた
新制度
1
所管
2
1
BOI(税務恩典は歳入局)
BOI
1.
最低払込資本金額:10百万バーツ 1.
最低払込資本金額:10百万バーツ
2.
サービスを提供する対象となる関連会社や支店が最低でも海外1
つ以上の国に存在すること※
2.
3カ国以上(除:タイ)の海外の関連 2.
法人にROHサービス提供実施
3.
BOIの定める事業範囲を有すること。
3.
海外の関連会社または支店から
受け取るROHサービス収入が総収 3.
入の50%以上(当初3年間は1/3以
上に軽減)
初年度は最低1カ国へ、3年目には
最低2カ国へ5年目に最低3カ国へ
ROHサービスを行なう
一年間の最低事業支出(タイ国内向け):15百万バーツ(税務恩典
の要件)
1) 管理サービス、技術サービス
2) 以下の支援サービス
 一般管理、事業計画立案、ビジネス・コーディネーション
 原材料、部品の調達 ⇒卸売りのみ 小売は不可※
※原材料、部品を製造工場に販売することは可能。機械等を製造工
場へ販売することは不可。外資の場合ライセンス(FBL)が必要。但し、
商務省によれば、当該FBL発行については柔軟に対応するとのこと。
 製品の研究開発
 技術支援
 マーケティング、販売促進
 人事管理、トレーニング
3
 財務に関するアドバイス
 経済と投資に関する分析および研究
 ローン管理およびコントロール
 指定されたその他の支援サービス
3) 財務管理サービス
① 外国為替管理法に基づき許可されたトレジャリーセンター
② 以下の場合におけるバーツ建の貸借
a) タイ国内の関連会社もしくは金融機関からのバーツ建借入
b) 上記①またはa)に基づき調達したバーツをタイにある関連会社
へバーツ建貸付
ROH
IHQ
BOI
最低資本金:10 百万バーツ
※税務恩典の要件は、「タイ国内または海外の関連会社や支店にサー
ビスを提供すること」
事業範囲
2010年版ROH
1.
4.
要件
旧制度
2002年版ROH
2 4.
関係政府機関の事業認可を受け
ること
5.
事業計画と事業範囲BOIの承認を
受けること
1.
一般管理業務
2.
事業計画及び調整サービス
3.
原材料及び供給部品の調達サー
ビス(のサポート)
4.
研究開発(R&D)業務
5.
技術支援サービス
6.
マーケティング及び販売奨励活動
サービス
7.
3 8.
9.
ROH企業はタイで年間最低15百万
バーツ以上の経費を支出または
30百万バーツ以上のタイ国内投資
をすること
4.
ROH企業認定から起算し3年以内
に最低75%有資格者、知識労働者、
5人のプロフェッショナルスタッフの
雇用、及び上位5人に対して年間
2.5百万バーツ以上の給与と福利
厚生を提供する
5.
すべての企業が実質的に営業実
績がなければならない
人材管理及び研修サービス
財務アドバイザリーサービス
同左
経済、投資の調査、及び、分析
サービス
10. 信用管理、債権管理サービス
11. その他当局が認めたサービス業
務
9
新しい地域統括制度の詳細と新旧比較②:税務恩典
旧制度の「ROHサービス収入が総収入の50%以上」の要件が撤廃され、「新ルール」制定;国外所得は免税。
国外所得額と同額までの国内所得については、10%の法人税減税を適用。国外所得額超過分については減税なし。
新制度
2002年版ROH
1‐1. 外国にあるグループ企業からのIHQ事業からの収入〔金利
(キャッシュマネージメント目的の貸付に対する金利)も含む
1.
ROHの外国の支店、関連会 1.
社へのROHサービスに関わ
るサービス料収入
2.
ロイヤリティ(タイ国内で実
施した試験、開発から発生
するものに限る)
1‐2. 外国にあるグループ企業からロイヤリティ
1‐3. 外国にあるグループ企業からの配当金
1‐4. 外国にあるグループ企業からのキャピタルゲイン
1‐5. Out‐Outからの収入 :海外での購買や物品販売(国内に輸入さ
れないもの、国内を通過するのみのもの)による所得
優遇税制の
対象となる
所得
4
旧制度
2010年版ROH
1.法人所得税の免除
3.
海外にある法人に対して貿易関連サービスを提供し海外から又は
海外で受領される収入
関連法人に対する貸付金
の金利収入
4 ※海外の関連会社または支店
から受け取るROHサービス収入
が総収入の50%以上であること
が条件(当初3年間は1/3以上に
軽減)
2.法人所得税を20%⇒10%へ減税
2‐1. タイ国内にあるグループ企業からのIHQ事業からの収入〔金利
(キャッシュマネージメント目的 の貸付に対する金利)も含む〕
2‐2. タイ国内にあるグループ企業からのロイヤリティ
ROHサービスからの収入
0%:タイ国外の関連会社への
ROHサービスからの収入
10%:タイ国内の関連会社への
ROHサービスからの収入
2.
ロイヤルティ収入:10%
3.
関連法人に対する貸付金の金利収入:
10%
4.
ROH関連会社からの配当金は免税
※海外の関連会社または支店から受け取る
ROHサービス収入が総収入の50%以上であ
ることが条件
税制
優遇期間
配当
源泉税
※※国内からの配当は歳入法に基づき25%以上の直接出資先からの
ものは益金不参入
15会計期間
5
配当源泉税免除:外国の法律に基づき設置された法人でタイで事業
を行っていない者の法人所得税
6 (法人所得税免除を受けた収入から支払われる配当金に限る)
ROH
IHQ
※2‐1、2‐2に基づく減税対象所得は1‐1、1‐2の法人税免除所得が上限
定め無し
5
源泉税免除
6
1.
ROHサービスからの収入
:10年+5年
10年目に合計TB150M以上の経費を支
出していれば5年間の延長が可能
2.
関連会社からのロイヤリティ収入
:10年+5年
3.
関連法人に対する貸付金の金利収入:
10年+5年
4.
ROH関連会社からの配当金
:10年+5年
源泉税免除
(ROH収入・金利収入・ロイヤルティ収入から
の配当支払)海外の関連会社または支店か
ら受け取るROHサービス収入が総収入の
50%以上であることが条件
10
新しい地域統括制度の詳細と新旧比較③:税務恩典
旧制度の「ROHサービス収入が総収入の50%以上」の要件が撤廃され、個人所得税が15%へ減税
関連会社定義は25%以上の株式保有で不変
新制度
旧制度
2002年版ROH
7
利息源泉税
利息源泉税免除:外国の法律に基づき設置された法人でタイで事業を
行っていない者の法人所得税
(IHQがキャッシュマネージメント目的でグループ企業に貸し付けるため
に借入れた貸付金からの利息に限る)
IHQ税制恩典対象期間中、勤務する外国人の個人所得税を15%へ減税
7
① IHQ会社の正社員
② 認可申請書「Sor.Yor.Khor.1」のリスト掲載者
8 ③ 暦年通じて180日以上タイ国内に滞在
④ IHQ会社の雇用により以下金額以上の課税所得を有する
個人所得税
2010年版ROH
6
通常の税率10%~37%(当時)の累進課税 期間8年間、15%の減税措置
による納税か定率の15%の納税を選択で 海外の関連会社または支店から受け
きる(当初4年間)
取るROHサービス収入が総収入の
50%以上であることが条件
 タイ滞在期間1年以上の場合:年間THB2,400,000
 タイ滞在期間1年未満の場合:月THB200,000
9 グループ企業間融資で生じる利息に対する特定事業税の免除
その他の
優遇
10
R&D、トレーニングに使用される機械の輸入関税の免除
(BOIのB1カテゴリー)
雇用期間をカバーする労働許可/Visaの交付
Visa要件の雇用比率を「外国人1:タイ人4」から「BOIの認可するところに
よる」へ
11 外国人の労働許可数はBOIの認可するところによる
9
ROH
機械設備の
輸入
IHQ
特定事業税
10
R&D、トレーニングに使用される機械の輸 同左
入関税の 免除
ROHが自らの事業のために購入した建物 同左
等固定資産について25%の加速度償却
(特別償却費計上)が可能駐在員の就労
11 規制の緩和
※BOIの奨励を取得する場合、外国人の労働許可数はBOIの認可するところによ
るが、BOIの奨励を取得せず、歳入局宛のみの申請の場合、外国人労働法によ
り外国人労働許可数は原則10名まで
収入要件
統括業務からの収入及びロイヤリティ収入において、国外所得額と同額ま
での国内所得については、10%の法人税減税を適用。国外所得額超過
