施政方針特集号1(18ページ) (PDF 387.0KB)

27・4・1 市役所☎
(042)
325−0111
平成27年度
施政方針
(2月20日表明)
「健康で文化的な都市
─住み続けたいまち、ふるさと国分寺─」
を目指して
平成27年第1回定例会で、井澤邦夫市長が
表明した「平成27年度施政方針」をお知らせ
します。
は じ め に
平成27年第1回定例会に臨むに当たり、私の市
政運営に当たっての基本姿勢をお示しするととも
に、今後取り組むべき重点方針と平成27年度予算
の概要を申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様
のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
昨年度、国分寺市は、市制施行50周年を迎え、
市民の皆様のご参加とご協力をいただき、100周
年に向けての素晴らしいスタートを切ることがで
きました。
あらためて国分寺市の魅力を発見し、「国分寺
市に住んでいて良かった。これからも住み続けた
い。」という思いを持っていただけたのではない
でしょうか。また、市外からも多くの方々に訪れ
ていただき、まちの活性化につながっていく契機
となったのではないかと思います。
私は、平成25年7月の市長就任以来、山積する
諸課題の解決に向けて「財政の健全化」「庁内体
制の整備」「市民感覚の市政運営」を遂行してま
いりました。ゼロベースからの予算編成、業務執
行の厳格化、市民サービスへの迅速な対応、市民
や議会との情報共有等、職員の先頭に立って強力
に進めた結果、国分寺駅北口再開発事業の進捗、
3市の可燃ごみ共同処理の覚書締結等、着実な成
果を上げることができました。引き続き事業の完
了に向け、着実な推進を図ってまいります。また、
保育園の誘致による待機児童解消や高齢者介護施
設の誘致、障害者施策の推進等直面する福祉施策
も実施いたしました。
今年度の基本方針や重点施策については後述い
たしますが、引き続き、更なる国分寺市の魅力を
発信しつつ、市民の安全安心を図る市政運営を全
力で行ってまいります。
国の経済動向は、経済の好循環政策により、景
気は緩やかな回復基調が続き、雇用情勢も改善傾
向にあります。今後についても、雇用・所得環境
の改善傾向が続く中で、各種政策ともあいまって、
緩やかに回復していくことが期待されているもの
の、個人消費等には弱さがみられ、昨年度後半に
は実質GDP成長率がマイナスとなりました。こ
うした状況を踏まえ、国においては、経済の好循
環を確かなものとするため、3兆5,000億円規模
の経済対策が打ち出されたところです。今後、そ
の成果が期待されるところですが、個人市民税に
よる歳入が多くを占める国分寺市において、厳し
い財政状況に変わりありません。
市政運営に当たっての基本姿勢
○財政の健全化による強固な財政基盤を確立
このような厳しい状況下においても、「将来を
見据えた財政健全化」、「中長期計画的財政運営」
を進めていかなければなりません。基金の積み増
しと地方債の償還を推し進め、市民の皆様が将来
にわたって安心して生活できる持続可能な自立し
た自治体財政を確立してまいります。
平成27年度予算編成は、昨年度に引き続き「ゼ
ロベース部局積上げ予算方式」により取り組んで
まいりました。すべての事務事業の経費を各部局
ゼロベースから見直し、ひとつひとつ検証し、積
み上げ、真に必要なものを計上した結果、臨時財
施政方針特集号
政対策債を借り入れず、収支均衡予算となりまし
た。
予算規模については、一般会計402億8,837万6
千円、特別会計の7会計総額、295億6,864万1千
円、全会計総額698億5,701万7千円となりました。
一般会計では、昨年度に比べ6.1%、23億426万
3千円の増、全会計総額では5.8%、38億2,563万
5千円の増となりました。
公債費については、償還が進んだことにより、
一般会計で20.1%、4億6,768万5千円の減、下水
道 事 業 債 等 特 別 会 計 を 合 算 し た 全 体 で は、
12.4%、6億2,099万5千円の減となりました。ま
た、基金については、財政調整基金を7億6,645
万4千円、職員退職手当基金を1億3,169万3千
円積み増し、将来に向けて財政の弾力性を確保し、
強固な財政基盤の確立を主眼に置いた予算編成と
いたしました。
○市制施行100周年を見据えて、未来に向けたさ
らなるまちの発展の礎を構築
昨年度は、さまざまな市制施行50周年記念事業
を展開し、今後のまちの魅力発信に向けた礎を築
くことができました。
今年度は、市制施行100周年に向けた新たなス
タートの1年です。職員は入れ替わっても市役所
組織、そして国分寺市は未来へ続きます。効果的
かつ効率的な市政運営を根幹におき、引き続き、
諸課題の解決に向けて取り組んでまいります。特
に、市政運営の透明性を確保するため、市民への
