Page 1 Page 2 工学研究科 通信工学専攻 ー 学位規則第5条第ー項;pdf

Title
Author(s)
弾性表面波導波路の不連続部に関する研究
河﨑, 善一郎
Citation
Issue Date
Text Version ETD
URL
http://hdl.handle.net/11094/2184
DOI
Rights
Osaka University
【
2
5
]
かわ
さき
L
ち
鼠
氏名・(本籍)
河
学位の種類
工
学位記番号
時'ー
用
学位授与の日付
昭和 5
3年 3 月 2
5日
学位授与の要件
工学研究科通信工学専攻
崎
博
427 7
土
7
?E1
学位規則第 5条第 1項該当
弾性表面波導波路の不連続部に関する研究
学位論文題目
(主査)
論文審査委員
教授熊谷信昭
(副査)
教授中西義郎教授板倉清保
教授手塚慶一
教授滑川敏彦
文 内 容 の 要 旨
本論文は,弾性表面波導波路の不連続部に関する理論的研究の成果をまとめたもので,
7章からな
っている O
第 l章は序論であって
本研究に関連する従来の研究の概要を述べるとともに,著者が行なった研
究の目的と意義とを示して,本論文がこの分野において占める地位を明らかにしたものである O
第 2章は,圧電性媒質からなる弾性表面波導波路の不連続部の解析の基礎となる理論式を導いたも
のである。すなわち
まず圧電性媒質における S
H(Shear-Hori
z
o
n
t
a1)波に対するグリーン関数を
求め,ついで,それを用いて,圧電性弾性表面波導波路の不連続部の解析に適した,
SHタイプ圧
弾性波の積分表示を導出している O
第 3章は,磁性媒質からなる弾性表面波導波路の不連続部の解析の基礎となる理論式を導いたもの
である D すなわち,まず磁性媒質における
SH波に対するグリーン関数を求め,ついで,それを用い
て,非可逆性を有する磁気弾性表面波導波路の不連続部の解析に適した
SHタイフ。磁気弾性波の積分
表示を導出している O
第 4章は,圧電性弾性表面波導波路の不連続部を,第 2章で導出した積分表示を用いて解析したも
のである O すなわち,圧電性媒質からなる弾性表面波導波路のコーナおよびステッフ。状不連続部にお
ける
BG(
B
l
e
u
st
e
i
nG
u
l
y
a
e
v
)波の反射,透過および散乱の問題を,第 2章で導いた積分表示を用
いて解析し,コーナ角度,ステップの高さ,媒質の電気機械結合係数などをパラメータとする多くの
数値計算例を示して,その模様を明らかにしている。また,本章で行なった解析の精度についても検
討している O
-350
ー
章 は 磁 気 弾 性 表 面 波 導 波 路 の 不 連 続 部 を 第 33章で導出した積分表示を用いて解析したもの
章 で 導 出 し た 積 分 表示 を 用 い て 解 析 し た も の
第 55章は,磁気弾性表面波導波路の不連続部を,第
,
,
で あ る O すなわち,磁性媒質からなる弾性表面波導波路のコーナおよびステップ状不連続部における
す を わ ち 磁 性 媒 質 か らな る 弾 性 表 面 波 導 波 路 の コ
ナ お よ びス テ ッ プ状不連 続部 に お け る
である
ー
。
,
SS
HHタ
の 磁
の問
プの
乱の
問題
題を
を
タイ
イプ
磁気
気弾
弾性
性表
表面
面波
波のの反
反射射 透透過過おおよよびび散
散乱
,
,
第 33
章で 導 い た積分 表示を用 い て解
章で導いた積分表示を用いて解
コ
析し 特にコ
ナ に 関 して は 多く の 数値 計算例 を示 し て 定量的 な考察 を加 え
ナ 角度 媒 質の 磁
析し,特にコーナに関しては多くの数値計算例を示して定量的な考察を加え,コーナ角度,媒質の磁
ー
ー
,
,
,
気
機 械 結 合係 数 非 可 逆 性 を ど の 影 響 を 明 ら か に し て い る O ま
た
また,本章で行なった解析の精度につい
気機械結合係数,非可逆性などの影響を明らかにしている
本章 で 行 な っ た解析 の 精度 に つ い
。
,
,
て も検討 し て い る O
ても+食言すしている
。
G 波
第 66章は,圧電性弾性表面波導波路の凹部における
の 伝 搬 特 性 を解 析 し た も の で あ る O すな
波の伝搬特性を解析したものである
章 は 圧 電 性 弾 性 表 面 波 導 波 路 の 凹 部 に お け る BBG
すな
。
,
わ
ち
第 22章で求めた精分表示を用いて得られる積分方程式を数値的に解くことにより,圧電性弾性
章 で 求 め た精 分表示 を用 い て得 られ る 積分方程 式を数値 的 に解 く こ と に よ り 圧 電性弾 性
わち,第
,
,
G 波
面 波 導 波 路 の 凹 部 に お け る BBG
の 反射
表