12 分については減税なし。
IHQの株式を直接、間接に25%以上の株式を保有する法人
関連会社
定義
13
IHQが直接、間接に25%以上株式を保有する法人
IHQのビジネスオペレーションやマネージメントを管理監督する法人
認定要件としてROH認定事業の収入にロ ROH収入/法人所得税以外は50%
イヤルティ所得を加えた所得が、ROHの ルールあり
12 全所得の50%を以上を占める必要がある
(当初3年間は1/3以上に軽減)
ROHを25%以上を所有する会社(親会社)、 同左
ROHが25%以上を所有される会社、ROH
13 が実質支配する会社、ROHを実質支配す
る会社
IHQがビジネスオペレーションやマネージメントを管理監督する法人
11
新しい地域統括制度の詳細と新旧比較④:トレジャリーセンター
旧制度のトレジャリーセンターがBOI制度となったことで、外資企業の商務省ライセンスが不要に。
これに伴い、資本、負債のギアリングレシオ1:7条件も撤廃(タイ中央銀行とBOIの定めるところによる)。
新制度
14 BOI(審査はタイ中央銀行)
1. 最低資本金:10 百万バーツ
所管
旧制度
14 タイ中央銀行(BOT)
 新設会社でなくてもよいが、自社分の会計記帳とは区別が必要
2.
会社の登録段階でサービスを提供する対象となる関連会社や支店
が最低でも海外1つ以上の国に存在すること※
 タイ・ベトナム等隣国に3社以上のグループ企業あり、もしくはタイに2社以上
のグループ企業あり、且つタイ国外に2社以上の関連会社があればよい
3.
BOIの定める事業範囲を有すること⇒トレジャリーセンター
 上記に該当しない場合でも、特別な扱いを財務省・タイ中央銀行に申請する
ことができる
4. 一年間の最低事業支出:15百万バーツ(税務恩典の要件)
15 ※税務恩典の要件は、「タイ国内または海外の関連会社や支店にサービスを提
設立要件
15 ※トレジャリーセンターにおける「グループ会社」は20%以上の資本関係が必要
(直接20%保有でなくても良い)
供すること」
5. タイ中央銀行の設立要件として
◆ 最低3つのgroup companies がタイ、ベトナム、タイの隣国に存在すること
16
 グループ企業向け代行決済(THB、外貨)
 グループ企業向け代行決済(THB、外貨)
 ネッティング(バイラテラル・マルチラテラル) (THB、外貨)
 ネッティング(バイラテラル・マルチラテラル)(THB、外貨)
 グループ企業向け為替売買、ヘッジ(予定取引も可)
 グループ企業向け為替売買、ヘッジ(予定取引も可)
 グループファイナンス・プーリング(THB、外貨)
 グループファイナンス・プーリング(THB、外貨)
THB建の海外向貸付は、ベトナムと、タイと国境を接する国のグループ
企業及び関連会社向けのみ可
THB建の海外からの借入はグループ企業からのみ可。但し、ベトナム
と、タイと国境を接する国からのものはグループ企業以外からも可。
TC
取扱い可能
業務
IHQ
◆ 最低2つのgroup companiesがタイに存在し、さらに最低2つの
affiliated companiesがタイ国外に存在すること
※THB建での海外関連会社向貸付は、ベトナム向と、タイと国境を接する国向
16 けのみ可
 記帳代行
 記帳代行
※グループ企業(Group company)=TCに参加する親会社、子会社、支店
関連会社(Affiliated company)=TCに参加しない親会社、子会社、支店
外為規制
 グループ企業は実需資料をTCに提出することを不要とする
 TC参加企業は実需資料をTCに提出することが必要
 非居住者預金上限300百万バーツ
 非居住者預金上限300百万バーツ
 居住者外貨預金実需無しは500百万㌦が上限
17  TCは外貨預金(海外から取得した外貨用)を1つ開設すれば国内外
からの入金に対応可能
 居住者外貨預金実需無しは0.5百万㌦が上限
17  TCは外貨預金口座を作成する場合、国内外からの入金に対応するには、海
外から取得した外貨用と国内から取得した外貨用の2口座の開設が必要
※グループ企業(Group company)=TCに参加する親会社、子会社、支店 関
連会社(Affiliated company)=TCに参加しない親会社、子会社、支店
資本・負債
比率に
関わる制限
BOIは外国人事業法に優先するため商務省ライセンス不要。結果、商務
18 省ライセンス取得時に付される、資本:負債=1:7の条件は撤廃(外資マ
ジョリティの場合)。資本、負債比率はタイ中央銀行、BOIの審査による。
外資マジョリティの場合には商務省ライセンスが必要でライセンスに資本:負債
18 =1:7の条件付与
12
新しい地域統括制度の詳細と新旧比較⑤:ITCの事業と税務恩典
旧IPC(税務)ではOut‐In, In‐In は適格所得ではなかったが、新制度では適格所得に。税務恩典対象ははOut‐Out。
旧制度のIPOはITCにシフト。原材料、部品のみならず完成品も可に。また各種要件が撤廃。
新制度
旧制度
19 BOI(税務恩典は歳入局)
1.最低資本金:10 百万バーツ
20
2.一年間の最低事業支出(タイ国内向け):15百万バーツ(税務恩典要件)
所管
設立要件
19 事業認可を与える機関なし。外国人事業法に従う。税務恩典は歳入局。
20
 商品(完成品)、原材料・部品の調達及び販売、外国の法人に対する貿
易に関連する役務提供(ITCの定義)
 商品調達、出荷待ち商品の保管、包装・梱包、商品運送、商品の保険、
商品に関する助言・技術サービス・トレーニングの提供、指定された他の
21
サービス ⇒ 卸売りのみ。小売は不可。※
対象業務
 海外にあるグループ会社の製造部門への原材料や部品の輸出
(In‐Out取引)
21
※原材料、部品を製造工場に販売することは可能。機械等を製造工場へ販売す
ることは不可。外資の場合ライセンス(FBL)が必要。但し、商務省によれば、当該
FBL発行については柔軟に対応するとのこと。
 タイでのリ・インボイシングなどグループ会社のタイ国内に持ち込まない
(第三国同士)貿易業務決済(Out‐Out取引)
(In‐In取引、Out‐In取引は適格所得ではない)
1.法人所得税の免除
 Out‐Outからの収入(In‐Out取引、In‐In取引、Out‐In取引は税務恩典無)
海外での購買や物品販売(国内に輸入されないもの、国内を通過する
のみのもの)による所得
 海外にある法人に対して貿易関連サービスを提供し海外から又は海外で
22
受領される収入
ITC
税制優遇
税優遇期間
個人所得税
減税
IPC
 Out‐Out取引、In‐Out取引、In‐In取引、Out‐In取引
2. 配当源泉税免除
海外向け配当金支払に対する法人所得税の免除(上記1.に基
づき法人所得税免除を受けた所得からの配当金支払に限る)
※受取配当金に対する減免税は無し
23 15会計期間
ITC税制恩典対象期間中、勤務する外国人の個人所得税を15%へ減税
法人所得税の免除(Out‐Outからの収入)があることが要件
① ITC会社の正社員
② 認可申請書「Sor.Yor.Khor.1」のリスト掲載者
24
③ 暦年通じて180日以上タイ国内に滞在
④ ITC会社の雇用により以下金額以上の課税所得を有する
 タイ滞在期間1年以上の場合:年間THB2,400,000
 タイ滞在期間1年未満の場合:月THB200,000
23 5年間
上記条件と同様(ただし、減免の対象は最高3名まで)
※In‐Out取引、Out‐Out取引による収入が、総収入の50%以上である必要有り
24
上記20の通り
税制優遇
25
26 上記22の通り
その他の優遇
27 機械の輸入税免除(BOIのB1カテゴリー)
28 外国人の労働許可数はBOIの認可するところによる(IHQに同じ)
その他税恩典
29 輸出用製品に使用される原材料、必要材料の輸入関税免除(BOIのB1)
機械設備輸入
IPO
要件
5年間の法人税減税(20%⇒15%)
 登録資本金が10百万バーツを下回らないこと
 タイ国内において年間最低15百万バーツ以上の経費支出(減価償却費除く)
をすること
 3事業年度以内に10億バーツ以上の売り上げとすること
22  最低3名のプロフェッショナルスタッフに年間2.5百万バーツ以上の給与と福利
厚生を提供すること
(In‐In取引、Out‐In取引は税務恩典無し)


