太陽光発電に関するトラブル ②契約内容は分かっていますか? (1 月 20

太陽光発電に関するトラブル
②契約内容は分かっていますか?
(1 月 20 日放送分)
今回は、太陽光発電に関するトラブルの2回目です。
こんな相談がありました。業者が家に訪ねてきて、
「太陽光発電にすれば、電気代が今よ
り安くなる。そのためには月々7000円ほど払ってもらうことになる」と言われたが、
意味が分からない。太陽光発電の機械を借りる費用が、毎月7000円かかるということ
なのか。という相談です。
相談者は、太陽光発電の機械を借りる話と思っていましたが、これは太陽光発電の設置
工事を勧誘されているのですね。月々払う費用とは、工事代金のローンで、10 年や 15 年
の返済計画を立てた場合の計算でしょう。
そのように、相談者にお伝えすると、
「そんな高額な工事の話とは思えなかった」と驚い
ておられました。
事業者は、「太陽光発電にすれば電気代が今より安くなる」と言っていますが、これは、
正しくは、太陽光パネルで発電した電気を、家で使った余りは電力会社に売ることができ
るということです。
しかし、どのくらい電気代が安くなるかは、実際に工事をしてみないと分かりません。
というのは、発電量はパネルへの日の当たりやすさで変わります。地域、屋根の形、建
物の向き、建坪、屋根の傾斜具合、太陽を遮る高い建物や樹木のあるなし、などの条件に
左右されます。その年のお天気にもよりますから、事業者が発電量を計算したとしても、
あくまで目安にすぎません。
電力会社に電気を売ることを「売電」と言います。売電の買取価格は毎年見直しがされ
ますが、いったん買取価格が決まれば、10 年間はそのままです。
なかには「売電の買取価格はこの先上がり続けるので、今工事して損はない」と勧誘さ
れたという相談がありましたが、一度設置工事をしてしまえば、翌年に買取価格が上がっ
たとしても、最初の買取価格から変わりません。
太陽光発電の売電収入で儲かる、工事費は儲けのなかから払えばよい、という考えは危
険です。
太陽光発電にするかどうかを迷っている人は、一度、契約の目的をよく考えてください。
地球環境を考えて自然エネルギーを積極的に活用したい、という理由もあるでしょう。
また、ちょうど新築住宅を建てるので、太陽光発電を使いたいというのもひとつの理由で
しょう。
しかし、「よく分からないけれど、業者から得だと言われた」「隣の家も太陽光発電にし
たから」といった理由で、高額な工事を契約していいのでしょうか。迷ったら、契約する
前に、消費生活相談窓口にご相談ください。