(案) [ 平 成 27 年 度 ∼ 31 年 度 ] 下関市教育委員会 目 ◆ 総論 Ⅰ 計 画 の 策 定 に あ た っ て ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 計 画 策 定 の 趣 旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 計 画 の 位 置 付 け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 計 画 期 間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 基 本 的 な 考 え 方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 1 基 本 理 念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2 計 画 の イ メ ー ジ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 3 基 本 目 標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 Ⅱ ◆ 次 Ⅲ 施 策 体 系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 Ⅳ 計 画 の 推 進 に あ た っ て ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 各論 〔 基 本 目 標 Ⅰ 〕 子 ど も た ち 一 人 ひ と り の 生 き る 力 を 育 て ま す ・・・・・・・・・・・ 13 ( 基 本 方 針 1 ) 確 か な 学 力 の 育 成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 〈主要施策〉①基礎基本の定着と学力の向上 ②時代の進展に対応した教育の推進 ③キャリア教育の推進 ④ビジネス教育の推進 ( 基 本 方 針 2 ) 豊 か な 心 の 育 成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 〈主要施策〉①思いやりのある豊かな心を育む教育の推進 ②ふるさと学習の推進 ③つながりを基盤とした青少年健全育成の推進 ④不登校児童・生徒の適応指導の充実 ( 基 本 方 針 3 ) 健 や か な 体 の 育 成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 〈主要施策〉①体力の向上 ②健康教育の推進 ③食育の推進 ( 基 本 方 針 4 ) 子どもたちの状況に応じたきめ細かな教育の推進 ・・・・・・・・ 20 〈主要施策〉①特別支援教育の推進 〔 基 本 目 標 Ⅱ 〕 学 校 の 教 育 力 を 高 め ま す ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 ( 基 本 方 針 1 ) 学 校 の 組 織 力 の 向 上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 〈主要施策〉①組織力を高める取組 ②教職員の適切な配置 ③校種間の連携の推進 ( 基 本 方 針 2 ) 教 職 員 の 指 導 力 の 向 上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 〈主要施策〉①指導力を高める研修の実施 ②教育センターの整備・運営 ( 基 本 方 針 3 ) 教 育 環 境 の 整 備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 〈主要施策〉①市立学校適正規模・適正配置の推進 ②私学教育の振興 ③学校給食施設の管理運営 ④安全な施設、教材教具等の整備 ⑤就学に対する支援 〔 基 本 目 標 Ⅲ 〕 社 会 全 体 の 教 育 力 を 高 め ま す ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 ( 基 本 方 針 1 ) 家 庭 の 教 育 力 の 向 上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 〈主要施策〉①家庭への学習支援 ②家庭教育を支える組織の育成 ( 基 本 方 針 2 ) 地 域 の 教 育 力 の 向 上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 〈主要施策〉①青少年健全育成の体制づくり ②青少年の交流活動の場づくり ③地域活動を支える指導者の育成 ( 基 本 方 針 3 ) 学 校 ・ 家 庭 ・ 地 域 の 連 携 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 〈主要施策〉①地域とともにある学校づくりの推進 ②地域の子どもを地域で育てる活動の促進 〔 基 本 目 標 Ⅳ 〕 生 涯 を 通 じ て 学 ぶ 機 会 を 提 供 し ま す ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 ( 基 本 方 針 1 ) 図 書 館 の 充 実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 〈主要施策〉①図書館の充実 ②子どもの読書活動の推進 ( 基 本 方 針 2 ) 生 涯 学 習 の 推 進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 〈主要施策〉①公民館など生涯学習拠点施設の整備と活用の促進 ( 基 本 方 針 3 ) 芸 術 ・ 学 術 文 化 活 動 の 推 進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 〈主要施策〉①美術館の環境整備 ②博物館など学術文化拠点の整備 ( 基 本 方 針 4 ) 文 化 財 保 護 活 動 の 推 進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 〈主要施策〉①歴史的・文化的資源を活かしたまちづくり ②文化財の整備活用の推進 ( 基 本 方 針 5 ) 人 権 教 育 の 推 進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 〈主要施策〉①関係機関と連携した多様な人権教育の推進 ②教職員研修の充実 ◆主な推進指標 Ⅰ 1 計画の策定にあたって 計画策定の趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 平成18年12月、教育基本法が改正され、教育振興基本計画を定め ることなどが規定され、本市においても「下関市教育振興基本計画[平 成 2 3 年 度 ∼ 平 成 2 6 年 度 ]」を 策 定 し 、施 策 を 実 施 し て き た と こ ろ で す 。 