Colombier 「聖霊降臨祭」 を祝う 「コロンビエ」は、 フランス南西部のラングドック・ルシヨン地方と プロヴァンス最大の港湾都市マルセイユの伝統菓子です。 コロンビエ (Colombie) とは鳩小屋の意味。 鳩=コロンブ(Colombe)の小さな陶器が入っています。 ■マルセイユ発祥の伝説 マルセイユには、 「コロンブが当たると一年以内に結婚する」 という ロマンチックな言い伝えがあります。 紀元前600年頃、土着民の王女ジプティスは、婚礼の祝宴で、 出会ったばかりの、遥か彼方フォアイアからやってきた若い船乗りの プロティスを夫に選び、 その日のうちに結ばれ、結婚しました。 ■聖霊降臨祭とは 「聖霊降臨祭」 (Pentecôte)は、聖霊が使徒の上に降りたことを記憶する日で、 復活祭同様に大変に重要な祝日です。復活祭から7週間後の日曜日に行われます。 復活したイエス・キリストは、 「弁護者すなわち父が私の名によっておつかわしになる聖霊が、 すべてを教え、 あなたたちの心に私の話したことをみな思い出させてくださるだろう」 と語ります。 復活40日後イエスは昇天し、 そしてその10日後、 イエスのまわりに集まり祈っていた 120人の信徒の上に聖霊が降りてきました。 新約聖書「使徒言行録」 には次のような記述があります。 「彼らがみな一堂に集まっていると、突然、天から激しい風が吹いてくるような音が聞こえ、 彼らが座っていた家にみち、火のような舌が現れ、分かれて、 おのおのの上にとどまった。 すると、彼らはみな、聖霊に満たされ、霊がいわせるままに、いろいろの国の言葉で話し始めた。… このとき、使徒の頭である聖ペトロは立ち上り、聖霊の御導きに従い、 いきなり火を吐くような説教をした ところ、人々は深く感動し、 すぐに洗礼を受け、信者に加わった者の数は3000人であったという」 聖霊はよく 「鳩」 にたとえられます。 新約聖書の福音書には、処女マリアは聖霊によって身ごもったこと、 また、 イエスが洗礼を受けたときのことを、以下のように記しています。 「聖霊が鳩のように御自分の上に降りて来るのをご覧になった」 (マタイ) 「天が裂けて 霊 が鳩のように御自分に降りて来るのをご覧になった」 (マルコ) 「天が開け、聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降りて来た」 (ルカ) 「 霊 が鳩のように天から降りて、 この方の上にとどまるのを見た」 (ヨハネ) イエスに降りた聖霊は、 イエスが天に昇ると、使徒たちへと降りました。 そして彼らは、聖霊の導きに従って布教を続けました。 ■平和の象徴「オリーブの枝をくわえた鳩」 旧約聖書の「ノアの箱舟」 には、洪水の中を鳩がオリーブの枝をくわえて 戻ってきたという記述があります。 鳩が平和の象徴として世界に広まったのは、 1949年、第1回国際平和擁護会議のポスターに ピカソが鳩の絵を描いてからだそうです。 ピカソは鳩を愛し、たくさんの鳩の絵を残すとともに 愛娘に、 スペイン語で鳩という意味のパロマ (Paloma) と名付けました。 鳩は、 ピカソの平和を願う心、 そのものなのです。 La Pierre Blanche
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