25 


払い込み資本金10百万バーツ以上
倉庫を所有する、または倉庫をレンタルすること
コンピューターシステムによる商品管理システムを有する
商品の調達、品質検査及び梱包業務が可能であること
タイ国内を含む複数の調達先を有すること(タイ国内から10%以上を調達)
26 無し
27 機械輸入税免除
28
29 輸出用製品に使用される原材料、必要材料の輸入関税免除
13
個人所得税の優遇


IHQ・ITCの税制恩典対象期間中、勤務する外国人の個人所得税率を15%へ引き下げ
年間総所得が10百万バーツの外国人を想定すると、通常課税時対比、約1.5百万バーツの減税効果
個人所得税減税恩典のシュミレーション(15%減税の場合と通常課税の場合の比較)
課税所得計算表
給料
10,000,000.00
(含む各種手当)
総所得額
費用
10,000,000.00
Tax ID' Allowance
(30,000.00)
(30,000.00)
Spouse's Allowance
(30,000.00)
(30,000.00)
Private (40% ~ 60,000)
(60,000.00)
(60,000.00)
(120,000.00)
Net income to calculated the personal income tax (excluded W/H Tax) =
TAX TABLE
Amount
9,880,000.00
Normal
Tax Amount
Tax Rate
BOI Privilege 15%
000001
150,000
150,000.00
-
150,001
300,000
150,000.00
0.05
7,500.00
300,001
500,000
200,000.00
0.10
20,000.00
500,001
750,000
250,000.00
0.15
37,500.00
750,001
1,000,000
250,000.00
0.20
50,000.00
1,000,001
2,000,000
1,000,000.00
0.25
250,000.00
2,000,001
4,000,000
2,000,000.00
0.30
600,000.00
5,880,000.00
0.35
2,058,000.00
4,000,001
9,880,000.00
0.00
3,023,000.00
1,482,000.00
14
法人税免税に関わる新ルール(貿易取引)
Out‐Out取引は免税
タイ国外
タイ国外
サプライヤ-
グループ会社
他
Out-Out
タイ国外
タイ国外
グループ会社
サプライヤ-
In-Out
Out –Out
所得
25
タイ国内
グループ会社
他
In-In
タイ国内
サプライヤ-
In –Out
所得
25
税率 20%
利益=20
税金=5
Out –In
所得
25
税率 20%
利益=20
税金=5
In –In
所得
25
税率 20%
利益=20
税金=5
Out-In
タイ国内
IHQ/ITC
タイ国内
グループ会社
他
タイ国内
サプライヤー
免 税
利益=25
税金=0
売上 = 100
利益 = 85
税金 = 15(▲5減税)
通常税率(20%)の場合
売上
利益
税金
= 100
= 80
= 20
15
法人税免税に関わる新ルール(統括業務からの収入及びロイヤリティ収入に適用)
IHQの統括業務では国外所得は免税。
国内所得は国外所得と同額までは10%に減税。それを超える国内所得は通常課税。
タイ国外
国外所得
30
法人税
免税所得
30
法人税10%
課税所得
30
タイ国内
国内所得
70
法人税20%
課税所得
40
国外所得
30
免 税
利益=30
税金=0
国内所得
30
税率 10%
利益=27
税金=3
国内所得
40
税率 20%
利益=32
税金=8
売上 = 100
利益 = 89
税金 = 11(▲9減税)
通常税率(20%)の場合
売上
利益
税金
= 100
= 80
= 20
16
「Out‐Out取引」の定義(新制度、旧制度共通)
貿易業務の税務恩典はすべての商品・製品の「Out‐Out取引」
グループ関連会社の取引フローイメージ
①
Goods
サプライヤー
グループ会社
①
Sale
(Invoice)
①
Buy (Invoice)
②
Sale タイ国外
タイ国内
グループ会社
IHQ or ITC
③④
②
④
Sale
③
Buy Buy
Buy
サプライヤー
タイ国外
サプライヤー
① Out‐Out transaction: 全製品が対象
② In‐Out transaction: 税務恩典対象外
③
In‐In transaction: I④ Out‐In transaction:
税務恩典対象外
税務恩典対象外
17
関連会社の定義
関連会社の考え方
 IHQが発行済株式総数の25%以上を保有・またはIHQが経営において実質的支配力を有する会社(子会社C)
 IHQの発行済株式総数の25%以上を保有・またはIHQの経営において実質的支配力を有する会社(親会社A)
 IHQ親会社が25%以上の発行済株式を保有・またはIHQ親会社が実質的に支配力を有する他会社(関連会社B)
 IHQの業務及び経営を管理監督する権限を持つ会社
 上記「IHQの業務及び経営を管理監督する権限を持つ会社」が業務及び経営を管理監督する権限を持つ会社
 IHQが業務及び経営を管理監督する権限を持つ会社
親会社A
25%
関連会社B
25%
IHQ
25%
子会社C
(注) 本項は一般情報をまとめたものです。詳細は税理士、会計士等の専門家にご確認をお願いします。
18
トレジャリーセンターについて
19
IHQのトレジャリーセンター機能 ~取扱可能業務とグループ企業の定義
取り扱い可能業務
① グループ企業向け代行決済 (リインボイス、支払い代行)
② ネッティング(バイラテラル・マルチラテラル)
③ グループ企業向け為替売買、ヘッジ取引
④ グループファイナンス・プーリング
⑤ 記帳代行(IHQの事業範囲)
グループ参加企業の定義
グループ企業
(Group company)
 トレジャリーセンター会社(TC)が資金マネージメントサービスを提供するTCの親
会社、子会社、支店。TC参加企業。
 国際貿易やサービス業を行っており、金融サービス業にかかわりを持たないこと
関連会社
(Affiliated company)
 トレジャリーセンター会社(TC)が資金マネージメントサービスを提供しないTCの
親会社、子会社、支店。
20
IHQのトレジャリーセンター機能について ~2015年4月30日 タイ中央銀行よりリリース
所管
BOI(審査はタイ中央銀行)
1. 最低資本金:10 百万バーツ
2. 会社の登録段階でサービスを提供する対象となる関連会社や支店が最低でも海外1つ以上の国に存在すること※
3. BOIの定める事業範囲を有すること⇒トレジャリーセンター
設立要件
(IHQ)
取扱い可能
業務
外為規制
資本・負債
比率の制限
4. 一年間の最低事業支出:15百万バーツ(税務恩典の要件)
※税務恩典の要件は、「タイ国内または海外の関連会社や支店にサービスを提供すること」
5. タイ中央銀行の設立要件として
◆ 最低3つのgroup companies がタイ、ベトナム、タイの隣国に存在すること
◆ 最低2つのgroup companiesがタイに存在し、さらに最低2つのaffiliated companiesがタイ国外に存在すること
 グループ企業向け代行決済(THB、外貨)
 ネッティング(バイラテラル・マルチラテラル) (THB、外貨)
 グループ企業向け為替売買、ヘッジ
 グループファイナンス・プーリング(THB、外貨)
THB建の海外向貸付は、ベトナムと、タイと国境を接する国のグループ企業及び関連会社向けのみ可
THB建の海外からの借入はグループ企業からのみ可。但し、ベトナムと、タイと国境を接する国からのものはグループ企
業以外からも可。
 記帳代行(IHQの事業範囲)
 グループ企業は実需資料をTCに提出することを不要とする
 非居住者預金上限300百万バーツ
 居住者外貨預金実需無しは500百万㌦が上限
①タイ国内外貨預金(実需確認無)、②海外外貨預金(TCの非居住者預金)、③海外株式債券への投資を目的とし年
間トータルUSD500Mか相当額の外貨を購入可能
 TCは外貨預金(海外から取得した外貨用)を1つ開設すれば国内外からの入金に対応可能
BOIは外国人事業法に優先するため商務省ライセンス不要。結果、商務省ライセンス取得時に付される、資本:負債=1:7の
条件は撤廃(外資マジョリティの場合)。資本、負債比率はタイ中央銀行、BOIの審査による。
※ グループ企業(Group company)=TCに参加する親会社、子会社、支店
関連会社(Affiliated company)=TCに参加しない親会社、子会社、支店
21
IHQのトレジャリーセンター機能 ~旧制度比条件緩和項目
新制度
旧制度
流動性管理
 TCは外貨預金を目的に応じて2つ開設する必要がある。
 TCは外貨預金(海外から取得した外貨用)を1つ開設すれば国内外からの入金に対
応可能
• 外貨預金(海外から取得した外貨用)
TCは以下の目的で外貨を年間500百万㌦購入可能

• 外貨預金(国内から取得した外貨用)
タイ国内金融機関にて開設した外貨口座への預け入れ(実需確認資料不要)
•
 TCは以下について合計500百万㌦まで保持することが可能
海外の金融機関にて開設した口座への預け入れ
•
• タイ国内の金融機関にて開設した外貨預金の残高
海外への株式投資
•
• 海外の金融機関にて開設した外貨預金の残高
 TCは以下について合計500百万㌦まで保持することが可能
• 海外の株式投資の残高
海外の金融機関にて開設した外貨預金の残高
•
• 海外の株式投資の残高
 THB建の海外からの借入はグループ企業からのみ可。但し、ベトナムと、タイと国境
 THB建の借入はベトナムと、タイと国境を接する国の会社(グループ企業や関
を接する国からのものはグループ企業以外からも可。
連会社でなくても可)からのみ可
THB建の海外向貸付は、ベトナムと、タイと国境を接する国のグループ企業及び関
 連会社向けのみ可。
 グループ企業向け貸付期間は1年以上も可。
 グループ企業向け貸付期間は1年以内。
外貨取引及びリスク管理
 TCは物やサービス取引に対するヘッジ取引において自由に延長取引が可能
 TCは、外貨貸出や外貨借入、あるいはグループ企業の直接投資に対するヘッジ取引
においてその延長取引が可能
 TCは物やサービス取引に対するヘッジ取引において自由に延長取引が可能
実需確認資料
 TCは実需確認資料をグループ会社に保管させることができる(TCへの提出は不要)
 TCは自らの実需確認資料とグループ企業のものを保管しなくてはならない。
その他
 持株機能のみの会社もTC参加企業となりうる。
 持株機能のみの会社はTC参加企業とはなれない
 TCは物やサービス取引に対する支払いや回収を代行することができる(代行決済)  TCは物やサービス取引に対する支払いや回収を代行することができる(代行
決済)
 TCは物やサービス取引に対する支払いや回収においてネット決済が可能(ネッティ
ング)
 TCは物やサービス取引に対する支払いや回収においてネット決済が可能
(ネッティング)
TCは配当金の支払いや回収を代行することやネット決済することが可能