透過 お よ び散乱 の 模様 を 明 ら か に し て こ れ ま で 弾性 波
表面波導波路の凹部における
波の反射,透過および散乱の模様を明らかにして,これまで弾性波
,
,
導
波 路 の 不 連 続 問 題 の 解 析 に ほ と ん ど 用 い ら れ て い を か っ た 積分 方 程 式 法 が 有 効 で あ る こ と を 示 す と
導波路の不連続問題の解析にほとんど用いられていなかった積分方程式法が有効で、あることを示すと
こ の 等 価 回路 に よ り 多 数 の 凹 部 か ら な る グ レ イ テ ィ ン グ に よ る
も に 凹 部 の 等価 回 路 表 示 を 導 き
と
ともに,凹部の等価回路表示を導き,この等価回路により多数の凹部からなるグレイテイングによる
,
,
の 反射
BBG
G 波
透 過 お よ び 散 乱 の 模 様 を 明 ら か に し て い る 。O
波の反射,透過および散乱の模様を明らかにしている
,
第
は 結論 で あ っ て
第 77章
章は結論であって
,
本研究の成果を総括して述べたものである
本研究 の 成 果を総 括 し て述 べ た もの で あ る O
。
論 文
文 の
の 審
審 査
査 結
結 果
果 の
の 要
論
要 旨
旨
本論文 は 弾性表面 波導波路 の 不連続 部 に 関す る理 論的研 究 の 成果 をま と め た もの で そ の 主 要な
本論文は,弾性表面波導波路の不連続部に関する理論的研究の成果をまとめたもので,その主要な
,
,
成
成果を要約すると次のとおりである
果 を要約す る と 次 の と お りで あ る O
。
す
な わ ち ま ず 弾 性 表 面 波 導 波 路 の 種 々 の 不連 続 部 の 解 析 の 基 礎 と を る 積 分 表 示 を 導 出 し 実 用 上
すなわち,まず弾性表面波導波路の種々の不連続部の解析の基礎となる積分表示を導出し,実用上
,
,
き
わ め て重 要で あ る に も か か わ らず
きわめて重要で、あるにもかかわらず
を
技 法 を展 開 し て
るO ま
た
また
な技法を展開している
い
。
,
,
だ 十 分 解 明 さ れ て い を か っ た 不 連 続 部 の 問題 を取 り 扱 う 有 効
未だ十分解明されていなかった不連続部の問題を取り扱う有効
未
こ
れ ら の 積 分 表 示 を適 用 し て
実 際 に 圧 電 性 媒 質 お よ び磁 性 媒 質 か ら
これらの積分表示を適用して,実際に圧電性媒質および磁性媒質から
,
を
る 弾 性 表面 波 導 波 路 の 具 体 的 な 不 連 続 問 題 を 詳 細 に 解 析 し
なる弾性表面波導波路の具体的な不連続問題を詳細に解析し,多くの数値計算例を示して不連続部に
多 く の 数 値 計 算 例 を示 し て 不 連 続 部 に
,
お け る弾性 表面波 の 伝搬 特性 を明 ら か に し て い る O さ
さらに,弾性表面波導波路の不連続問題を積分方
おける弾性表面波の伝搬特性を明らかにしている
弾性表面 波導波 路 の 不連 続問題 を積分方
らに
。
,
程式によって解析することを試み,・具体例について多くの詳細な数値計算結果を示し,この手法の有
程
式 に よ っ て 解析 する こ と を試み 具体 例 に つ い て 多く の 詳細 な数値 計算結 果を示 し こ の 手法 の 有
'
,
,
性を 明 ら か に し て い る O
効
効性を明らかにしている
。
以
上 の よ う に 本 論 文 は 圧 電 性 媒 質 お よ び 磁 性 媒 質 か ら な る 弾 性 表 面 波 導 波 路 に お け る 不 連 続 問題
以上のように,本論文は圧電性媒質および磁性媒質からなる弾性表面波導波路における不連続問題
,
マ イ ク ロ 波 回路素子 の 小 型化
を
詳細 に 解析 し 学術 上興味 あ る 多く の 知 見を得 る と と も に
集積化
を詳細に解析し,学術上興味ある多くの知見を得るとともに,マイクロ波回路素子の小型化・集積化
・
,
,
に
弾 性 表 面 波 を応 用 す る た め の 重 要 な 基 礎 資 料 と 設 計 の 指 針 と を 与 え た も の で あ っ て
通信工 学 の 発
に弾性表面波を応用するための重要な基礎資料と設計の指針とを与えたものであって,通信工学の発
,
に 寄与 す る と こ ろ が多 い
展
よ っ て
本論 文 は博士論 文 と し て 価値 あ る もの と 認 め る O
展に寄与するところが多しミ。よって,本論文は博士論文として価値あるものと認める
。
。
,
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F
l
o
一 3 51 -