社内コミュニケーションを活性化させる3つのしかけ

関係部署にご回覧ください
編集・発行 三井住友銀行グループ・SMBCコンサルティング株式会社
2015.4.13 第 1468 号
SMBC経営懇話会
TEL:フリーダイヤル 0120-7109-49
FAX:(03)5255-5564
URL:http://www.smbc-consulting.co.jp
【効果抜群のオフィスレイアウト施策】
社内コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 活性化さ せ る 3 つ の し か け
ウィズワークス株式会社
1. 社内コミュニケーションの活性化には、執務室内に視界をさえぎる什器や間仕切りを置かないオフィス
の「見える化」と、ちょっとした打ち合わせがしやすい「ちょいミーティングスペース」が効果的です。
2. コピー機やプリンターを 1 か所に集約した「マグネットスペース」を設けることで、事業部や世代を超え
たコミュニケーションが生まれやすくなります。
3. マグネットスペースに壁新聞やお知らせを掲示したり、デジタルサイネージを設置することで、会話の
きっかけを作ることができます。
オフィスの移転やレイアウト変更の際、どのような点に注意しているでしょうか。安全や効率はもちろんです
が、社内コミュニケーションの活性化も重要な要素であるといえます。
社内コミュニケーションの活性化というと社内報や社内イベントが思い浮かびますが、オフィスのレイアウトに
一工夫を加えることにより、社内コミュニケーションを活性化することができます。
1.オフィスの「見える化」
オフィスの「見える化」とは、どこで、誰が、どのような仕事をしているかを、一目瞭然にすることです。執務室
内に視界をさえぎる什器や間仕切りがなく、会議室もガ
ラス張りとなっていて、集まっているメンバーやホワイト
ボードに書かれている内容を見れば、今何をしているの
かが理解できます。
このように、仕事の現場が見渡せることで、自らが抱
えている課題やジャストアイデアについて、それに関連
するナレッジを持っているメンバーを見つけやすくなり、
さらに、次項でご紹介するような対話のしやすい場が数
多くあれば、それだけコミュニケーションは活性化してい
きます。
壁の無い執務空間。見られることで緊張感も高まる
(株式会社内田洋行提供)
2.アイデアが集まる「ちょいミーティングスペース」
従来、打ち合せや会議はしかるべき場所の会議室で行われることが多かったものです。しかし、会議室がう
まってしまっていたり、そもそも数が足りなかったりすると、今、思いついたジャストアイデアが生かされなくなっ
てしまう可能性があります。
(次頁に続く)
(1468-2/2)
「ちょいミーティングスペース」が執務室内に数多く配置されていれば、打ち合せしたいときに打合せができ、
また別段かしこまらなくても会話がしやすい雰囲気となります。日本経済新聞社と一般社団法人ニューオフィ
ス推進協会が主催する「日経ニューオフィス賞」などで入
賞する優れたオフィスは、そのようなスペースがいたるとこ
ろに配置され、ホワイトボードやモニターも常備され、どの
ような打ち合わせにも対応できるようになっています。
「オフィスの見える化」と「ちょいミーティングスペース」は
コミュニケーション活性化を目的としたオフィスレイアウトで
あるとともに、各人が保有する暗黙知を顕在化するための
レイアウトでもあります。見渡せるオフィスを歩くことで暗黙
知に出会い、その暗黙知を素早く顕在化しやすくするた
めにミーティングスペースを数多く配置しているのです。
壁全体がホワイトボードになった「ちょいミーティング
スペース」。アイデアをすぐに共有できる
(株式会社内田洋行提供)
3.共用機材を集中配置する「マグネットスペース」
みなさんのオフィスもあるいはそうかもしれませんが、コピー機やプリンターを集約する会社が増えています。
コピーやプリンターの出力を待つ間、横に違う部署の同期社員がいたら、「久しぶり!元気?」というような会
話がされることでしょう。つまり、通常業務ではなかなか会話がされないような人たちを、このスペースで会話さ
せようとするのです。各部署にコピー機やプリンターがある状
態ですと、このような会話はほぼされることはないでしょう。
共用機材を一か所に集約し、あえて不便な状態にすること
で、執務室内を「わざと」歩かせ、交わらせ、会話がされるよう
にするのです。このような、偶発的な出会いやコミュニケー
ションを誘発する目的で共用機材や備品などを1か所に集
めたスペースを「マグネットスペース」と呼びます。
リフレッシュスペースも、マグネットスペースの一つの形で
す。自販機やコーヒーメーカーがあり、社員が一息つく場とし
て活用されています。新聞や雑誌などを配置している企業も
打合せや休憩などの多目的スペース。デジタルサイ
ネージとの連動で、よりコミュニケーションが活発に
(株式会社内田洋行提供)
あります。
4.社内コミュニケーションメディアとの連動
ある企業では、ゴミ箱が執務室内の一か所に集約され、さらにそのゴミ箱の上には、壁新聞やお知らせを
掲示するボードが立ててありました。ゴミを捨てに来る社員間の偶発的な出会い、ゴミを捨てる際に必ず掲示
物が目に入るという状態、さらに掲示物について、それをネタにしての会話、そのような可能性を提供する場
として活用されています。
壁新聞の進化系がデジタルサイネージ(ネットワークに接続したディスプレイで映像や情報を表示するシス
テム)です。ある企業ではマグネットスペースにデジタルサイネージを配置して、今月の誕生日の人を紹介し
ています。掲載されている当事者に会えば、「誕生日おめでとう」と、声が掛けられます。
オフィス内に偶発的な出会いの場が仕掛けられたとしても、きっかけがないとコミユニケーションは成立しま
せん。デジタルサイネージなど社内コミュニケーションメディアとうまく連動させることが重要です。
【本稿に関するご照会窓口】 SMBCコンサルティング・経営相談部 TEL:0120-874-809
Netpress
経営に関するタイムリーなトピックスを掲載しています!
詳しくはこちら