22
グループ企業向け代行決済、リインボイス
代行決済
商品・サービス・配当金
インボイス
グループ企業
(タイ・海外)
取引先
TC
外貨 or THB
外貨 or THB
リインボイス
商品・サービス
①インボイス
②リインボイス
②リインボイス
①インボイス
グループ企業
(タイ・海外)
取引先
TC
外貨 or THB
外貨 or THB
23
ネッティング
ネッティング
商品・サービス・配当金
ネッティング利用後
ネッティング利用前
取引先①
取引先②
取引先①
取引先②
600
100
200
100
TC
400
700
Aグループ企業
(タイ)
400
Bグループ企業
(海外)
200
Cグループ企業
(海外)
Bグループ企業
(海外)
Aグループ企業
(タイ)
Cグループ企業
(海外)
500
A ⇒ B
400
B ⇒ C
200
TC ⇒取引先①
100
A ⇒取引先①
100
C ⇒ A
500
TC ⇒取引先②
600
B ⇒取引先②
200
C ⇒取引先②
400
C
⇒ TC
700
24
グループ企業向け為替売買、ヘッジ取引
為替売買・ヘッジ
金融機関
(タイ)
外貨売買
ヘッジ取引
グループ企業
(タイ・海外)
TC
 TC社はTCライセンスのコピーを
銀行宛に提出する
 TC社はTC社自らのためあるい
はグループ企業(タイ・海外)の
ための外貨売買またはヘッジ取
引が可能
 TCによる実需確認
(インボイス、ローンアグリーメント等)
 海外のグループ企業宛貸出を目
的に外貨を購入あるいは引出し
する場合、または外貨借入・貸出
に対するヘッジ取引、グループ企
業の直接投資に対するヘッジ取
引をする場合は年毎に金融機関
宛に確認書の提出が必要
 TCは実需確認資料をグル
ープ会社に保管させること
ができる
外貨購入
 支払実需を伴う外貨購入は実需の
範囲内で可能
TC
USD500M
 別途、年間トータルUSD500Mか
相当額の外貨を本目的で購入可能
 ②③は残高月平均USD500M以下と
しなければならない。
① タイ国内金融機関の
外貨預金
(実需確認無)
② 海外の金融機関の
外貨預金
(TCの非居住者預金)
③ 海外の株式や債券
への投資
25
グループファイナンス
流動性管理
タイ国内
海外
外貨借入
外貨貸出
グループ企業
(タイ)
外貨借入
・ 関連会社
・ 法人
THB借入
(ベトナム、タイの隣国)
・ グループ企業
TC
金融機関
(タイ)
金融機関
グループ企業
関連会社
その他法人
・ グループ企業
外貨貸出
外貨預金*1
・
・
・
・
・ グループ企業
(ベトナム、タイの隣国)
THB貸出
・ 関連会社
(ベトナム、タイの隣国)
外貨借入
外貨預金*2
金融機関
残高月平均
USD500M迄
注)*1の預金の内、実需無のものと*2、
*3は合計で年間累積USD500M迄購入可
外貨投資*3
株式・債券
26
プーリング
海外
タイ国内
TC
外貨 or THB
グループ企業
(タイ)
外貨 or THB
グループ企業
(タイ)
外貨 or THB
グループ企業
(海外・非居住者)
外貨 or THB
グループ企業*
(ベトナム)
(タイの隣国)
外貨
グループ企業*
(海外)
*本資料はタイ中央銀行発表の説明資料をベースに作成してお
ります。実際には各国規制に別途従う必要があります。
27
IHQ ITCの申請
28
IHQの申請①
ROH(旧制度)の投資奨励を受けていないケース
外資企業
海外の
関係会社から
のサービスフィー
受入れあり
(海外1カ国以
上にサービス提
供対象がある
こと)
IHQ(BOI)
申請
BOI
IHQ(BOI)
申請
ワークパーミット
優遇必要
IHQ
(税務恩典)
申請
タイ内資
企業
ワークパーミット
優遇不要
IHQ
(税務恩典)
申請
歳入局
(出所)JCC IHQ委員会監修
29
IHQの申請②
ROH(旧制度)の投資奨励を受けているケース
外貨での
トレジャリーセンター
業務を追加
タイ国内THB建貸付
(国内キャッシュプーリング)
を追加
関係会社向け集中
調達(原材料・部品)
を追加
TC申請
IHQ切替申請
タイ中央銀行
IHQ切替申請
BOI
IHQ切替申請
IHQ(税務恩典)
切替申請
IHQ(税務恩典)申請
ROH制度で税務
恩典を受けていない
歳入局
(出所)JCC IHQ委員会監修
30
ITCの申請①
IPO(旧制度)の投資奨励を受けていないケース
外資企業
ITC(BOI)
申請
(外資規制対象)
タイ国内卸売業
を行う会社で
海外取引
(OUT-OUT、
OUT-IN、
IN-OUT)
あり※
BOI
タイ内資
企業
関税・
ワークパーミット
優遇必要
外資企業
(外資規制クリア)
※インターナショナルトレーディング
会社であること
関税・
ワークパーミット
優遇不要
ITC(BOI)
申請
ITC
(税務恩典)
申請
ITC
(税務恩典)
申請
歳入局
(出所)JCC IHQ委員会監修
31
ITCの申請②
IPO(旧制度)の投資奨励を受けているケース
倉庫管理に
よる
オペレーションを
廃止
ITC(BOI)
申請
BOI
OUT-OUT
取引あり※
※ITCへの変更に
はOUT-OUT取引
があることあるいは
今後発生することが
必要とされている
倉庫管理に
よる
オペレーションを
継続
ITC
(税務恩典)
申請
ITC
(税務恩典)
申請
歳入局
(出所)JCC IHQ委員会監修
32
Q&A
33
質問 1
質問 2
質問
IHQでは何が便利に出来るようになったのです
か?
質問
IHQで行う財務サービスとはどういう機能です
か?
回答
事業面、資本構成面、税務の恩典が改善し、事
業統括、貿易(物流)統括、金融統括が三位一体、
1つの法人で可能になりました。
回答
歳入局での財務サービスの定義は、トレジャ
リーセンターとバーツ貸付の機能です。
解説
<事業>:Gr会社にサービスを提供する統括業務、Gr会社
やGr会社以外とも貿易ができる物流統括ないしトレーディ
① ング業務、Gr会社に財務サービスや資金管理をする金融
業務、つまり、統括の要素の三本柱が一体となって、一つ
の法人で地域統括事業・役割が可能になった。
②
解説
①
今回の制度では、ITCにおいて物流統括をする際に、実際
にインボイスを受領・発行する「リインボイシング」が可能と
なった。このグループ会社間のインボイスを決済する際に、
支払いと受け取りの金額をネットして送金する取引がネッ
ティング。また、この支払い資金を各社から預かってプール
する取引がプーリングと呼ばれるもので、余剰資金の多い
子会社からプールした資金を、運転資金の不足している会
社に貸し付けたり、まとめて資金運用したりすることが可能。
(トレジャリーセンター)
②
また、グループ会社間のインボイス価格を各会社の現地通
貨に統一することで、為替管理を統括会社に集中させるこ
とも可能となる。(トレジャリーセンター)
③
このように、トレジャリーセンターでは、外貨の管理を目的と
して、マルチのネッティング、プーリング、グループファイナン
スや代行決済などの資金の一元管理や為替管理が可能。
④
トレジャリーセンターの業務は、別途、中央銀行あての申請
が必要。
⑤
国内のグループ会社との間で、バーツ建ての貸付や借入す
ることは、BOIのIHQの認可があれば可能。別途、中央銀
行にトレジャリーセンターの申込みをする必要はない。
<資本>:金融のトレジャリーセンターを含めてBOIの事業と
なったので、外資マジョリティでの事業運営が可能となった。
<税金>:50%ルールが撤廃されたので、歳入局からの税
務恩典が享受しやすくなった。また、このルールが廃止さ
③
れたことで、既存の事業会社に統括業務を付加しても税務
恩典を享受しやすくなった。
34
質問 3
質問 4
質問
トレジャリーセンターの申込みはどのようにする
のでしょうか?
質問
今回の改正でトレジャリーセンターは何が便
利になったのですか?
回答
BOIとタイ中央銀行の両方に申込みを行います。
回答
BOIの奨励事業となった、書類保管が軽減した、
Gr会社の対象が広がった、などです。
解説
①
まずはタイ中央銀行に中央銀行制定の申込用紙で申請す
る。
②
タイ中央銀行承認後、その承認通知を添付してBOIのIHQ・
トレジャリーセンターを申請する。
③
外資企業(資本の過半数が外資)が、BOIのIHQでトレジャ
リーセンターを取得し、あわせてタイ中央銀行からトレジャ
リーセンターの認可を取得する場合、BOIが外資で事業展
開することを認可するため、商務省のビジネスライセンスの
取得は不要となる。
解説
①
BOIの奨励事業になったことにより、外資マジョリティでの事
業展開が可能になった。従来、外資企業がトレジャリーセン
ター業務を行うには、中央銀行の承認及び商務省のビジネ
スライセンスが必要であった。その商務省ライセンスには
「資本1:負債7」の条件が付与されていたが、この商務省ラ
イセンスの申請は不要となった(BOIのIHQの場合)。
②
実需確認書類をGr会社がトレジャリーセンターに提出し、同
センターが保管しなければならなかったが、Gr会社が保管
するだけでよいとされた。
③
持株会社は従来トレジャリー業務の対象外であったが、今