平成25年6月には国の「第2期教育振興基本計画」が閣議決定され ま し た 。ま た 、同 年 1 0 月 に は 、 「山 口 県 教 育 振 興 基 本 計 画 2013-2017」 が策定されました。 本市においては、これらの教育振興基本計画を受け、下関市の教育に おける中期的な計画である「下関市教育振興基本計画[平成27年度∼ 平 成 3 1 年 度 ]」 を 策 定 し ま し た 。 本基本計画は、前期の「下関市教育振興基本計画[平成23年度∼平 成 2 6 年 度 ]」を 踏 ま え 、さ ら に は 主 要 施 策 に 目 標 指 標 を 設 定 す る こ と で 、 施策の評価・点検の適切かつ確実な実施を通して、施策、事業の見直し を図り、よりよい教育行政の実施に資するものにしております。 本市の教育がめざす人間像を明確にするとともに、それらを実現する ための中期的な目標及び方針を定め、教育の振興に関する施策の総合的 かつ計画的な推進を図るための方向性を示し、もって教育基本法に定め られている「教育の目的及び理念」の実現に資するものです。 - 1 - 2 計画の位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本計画は、教育基本法第17条第2項の規定に基づき、下関市におけ る教育振興のための施策に関する基本的な計画として位置付けるととも に、本市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るために定められ た「第2次下関市総合計画」を踏まえ策定したものです。 3 計画期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 計画期間は、 「 下 関 市 総 合 計 画 」の 整 合 性 を 確 保 す る た め 、平 成 2 7 年 度から平成31年度までの5年間とします。 年度 国 山 口 県 下 関 市 19 20 21 22 23 24 25 27 28 29 30 第2期 教育振興基本計画 教育振興基本計画 山口県教育ビジョン H10∼ H24( 15 年 間 ) 下関市総合計画 前期 26 山口県 教育振興基本計画 下関市総合計画 後期 下関市 教育振興基本計画 - 2 - 第2次 下関市総合計画 前期 下関市 教育振興基本計画 31 Ⅱ 1 基本的な考え方 基本理念(教育理念) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 夢への挑戦 生き抜く力 胸に誇りと志 ∼ともに学び ともに育み あ す 未来を創る 下関の教育∼ 下 関 市 教 育 委 員 会 が 示 し て い る 教 育 理 念 を も っ て 、下 関 市 教 育 振 興基本計画の基本理念といたします。 なお、解説文につきましては、次のページに掲載しております。 - 3 - 夢への挑戦 生き抜く力 胸に誇りと志 あ ∼ともに学び ともに育み す 未来を創る 下関の教育∼ 解説文 現 在 、少 子 高 齢 化 の 進 行 や グ ロ ー バ ル 化 ・ 高 度 情 報 化 の 進 展 に 伴 い 、 家 庭 や 地 域 社 会 の 変 容 、個 人 の 生 活 ス タ イ ル の 多 様 化 な ど 、私 た ち を と り ま く 環 境 は 大きく変化しています。 こ う し た 変 化 や 複 雑 化・ 多 様 化 す る 様 々 な 課 題 に 柔 軟 に 対 応 し 、誰 も が 未 来 に 向 け て よ り よ く 生 き る こ と が で き る よ う 、生 涯 に わ た っ て 学 び 続 け る こ と が 大 切 で す 。そ し て 、 学 び か ら 得 た 力 を 自 分 の た め だ け で な く 、社 会 全 体 の た め に役立てようとする心情・態度を育てることが、現在求められています。 そ こ で 、 下 関 市 教 育 委 員 会 で は 、 上 記 の 教 育 理 念 を 掲 げ 、教 育 の さ ら な る 充 実・発展に努めてまいります。 「 夢 へ の 挑 戦 」に は 、自 分 の 可 能 性 を 信 じ 、夢 に 向 か っ て あ き ら め ず に 挑 戦 してほしいという願いが込められています。 夢 へ 挑 戦 す る た め に は 、「 生 き 抜 く 力 」 が 必 要 と な り ま す 。 【生き抜く力】 ○ どのような状況においても、主体的に課題を探求する力 ○ 柔軟に物事をとらえ、的確に判断し、行動する力 ○ 他者を思いやり、感謝する心や感動する心などの豊かな人間性 ○ たくましく生きるための健康や体力 ○ 世界的な視野をもち、多様な集団において人間関係を形成し、協働する力 このような力を身につけて、郷土の自然や人、歴史、伝統、文化に「誇り」 を も ち 、「志 」を 胸 に 抱 い て 社 会 で 活 躍 す る 人 材 を 育 て て い き た い と 考 え ま す 。 「ともに学び ともに育み あ す 未来を創る 下関の教育」には、学校、家庭、 地 域 に お い て 、誰 も が つ な が り 、子 ど も も 大 人 も 一 緒 に な っ て 学 び 続 け る 姿 を 思 い 描 い て い ま す 。生 涯 に わ た っ て 学 び 続 け る 大 人 の 姿 を 見 て 、子 ど も た ち も あこがれの念を抱き、未来への希望を強くもつことができるでしょう。 わ た し た ち は 一 人 で は あ り ま せ ん 。み ん な が 支 え 合 い 、か か わ り 合 う こ と に よ っ て 、 よ り 一 層 輝 く 可 能 性 を 生 み 出 す こ と が で き ま す 。