第3学年後期 教科名:医療コミュニケーション[医療人間科学Ⅶ] 学修目標 医学を人体に対して実践していくのが医療であるが,そこには,患者という人格が存在 する。患者と医療者の関係を調整する唯一の方法であるコミュニケーションについて,基 礎的な知識を中心に,医療の倫理や人間理解も含めて理解する。基本的なコミュニケーシ ョン技法については理解のみでなく実践できるようにし,第4学年の医療面接への準備と する。 ■教 科 書:1 スタンダード社会歯科学 第5版(学建書院) 2 はじめての医療面接 第1版(医学書院) 3 新 医療と看護のための心理学(福村出版) ■授業時間:A 木曜日 14:00∼14:50, 15:00∼15:50 B 水曜日 14:00∼14:50, 15:00∼15:50 A・B合同で授業を行う日があるのでシラバスを確認すること。 ■オフィスアワー:中島 一郎 月曜日 17:00∼18:00 事前に連絡すること 山崎 晴美 月曜日 17:00∼18:00 事前に連絡すること 網干 博文 月曜日 17:00∼18:00 事前に連絡すること 上原 任 月曜日 17:00∼18:00 事前に連絡すること 三澤麻衣子 月曜日 17:00∼18:00 事前に連絡すること 松野 俊夫 授業直後に対応する。 萩原 良浩 授業直後に対応する。 寺嶋 利子 授業直後に対応する。 本橋 佳子 授業直後に対応する。 ■成績評価:全時間の出席を前提とする。定期試験(60%),技能試験,演習の提出物,レ ポート等(40%)で評価する。受講態度不良は大幅な減点の対象とする。 ■注意事項:十分な事前学習と出席が前提である。 GIO :医療における患者との信頼関係を確立するために,コミュニケー ションの重要性を理解し,その能力を身につける。 SBOs:①コミュニケーションの目的と技法を説明できる。 ②必要な情報を整理し,わかりやすい口頭説明の準備ができる。 ③説明を受ける患者の心理状態や理解度に配慮できる。 ④患者に診断結果と治療方針を適切に説明できる。 ⑤患者との信頼関係を築くことができる。 ⑥患者の価値観が多様であることを認識し,柔軟に対応できる。 なお,本教科は歯学教育モデル・コア・カリキュラムの A-3(歯科医師の責務) ①∼③,A-4(インフォームドコンセント)①∼⑤,A-7(対人関係能力)1)コミ ュニケーション①∼③,2)医療面接①,⑤,⑦,⑧の内容を含み,これらを 理解するための基礎的な内容も含んでいる。 ■準備学習:教科書のページが指定されている場合は指示がなくても事前に読んでから授 業に出席すること。それ以外に準備学習が必要な場合は指示する。 授業日・担当者 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 第1回,第2回 1.医療コミュ ・ 現代の歯科医療において人間性が重要視され 9月17日 ニケーション総 ていることを理解する。 ・ 患者との信頼関係づくりを行うことの重要性 A,B合同授業 論 について理解する。 中島 一郎 1)総論 (教 1)pp.73-84 ・ この教科の学修内容の概略を知る。 第3回,第4回 10月1日 A,B合同授業 上原 任 第5回,第6回 10月15日 A,B合同授業 上原 任 第7回,第8回 A:10月22日 B:10月14日 上原 任 三澤麻衣子 中島 一郎 山崎 晴美 網干 博文 萩原 良浩 寺嶋 利子 1.医療コミュ ニケーション総 論 2)医療面接の意 義と目的 3)医療面接のマ ナー(1) (教 1)pp.85-96 1.医療コミュ ニケーション総 論 3)医療面接のマ ナー(2) 4)病歴聴取 5)医療倫理・イ ンフォームド コンセントと 医療コミュニ ケーション (教 1)pp. 85-96 2.説明・指導 演習① 1)ロールプレイ 型演習 2)認識の違い 3)話の要点を理 解する ・ 医療面接と問診の違いを知る。 ・ 医療面接の3つの目的を知る。 ・ 患者―医療者関係について知る。 ・ 医療面接の基本技術を知る ・ 医療コミュニケーションの進め方を知る。 ・ 基本的な質問法・傾聴技法の概要を知る。 ・ 従来の問診と重複する部分(病歴聴取)につい て知る。 ・ 医療倫理やインフォームドコンセントと医療 面接の関係について理解する。 ・ これ以後の演習の準備としてロールプレイ型 演習について理解する。 ・ 同じ物を見ても受け手によって認識が異なる ことを知る。 ・ 患者と医療者の認識に差がある場合には医療 者が歩み寄るべきことを理解する。 ・ 話しを聞きながらメモをとり,内容を理解して それを他者に伝わるように表現する。 授業日・担当者 本橋 佳子 第9回,第10回 A:10月29日 B:10月21日 上原 任 三澤麻衣子 中島 一郎 山崎 晴美 網干 博文 萩原 良浩 寺嶋 利子 本橋 佳子 第11回,第12回 A:11月5日 B:10月28日 上原 任 三澤麻衣子 中島 一郎 山崎 晴美 網干 博文 萩原 良浩 寺嶋 利子 本橋 佳子 第13回,第14回 A:11月12日 B:11月11日 B11月4日は休講 上原 任 三澤麻衣子 中島 一郎 山崎 晴美 網干 博文 萩原 良浩 寺嶋 利子 本橋 佳子 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 2.説明・指導 ・ 歯周疾患を題材に,患者に対する説明・指導内 演習② 容を整理する。 4)口腔疾患に関 ・ 患者に対する態度や説明・指導のあり方を知 する説明・指 る。 導 2.説明・指導 演習③ 4)口腔疾患に関 する説明・指 導 (教3) pp.138-154 ・ 「悪い知らせを伝える」を題材に,患者に対す る説明・指導内容を整理する。 ・ SPIKES モデルについて知る。 ・ キュブラー・ロスによる心理過程について理解 する。 ・ 患者に対する態度や説明・指導のあり方を体験 する。 2.説明・指導 ・ 説明・指導場面の医療コミュニケーションにつ 演習④ いて,技能試験を行う。 4)口腔疾患に関 する説明・指 導 授業日・担当者 第15回,第16回 A:11月19日 B:11月18日 上原 任 第17回,第18回 A:11月26日 B:11月25日 山崎 晴美 上原 任 三澤麻衣子 第19回,第20回 A:12月3日 B:12月2日 山崎 晴美 上原 任 三澤麻衣子 第21回,第22回 A:12月10日 B:12月9日 山崎 晴美 上原 任 三澤麻衣子 第23回,第24回 A:12月17日 B:12月16日 山崎 晴美 上原 任 三澤麻衣子 第25回,第26回 A:12月24日 B:1月13日 A1月13日は休講 上原 任 三澤麻衣子 中島 一郎 山崎 晴美 講 義 項 目 2.説明・指導 5)まとめ 3.医療面接 1)医療面接の基 礎 (教 2)pp.1-38 3.医療面接 2)医療面接の学 習法 3)医療面接の技 法 (教 2) pp.38-75 学 修 到 達 目 標 ・ 演習①∼④を振り返り,説明・指導場面の医療 コミュニケーションを理解する。 ・ 初めて患者と出会う場面における医療面接の 重要性を知る。 ・ 医療面接の学習法について知る。 ・ 話を引き出す技法である質問法について基本 的事項を理解する。 ・ 基本的な傾聴技法について理解する。 ・ 傾聴技法のうち,支持と共感について知る。 3.医療面接 ・ 傾聴技法のうち,支持と共感について重要性を 3)医療面接の技 理解する。 法 ・ 傾聴技法における要約と確認を理解する。 (教 2) pp.38-75 演習⑤ 3.医療面接 ・ 医療面接の最後に行うべき事を知る。 3)医療面接の技 ・ 積極技法と言われる指示・説明・情報提供など 法 について理解する。 (教 2) pp.38-75 演習⑥ 3.医療面接 ・ 積極技法と言われる指示・説明・情報提供など 3)医療面接の技 について重要性を理解する。 法 演習⑦ 3.医療面接 ・ 検査結果の説明から時系列を遡って患者シナ 演習⑧ リオを制作する。 4)ロールプレイ ・ シナリオに基づいてロールプレイを行い,情報 用シナリオ 量の過不足について知る。 5)ロールプレイ 演習 授業日・担当者 第27回,第28回 12月19日(土) A,B合同授業 松野 俊夫 山崎 晴美 上原 任 三澤麻衣子 第29回,第30回 補講期間 A,B合同授業 中島 一郎 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 3.医療面接 ・ 医療面接における多様な患者の心理面を配慮 6)多様な患者さ したコミュニケーションの在り方について学 んへの対応 ぶ。 4.総括 ・ 本教科で取り上げた内容を振り返り,医療コミ 1)医療コミュニ ュニケーションに対する理解を深める。 ケーションの ・ 歯科医師として患者と接する際のあり方につ まとめ いて理解し,第4学年前期の教科「医療面接」 2)今後の課題 への各自の課題を明確にする。
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