回、サービス対象の範囲内とされた。
35
質問 5
質問 6
質問
トレジャリーセンターの税務恩典はありますか?
質問
トレジャリーセンターはどの国のグループ会社の
外貨を管理することが要件なのですか?
回答
歳入局のIHQの税務恩典が利用できます。
回答
以下2つのパターンです。
解説
①
トレジャリーセンターとしての業務ライセンスは、タイ中央銀行
から取得する。つまり、中央銀行は、トレジャリーセンターの機
能・業務を許可する役割。
②
税務恩典はIHQのものが適用される。歳入局宛に別途申請す
ることで、金融業務の収入について、税務恩典が受けられる。
③
海外のGr会社からの金利収入や財務サービス収入は法人税
が免除され、 金利を請求する際の特定事業税も免除。
(出所)タイ中央銀行発表資料より抜粋
解説
①
②
タイ国内のみに3社でも充足。
タイ国内に2社しか対象が無い場合は、タイ国内2社+海外2
社。
※海外2社はトレジャリーセンターのサービス提供対象会社で
ある必要はない。
36
質問 7
質問 8
質問
国内からのサービス収入には、法人税率10%
の軽減税率が 適用されますが、その上限はあ
りますか?
質問
IHQ/ITCはタイ企業も利用できるのでしょう
か?
回答
「海外からのサービス収入」≧「国内からのサー
ビス収入」です。
回答
できます。タイが次のステージに進むためにこ
の制度ができました。
解説
①
国内の関連会社からのサービス収入について、海外の関連
会社からのサービス収入を超えない範囲で法人税率が10%
に軽減される。
②
たとえば、サービス収入100(海外から30、国内から70)の場
合、
1)海外の30は免税、
2)国内の30は10%課税、
3)国内の40は20%課税、となる。
③
尚、貿易による収入はサービス収入とは異なる。
解説
①
BOIは外資企業のみをサポートしているわけではなく、タイ
企業もその対象。
さらなる産業の高度化やアセアン地域への発展に向け、タ
② イに地域統括会社を呼び込み、タイに接している国や近隣
国での生産活動を支援していくために出来上がった制度。
AEC発足後もタイが国際競争力を保持しさらに高めるため
③ に、Taxや制度を優遇してまで地域統括会社の誘致を本格
的に進めるもの。
37
質問 9
質問
ITCは、IPOに代わる制度との位置づけと聞き
ました。既存のIPOを取得している会社が、ITC
への切り替えを申請することができますか?
回答
できます。ただ、申請にあたって、何らかの新
たな業務を加える必要があるとのことです。
解説
従来のIPOには、税務恩典がないが、ITCには、Out-Out
取引に関わる法人税の免税や、個人所得税の軽減の恩
①
典が存在。既存のIPO企業が、この税務恩典を利用する
ために、ITCに切り替えるベネフィットはある。
ただし、その際には、これまで行ってきた取引とは別に、
Out-Outの三国間貿易をカバーするとか、これまで取り
② 扱ってこなかった製品や部材を売買項目に加えるなど、
新規の業務を付加することが、実務上の要件になってい
る模様。
質問 10
質問
ITCは従来のIPOと似ているが、何が異なるの
ですか?
回答
ITCでは完成品の取扱いや貿易に関するサー
ビスができます。また従来の各種要件(倉庫所
有又は賃貸、在庫管理システム、調達先に関
する条件等)がありません。
解説
①
事業の観点からは、完成品の取扱が可能となり、また、倉
庫を所有又は賃貸すること、コンピューターによる在庫管理
システムを有すること、調達先を複数有しタイ国内調達が
10%以上であること、商品の調達・梱包・品質管理のプロセ
スを有することといった条件が撤廃されたことが挙げられる。
②
税務恩典の観点からは、歳入局に別途申請し承認を得るこ
とで、個人所得税の減税やOut-Out取引の免税メリットが新
しく追加されたことが挙げられる。
38
質問 11
質問
IHQにおける「調達」の意味が良く分かりません。
通常の貿易は、『IHQでの調達』では出来ないの
ですか?
回答
IHQにおける「調達」の意味は、グループ会社
(国内・海外)の製造会社向けに部品や原材料
をIHQが購入し、IHQが同製造会社に販売する
行為です。通常の貿易(どこに対しても何でも販
売可能)は、IHQの「調達」サポートではカバーさ
れません。
質問 12
質問
ITCでは10百万バーツの資本金のみが要件で
すが、貿易であれば何でもできるのでしょうか?
回答
何でもできるわけではありません。
解説
解説
IHQの調達の事業は限定されている。部品や原材料を調
達すること、販売先(納入先)は関連会社(製造工場)であ
ること。関連会社(製造工場)がモノ作りに必要な部品や原
①
材料を、IHQがより効率的に調達することで、関連会社(製
造工場)ではより安定した価格で良質の完成品を作ること
ができる。これを促進する機能がIHQの「調達」。
①
IHQの「調達」の趣旨は、製造工場をサポートすることであ
② り、IHQが完成品を輸入することやタイ国内から調達する
ことはIHQの「調達」の範疇には入っていない。
一般的には卸売りはカバーされるが、小売はカバーされな
い。
卸と小売の定義は規定されていない。販売先が最終消費
者であれば小売、最終消費者ではない場合は卸と考えら
れるが、販売形態や数量も考慮される。よって、従来の
IPO法人が取引先工場に原材料を納入する行為は、当該
工場がその原材料を加工し製品にして別途販売するため、
②
一般的には卸と理解されている。グループ会社の製品が、
取引先企業で使用される設備であるような場合には、「最
終消費者」への販売ということで「小売り」扱いとなると言わ
れている。ただ、この点、一般消費と事業消費は区別され
るべきようにも思われ、今後の動向を注視していきたい。
③
「インターナショナル」であり、全商流が「タイ国内のみ」で
は主旨に沿わない。
39
質問 13
質問 14
質問
事業の統括と、物流の統括、通常の貿易(どこ
に対しても何でも販売可能)を行うためにはどう
すればよいのですか?
質問
IHQとITCの両方を申請する場合、資本金は
10Mバーツ×2の20Mバーツが必要でしょうか?
回答
IHQとITCの両方を申し込みすることが必要で
す。
回答
IHQとITC同時申請であれば10Mバーツで可です。
解説
①
②
IHQでは原材料や部品の調達のみが可能で、納入先は関
連会社の製造工場に限定される。一方で、ITCは、原材料
や部品に加えて商品の調達が可能。納入先は関連会社の
製造工場向けというIHQの条件はITCにはない。よってITC
はIHQの調達に比べて商売の自由度は高い。
事業の統括でIHQ、貿易の統括でITC、この2つを取得する
ことで、1)グループに対する事業統括及びグループ内製造
工場向けの集中購買(IHQ) 2)自由度をもった貿易(ITC)
が可能となる。
解説
①
ITCは地域統括本部であるIHQの一つの機能を果たすとい
うことからすれば、両方申請する場合であっても、IHQの
10Mバーツの払込資本金で可。一方で、IHQは関連会社支
援の事業、ITCは従来のIPOをカバーする別の事業とすれ
ば、それぞれ異なる2つの事業であり、資本金は10Mバー
ツ×2で20Mバーツとなる。現時点ではBOIから公開された
情報はないため「ケースバイケース」と考えるのが妥当。
40
質問 15
質問
輸出専業の事業はIHQやITCを取得しないと出
来ないのですか?
回答
ITCやIHQを取得しなくても出来ます。
解説
外国人事業法では輸出専業のビジネスは規制されていな
い。また、Out-Out取引についてもタイ国内に物品が持ち
込まれないため外国人事業法上規制対象外。ただ、貿易
①
には複数の商流が発生することが多いため、その場合は
BOIのITCを取得する必要がある。BOIの恩典を取得する
ことで外資100%での事業展開が可能となる。
質問 16
質問
回答
IHQやITCを申し込んだら、会社全体がIHQや
ITCになるのですか?
BOIは事業について奨励を出すので会社全体が
IHQ・ITCになるわけではありません。
解説
①
IHQもITCも、BOIが製造業に奨励を出すのと同様に事業毎
に奨励が与えられる。つまり、IHQ・ITCを取得したとしても会
社全体がIHQ・ITCしかできない会社になるわけではない。
②
IHQ・ITCの他にサービス業や製造業を営むのであれば、必
要な措置を施す(外国人事業法の例外適用や商務省ライセン
ス取得、BOIの恩典取得など)ことで複数の事業を行うことは
可能。
41
質問 17
質問 18
質問
日本人の労働許可は何人まで取得できます
か?
質問
個人所得税の減税恩典を受けたいのですが前
提条件は何ですか?
回答
BOIの認可するところによります。
回答
タイでの滞在と所得、この2つが大きな要素で
す。
解説
①
BOIがワークパーミットとVISAの便宜を図る。IHQ・ITC事業
に必要な外国人の雇用の数はBOIが認可するためBOI次
第となる。
②
例えば、BOIに対して、A氏はグループのアセアン戦略を立
案する専門知識を有しており、B氏はR&D業務に従事しグ
ループ会社にそのR&Dを伝播する役割を有する、従って、
