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平成26年度スマートコミュニティ構想普及支援事業 成果報告書(要約版)
1.補助事業者名
株式会社日建設計総合研究所、関西電力株式会社
2.対象地域
吹田操車場跡地(吹田市、摂津市)
3.補助事業の名称
吹田操車場跡地スマートコミュニティ構想
4.内容
【調査フロー】
補助事業の目的
吹田操車場跡地では、新たな都市拠点として土地利用
転換を図るため、都市基盤の整備と国立循環器病研究
センターを中心とする医療クラスターの形成が進められて
おり、環境先進性のまちづくりの観点から、エネルギーの
面的利用と管理、未利用エネルギーの利用などの具体
的な取り組みが求められている。
本事業では、国立循環器病研究センター、吹田市民病
院等が立地する街区を対象に、環境性、防災性、経済性
等を高めるための面的エネルギーシステムと地域EMS
で構成されるスマートコミュニティモデルを構想し、その事
業性を検討することを目的とする。また、地域EMSと医
療との連携、エリア拡大についても検討を行う。
各施設に関する基礎調査
(国循、市民病院、商業施設)
再生可能エネルギーに関する
調査(地下水、下水、地中熱)
吹田操車場跡地スマートコミュニティモデルに関する検討
①熱源水ネットワークシステムに関する検討
②地下水利用量の検討
③地下水熱利用を含む省エネ・DR効果の検討
④地域EMSの検討
スマートコミュニティモデルの事業性検討
地域EMSと医療との連携に
関する検討
スマートコミュニティモデルの
エリア拡大検討
スマートコミュニティモデルの特徴
本事業では、エリア内でエネルギーを有効に利用するための面的エネルギーシステム及び地域EMSにより構成
されるスマートコミュニティモデルについて検討した。
◆ 面的エネルギーシステム
再生可能エネルギー(地下水熱)を有効活用した建物間熱融通及び地下水を中水としてカスケード利用する
国内初の熱源水ネットワークシステム
◆ 地域EMS
各施設のBEMSからの情報を一元的に集約し、熱源水の水量管理や散水量の管理をはじめ、エリア全体
のエネルギー利用状況の監視や負荷制御などを行う総合的なマネジメントシステム
本事業の検討結果の概要
・対象エリアにおける再エネ・未利用エネは、
地下水利用が最もポテンシャルが高い。
・地下水利用にあたっては、将来の拡張性、運
用面等から一体的な熱源水ネットワーク化が
望ましい。
・熱源水ネットワークシステム及び地域EMS
の導入により、高い省エネ・DR効果(環境性評
価)が見込まれる。
→ 消費電力量:▲10%、デマンド抑制:▲32%
・ヒートアイランド現象緩和効果及び、それによ
る地域の省エネが期待される。
・スマートコミュニティモデルの事業性について
は、補助金を活用することで、熱源水ネット
ワーク及び地域EMS構築等にかかる増分コス
トの軽減が可能であり、事業性が確保できる。
・また、面的な地下水利用をすることによって、
経済性・防災性の面でメリットを享受できる。
→ 経済性:省エネ・DR効果+上水代替効果
→ 防災性:水源の二重化(上水道+井戸)、
井戸のバックアップによるBCP向上
・地域EMSをベースに、環境×医療・健康の
様々なコンテンツ展開が可能である。
・今後、吹田操車場跡地の開発エリア(2街区、
医療クラスター等)への拡大により、上記の事
業効果はさらに増加することが見込まれる。
【熱源水ネットワークによる面的エネルギー利用システム】
統合BEMS
7月
⑤エネルギー
管理
BEMS
①熱源⽔利⽤
②躯体散⽔
③室外機散⽔
水熱源
HP
地下水
揚⽔ポンプ
融通⽤ポンプ
④負荷制御
負荷設備
熱源設備
市⺠病院
BEMS
BEMS
①熱源⽔利⽤
②躯体散⽔
③室外機散⽔
①熱源⽔利⽤
②躯体散⽔
④負荷制御 ③室外機散⽔
水熱源
HP
熱源設備
負荷設備
商業ビル
④負荷制御
水熱源
HP
熱源設備
負荷設備
国循
【各施設のBEMSからの情報を集約する地域EMS】
地下水
揚⽔ポンプ
融通⽤ポンプ