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管理番号
10
研究内容の説明文
研究課題名
自然免疫系に関与する新規調節因子の解析
研究期間
平成27年4月~平成28年3月
研究機関名
北海道大学遺伝子病制御研究所 分子生体防御分野
研究責任者職氏名
髙岡晃教(教授)
研究の説明
【研究の意義目的】
私達はインフルエンザウイルス始めとするウイルスに対して体を守る防御機
構 の 解 析 を し て お り ま す (Hawakawa et al., Nat. Immunol . 12, 37-44, 2011)。
こ の 体 の 中 の 生 体 防 御 の 詳 し い 仕 組 み を 研 究 す る こ と は 、感 染 症 を 撲 滅 す る 事 に
繋がり、我々の健康維持にも重要です。現在我々は、
ウイルス感染だけではなく、細菌感染において、生体
防御に関与する新規調節因子を同定しております。こ
れらの新しいタンパク質を細胞に発現させるとウイル
ス感染または細菌感染時に生体防御反応が促進または
抑制されることがわかってきました(右図をご覧下さ
い 。)。
これまでヒト細胞株を用いた実験を進めてきました
が 、 今 回 初 代 培 養 細 胞 ( 抹 消 血 単 核 球 : PBMC) を 使 用
して、我々が研究している新しいタンパク質が、癌細
胞だけではなく、譲渡していただく細胞でも、同じ機
能をもったタンパク質であるかどうかを明らかにしたいと考えております。
【研究の方法】
血 液 か ら 細 胞 抹 消 血 単 核 球 を 回 収 す る 。 血 液 を 2 倍 量 に PBSで 希 釈 し た 後 、 ヒ
ス ト パ ッ ク ま た は フ ィ コ ー ル を 加 え 遠 心 分 離 を 行 い 、上 層 を PBMCフ ラ ク シ ョ ン と
し て in vitro で の 実 験 に 用 い る 。 合 成 siRNA等 を 用 い て 目 的 遺 伝 子 発 現 を 抑 制
し た 後 、 ウ イ ル ス 感 染 、 細 菌 感 染 を 行 う 。 感 染 後 、 細 胞 か ら RNAま た は 培 養 上 清
を 回 収 し 、免 疫 活 性 化 シ グ ナ ル の 指 標 と し て 、IFNsや サ イ ト カ イ ン 等 の mRNAや タ
ンパク質の発現量を解析します。
【該当研究の結果】
血液の管理や廃棄等はこれまで同様に徹底して適切に行う予定でございます。この研究
を通して、微 力 で は ご ざ い ま す が 、 少 し で も 基 礎 医 学 の 進 展 に 寄 与 で き ま す よ う
に 、努 力 し て い く と と も に 、私 ど も の 基 礎 的 な 研 究 か ら 得 ら れ た 成 果 を 多 く の 方
に知っていただけるように情報を発信して参りたいと存じます。
受付番号
本研究に関する問い合わせ先
所属
北海道大学遺伝子病制御研究所 分子生体防御分野
担当者
佐藤
電話
011-706-5536
Mail
[email protected]
精一
27J0035