A氏もB氏もIHQ・ITCでは必須の人材である、といったよう
な説明をすることが肝要。
解説
①
IHQやITCの社員であることは前提だが、
1)
タイに180日以上滞在していること
2)-1 タイ滞在期間1年以上の場合:個人所得(個人の
手取り額ではない)が年間2.4Mバーツ以上で
あること
2)-2 タイ滞在期間1年未満の場合:個人所得(個人の
手取り額ではない)が月20万バーツ以上である
こと
が条件。この所得は、所属する会社が営むIHQ事業からの
所得とされているのでIHQ以外からの所得はこの2.4Mバー
ツ(20万バーツ)には含まれない。
42
質問 19
質問
回答
ITCでできないことをもう一度教えてください。
小売やコミッション商売はできません。
解説
①
ITCでは卸売は可。小売(最終的に利用する・消費する者へ
の販売)は不可。また、従来のIPOと同じく、コミッション商売
はITCの貿易に関するサービス事業に含まれていないため、
商流にProfitを加えることが肝要。
②
例えば、モノはジャカルタからプノンペン、決済はプノンペン
からタイITCが100を受領し、95をジャカルタに支払うことでタ
イITCの収益は5となるが、この5はコミッションではなく粗利
益としての5。
質問 20
質問
BOIでIHQを取得して、歳入局には税務恩典を
取得しない。問題ありますか?
回答
問題ありません。BOIでIHQを取得しても、自動
的に法人税や個人所得税の税務恩典が得られ
ることはありません。
解説
①
BOIは、事業(Doing Business)に関して認可を与える役割。歳
入局は、法人所得税や個人所得税など税務恩典を与える役
割。監督官庁の役割は異なる。
②
例えば、BOIのIHQを2015年7月に取得し、IHQ事業を2015年
8月に開始。IHQ事業が軌道に乗り、経費が15百万バーツに
達する2017年に税務恩典の申請を歳入局にすること、これ
は勿論可能。税務恩典を申請しないことも勿論可能。税務恩
典を申請するか否かは各企業の判断となる。
43
質問 21
質問 22
質問
ITCでできないことをもう一度教えてください。
質問
タイバーツのみのタイ国内プーリングやタイバー
ツのみの在タイグループ企業向け貸付はBOT
のトレジャリーセンターの業務範囲ですか?
回答
小売やコミッション商売はできません。
回答
BOTのトレジャリーセンターを取得しなくてもIHQ
の事業として実行可能です。
解説
①
②
ITCでは卸売は可。小売(最終的に利用する・消費する者へ
の販売)は不可。また、従来のIPOと同じく、コミッション商売
はITCの貿易に関するサービス事業に含まれていないため、
商流にProfitを加えることが肝要。
例えば、モノはジャカルタからプノンペン、決済はプノンペン
からタイITCが100を受領し、95をジャカルタに支払うことでタ
イITCの収益は5となるが、この5はコミッションではなく粗利
益としての5。
解説
①
IHQの提供する財務サービスは次の通り定義されている。
1) 外国為替管理法で許可されたトレジャリーセンター
2) 以下の場合におけるバーツ建の貸借
a) タイ国内の関連会社もしくは金融機関からのバーツ建
借入
b) 上記①またはa)に基づき調達したバーツをタイにある
関連会社へバーツ建貸付
②
本件は上記2)に該当し1)のトレジャリーセンターとは区別さ
れている。
44
質問 23
質問 24
質問
IHQのトレジャリーセンター(TC)で税務恩典も
取得済。その傘下のグループ会社がTCに貸付
する場合、税務恩典はありますか?直接の出資
関係はありません。
質問
バーツ建でタイ国内グループ会社に貸付する場
合、これはTCの対象外ですが、BOI宛にはどの
ように申し込みすべきでしょうか?IHQの申請書
にはTC以外記載する欄がありません。
回答
傘下グループ会社のTC宛貸付に対する金利収
入には税務恩典はありません。
回答
IHQ申請書のTCの欄にその旨記載して申し込
みします。
解説
解説
①
歳入局のホームページには、その旨、記載が無い。
①
BOIのIHQ申請書には財務管理サービスについて記載する
欄はトレジャリーセンター以外にはない。
②
よって、傘下グループ会社⇒IHQ会社への貸付において、税
務恩典は無いと考えられる。
②
BOIに申し込み方法について確認したところ、トレジャリーセ
ンターの欄に申請内容を記載してほしいとの回答であった。
45
質問 25
質問
BOIの負債:資本=3:1についての考え方につ
いて教えて下さい。
回答
新規プロジェクト(申請者がまだ法人を設立して
いないもしくは 設立したが収入が発生していな
い場合)3対1以下とし、拡大プロジェクト(法人設
立済み、収入発生済み)は適切に応じるとされ
ています。
解説
上記回答はBOIのホームページ上、質問回答コーナーに記
載がある。以下アドレス参照。
①
質問 26
質問
TCはforeign exchange(外国為替) に関係な
いとBOT宛に申請はできませんか?
回答
できません。TCはグループ企業に対して外貨管
理を行うものと定義されます。
解説
①
TCの定義はタイ国内及び海外にあるグループ企業のために
外貨資金の管理をするものと定義される。
②
よってTHB-THBで、エクスチェンジ発生しない取引は中央
銀行の領域の外。
http://www.boi.go.th/index.php?page=faq_inside&group_id=300
・新規新規プロジェクト(申請者がまだ法人を設立していないもしくは設立
したが収入が発生していない場合)3対1以下とする
・拡大プロジェクト(法人設立済み、収入発生済み)適切に応じる。
②
例えば工場を設立し製造業を展開するプロジェクトの場合、
操業開始し収入が発生するまでは負債:資本=3:1とする。
すなわち工場建設資金の調達については負債は資本の3倍
までとする。
③
IHQ/ITCのような非製造業の場合、法人設立及び事業開始
時(つまりは、計画・申請書の段階と想定)に3:1を遵守し、以
降はBOIは柔軟に対応すると考えられる。
46
質問 27
質問
IHQ のTCを取得すれば、タイバーツ建で親会
社宛に貸付することはできますか?
回答
タイバーツ建の貸借はIHQの財務管理サービス
(除くTC)で可能です。海外向けのタイバーツ建
て貸付も同様ですがタイバーツ建の海外向け貸
付はベトナム又は近隣国向けのみです。
解説
質問 28
質問
税務恩典の要件にタイ国内向け事業支出15百
万バーツ以上とありますが、支払利息も参入可能
ですか?
回答
支払利息についても参入可能です。
解説
①
タイバーツ建の海外向け貸付に関する規制は従来比不変で
あり、ベトナムまたは近隣国向けのみに許容されている。
①
IHQ事業に限った借入に関して参入可能。
②
外貨建ての親子ローンについては旧ROH制度でも許容され
ていたが、IHQにおいてもTC取得なくとも許容するとのこと。
②
よって非IHQ事業向けに利用する借入金の支払い利息は、
対象外。
③
当局説明では15百万バーツの事業支出について、「タイ国内
向けの支払であれば会計上の全ての経費が15百万バーツの
条件にカウントできる。タイ国内からの仕入れに関わる費用(※
仕入原価ではない)、居住者である外国人への労務費、事務
所の賃料等は全て経費である限りカウントすることが可能」とい
うもの。
47
質問 29
質問
外国為替管理法上の子会社、関連会社の定義
を教えてください。
親
60%
回答
図の通りです。
10%
①
子
④
関連
55%
②
子
解説
①
トレジャリーセンターはタイ中央銀行により認可が出されるが
子会社、関連会社の判断は外国為替管理法に基づいてなさ
れる。
②
子会社、関連会社の定義はIHQで定められた定義とは異な
る。
子会社の定義
1.親会社出資比率
50%超
2.子会社の出資比率
50%超
60%
親会社
50%超出資
会社A
=子会社
5%
⑥
関連
25%
⑦
⑧
60%
⑨
20%
③
関連
子会社
関連会社
関連会社の定義
1.親会社出資比率
10%~50%
2.子会社の出資比率
10%~50%
50%超出資
会社B
=子会社
⑤
関連
30%
3.関連会社の出資比率
50%超
親会社
10~50%出資
会社C
=関連会社
50%超出資
会社D
=関連会社
50%超出資
会社E
=子会社
10~50%出資
会社F
=関連会社
48
統括会社の優遇制度比較
49
統括会社の優遇制度比較 ~シンガポール、マレーシア、タイの比較~
業務の特徴に合わせ、設置国の選定が可能
地域統括会社優遇税制措置に関する比較表
項目
シンガポール
タイ
マレーシア
各種産業のハブを擁し、多岐にわ
たる税務恩典有り(自由度の高さで統
ASEAN最大の産業集積を誇り、メ
コン地域の中心的存在(ASEAN最大
競争力の有る税務恩典とインド・イ
スラム圏へのゲートウェイ(イスラム
括会社が集積、シンガポール当局も誘致に
積極的)
の「製造の現場」であるタイに統括現法設立
のニーズ高まる)
金融やハラル認証制度等のイスラム文化へ
の親和性から中東への事業展開を望みや
すい)
国際統括本部/地域統括本部
国際統括本部
地域統括本部



