「日本IVR学会国際交流促進制度 CIRSE2008参加印象記」について

「日本 IVR 学会国際交流促進制度
CIRSE2008 参加印象記」について
日本医科大学 放射線医学
田島廣之,村上隆介
貴誌「日本 IVR 学会国際交流促進制度 CIRSE2008 参加印象記」 を大変興味深く拝読しまし
たが,記載内容につき意見がありますので投稿させていただきます。
「ダイマー型のイオジキサノール(ビジパーク)は日本からの副作用報告が多く,現在ほとん
ど使われていない,云々」との記述がありますが,そうでしょうか。本剤は,本邦におきまし
ては 2000 年に製造承認・薬価収載され,日本全国で年間約 2 万本程度使用されているようです。
適応は,様々な経緯から,脳血管撮影・四肢血管撮影・逆行性尿路撮影・内視鏡的逆行性膵
胆管撮影と限定的ではありますが,本邦での副作用報告は特に多いものではない,と思われ
ます。水溶性ヨード造影剤の腎機能に与える影響が論議され,対血漿比等浸透圧製剤の位置
2,3)
づけが注目されております 。我々の施設では,以前より本剤を四肢血管に対する IVR を中
1)
心として使用しています。もしかしたら,1995 年に国内での販売が中止となった,化学構造
が同じダイマー型非イオン造影剤であるイオトロラン(イソビスト)と誤解されているのでは
ないでしょうか。
文 献
1)大隈智尚:日本 IVR 学会国際交流促進制度 CIRSE2008 参加印象記.IVR 会誌 23:399 - 401,
2008.
2)Heinrich MC, Haeberie L, Mueller V, et al : Nephrotoxity of iso-osmolar iodixanol compared
with nonionic low-osmolar contrast media : meta-analysis of randomized controlled trials.
Radiology 250 : 68 - 86, 2009.
3)Murakami R, Tajima H, Kumazaki T, et al : Effect of iodixanol on renal function immediately
after abdominal angiography. Clinical comparison with iomeprol and ioxaglate. Acta Radiol
39 : 368 - 371, 1998.
著者からの回答
大阪市立大学医学部 放射線科
大隈智尚
先日の小生の日本 IVR 学会国際交流促進制度 CIRSE08 参加体験記を読んでいただきまし
てありがとうございました。先日の記事ではイオジキサノールはほとんど使われていない
と記載してしまいましたが,販売元の営業担当者さんから,2008 年の年間総売り上げは推
定 1 万 7 千本で,270 注 20 ㎖製剤が月平均で 2700 本ほど販売されており,血管造影や胆管,
尿路撮影に使われていると教えていただきました。ちなみに某 4 社合わせて,CT のシリン
ジ造影剤の 08 年の販売推定本数は 480 万本以上とのことだそうです。副作用についてもご
指摘の通り販売中止になったイオトロランと誤解していましたので,ここにお詫びして訂
正させていただきたく存じます。できるだけ早く参加記をお届けしたい一心で記事を書き
ましたが,結果として調査不十分のままの誤った記載になってしまったことをお詫びして
訂正させていただきたく存じます。
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