総合理工学研究科 フォトニクス分析の新たなブレークスルー 生命理工学コース 生体防御の仕組みの解明 自然免疫における補体系 キーワード : 生体防御 蛋白質 補体 主研究担当者 : 松下 操(教授) どのような研究課題に取り組むのか Background and Motivation 生体は様々な方法で病原体の攻撃を防御していま す。感染の初期には自然免疫が働きますが、補体系 はそのエフェクター機構の一つです。補体系は多くの 血清蛋白質成分から構成され、病原体を認識すると 活性化します。その結果、成分が連鎖的に反応して 最終的に病原体を破壊します。補体系活性化の仕 組みについては多くが未解明です。研究では、補体 系を始めとする自然免疫や、他の生体防御の仕組 みについて解明を行っています。 QuickTimeý Dz êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ Ç™Ç±ÇÃÉsÉNÉ`ÉÉǾå©ÇÈǞǽDžÇÕïKóvÇÇ• ÅB どのような点が新しいか Originality 多くの蛋白質から構成される補体系を解明するに は、成分を単離することが必要となります。研究で は、それまで解明が行われなかった成分の単離に成 功し、その構造と機能を明らかにしました。また、新 たな解析法を開発し、補体系の活性化機構と制御機 構の解明を進めています。 様々な動物材料より生体防御に働く新規蛋白質を 単離して、構造と機能を解明しています。 研究展望とインパクト Impact and Perspective 私達は様々な遺伝子組換えの補体系の蛋白質を 作製しています。これらの蛋白質と生体より単離した 補体成分を用いて解析することにより、未だ解明され ていない補体系の活性化機構と制御機構を明らか にします。 動物より単離した新規蛋白質には、抗菌活性が予 想され、将来的に医薬品に応用できる可能性を秘め ているものもあります。 。 研究グループからの論文 H. Inoshita, M. Matsushita, S. Koide, G. Kusaba, M. Ishii, K. Onda, M. J. Gi, M. Nakata, I. Ohsawa, S. Horikoshi, H. Ohi. and Y. Tomino. J. Immunol. Methods. vol. 349 (2009) pp.9-17. M. Matsushita J. Innate Immun vol.2 (2010) pp.24-32. K. Tateishi, T. Kanemoto, T. Fujita. and M. Matsushita. Microbiol Immunol. vol. 55 (2011) pp. 427-433.
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