 International Headquarters(IHQ)
 統括会社の対象業務から生じる収益
に対し、法人税0%/10%へ減免


International Headquarters(IHQ)
Regional Headquarters(RHQ)
統括会社の対象業務から生じる収
益に関し法人税0-15%へ減免
金融統括会社


Finance & Treasury Center
Scheme (FTC)
シンガポール国内外のグループ企業
に対して行う「資金、為替、金利等の
管理業務」に関し、法人税10%へ減
税
事業統括会社


金融統括会社
 Treasury Center (TC)

Treasury Center 機能(グループ会
社向けの財務機能提供)がIHQの定
める事業範囲の一つとなった
貿易(物流)統括会社


Global Traders Programe (GTP)
オフショアの貿易業務に関する収入
に対し、法人税5/10%へ減免
International Trading Centre (ITC)
商品、原材料・部品の調達及び販売、
外国の法人に対する貿易に関連す
る役務提供に対し、法人税0%へ減
免

Principal Hub
統括会社の対象業務から生じる収
益に対し、法人税率0%/5%/10%へ
減免
従来の同種の優遇税制(OHQ)、お
よび国際調達本部への優遇税制
(IPC)については、2015年5月以降
申請分からは上記制度へ一本化
金融統括会社


Treasury Management Centre
(TMC)
キャッシュマネジメントなどの財務機
能提供し、5年間70%法人税減免

上記の通り、新制度(Principal Hub)
に一元化
シンガポール(RHQ、IHQ)
優遇税制の対象と 地域統括サービスに対する海外から
の適格所得(経営、サービス、販売、
なる所得
貿易、ロイヤルティ収入など)の増加
分
タイ(IHQ)
マレーシア(Principal Hub)
①一般管理、事業計画、ビジネス・コー
ディネーション
②原材料および部品の調達と調達関連
サービス
③研究開発
④技術面の支援
⑤販売促進支援
⑥地域における人事管理及び人材育
⑦財務、マーケティング、会計など業務
関連に関するアドバイス
⑧経済、投資に関する研究・分析
⑨貸し出しの管理およびコントロール
⑩トレジャリーセンター(注1)
⑪委員会が承認するその他のサービス
国外ネットワーク企業(※)に対して行う、
リスク管理、方針決定、戦略的事業活
動、貿易、金融、経営管理、人事管理
等のキーとなる機能の運営、管理、サ
ポートに対する収入
国内源泉所得の免税は全体の収入の
30%まで。これを超過する部分につい
ては通常の法人税率が適用される。海
外源泉所得については全額免除対象
(※)国外の関連会社、子会社・支店、
JV、フランチャイズ、或いは、契約に基
づいて申請者のサプライチェーン及び
事業に関係する企業
RHQ:
15%
①法人所得税の免除(0%)
免税
IHQ:
0%、5%、10%
•
外国にあるグループ企業へのIHQ
事業提供による収入・金利、ロイヤ
リティ、配当金、キャピタルゲイン
•
Out-Outからの収入
②法人所得税の減税(20%⇒10%)
タイ国内にあるグループ企業への
•
IHQ事業提供による収入・金利、ロ
イヤリティ
※国内IHQ事業の減税対象所得は、①の海外
IHQ免税所得金額が上限
Tier
Tier3
Tier2
Tier1
法人税率
10%
5%
0%

RHQ:
3+2年
15会計期間
各Tier5年+5年

IHQ:
5~20年
※会計期途中に認可を受けた場合には、当該
当初5年を経過後に、別途延長要件(雇用・事
会計期の残りが12ヵ月より少なかったとしても
最初の会計期とカウントされる
業支出)を満たす場合に、最長5年の延長が検
討されうる
非課税
非課税 (本制度と関係なく非課税)
配当源泉税
(配当支払等)
非課税 (本制度と関係なく非課税)
源泉税免除
非課税 (本制度と関係なく非課税)
(法人所得税免除を受けた収入から支
払われる配当金に限る)
特になし。最大20%の累進課税(賦課課
地域統括会社優
税年度2017年より最大22%に引上げ)
遇税制措置の駐
在員に対する税務
恩典
15%へ減税措置
特になし。最大25%の累進課税
※IHQ恩典期間中に限る
一部の製品を除き、輸入関税はそもそ
R&D、トレーニングに使用される機械
も存在しない
の輸入関税の免除
優遇措置取得
企業数
RHQ 415社(2007年1月時点)
IHQ(非公開)1986年導入
2015年5月からの新制度
2015年5月からの新制度
旧ROH制度:123社(2013年2月時点)
旧OHQ制度:254社(2014年12月末時点)
その他の優遇措
置
優遇税制対象所得や税率、各種条件
等はEDBとの交渉により企業ごとに異
なる(特にIHQ)
①
利息源泉税免除(IHQがキャッ
シュマネジメント目的でグループ
企業に貸し付けるために借入れ
た貸付金からの利息に限る)
①
②
グループ企業間融資で生じる利
息に対する特定事業税の免除
③
雇用期間をカバーする労働許可
/Visaの交付。Visa要件は「BOI
の許可するところ」による
最終消費者への流通前に、生
産、再包装、積荷の整理・集積の
ために、原材料・部品・完成品
を、自由工業地域、認可保税工
場、自由商業地域、保税倉庫に
持ち込む場合の関税が免除され
る
②
外資出資比率規制の対象外
③
非居住者に対する現在の指針に
則った、申請者の事業計画に基
づく国外居住者のポストが設置
可能
④
事業計画遂行の目的に限り、固
定資産の取得が認められる
⑤
外国為替の管理の融通性
①
既存の優遇税制(IPC・OHQ・
RDC)の適用を受けている場合
は、、Tier1基準を満たし、かつ事
業支出・雇用に関する基準を満
たす場合に、最大5年間・10%の
法人税率でプリンシパルハブに
関する優遇措置の適用を検討で
きる
機械設備の輸入
①
②
RHQ、IHQには人員の増員、
事業支出の増加等の達成目標
が課せられる
利子収入には、本優遇措置は適
用されない
①
BOIは外国人事業法に優先する
ため商務省ライセンス不要。結果、
資本:負債=1:7の条件は撤廃
(外資マジョリティの場合)
②
2015年4月、タイ中央銀行は以
下TCライセンスの規制を緩和
■実需資料のTC宛提出不要
■居住者外貨預金実需無USD500mil
上限
■資本:負債=1:7の条件は撤廃(外
資マジョリティの場合)。資本、負債比
率はタイ中央銀行、BOIの審査による
(注) 本項は一般情報をまとめたものです。詳細は税理士、会計士等の専門家にご確認をお願いします。
(注1)タイ中銀の個別申請、承認が必要
マレーシア(Principal Hub)
非課税 (本制度と関係なく非課税)
その他

優遇税制の対象
所得に対する税率 
タイ(IHQ)
配当収入
事業統括会社
地域統括会社優遇税制措置に関する比較表
項目
優遇期間
シンガポール(RHQ、IHQ)
特段なし
統括会社の優遇制度比較 ~シンガポール、マレーシア、タイの比較~
ステイタス
地域統括会社優遇税制措置に関する比較表
地域統括会社優遇税制措置に関する比較表
シンガポール
タイ
Regional Headquarters(RHQ)管轄:EDB
International Headquarters(IHQ)管轄:EDB
 統括業務を行う企業で、以下の条件を全て満たすこと
下記を保証すること






