大阪に広がる「ハラル&ムスリムフレンドリー」 イスラム教徒向けの飲食店・宿泊施設のマップ配布 祈祷室も関西空港や大阪駅・難波駅に続々設置 関西国際空港では近年、イスラム圏のマレーシアやインドネシアからの訪日客が急増している。 大阪観光局によると、マレーシアからの訪日客は 13 年7月のビザ取得の免除などもあり、14 年 上期は前年同期比で約 60%の増加。また、13 年 11 月にはエアアジアXが関空-クアラルンプー ル線を週4便からデイリー運航にし、ガルーダ・インドネシア航空がジャカルタ直行便を開設す るなど、更なる訪日客の増加が見込まれる。そんな中、大阪ではイスラム教徒(ムスリム)が安 心してサービスを受けられる「ムスリムフレンドリー」の取組が広がっている。 大阪観光局は 14 年1月、宗教上の制約に従った「ハラル」やそれに準じる料理を提供する店や ホテルを紹介するA4判の冊子「ハラル&ムスリムフレンドリーマップ」を英語で作成した。9 月に発行した第2号では、マレーシア料理などの外国料理の店が大半だった第1号と比べ、多数 の和食店も紹介するなど掲載施設が約 100 に増加。第1号発行後に掲載してほしいとの飲食店か らの申し込みや対応を始めたという施設からの報告が相次いだという。使いやすいハンディ版の サイズで、国内では関空の観光案内所などに設置。海外での観光展では、ムスリムの団体旅行を 組む東南アジアの旅行会社から「ムスリムを歓迎する大阪の人たちの気持ちが伝わってくる」と 好評だ。15 年春先には更に情報量を増やした第3号を発行し、スマートフォンアプリもリリース される予定。 ハラル&ムスリムフレンドリーマップ (左)表紙 (中央)提供しているサービス、設置設備、食材等はアイコンを活用 (右)ホテルやレストラン紹介ページでは、アイコンを用いたことでムスリム対応状況が一目で確認できる ハラル認証済みのホテルレストランの料理長などを講師に迎えた「ハラル&ムスリムフレンドリ ーセミナー」も共催し、ムスリムを受け入れる環境作りを官民一体で進めている。 ムスリムフレンドリーの取組として、大阪では祈祷室の設置も徐々に増えて来ている。14 年4 月に祈祷室を3カ所に増設した関空では、礼拝前に体を清める「小浄施設」も設置。空港アクセ スを有する南海電鉄も9月に難波駅に隣接する商業施設にムスリムらが利用できる祈祷室を設け た。10 月にはJR西日本が、大阪駅ビル内にJRグループ初の祈祷室を男女別に2室設置。宗派 を問わず利用でき、利用案内は日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語で表記している。 大阪観光局は、 「今後も官民挙げてムスリムフレンドリータウンとして環境を整備し、たくさん の訪日客をもてなしたい」と意気込んでいる。 関西国際空港 http://www.kansai-airport.or.jp/bf/ins/service/safe/pray/index.html 南海電鉄 http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/140730_2.pdf JR 西日本 https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/09/page_6184.html ハラル&ムスリムフレンドリーマップ http://muslim-friendly.jp.net/download/hmfmap.pdf 問い合わせ先 部 署 名 : 大阪観光局 T E L : 06-6282-5900
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