大 人 か ら 子 ど も 、過 去 か ら 未 来 へ の つ な が り を 大 切 に し て 、わ く わ く す る よ う な 未 来 を と も に 創 っ ていきましょう! - 4 - 2 計画のイメージ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ◆きら きらと 輝 く 生 命 を 大 切 にし 、豊 か な 心 と 健 やかな体 を 養 い 、伝 統 と 文 化 を尊 重 し、「ふるさと下 関 」を愛 する心 をもって、幸 せな人 生 を送 る人 ◆人 や社 会 、自 然 と の共 生 を 基 盤 とし 、幅 広 い 知 識 と 教 養 を 身 に付 け 、他 者 や他 国 を 尊 重 し 、主 体 的 に社 会 の 平 和 と 発 展 に寄 与 する、あ るい は、夢 と 希 望 をもって豊 かな未 来 を切 り拓 く人 学校 家 庭 地 域 【基本目標Ⅰ】 【基本目標Ⅱ】 【基本目標Ⅲ】 【基本目標Ⅳ】 子どもたち 学校の 社会全体 生涯を通じて 一人ひとりの 教育力を の教育力を 学ぶ機会を 生きる力を 高めます 高めます 提供します (基 本 方 針 ) (基 本 方 針 ) (基 本 方 針 ) 育てます (基 本 方 針 ) ② ③ ④ ⑤ 図書館の充実 生涯学習の推進 芸術・学術文化活動の推進 文化財保護活動の推進 人権教育の推進 学校・家庭・地域の連携 地域の教育力の向上 ① ③ ② 家庭の教育力の向上 教育環境の整備 ① ③ 教職員の指導力の向上 子どもたちの状況に応じた ② ④ 健やかな体の育成 学校の組織力の向上 ③ 豊かな心の育成 ① ② 確かな学力の育成 きめ細かな教育の推進 ① ∼基本理念∼ 夢への挑戦 生き抜く力 あ ∼ともに学び ともに育み 胸に誇りと志 す 未来を創る - 5 - 下関の教育∼ 3 基本目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本理念を具体化するため、次の4つの基本目標を設定します。 《基本目標Ⅰ》 子どもたち一人ひとりの 生きる力を育てます 【課題】 都 市 化 や 核 家 族 化 が 進 行 す る 中 で 、個 人 が 明 確 な 目 的 意 識 を も っ た り 、 何かに意欲的に取り組んだりすることが以前よりも難しくなりつつあり、 子どもたちの学ぶ意欲や学力・体力の向上、豊かな心の育成、問題行動 への適切な対応などの課題が挙げられます。 こうした課題を解決するために、子どもたち一人ひとりが社会の一員 であることを自覚し、未来に向け主体的に生きることができるよう、そ の基盤となる「生きる力」を養うことが必要です。 【基本目標の考え方】 基 礎 的 な 知 識・技 能 を 習 得 し 、そ れ ら を 活 用 し て 、自 ら 考 え 、判 断 し 、 表現することにより、さまざまな問題に積極的に対応し解決する「確か な 学 力 」、自 ら を 律 し つ つ 他 人 と と も に 協 調 し 、他 人 を 思 い や る 心 や 感 動 す る 心 な ど の「 豊 か な 心 」、た く ま し く 生 き る た め の「 健 や か な 体 」を 3 つの柱として「生きる力」を育成するとともに、子どもたちの状況に応 じたきめ細かな教育を推進します。 【基本方針】 ① 確かな学力の育成 ② 豊かな心の育成 ③ 健やかな体の育成 ④ 子どもたちの状況に応じたきめ細かな教育の推進 - 6 - 《基本目標Ⅱ》 学校の教育力を高めます 【課題】 子どもたちの成長過程において大きな役割を担う集団生活の場である 学 校 が 直 面 す る 課 題 は 、社 会 背 景 や 地 域 の 実 状 に よ っ て さ ま ざ ま で あ り 、 教育に対するニーズは多様化、複雑化しています。 すべての子どもたちが、安全な環境の中で安心して学び、さまざまな 体験活動を通して成長し、社会で活躍できるよう、すべての学校におい て質の高い教育環境を確保することが必要です。 【基本目標の考え方】 子どもたちに質の高い教育を提供するため、校長のリーダーシップの 下 、研 修 体 制 の 充 実 や 校 種 間 連 携 の 促 進 な ど に よ り 学 校 の 組 織 力 を 高 め 、 学習指導や生徒指導などの教職員の指導力を向上させるとともに、学校 施設の耐震化や老朽施設の改善など、地域の実状に応じて、安全な教育 環境の整備を推進します。 【基本方針】 ① 学校の組織力の向上 ② 教職員の指導力の向上 ③ 教育環境の整備 - 7 - 《基本目標Ⅲ》 社会全体の教育力を高めます 【課題】 学校の教育力の向上が求められる一方で、家庭や地域における人間関 係の希薄化や、社会参画への自覚の欠如などがみられます。こうした家 庭や地域の在り方を改めて見直し、人との交わりを重視し、家庭や地域 を含めた社会全体の教育力を高めることが必要です。 【基本目標の考え方】 社会の変化に伴い、家庭や地域の在り方、その機能も変化する中で、 家庭や地域の自主性を尊重しつつ、学校・家庭・地域それぞれの役割と 責任を自覚し、互いに連携しながら、社会全体で教育を推進することが できるよう、地域における教育体制の整備や家庭への支援、さらに相互 連携の仕組みづくりに取り組みます。 【基本方針】 ① 家庭の教育力の向上 ② 地域の教育力の向上 ③ 学校・家庭・地域の連携 - 8 - 《基本目標Ⅳ》 生涯を通じて 学ぶ機会を提供します 【課題】 激しく変化していく社会の中で、ふるさと下関に誇りと愛着をもち、 よ り よ く 生 き て い く た め に は 、生 涯 を 通 じ て 学 び 続 け る こ と が 大 切 で す 。 そのためには、市民一人ひとりがその興味や関心に基づき、自らを高 めるために行う学習に意欲的に取り組む意識を醸成し、学習の成果を生 かすことができるよう、生涯を通じて学ぶ機会を提供することが必要で す。 【基本目標の考え方】 いつでも、どこでも、だれでも学習することができ、自らの人格を磨 き、豊かな人生を送ることができるよう、図書館や公民館等の生涯学習 拠点施設の整備や生涯学習機会の拡充を図るとともに、芸術・学術文化 活動、文化財保護活動等の推進に努めます。 【基本方針】 ① 図書館の充実 ② 生涯学習の推進 ③ 芸術・学術文化活動の推進 ④ 文化財保護活動の推進 ⑤ 人権教育の推進 - 9 - Ⅲ 施策体系 下関市教育委員会では、4つの基本目標の達成のために、以下の基本 方針に基づき、具体的な施策を実施します。 