認可条件



払込資本金を優遇期間初年度中にS$0.2mil、3年目終了迄に
S$ 0.5mil以上にすること
優遇期間初年度中に、3種以上の適用対象統括事業を3カ国以上の
外国関連会社に提供し、その統括活動を優遇期間3年間維持すること
優遇期間を通じskilled staffの比率を全雇用者の75%以上に保つこと。
Skilled staffの定義はNTC2 certificate以上
優遇期間3年の終了時点で申請時より10人以上のprofessionalsが増
員されていること。Professionalはdiploma保有者以上
優遇期間終了時に従業員1人あたりの付加価値年間S$20万以上を
達成すること
役職位上位5人の平均報酬S$10万ドルを達成すること。
優遇期間終了時にシンガポールでの事業費用が申請時よりS$2mil増
加していること
優遇期間中の累積事業費用支出が申請時よりS$3mil増加しているこ
と

統括会社を行う企業で、事業計画が左記のRHQの最低要件
を大きく上回る場合、EDBとの交渉によりIHQの優遇税率の
適用を受けることができる。また、当地において域内もしくはグ
ローバルでの統括機能の拡大を予定しているシンガポールの
既存企業も対象となる
優遇対象統括業務は以下のものが含まれる。
戦略的事業計画及び開発、総務管理、マーケティング戦略、
管理、及びブランドマネジメント、知的財産管理、人材開発、研
究開発、シェアードサービス、経済・投資調査分析、技術サ
ポート、資材調達、財務アドバイザリーサービス
ステイタス

海外からの優遇対象所得の増加分につき15%

対象期間:3+2年間

本邦タックスヘイブン税制要留意

備考

0%、5%、10%税率は企業毎に異なる。EDPとの交渉により
優遇税制のCustomised Packageを取得する
対象期間:5~20年
既存のHeadquarters schemesのインセンティブを受けている
企業は継続して同じ優遇を受けることができる。また既存の優
遇期間終了後も同じ優遇内容にて延長申請も可能。
本邦タックスヘイブン税制要留意
International Trading Centre (ITC)
管轄:BOI(税務恩典は歳入局)
管轄:BOI(税務恩典は歳入局)
 統括業務を行う企業で、以下の条件を満たすこと

商品、原材料・部品の調達及び販売、外国の法人に対する貿易に
関連する役務提供で以下の条件をみたすこと
•
•
最低資本金:10 百万バーツ
会社の登録段階でサービスを提供する対象となる関連会社が最低でも1つ以
上の国に存在すること
一年間の最低事業支出:15百万バーツ(税務恩典を受けるための条件)
•
•
•
•
認可条
件
最低資本金:10 百万バーツ
会社の登録段階でサービスを提供する対象となる関連会社が最低
でも1つ以上の国に存在すること
委員会の定める事業範囲を有すること
一年間の最低事業支出:15百万バーツ(税務恩典を受けるための
条件)
優遇税
制内容
•
 優遇対象業務は以下のものが含まれる
商品、原材料・部品の調達及び販売、外国の法人に対する貿易に関連
①一般管理、事業計画、ビジネス・コーディネーション②原材料および部品、
する役務提供
 優遇対象統括業務は以下のものが含まれる
最終製品の調達と調達関連サービス③研究開発④技術面の支援⑤販売
促進支援⑥地域における人事管理及び人材育⑦財務、マーケティング、
会計など業務関連に関するアドバイス⑧経済、投資に関する研究・分析⑨
貸し出しの管理およびコントロール⑩トレジャリーセンター⑪委員会が承認
するその他のサービス
 優遇対象統括業務は以下のものが含まれる
戦略的事業計画及び開発、総務管理、マーケティング戦略、
管理、及びブランドマネジメント、知的財産管理、人材開発、研
究開発、シェアードサービス、経済・投資調査分析、技術サ
ポート、資材調達、財務アドバイザリーサービス

優遇税制

内容
International Headquarters (IHQ)
※Out-Out取引、In-Out取引、In-In取引、Out-In取引。定義については別ページにて
説明
 対象期間 15会計年度(条件を満たさない年度は当該会
計期減免税停止)
 対象業務と税率
 対象期間 15会計年度(条件を満たさない年度は当該会計期減免
税停止)
1.法人所得税の免除
1‐1.外国にあるグループ企業へのIHQ事業提供による役務・金利収
入(キャッシュマネジメント目的の貸付に対する金利も含む)
 対象業務と税率
1‐2.外国にあるグループ企業からロイヤリティ
1‐3.外国にあるグループ企業からの配当金
2.個人所得税の減税(最大35%の累進課税⇒15%)
3.輸出用製品に使用される原材料、必要材料の輸入関税免除(BOIのB1カテゴリー)
4. 機械の輸入税免除(BOIのB1カテゴリー)
1‐4.外国にあるグループ企業からのキャピタルゲイン
1‐5.Out-Outからの収入
2.法人所得税の減税(20%⇒10%)
2‐1.タイ国内にあるグループ企業へのIHQ事業提供による役務・金利収
入(キャッシュマネジメント目的 の貸付に対する金利)も含む〕
1.法人所得税の免除
・ Out-Outからの収入
2‐2.タイ国内にあるグループ企業からのロイヤリティ
※2‐1・2‐2に基づく減税対象所得は1‐1・1‐2の法人税免除所得が上限
3.個人所得税の減税(最大35%の累進課税⇒15%)
マレーシア
ステイタス
Principal Hub 管轄:MIDA(マレーシア投資開発庁)
認可条件  以下の条件を全て満たすこと
•
1965年会社法に基づき設立された会社であること
•
RM2.5百万以上の払込資本金
•
(物品を扱う申請企業に対する追加要件) 年商がRM300百万以上
•
3ヶ国以上のネットワーク企業を運営すること。(Tier3:3ヶ国・Tier2:4ヶ国・Tier1:5ヶ国とTire毎に要件が異なる) ネットワーク企業とは関連会社、子会社・
支店、JV・FC、或いは、契約に基づいて、申請者のサプライチェーン及びに事業に関係する企業を指す
•
3つ以上の適格サービスを実行する必要あり
•
Tierに応じた雇用要件・年間事業支出要件
•
マレーシア人の為の人材訓練・人材開発計画の実施・立案
•
マレーシアの銀行・金融サービス・物流・法的な仲裁サービス等の国内サービスの利用
優遇内容  対象期間 5年間 (別要件を満たせば+5年の延長可)
 免税(Tierに応じて0%・5%・10%・・・ただし、国内源泉所得の免税は収入全体の30%まで。これを超過する部分は通常の法人税率
が適用される)
備考
 最終消費者への流通前に、生産、再包装、積荷の整理・集積のために、原材料・部品・完成品を、自由工業地域、認可保税工場、
自由商業地域、保税倉庫に持ち込む場合の関税が免除される
 外資出資比率規制の対象外
 非居住者に対する現在の指針に則った、申請者の事業計画に基づく国外居住者のポストが設置可能
 事業計画遂行の目的に限り、固定遺産の取得が認められる
 外国為替の管理の融通性
(注) 本項は一般情報をまとめたものです。詳細は税理士、会計士等の専門家にご確認をお願いします。
Disclaimer
This presentation has been prepared by Bank of Ayudhya Public Company Limited (the “Bank”) solely for informational purposes. It does not constitute an offer or sale or a solicitation of an offer to purchase securities, nor does it constitute a prospectus within the meaning of the Securities and Exchange Act B.E. 2535 of Thailand. Neither this presentation nor any part of it shall form the basis of, or be relied on in connection with, or act as an inducement to enter into, any contract or commitment whatsoever. No person should rely on the information contained in this presentation in making an investment decision in respect of any of the Bank’s securities. Any decision to purchase or subscribe for any securities of the Bank must be made on the basis of a thorough review of publicly available information of the Bank, including information made publicly available by the Bank pursuant to the requirements of the Securities Exchange of Thailand and the Thai Securities Exchange Commission. The information contained herein is only accurate as of its date.
アユタヤ銀行バンコックサトーン営業部及び関連会社
アユタヤ銀行 バンコックサトーン営業部
(旧三菱東京UFJ銀行 バンコック支店)
拠点名称
Bank of Ayudhya PCL. Bangkok Sathorn Corporate Banking Office
アユタヤ銀行 バンコックサトーン営業部
日系統括責任者
Head of JPC/MNC Banking Mr. Masaaki Suzuki
副頭取 法人部門長(日系統括責任者) 鱸 正明
住所
Harindhorn Tower 54 North Sathorn Road Silom Bangrak Bangkok 10500 Thailand 連絡先
電話:+66 2(266)3011(代表番号)
FAX:+66 2(266)3055
関連会社
(タイ国内)
出資・進出等
アドバイザリー業務
 BTMU Holding (Thailand) Co.,Ltd.
 Bangkok BTMU Limited
 BTMU Participation (Thailand) Co.,Ltd
リース及び割賦販売
 BTMU Leasing (Thailand) Co.,Ltd.
 Bangkok Mitsubishi UFJ Lease Co.,Ltd.
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ご留意事項
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当資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、金融商品の売買や投資など何らかの行動を勧誘する
ものではありません。ご利用に関しては、すべてお客様御自身でご判断下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。
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ません。内容は予告なしに変更することがありますので、予めご了承下さい。
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