7 障害の早期発見と障害児の療育支援 現状と課題 障害の早期発見と早期対応、早期療育は、大変重要です。また、支援者の連携等によ って支援情報などのスムーズな引き継ぎを心がけ、ライフステージの変わり目における 断絶等がないように配慮して、障害のある人の生まれ育った地域での生活を支援してい くことが求められています。 平成 23 年8月の障害者基本法の改正により、障害者の定義に発達障害が含まれること が明記されました。従来の3障害に加え、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性 発達障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害などの発達障害を含めた支援のあり方が課 題となっています。 本市では、教育センターの心理相談員/臨床心理士が、幼稚園・認可保育園等を訪問 し巡回相談を実施した結果、就学相談件数が年々増加しています。今後とも障害の早期 発見に努めるとともに、発達支援に対するニーズの増加に対応し、関係機関(保育園・ 幼稚園、保健所・保健センター、学校等)の連携のもと、障害のある子どもが乳幼児期 から継続して適切な療育支援を受けることができるよう、その子どもを養育する人の支 援を含めた、一人ひとりの多様なニーズに応じた相談支援体制を整備していく必要があ ります。 施策の方向 ・母子保健事業等を通じて障害の早期発見に努め、障害の種類に応じた相談体制の充 実を図ります。また、夏休みなど学校の長期休業中の障害児のための通所事業や障 害児の療育を支援します。 ・発達障害者支援の啓発を推進し、体制を整備します。 ・障害のある子どもを養育する人の支援の体制を整備します。 59 【おもな施策・事業】 施策・事業 内 容 ① 乳幼 児健康 診査 の推 乳幼児の健全な発育・発達と疾病等の早期発見・ 進 早期治療を目指し、受診率の向上、保健指導の内 容の充実を図りながら、乳幼児健康診査の実施を 継続します。 ②発達支援につながる 連携の推進 乳幼児健診や健診後のフォロー事業から各乳幼 児施設・機関までの、発達支援につながる連携を 進めます。 ③ 臨床 心理士 の巡 回相 臨床心理士が保育園・幼稚園・学童クラブ等を巡 談の充実 回訪問し、子どもの発達等に関する問題につい て、保護者、職員から直接相談を受け、個別支援 から就学支援に向けた取組を行います。 所管課等 健康課 健康課 子ども育成課 子育て支援課 子ども育成課 指導室 ④児童発達支援・医療型 未就学の障害児に対して、日常生活における基本 児童発達支援の充実 的な動作の指導、知識技術の付与、集団生活への 適応訓練を行います。 障害福祉課 ⑤教育・保育施設での障 幼稚園、認定こども園、保育園では、集団生活に 害児の受け入れ なじむことが可能な障害児を受け入れ、健常児と ともに幼児教育、集団保育を実施することによ り、健全な社会性の成長発達を促進します。また、 障害児を抱える保護者の就労を支援します。 子ども育成課 ⑥ 保育 所等訪 問支 援の 保育所等を利用中の障害児に対して、利用する保 充実 育所等を訪問し、集団生活への適応のための専門 的な支援を行います。 障害福祉課 ⑦継続的・計画的な支援 就学前から就学へと発達支援がつながっていく づくりの実現 ための継続的・計画的な支援づくりの実現・充実 を図ります。 健康課 子ども育成課 子育て支援課 指導室 障害福祉課 ⑧ 学童 クラブ での 障害 全ての学童クラブにおいて、集団生活になじむこ 児の受け入れ とが可能で、かつ通所することができる障害児を 受け入れます。 子ども育成課 ⑨ 放課 後等デ イサ ービ 学校に通学している障害児に対して、放課後・休 スの充実 日や夏休み等の長期休暇中に、生活能力向上のた めに必要な訓練、社会との交流の促進等の支援を 行います。 障害福祉課 60
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