Mekong Design Selection -Good Design Award in Lao P.D.R. ラオスの 6 社が「グッドデザイン賞メコンセレクション 2014」に選ばれました。そのうち 2 社が日本のデザイナーと共同開発を行い、日本マーケットにむけて、更には国際市場にむ けて競争力のあるオリジナル商品を産み出そう、と次の企画に進むための準備がラオスの ビエンチャンで 3 月 8 日から始まりました。 世界的にも評価の高いラオスの織物は、今回のグッドデザイン賞受賞商品になっています。 シルクや藍染め商品はラオスの輸出産業のひとつとして位置づけられており、受賞した企 業の製作レベルも高く、日本で開催されるトレードショウにも毎回のように出展し、根強 い日本のファンもいるのも事実。しかし高品質で高価格、ハンドメイドのため大量生産が 難しい織物は、時代の流れとともに伝統的産業としての色合いが強くなり、継続したビジ ネス展開が困難になりつつあるのが現状と言えます。日本人デザイナーとのコラボレーシ ョンにより、新しい商品の開発、特にデザインにおいてラオスの伝統文化を残しつつ、よ り創造性の高いコンセプトのもとで商品を産み出す、そして最終的にはラオス全体の輸出 力を上げていく、そんな思いが込められてプロジェクトがスタートしました。 Magic Lao Carpets Handicrafts シルクカーペットの生産現場。カーペットを織るのは若い女性従業員で、横一列に並び一 枚を数名で織っていきます。一階が工場、二階がショールームです。完成品が所狭しとデ ィスプレイされています。今回提案されたデザイン案は、カーペットの技術を使ってファ ッショングッズを製作することです。 Houey Hong Vocational Training Center for Women ホワイホン職業訓練センターが生産する「紙布」を製品化し、ブランド開発を進めること がミッションです。このセンターはラオスの恵まれない女性や障害のある人を対象に支援 し自立できるレベルまでの訓練と、ラオスの伝統的染織の保持保存を活動目的としていま す。現在、 「紙布」は日本向けの帯などの和装用として生産されているだけだそうです。 今回デザイナーの提案を取り入れ、 「紙布」の魅力をアピールできる商品開発につなげてい くことになりました。ランプシェードやハンドバッグなどへの展開が考案されており、面 白そうな商品が期待できそうです。 意見交換するデザイナーとホワイホン職業訓練センターの代表者達 今回訪問した2企業の代表はすべて女性で、製作現場においても女性スタッフの姿が見立 ちました。今、日本では国をあげて女性活用推進が叫ばれています。そういう意味ではラ オスの方が進んでいるのかもしれません。 (K.H.)
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