とみん経済レポート 平成 27 年 4 月 8 日 2 項 目 今後の見通し (3ヵ月) 百 貨 店 売 上 高 人 の 都 天気図 現在の景気動向 個 月 スーパー 内 コ 経 済 状 メ ン 況 営業開発部 ト 2 月の都内の景気は緩やかに回復しているが、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動などから、弱い動 きも見られる。百貨店・スーパー・コンビニエンスストアの売上はいずれも前年を上回ったが、乗用車販売 は 11 ヵ月連続で減少した。住宅着工は 4 ヵ月ぶりに増加したが、公共投資は 3 ヵ月連続で減少した。輸出は 8 ヵ月連続で増加した。有効求人倍率は 4 ヵ月ぶりに低下した。工業生産(1 月)は 3 ヵ月ぶりに増加した。26 年度下期の設備投資計画は増加見込みだが、経常損益は減益見込みとなっている。 都内の景気は引き続き緩やかな回復が期待されるが、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の長期化 や新興国を中心とする海外経済の不確実性などが今後のリスク要因となっている。 百貨店売上高は、前年同月比 7.1%増と 8 ヵ月連続で前年を上回り、増加幅も前月から 5.0 ポイントと大幅に 拡大した (既存店ベース)。天候条件が良好だったことや中華圏の春節休暇による訪日外国人観光客の増加な どから、衣料品、食料品、雑貨、身の回り品、家庭用品の主要 5 品目がいずれも前年を上回った。 スーパーの売上高は、前年同月比 1.8%増と 10 ヵ月連続で前年を上回った (既存店ベース)。 売 上 高 消 コンビニ 売上(関東) 費 乗 用 車 登録台数 住宅建設 公共投資 貿易 (東京税関管内) 設備投資 (法人企業) 企業収益 (法人企業) 労働需給 企業倒産 資金需要 (銀行) 工業生産指数(季調値) ( )は前年同月比% 関東地区のコンビニエンスストアの売上高は、前年同月比 5.1%増と 24 ヵ月連続で前年を上回った(全店ベ ース)。既存店ベースの売上も、同 1.0%増と 14 ヵ月連続で前年を上回った。 乗用車販売台数(軽を含む)は、前年同月比▲13.6%と 4 月の増税以降 11 ヵ月連続で前年を下回った。車種別 でも、普通車(同▲16.7%)、小型車(同▲10.0%)、軽乗用車(同▲10.9%)がいずれも前年を下回った 住宅着工戸数は、前年同月比 13.7%増と 4 ヵ月ぶりに前年を上回った。利用関係別では、持家(同▲7.4%)、分 譲一戸建て(同▲11.8%)、貸家(同▲7.3%)は減少したが、分譲マンション(同 95.8%増)が大幅に増加した。 公共工事請負金額は、前年同月比▲10.4%と 3 ヵ月連続で前年を下回った。発注者別では、国(同 18.1%増)、 市区町村(同 156.5%増)、地方公社(同 15.3%増)は増加したが、独立行政法人(同▲64.6%)と東京都(同▲9.7%) が減少した。 東京税関管内の輸出額は前年同月比 8.0%増と 8 ヵ月連続で前年を上回ったが、増加幅は前月から 17.4 ポイ ント縮小した。主要地域別では、中国向け(同▲6.8%)、EU 向け(同▲4.6%)は減少したが、アメリカ向け(同 13.6%増)、アジア NIEs 向け(同 7.2%増)、ASEAN 向け(同 37.8%増)が増加した。 東京財務事務所「法人企業景気予測調査(1~3 月期調査)」によると、都内の法人企業(資本金 1 千万円以上) の 26 年度下期の設備投資計画額は、全規模(前年同期比 9.3%増) 、大企業(同 10.6%増)は増加見込み、中 堅企業(同▲17.4%) 、中小企業(同▲5.6%)は減少見込みとなっている。 同上調査によると、都内の法人企業 (同上)の 26 年度下期の経常損益は、全規模(前年同期比▲8.7%) 、大 企業(同▲8.9%) 、中堅企業(同▲4.9%)は減益見込み、中小企業(同 10.1%増)は増益見込みとなっている。 有効求人倍率(季調値)は 1.66 倍と、前月から 0.01 ポイント低下した。有効求人倍率の低下は 4 ヵ月ぶり。 先行指標とされる新規求人数は前年同月比 ▲0.01%と微減だった。新規求人数の減少は 3 ヵ月ぶり。南関東 の完全失業率は 3.4%で、前月から 0.2 ポイント低下した。完全失業率の改善は 2 ヵ月ぶり。 企業倒産件数は前年同月比▲12.4%と 5 ヵ月連続で減少したが、負債総額は同 40.9%増と 2 ヵ月ぶりに増加し た。1~2 月累計の倒産件数を業種別にみると、全体が前年同期比▲13.5%で、建設業(同▲26.7%)、製造業(同 ▲28.6%)、小売業(同▲10.3% ) などが減少し、サービス業(同 28.6%増)、情報通信業(同 17.9%増)などが増加 した。 銀行の都内向け貸出残高は前年同月比 3.8%増と 42 ヵ月連続で増加し、増加幅も前月から 0.4 ポイント拡大 した。増加幅の拡大は 2 ヵ月ぶり。 工業在庫指数(季調値) ( )は前年同月比% 消費者物価指数 ( )は前年同月比% (一口メモ) 2年連続で上昇した東京の公示地価 国土交通省が3 月に発表した、 今年1 月1 日時点の公示価格によると、 11 月 103.2 ( ▲3.6) 11 月 134.1 ( 2.5) 12 月 101.9 ( 2.2) 東京都内の地価公示価格は、全用途平均の変動率が前年比 1.9%と2 年 12 月 99.6 ( ▲4.3) 12 月 126.1 ( ▲0.8) 1 月 101.6( 2.3) 連続で上昇した。用途別でみると、住宅地は同 1.3%、商業地は同 2.9%、 1 月 107.8 ( ▲2.1) 1 月 104.7 (▲15.7) 2 月 101.6 ( 2.3) 工業地は同 1.1%、それぞれ上昇した。 *工業生産指数・在庫指数、消費者物価指数は2010 年平均=100。*工業生産指数・在庫指数の前年同月比は、原数値による。 表は、都内経済の最新のデータを集めた当行独自のものです。なお、お天気マークは当部の判断です。 天気図表示の 意味 晴れ 晴れ時々曇り 薄曇り 曇り 小雨 雨
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