最近の指標から見る豪州経済(2015年 3月);pdf

(No.2,104)〈マーケットレポートNo.4,095〉
2015年3月24日
最近の指標から見る豪州経済(2015年3月)
底堅い消費が設備投資の弱さをカバーする展開
消費は改善の見込み
3
住宅市場は堅調さを維持
2
■2014年10-12月期の実質GDP成長率(季節調整
済)は、前期比+0.5%と前期の+0.4%から上昇
しました。全体として力強さは欠くものの、鉱業関
連などの設備投資の弱さを消費と純輸出がカ
バーし、底堅い景気が持続しています。
■このところ鈍化している小売売上高は、先行性
のある消費者信頼感指数が上昇傾向にあること
から、今後改善が見込まれます。
■住宅市 場は、緩和的な金融環境の中で住宅
ローン件数が増加していることから、今後も堅調
に推移する見込みです。
実質GDP成長率と項目別寄与度(前期比)
(%)
実質GDP成長率
個人消費
民間投資
1
0
▲1
純輸出
政府部門
▲2
在庫投資
・その他
▲3
13/10-12
14/1-3
14/4-6
14/7-9
14/10-12
(年/月期)
(注)データ期間は2013年10-12月期~2014年10-12月期。
政府部門は消費と投資の合計。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
8
小売売上高と消費者信頼感指数
(%)
(ポイント)
120
小売売上高(前年同月比、季節調整済、左軸)
消費者信頼感指数(右軸)
物価上昇率は低下基調
追加利下げ観測が強まる
■賃金上昇率の低下や原油・資源価格の下落な
どから、物価上昇率は低下基調にあります。
■豪州準備銀行(RBA)は、3月3日の金融政策決
定会合で政策金利を据え置きました。物価上昇
率が下振れていることなどから、追加利下げの
可能性を示唆しました。
6
110
4
100
2
90
0
13/1
80
13/7
14/1
14/7
15/1
(注)小売売上高は2013年1月~2015年1月。
消費者信頼感指数は2013年1月~2015年3月。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(年/月)
緩和的な金融環境のもと、消費と純輸出が支える底堅い景気が持続
■消費は、住宅価格の上昇やガソリン価格の低下
による購買力の向上により底堅さを維持すると
見られます。設備投資の弱さを消費と純輸出が
カバーする展開が続く見込みです。
■物価の下振れなどにより追加利下げが見込まれ
ますが、景気が底堅さを維持することから、利下
げは小幅にとどまると考えられます。
■追加利下げはあっても比較的高い金利水準が
維持され、日銀の金融緩和が続くことからも、豪
ドルは対円で底堅く推移する見込みです。
■底堅い景気を背景とした企業収益の拡大に加え、
豪州や主要国での緩和的な金融政策により高い
配当利回りの魅力が増し、株式やリートは上昇
基調が続くことが期待されます。
2015年03月03日 オーストラリア、政策金利を据え置き
2015年02月25日最近の指標から見る豪州経済(2015年2月)
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