PDF版 - 三井住友アセットマネジメント

2015年4月9日
日本
日本株式市場の見通し
日本株の中長期的上昇には何が必要?
「効率的な資本の活用」によって企業収益が中長期的に拡大することが必要と見ら
れます。その指標としてROE(株主資本利益率)の改善がカギとなりそうです。
■株価の上昇につれPBR(株価純資産倍率)も上
■日本では、足元まで株価、PBRが上昇する一方、
昇しています。PBRを見る場合、過去と比較した
ROEは概ね横ばいです。今後、株価が中長期的
水準に加えROEもあわせてみる必要があります。
に上昇するには、ROEの改善が不可欠と考えら
■ROEは、企業が利益を生むのに資本を効率的に
れます。日本のROEは他の先進国に比べて低く、
活用しているかを見る指標です。同じ利益の企
資本の効率的活用による改善が求められます。
業では、ROEが高い方が資本効率が高く、株価
■近年、ROEを経営上重視する日本企業が増えて
もPBRも高くなる傾向にあります。一般に、高い
きました。企業統治の改善とともに、こうした動き
PBRに見合う高いROEがあれば株価は割高では
がさらに拡大しROEが実際に改善するか、今後
ないと判断されます。
の日本株式市場を見るカギとなりそうです。
(円)
24,000
【日経平均株価とPBR】
日経平均株価
(左軸)
20,000
【主要国のROEの推移】
(%)
3.620
S&P500(米国)
DAX(ドイツ)
日経平均株価
3.2
16
16,000
2.8
12,000
12
2.4
15.5
米国は緩やかに上昇
11.3
9.8
(倍)
8,000
2.0
平均+1標準偏差(1.89)
4,000
平均(1.58)
8
1.76
1.6
日本のROEは
改善が足踏み
4
0
1.2
PBR(株価純資産倍率)
(右軸)
(4,000)
平均-1標準偏差(1.27)
0.8 0
06
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年)
(注1)データ期間は2001年1月~2015年3月。PBRの平均、平均+1標準偏差、平均-1標準偏差は
2001年1月~2015年3月で計算。標準偏差はデータの散らばり度合いを表す指標。
(注2)PBR=株価÷1株当たり純資産。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
07
08
09
10
11
12
13
14
15 (年)
(注1)データ期間は2006年1月~2015年3月。
(注2)ROE=利益÷株主資本。Bloomberg L.P.の予想ベース。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
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