「ポジティブ」に〜定例会合では政策金利据え置き(2015/4/9作成)

*グローバル投資環境
No.954*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
ムーディーズ,インド格付け見通し「ポジティブ」に
~定例会合では政策金利据え置き
2015年4月9日作成
▼政策金利及びインフレ率(前年同月比,%)
*格付会社ムーディーズは今月9日、インドの長期債の格
付け見通しを「ステーブル(安定的)」から「ポジティブ
(強含み)」に引き上げた。格付け自体は「Baa3」に据え
置かれている。
*見通しを引き上げた理由には、マクロ経済やインフラ
整備・各種制度改革など、同じ格付けを付与された
国々の平均を上回る成長を中長期的に持続する体勢
を確立しつつあることを挙げている。
*2月末に議会に提出された政府予算案(詳細はグロー
バル投資環境No911参照のこと)や、モディ政権の改革
の進捗状況が評価されたといえるだろう。
*インド準備銀行は今月7日に定例の金融政策会合を
開催し、政策金利を7.5%で据え置いた。今年に入って
から2回、合計50bpの利下げをいずれも臨時会合にて
行っている。米国の利上げに対する市場の注目がやや
和らいだ時期など、通貨インドルピーへの影響を考慮し
タイミングを見計らって行ったようである。
*同会合では、準銀によるインフレと経済見通しも示さ
れた。インフレ率は今年8月には+4%に鈍化するものの、
年末には+5.8%へ加速すると見込んでおり、経済成長
率は2014年度(4月~翌3月)+7.5%、2015年度+7.8%
と予想している。
*金融緩和を慎重に行う準銀の姿勢は、通貨インドル
ピーを下支えし、債券の利回りのゆるやかな低下、すな
わち債券価格の上昇へと繋がることとなろう。
▼10年国債利回り推移
(円)
消費者物価
2月+5.37%
期間:2013年4月
~2015年4月6日
▼輸出入推移(億米$)
↓輸出
↓輸入
▼製造業・非製造業景況感
非製造業
3月53.0
製造業
3月52.1
▼株価推移
(SENSEX30)
期間:2014年6月~2015年4月6日
▼為替推移
(インド
ルピー)
ルピー高
利回り上昇
債(券価格は低下
)
期間:2008年1月~2015年4月6日
レポレート
(政策金利) 7.5%
↑対米ドル(右軸)
↓対円(左軸)
期間:2014年6月
~2015年4月6日
(インド統計局及び中央銀行、Bloombergのデータより髙木証券作成)
(文責:佐野) 1/1
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