説明責任を十分に果たします。
私は、我がまち国分寺市の更なる発展に責任を
持ち、その確固たる基礎を築いてまいります。
○縦割りの弊害を排し、全庁一丸となる強固な組
織を構築
昨年度は、組織のスリム化と業務改善に向けて、
大規模な機構改革を実行いたしました。さまざま
な施策を着実に進めていくには強い組織が必要で
す。庁内の情報共有を徹底することにより、職員
一人ひとりが能力を最大限に発揮できるチーム
ワークの良い組織、そして、縦割りの弊害を排し、
全庁一丸となる強固な組織を構築してまいりま
す。
○仕事を先取りし、スピード感を持って仕事を進
める職員を育成
平成25年度の就任以降、業務改善提案制度の拡
充、意欲や能力のある人材の発掘、女性職員の管
理職への積極的登用等、人材育成に力を注いでい
ます。国分寺市の未来を担う人材の育成は、極め
て重要です。引き続き、適正な定数管理と的確な
人事配置を行うとともに、信賞必罰を明確にし、
手の届く具体的な目標を掲げながら、仕事を先取
りし、スピード感を持って仕事を進める職員の育
成に努めてまいります。また、市民に寄り添う現
場主義を徹底してまいります。
○住み続けたいまちとして人を新たに呼び込む施
策に重点
少子高齢化の進展により、本市も人口減少の波
を避けて通ることができない状況が近付きつつあ
ります。人口減少の中で本市が生き残るためには、
魅力あるまちとして人を新たに呼び込む必要があ
ります。これまでも保育施策の充実等に取り組ん
できておりますが、引き続き、次世代の育成、女
性の活躍推進、だれもが安心して暮らせる地域社
会づくりの推進等の視点を持ち、住み続けたいま
ちとしての環境を整え、魅力あるまちとして人を
新たに呼び込むための施策に重点を置き、取り組
んでまいります。
○地域の実情を踏まえた地域ごとの施策を横断的
に推進
今年度より「国分寺市地域福祉計画」がスター
トいたします。地域福祉・地域コミュニティの推
進は、さまざまな施策にかかわる基本施策であり、
それぞれの地域の実情を踏まえ地域ごとに進める
必要があります。
地域福祉・地域コミュニティの推進に当たって
は、まちの魅力発信、健康・福祉、子ども・教育、
安全安心、環境、まちづくり等の施策を地域の視
点で横断的に連携させるとともに、情報を共有し
1
施政方針を発表する井澤市長
てまいります。また、市職員は、みずからが市民
の一人であることを自覚し、地域行事やイベント
等、地域づくりにかかわる場に積極的に参加し、
市民の皆様が身近な存在として感じられるよう交
流を図り、市民の皆様との絆を築いてまいります。
さらに、市民の皆様が主体となった新たな地域
の支え合いの仕組みづくりや地域の活性化を推進
するため、あらゆる分野で協働施策を展開してま
いります。協働については、市民活動団体と行政
という枠組みだけでなく、地域で活動する自治会・
町内会や大学・事業者等幅広く裾野を広げ、それ
ぞれの分野で活動する団体等がパートナーシップ
を構築できるよう取り組んでまいります。そのた
めに、市民活動センターのコーディネート機能を
向上させるとともに、情報発信力を高めてまいり
ます。
○子ども・子育て施策等の充実、更なるまちの魅
力発信、更なる行政改革を推進
平成27年度予算編成に当たっては、人口減少社
会を踏まえ、子ども・子育て施策の充実や地域福
祉施策の推進等、更なる市民サービスの向上を目
指し、新たな行政需要に的確に対応することで、
未来に向けた安全安心な地域づくりを優先してま
いります。また、市制施行50周年記念として行い、
好評を得た各事業の継続等、更なるまちの魅力発
信の推進に向けた具体策を示し、地域の活性化に
結び付く元気あふれるまちづくりを推進してまい
(パブリック・プラ
ります。さらに、PPP(1)
イベート・パートナーシップ=公共と民間による
事業の連携・協働)を基軸に据えた新たなアウト
ソーシングの推進、新たな財源確保、事務の効率
化の徹底により、更なる行政改革に取り組んでま
いります。
新たな総合的計画の策定について
○(仮称)国分寺市総合ビジョンを策定
国分寺市基本構想に基づく『第四次長期総合計
画・後期基本計画』は、策定後3年が経過し、最
終年度の平成28年度まで残り2年となりました。
今年度は、この『基本計画』の目標達成に向け
て、より具体的で実体の伴う市政運営を推進する
とともに、第四次長期総合計画に続く新たな総合
的計画の策定に着手してまいります。
私は、これまでの基本構想に代えて、8年後を
展望した国分寺市のあるべき姿を描いた「(仮称)
国分寺市総合ビジョン」を策定してまいりたいと
考えております。また、これまでの基本計画・実
施計画に代えて、市長公約を施策に反映させるた
め、市長任期の4年間を意識した「
(仮称)国分
寺市総合ビジョン実行計画」を策定し、各個別計
画と連動しながら、変化する行政需要に柔軟かつ
的確に対応し、実効性のある計画としてまいりた
いと考えております。