基本理念 基本目標 基本方針 主要施策 Ⅰ ①基 礎 ・基 本 の定 着 と学 力 の向 上 夢 への 挑 戦 生 き 抜 く力 子 ど も た ち 一 人 ひ と り の 生 き る 力 を 育 てま す ② 時 代 の 進 展 に 対 応 した 教 育 の 推 進 ➊確 かな学 力 の育 成 ③キ ャリア 教 育 の 推 進 ④ビジ ネ ス 教 育 の 推 進 ① 思 いやり の ある 豊 かな 心 を 育 む教 育 の 推 進 ②ふるさと学 習 の推 進 ➋豊かな心の育成 ③ つながりを基 盤 とした青 少 年 健 全 育 成 の推 進 ④不 登 校 児 童 ・生 徒 の適 応 指 導 の充 実 ①体 力 の向 上 ②健 康 教 育 の推 進 ➌健 やかな体 の育 成 ③食 育 の推 進 ①特 別 支 援 教 育 の推 進 ① 組 織 力 を 高 める 取 組 Ⅱ 学 校 の教 育 力 を 高 め ま す 胸 に誇 り と 志 ➍子 どもたちの状 況 に 応 じたきめ細 かな教 育 の推 進 ➊学校の組織力の向上 ②教 職 員 の適 切 な配 置 ③校 種 間 の連 携 の推 進 ① 指 導 力 を 高 める 研 修 の 実 施 ➋教職員の指導力の向上 ② 教 育 セ ンター の 整 備 ・ 運 営 ①市 立 学 校 の適 正 規 模 ・適 正 配 置 の推 進 ②私 学 教 育 の振 興 ➌教 育 環 境 の整 備 ③学 校 給 食 施 設 の管 理 運 営 ④ 安 全 な 施 設 、教 材 教 具 等 の 整 備 ⑤就 学 に対 する支 援 - 10 - 基本理念 基本目標 基本方針 主要施策 Ⅲ ① 家 庭 への 学 習 支 援 ②家 庭 教 育 を支 える組 織 の育 成 ①青少年健全育成の体制づくり ② 青 少 年 の 交 流 活 動 の 場 づくり ➋地域の教育力の向上 ③地 域 活 動 を支 える指 導 者 の育 成 ➌学校・家庭・地域の連携 ①地域とともにある学校づくりの推進 ② 地 域 の 子 ども を 地 域 で 育 てる 活 動 の 促 進 Ⅳ 胸 に誇 り と 志 生 涯 を 通 じ て学 ぶ 機 会 を 提 供 し ま す 生 き 抜 く力 教 育 力 を 高 めます 夢 への 挑 戦 社会全体の ➊家庭の教育力の向上 ①図 書 館 の充 実 ➊図 書 館 の充 実 ② 子 ども の 読 書 活 動 の 推 進 ➋生涯学習の推進 ①公民館など生涯学習拠点施設の整備と活用の促進 ①美術館の環境整備 ➌芸 術 ・学 術 文 化 活 動 の 推進 ② 博 物 館 など学 術 文 化 拠 点 の 環 境 整 備 ① 歴 史 的 ・ 文 化 的 資 源 を 活 かした まち づくり ➍文化財保護活動の推進 ②文 化 財 の整 備 活 用 の推 進 ① 関 係 機 関 と 連 携 した 多 様 な 人 権 教 育 の 推 進 ➎人権教育の推進 ②教 職 員 研 修 の充 実 - 11 - Ⅳ 計画の推進にあたって 計画の進行管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「夢への挑戦 生き抜く力 胸に誇りと志」を実現するため、本計画 ( P l a n )に 定 め た 施 策 を 確 実 に 実 施 し( D o )、そ の 施 策 を 点 検・評 価 し( C h e c k )、必 要 に 応 じ て 改 善 を 図 る( A c t i o n )こ と が 重 要です。 施 策 の 点 検・評 価 に つ い て は 、 「地 方 教 育 行 政 の 組 織 及 び 運 営 に 関 す る 法律」第26条の規定に基づき毎年行うこととし、このPDCAサイク ルを重視しながら、常に基本理念に立ち返って教育行政を進めます。 なお、本計画の期間は平成27年度からの5年間であり、平成32年 度には、改めて次期計画を策定しますが、社会情勢の変化や法改正など 現時点では不測の要因もあり、必要に応じて計画期間中であっても見直 しを行うものとします。 - 12 - 《基 本 目 標 Ⅰ》 子どもたち一人ひとりの生きる力を育てます 基本方針1 確かな学力の育成 子どもたちが基礎的・基本的な知識や技能を習得するとともに、これ らを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力や主 体的に学習に取り組む態度を養う教育を推進します。 主要施策 ➊基礎基本の定着と学力の向上 基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得を図り、多様な活動をとお して思考力・判断力・表現力を養い、わかる喜びと学ぶ楽しさを実感で きる学習を展開します。 ① 学習指導の充実 校 種 間 や 学 校 と 家 庭 と の 連 携 を 図 り な が ら 、学 習 規 律 や 学 習・読 書 習 慣 等 を育成する指導を継続的に実施します。 ② 学力調査の活用 学 力 向 上 に 向 け て 、全 国 学 力 ・学 習 状 況 調 査 ( * ) 等 の 結 果 分 析 と 課 題 把 握 に 基 づ い た 指 導 方 法 の 工 夫 改 善 を 図 る 検 証・改 善 サ イ ク ル の 確 立 に よ り 、児 童 生徒の学力の確実な定着と向上に向けた取組の一層の充実を図ります。 ③ 学力向上プランの活用 各 学 校 に お い て 、子 ど も た ち の 学 力 の 状 況 に 応 じ た 学 力 向 上 の 取 組 を 推 進 す る た め 、 学 力 向 上 プ ラ ン (*)の 改 善 ・ 充 実 を 図 り ま す 。 ④ 家庭学習の充実 学びの習慣化を図る指導の工夫・改善を図ります。 (*)全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 平 成 19 年 度 か ら 文 部 科 学 省 が 実 施 し て い る 小 学 校 第 6 学 年 と 中 学 校 第 3 学 年 を 対 象 と し た 調 査(教科(国語、算数・数学、理科)に関する調査と生活習慣や学習環境等に関するアンケート 調 査 )。 (*)学 力 向 上 プ ラ ン 学 力 調 査 等 で 得 ら れ た 結 果 を 基 に 、指 導 方 法 の 工 夫・改 善 、授 業 研 究 会 の 実 施 、家 庭 と の 連 携 等学力向上のための様々な取組を効果的に推進していくために各学校において作成する計画。 - 13 - 主要施策 ➋時代の進展に対応した教育の推進 時代の進展によって変化する教育課題に対し、幼稚園、小学校、中学 校等の校種や教科を横断した教育を推進します。 ① 小中連携の促進 「つながる 9 年間の学び」をめざした小・中学校の連携・協働体制の強 化を図ります。 ② へき地・複式教育の充実 地域や小規模校の特性を生かした特色ある教育活動を推進します。 ③ 情報教育の推進 情 報 活 用 能 力 を 育 む た め の 指 導 の 工 夫・改 善 と 家 庭・関 係 機 関 と 連 携 し た 情報モラルの充実を図ります。 ④ 外国語教育の充実 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 育 成 と 国 際 交 流 の 促 進 に つ な が る よ う 、外 国 語 指 導 助 手 ( A L T (*)) を 各 園 ・ 学 校 に 派 遣 す る な ど し 、 外 国 語 教 育 を 充 実 し ます。 (*)A L T Assistant Language Teacher の 略 。 主要施策 ➌キャリア教育の推進 子どもたちの夢の実現に向けて、学校と家庭、地域等との連携を深め 基 礎 的 ・ 汎 用 的 能 力 (* )を 育 成 し ま す 。 ① 発達段階に応じたキャリア教育の推進 子 ど も た ち の 発 達 段 階 に 応 じ 、体 験 的 な 活 動 を 軸 に 、小 ・ 中 ・ 高 の「 つ な が り 」と 地 域 と の「 か か わ り 」を 大 切 に し た 計 画 的 ・ 継 続 的 な キ ャ リ ア 教 育 を推進します。 (*)基 礎 的 ・ 汎 用 的 能 力 中央教育審議会が平成23年1月の答申の中で社会的・職業的自立に向けて必要な能力とし て ま と め た も の で 、「 人 間 関 係 形 成 ・ 社 会 形 成 能 力 」「 自 己 理 解 ・ 自 己 管 理 能 力 」「 課 題 対 応 能 力 」 「キャリアプランニング能力」の4つの能力によって構成される。 - 14 - 主要施策 ➍ビジネス教育の推進(下関商業高等学校) 最新のICTを活用した授業の実践をとおして、高度情報化社会で必 要とされるビジネスに関する専門的な知識・技能を身につけ、情報を主 体的に活用できる生徒を育てます。 ① ビジネス教育の推進 ビ ジ ネ ス 社 会 に 適 応 で き る 人 材 を 育 て る た め 、ビ ジ ネ ス に 関 す る 専 門 的 な 知 識 ・ 技 術 の 習 得 、保 護 者 ・ 地 域 と の 連 携 、学 校 行 事 ・ 部 活 動 の 活 性 化 を図ります。 ② 情報処理教育の充実 情 報 を 主 体 的 に 活 用 で き る よ う 、高 度 情 報 化 社 会 で 必 要 と さ れ る 専 門 的 な知識・技術の習得に向けた取組を充実します。 - 15 - 基本方針2 豊かな心の育成 「 命 を 大 切 に す る 心 」「 思 い や り の 心 」「 感 動 す る 心 」「 規 範 意 識 」 等 の 豊かな心を育む「心の教育」を充実します。 主要施策 ➊思いやりのある豊かな心を育む教育の推進 子どもたち一人ひとりに、互いを尊重し合う心や思いやりの心、善悪 を判断する力や社会のルールを身につけるなど、豊かな人間関係を築く ことができる力をはぐくみます。 ① 道徳教育の充実 学校の教育活動全体において、各学校の実態や子どもの興味・関心を考 慮し、体験活動の充実や家庭や地域との連携をとおして、内面に根ざした 道徳性の育成を図ります。 ② 人権教育の充実 子どもたちの心身の成長の過程に即し、学校の教育活動をとおして人権 尊重の意識を高め一人ひとりを大切にする教育を組織的・計画的に推進し ます。 ③ いのちの教育の充実 「下関市いのちの日」における「命の尊厳」について考える取組の充実 をはじめとして、自他の生命を尊重する心や思いやりの心を育む取組の充 実を図ります。 ④ 特別活動の充実 子どもたちの豊かな人間性や社会性を育むために、社会体験活動や自然 体験活動等を推進するとともに、AFPY等、人間関係づくりプログラム の計画的な活用を進めます。 ⑤ 読書活動の充実 家庭や地域と連携した朝読書や読み聞かせなど読書意欲を高める読書活 動を推進します。 ⑥ 姉妹校交流 国内外の姉妹校との相互交流をとおして、言語や文化に対する体験的な 理解を図り、広い視野をもった人材を育成します。 - 16 - 主要施策 ➋ふるさと学習の推進 「 地 域 ・ 伝 統 文 化 に 関 す る 教 育 」 の 充 実 を 図 り 、「 ふ る さ と 下 関 」 に 対する誇りと愛情を育む指導を推進します。 ① ふるさと学習に対する支援 子どもたちが「ふるさと下関」に誇りと愛着をもつことができるよう、 郷土の歴史に関する教材作成や地域人材の発掘など学校における「ふるさ と学習」を支援します。 主要施策 ➌つながりを基盤とした青少年健全育成の推進 人と人とのつながりはもとより、校種間、各関係機関との連携などに 努め、児童生徒一人ひとりの人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、 社会的資質や行動力を高めるよう、指導・支援していきます。また、街 頭補導や環境浄化活動など、関係機関・団体・地域との緊密な連携のも とに青少年の非行防止活動を総合的に行います。 ① 生徒指導推進体制の充実 小・中学校における成長促進的な生徒指導を推進します。また、児童生 徒の問題行動などに対する学校への支援・助言を行います。 ② 青少年補導センターにおける補導、相談の実施 青 少 年 を 非 行 か ら 守 り 、健 全 に 育 成 す る た め に 、青 少 年 補 導 委 員 や 警 察署等の関係機関と連携して、地域の見回りを行います。 また、思春期の悩みや保護者の不安などに適切に対処できるよう、テレ ホン・メール・面接相談を行います。 主要施策 ➍不登校児童・生徒の適応指導の充実 子 ど も た ち が 豊 か な 心 を も つ と と も に 、「 命 の 尊 厳 」 を 自 覚 し 、自 他 を 大 切 に す る こ と で 、と も に よ り よ い 社 会 を 築 い ていくよう支援していきます。 ① 不登校児童生徒への個別支援の実施 不 登 校 の 児 童 生 徒 に 対 し 、教 育 支 援 教 室『 さ く ら や ま 』で 専 門 指 導 員 及 び 臨 床 心 理 士 な ど に よ る 個 別 の 学 習 支 援 ・ 教 育 相 談 を 行 い ま す 。ま た 、状 況 に 応じて、家庭訪問による支援を行います。 ② ふれあいDAYキャンプの実施 社会体験活動・自然体験活動を通じて、不登校の児童生徒の自主性・社 会性をよりはぐくみ、集団に適応する力を伸ばします。 - 17 - 基本方針3 健やかな体の育成 子どもたちが、発達段階に応じて健康で安全な生活を送ることができ るよう、体力・運動能力の向上や食習慣をはじめとする生活習慣の改善 を図ります。 主要施策 ➊体力の向上 体育科の授業や運動部などの活動を支援し、子どもたちの心身の発達 と体力の向上を図ります。 ① 体力向上プログラムの充実 体 力 向 上 に 向 け 、「 1 校 1 取 組 」 な ど の 組 織 的 ・ 継 続 的 な 指 導 を 展 開 す る た め 、 体 力 向 上 プ ロ グ ラ ム (*)の 充 実 と 改 善 を 図 り ま す 。 また、地域スポーツ人材などの積極的な活用を図ります。 ② スポーツ大会の運営・支援 子どもたちの健康な心身の発達を促すため、各種スポーツ大会の運営や 事業への支援を行います。 ③ 選手派遣の支援 競技技術の向上を図るとともにスポーツ精神を養うため、子どもたちが 各種スポーツ大会に参加できるよう支援を行います。 (*)体 力 向 上 プ ロ グ ラ ム 学校における子どもの体力的な実態に基づき、その改善を図るために子どもたちの運動場面、 体育活動全般をまとめた活動予定表。 主要施策 ➋健康教育の推進 子どもたちが健康で安全な学校生活を送ることができるよう、関係機 関との緊密な連携による健康教育を推進します。 ① 健康教育に関する研修会・調査研究の実施 子どもたちが心身ともに調和のとれた発達ができるよう、健康教育をよ り一層充実するための研修や調査研究に取り組みます。 ② 望ましい生活習慣形成の啓発 家 庭 ・ 地 域 と 連 携 し 、「 早 寝 、早 起 き 、朝 ご は ん 」な ど の 望 ま し い 生 活 習 慣形成の啓発に努めます。 - 18 - 主要施策 ➌食育の推進 心身の健康を増進する健全な食生活を実践するため、家庭や地域と連 携した食育を推進します。 ① 地場産給食の推進 地場産食材を使用した学校給食を通じて、地元の農林水産物への理解と 郷土愛の醸成に努めます。 ② 食育推進ボランティアの活用 食育推進ボランティアによる食育実践活動を通じて、子どもたちの健康 な心と体を培い、生きる力をはぐくみます。 ③ 食に関する指導の充実 学級・教科担任と栄養教諭・学校栄養職員が連携しながら、食に関する 指導の充実を図ります。 ④ 学校給食の充実 日常生活における食事について、子どもたちの正しい理解と望ましい習 慣を養うとともに、健康の増進等を図るため、安全で安心な学校給食の提 供と充実に努めます。 - 19 - 基本方針4 子どもたちの状況に応じたきめ細かな教育の推進 特別な支援を必要とする子どもたち一人ひとりの自立と社会参加を支 える特別支援教育を推進します。 主要施策 ➊特別支援教育の推進 障害のある子どもたち一人ひとりの教育的ニーズを把握し、適切な指 導と必要な支援をとおして「生きる力」をはぐくみ、地域の関係機関と 連携しながら自立と社会参加を支える特別支援教育を推進します。 ① 下関市教育支援委員会の開催 障害のある子どもの状況を正しく理解し、一人ひとりの可能性が最大限 に伸長されるための教育支援の推進に努めます。 ② 小・中学校への特別支援教育支援員の配置 特別な支援を必要とする子どもが就学する市立小・中学校において、生 活や学習上の困難を改善・克服するため、適切な支援・介助を行う特別支 援教育支援員の配置に努めます。 ③ 特別支援学級就学に対する助成 特別支援学級へ就学する子どもの保護者の経済的な負担を軽減するため の助成を行います。 ④ 特別支援学級の設備整備 特別支援学級における教育活動に必要な設備の整備を推進します。 - 20 - 《基 本 目 標 Ⅱ》 学 校 の 教 育 力 を 高 め ま す 基本方針1 学校の組織力の向上 教職員が能力を十分に発揮しながら、充実した教育活動を行うため、 教職員の研修や適切な配置に努めます。 主要施策 ➊組織力を高める取組 さまざまな評価や調査を活用し、課題把握に努め、実効性のある重点 目標を設定し、その目標を地域や家庭と共有し、課題解決に向けた組織 的な取組を推進します。 ① 評価を生かした組織的な取組 学校評価・教職員評価・授業評価及び各調査結果を活用した学校の状況 の客観的な分析を行い、実効性のある重点目標を設定します。その目標を 学校運営協議会等を通じて学校、家庭、地域が共有し、協働的、組織的な 取組を推進します。 主要施策 ➋教職員の適切な配置 学校や地域の特色や実態に応じた、適切な教職員の配置に努めます。 ① 教職員の適切な人事管理 各学校の課題や個々の教職員の専門性、年齢、性別、現任校の勤務年数 等の観点から、適切な配置を進めます。 ② 非常勤講師の活用 学 校 や 地 域 の 状 況 等 を 踏 ま え 、学 力 向 上 等 支 援 員 や 学 級 支 援 補 助 教 員 等 、 必要に応じた支援員等の配置に努めます。 - 21 - 主要施策 ➌校種間の連携の推進 子どもたちの発達段階において直面する様々な教育課題について、適 切かつ効果的に対応するために、幼稚園・保育所、小学校、中学校、高 等学校の校種間の連携を促進します。 ① なめらかな接続のための体制づくり 幼保・小・中・高の教職員による連携のための体制づくりと職員研修を 充実します。また小・中が連携して学力向上等の共通課題に応じた中学校 区ごとの小中連携協議会等を充実します。 ② 小中一貫教育の推進 学校行事等での協働体制を築くとともに、小中一貫したカリキュラムの 作成をとおして小・中連携を深化していきます。また、小中一貫教育学校 設置に向けての研究を継続します。 - 22 - 基本方針2 教職員の指導力の向上 教 職 員 の 資 質・能 力 を 効 果 的 に 高 め る た め の 研 修 を 実 施 す る と と も に 、 教職員が主体的に研修に取り組めるよう支援します。 主要施策 ➊指導力を高める研修の実施 教職員、一人ひとりの適性・能力・課題に応じて資質能力の向上を図 るため、教育センターを整備し、中核市として教職員研修のさらなる充 実を図ります。 資質向上の体制づくりを促進するため、指導主事の担当校制による訪 問支援により、校内研修の充実を図るなど、全校体制での組織的な取り 組みを支援します。 ① 教職員の経験に応じた研修の実施 教 職 員 の 経 験 年 数 や 職 歴 に 応 じ 、 初 任 者 、 6 年 次 、 10 年 経 験 者 等 を 対 象として資質・能力の向上を図るための研修を行います。 ② 教職員の専門性を高める研修の実施 学習指導、道徳教育など専門的な知識・技能を習得する研修や、情報教 育、国際理解教育など時代の進展に対応した教育課題についての見識を高 める研修を行います。 ③ 下関市教育祭の実施 下関市の教育に携わる者としての自覚を深め、教育意欲の高揚を図ると と も に 現 状 と 課 題 を 認 識 し 、こ れ か ら の 進 む べ き 方 向 性 を 明 確 に す る た め 、 教育関係者が一堂に会する「教育祭」を行います。 ④ 指導主事等の派遣による校内研修などへの支援体制の充実 学校毎の課題解決を図るための支援や校内研修の活性化を図るための支 援、さらには、新採 3 年目までの教職員の資質向上の支援ために指導主事 や社会教育主事を学校に派遣する研修支援訪問・要請訪問・担当校訪問を 行います。 - 23 - 主要施策 ➋教育センターの整備・運営 中核市として、教職員の資質・能力の向上に不可欠な研修を充実する ために教育センターを効果的に運用します。 ① 教育センターの整備・運営 ・研修内容のさらなる充実 ・自主的な研修・研究の活性化 ・学習指導、教科指導等の専門研修に関する資料・データの蓄積 上記の取組をとおして、よ り 効 果 的 に 教 職 員 の 資 質 ・ 能 力 の 向 上 を 図 り ます。 また、研修機能と教育委員会事務局機能を一体的に整備・運営すること により、各学校に対する支援体制を一層強化します。 - 24 - 基本方針3 教育環境の整備 子どもたちがよりよい教育環境の中で安全に安心して学校に通い、過 ごすことができるよう、教育環境の整備や支援を推進します。 主要施策 ➊市立学校の適正規模・適正配置の推進 学校の小規模化などの課題に対応するために、市立学校の適正規模・ 適正配置を推進し、地域の実状に応じた教育環境の改善に努めます。 ① 市立小・中学校の適正規模・適正配置の推進 小・中学校の教育環境の現状について、地域と保護者、教育委員会とが 情報を共有し、意見交換などを行いながら「下関市立学校適正規模・適正 配置基本計画」に基づいて教育環境の改善に努めます。 主要施策 ➋私学教育の振興 私立学校の健全な発展と教育の推進を図るため、私立学校の特性が発 揮できるよう支援します。 ① 私学に対する助成 私立学校に在学する生徒に係る修学上の経済的負担の軽減を図るととも に、私立学校の健全性を高めるための助成を行います。 主要施策 ➌学校給食施設の管理運営 子どもたちに安全で安心な学校給食を提供するために、給食施設の維 持改善を図り、適正かつ円滑な給食運営に努めます。 ① 学 校 給食施設の衛生管理 子どもたちに安全で安心な学校給食を提供するために、給食施設の改善 を図り、衛生管理を徹底します。 ② 給食施設の管理運営 子どもたちに安全で安心な学校給食を提供するために、給食施設の維持 管理に努めるとともに、施設・設備の老朽化が進行する給食施設の集約化 を含めた、学校給食提供体制の再編整備の検討を行います。 - 25 - 主要施策 ➍安全な施設、教材教具等の整備 子どもたちが安全で充実した学校生活を送ることができるよう、学校 施設や教材教具などの整備に努めます。 ① 学校施設の耐震化 学校施設の安全性を高めるために、計画的に学校施設の耐震化対策を行 います。 ② 学校施設の長寿命化 学校施設の長期有効活用を図るため、建物の耐久性や機能、性能向上さ せる長寿命化に取り組みます。 ③ 学校施設の整備 安全・安心な教育環境を整備するため、施設の適切な維持管理並びに老 朽施設等の改善に努めます。 ④ 教材教具の整備 学校での教育活動を充実するため、教材教具の整備を図ります。 ⑤ 学校図書の充実 各教科での活用や子どもたちの読書活動を促進するため、学校図書の充 実に努めます。 - 26 - 主要施策 ➎就学に対する支援 子どもたちが安心して教育を受けることができるよう、就学や遠距離 通学に対する支援を行います。 ① 奨学金の貸付 向学心に富み能力があるにもかかわらず経済的な理由によって修学が困 難な高校生や大学生に対し奨学金の貸付を行います。 ② 学用品費等の援助 経済的な理由によって就学が困難と認められる子どもの保護者に対し、 学用品費や給食費など義務教育に必要な経費を援助します。 ③ 遠距離通学に対する援助 遠距離を通学する子どもの保護者に対し、通学費などの必要な経費を援 助します。 ④ スクールバスの運行 遠距離通学の負担を軽減するとともに、子どもたちの登下校の安全を確 保するため、必要な地域においてスクールバスを運行します。 - 27 - 《基 本 目 標 Ⅲ》 社 会 全 体 の 教 育 力 を 高 め ま す 基本方針1 家庭の教育力の向上 家庭教育の自主性を尊重し、保護者が自信をもって子の教育に臨むこ とができるよう、家庭の教育力向上に向けた支援を行います。 主要施策 ➊家庭への学習支援 子どもの育成に重要なかかわりをもつ保護者を対象に家庭教育につい て学習する機会や親子で学ぶ機会等を提供するとともに、保護者同士の ネットワークの構築を図ります。 ① 家庭の教育力を高めるための講座の実施 家 庭 の 教 育 力 を 高 め る た め 、親 子 で 学 ぶ こ と の で き る 講 座 を 実 施 し ま す 。 主要施策 ➋家庭教育を支える組織の育成 地域で家庭教育を支える自主的な活動を促進するため、PTA活動等 組織の育成を図ります。 ① 社会教育団体の育成 PTAや婦人会など社会教育関係団体の運営の改善や団体への参加意識 の高揚、組織強化等が図られるよう、支援を行います。 - 28 - 基本方針2 地域の教育力の向上 人間関係の希薄化がみられる今日の社会において、だれもが教育に参 加できるような仕組みを地域に築き、地域の教育力向上をめざします。 主要施策 ➊青少年健全育成の体制づくり 青少年が地域の中で心豊かで健やかに育つための体制を整備するとと もに、地域で行う学習・スポーツ・文化・交流活動を支援します。 ① 青少年健全育成のための体制整備と啓発 心身ともに健全な青少年の育成を図るため、市民運動の展開による啓発 活動を行うほか、新成人に成人としての自覚、進歩と協調の精神、責任あ る行動を認識させるために、成人の日記念式典を開催します。 ② 青少年団体への支援 青少年を対象とする社会教育団体の組織基盤を強化するとともに、団体 の活動機運を高め、自主活動を促進するための支援を行います。 主要施策 ➋青少年の交流活動の場づくり 青 少 年 が 、社 会 の 一 員 で あ る こ と を 自 覚 し 、他 者 と の 相 互 理 解 を 深 め 、 学校・地域・職場等で自主的に活動するための交流の場づくりに努めま す。 ① 多様な体験活動の実施 通学合宿、キャンプやトレッキングなどの体験活動を実施し、青少年の 自立心と協調性を育成します。 ② 青少年交流施設の活用の促進 青年の家において、青少年の規律ある共同生活と研修を通じて交流を深 め、人間関係を育て、学校・地域・職場の活動に貢献できる青少年の育成 を図ります。 - 29 - 主要施策 ➌地域活動を支える指導者の育成 地域活動への参加意識の高揚と地域活動組織の強化を図るため、必要 な指導や助言を行うとともに、地域活動において大きな役割を果たす指 導者を育成します。 ① 指導者に対する研修の実施 子どもの指導者として活躍している人や、指導者になろうとする人を対 象に、スキルアップのための講習を行う。 - 30 - 基本方針3 学校・家庭・地域の連携 学校・家庭・地域がそれぞれの役割と責任を自覚しながら、相互に連 携できる仕組みを構築し、社会全体の教育力をさらに高めます。 主要施策 ➊地域とともにある学校づくりの推進 家庭や地域住民の積極的な参画を促しながら、学校、家庭、地域の連 携協力体制を構築し、地域が一体となって子どもたちを育む活動を推進 します。 ① 学校における生徒指導に対する地域連携の強化 児童生徒の問題行動等に係る実態を把握し、保護者や地域、児童相談所 や警察等の関係機関との連絡調整も踏まえ、学校とともに対応策を多角的 に検討するなど、適切な支援に努めます。 ② コミュニティ・スクールの推進 学 校 が 抱 え る 様 々 な 課 題 を 解 決 す る た め に 、 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ス ク ー ル (*) の仕組みを活用し、地域と連携した学校づくりを推進します。 ③ 学校運営協議会の活性化 学校や地域の「願い」を実現するための学校・家庭・地域が一体となっ た協議を充実します。 ④ 学校応援団の組織化 地 域 住 民・保 護 者 ボ ラ ン テ ィ ア に よ る 学 校 支 援 体 制 づ く り を 支 援 し ま す 。 ⑤ 学 校 と 地 域 と の 連携の強化・促進 学校と学校応援団、地域をつなぐコーディネーターを配置し、スムーズ な連携、効果的な取組を促進します。 (*)コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ス ク ー ル 学校運営協議会が設置され、教育委員会から委嘱または任命された保護者や地域住民などが、 一定の権限と責任をもって学校運営に参画できる学校。 - 31 - 主要施策 ➋地域の子どもを地域で育てる活動の促進 「ふるさと下関協育ネット」等の活用により、子どもたちの安心・安 全な居場所づくりを行うために、地域全体で教育に取り組む体制を構築 し、地域が一体となって子どもたちを育む活動を促進します。 ① 「 ふ る さ と 下 関 協 育 ネ ッ ト (*)」 及 び 「 放 課 後 子 供 教 室 (*)」 の 実 施 地 域 の 教 育 力 向 上 を 図 る こ と を 目 的 と し て 、地 域 住 民 等 の 参 画 に よ る「 ふ るさと下関協育ネット」及び「放課後子供教室」を実施します。 (*)ふ る さ と 下 関 協 育 ネ ッ ト 地 域 全 体 で 教 育 に 取 り 組 む 体 制 づ く り を 行 い 、地 域 の 子 ど も た ち の 成 長 に 積 極 的 に 関 わ る こ と を と お し て 、地 域 住 民 の 生 き が い づ く り を 進 め る と と も に 、地 域 全 体 の 教 育 力 の 向 上 を 図 る も の 。 (*)放 課 後 子 供 教 室 小 学 校 毎 に 余 裕 教 室 、体 育 館 や 校 庭 等 を 活 用 し 、子 ど も た ち に と っ て 安 全 で 安 心 な 活 動 拠 点 ( 居 場 所 )を 設 け 、 放 課 後 や 週 末 に 地 域 の 参 画 を 得 て 、 勉 強 、 ス ポ ー ツ 、 文 化 活 動 、 地 域 交 流 な ど の 様々な活動を行う取組。 ② 「放課後子供教室」の「放課後児童クラブ」との連携の推進 「 放 課 後 子 ど も 総 合 プ ラ ン ( * ) 」に 基 づ き 、一 体 型 ( * ) を 中 心 と し た 放 課 後 子 供教室と放課後児童クラブとの計画的な整備を進めます。 (*)放 課 後 子 ど も 総 合 プ ラ ン 平成26年7月、共働き家庭等の子どもが安心して過ごせる場を提供するとともに、次代を担 う人材を育成するため、すべての児童が放課後等を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動を行 うことができるよう、一体型を中心とした放課後児童クラブ及び放課後子供教室の計画的な整備 を 進 め る こ と を 目 的 と し て 、 国 に お い て 、「 放 課 後 子 ど も 総 合 プ ラ ン 」 が 策 定 さ れ た 。 (*)一 体 型 児 童 が 安 全 に 「放 課 後 子 供 教 室 」と 「 放 課 後 児 童 ク ラ ブ 」 を 移 動 で き る よ う 、 活 動 場 所 が 同 一 の 敷地内に設置されているか、もしくは隣接しており、放課後子供教室開催のプログラムに放課後 児童クラブの児童がスムーズに参加できる状態をいう。 - 32 - 《基 本 目 標 Ⅳ》 生涯を通じて学ぶ機会を提供します 基本方針1 図書館の充実 図書館の活用をとおして、市民が教養を高め、様々な情報を得て主体 的に活動し、心豊かな生活ができるよう、図書館サービスの向上に努め ます。 主要施策 ➊図書館の充実 図書館が、市民にとって身近で利用しやすい「知の拠点」としてさら に機能するよう充実を図ります。 ① 図書館基本計画の策定 下関市 立図書 館の 基 本理念・基本 目標を 示した 下関市 立図 書 館基本 計 画を策定します。 ② 図書館サービスの向上 地域の特性や社会情勢の変化に応じた適切な施設整備や中央図書館 を核とした図書館サービスの向上に取り組みます。 主要施策 ➋子どもの読書活動の推進 「 下 関 市 子 ど も の 読 書 活 動 推 進 計 画 ( 第 二 次 )」 に 基 づ き 、 子 ど も 一 人 ひとりが本と出合い、自ら読書を楽しむことのできる環境づくりを進め ます。 ① 学校貸出用図書の充実と人材の育成 調べ学習のための資料など学校貸出用図書の充実を図り、制度を周知す るとともに、図書ボランティアや図書担当職員を対象とした研修会を実施 するなど、子どもの読書環境づくりを支える人材の育成を図ります。 - 33 - 基本方針2 生涯学習の推進 いつでも、どこでも、だれでも、どんなことでも学びたいという多様 な市民の学習ニーズに対応するとともに、利便性の向上を図り、生涯学 習活動を促進します。 主要施策 ➊公民館など生涯学習拠点施設の整備と活用の促進 市民のニーズや活動内容を踏まえ、地域の実情に応じた施設の整備に 努め、誰もが自主的に学び、活動できるよう、多様なニーズに対応した 生涯学習機会を提供します。 ① 公民館等の整備と管理運営 地域住民が安心し、快適に利用できるよう公民館・生涯学習プラザ・生 涯学習センター・菊川ふれあい会館等の社会教育施設の維持管理を行いま す。 ② 公民館学級の実施 公 民 館 が 主 催 す る 地 区 市 民 学 級 な ど を と お し て 知 識・技 能 の 習 得 を 図 り 、 地域に根ざした学習活動を盛んにします。また、地域ふれあい活動などさ まざまな体験活動や世代間交流を通じて、地域住民の交流・結びつきを深 める場の提供に努めます。 ③ 各種講座の開催 生涯学習拠点施設では、郷土の歴史や文化、まちづくりなど、自己の充 実や生活の向上のための各種講座を開催するほか、各界の第一線で活躍し て い る 人 に 、子 ど も た ち へ 熱 い メ ッ セ ー ジ を 送 っ て も ら う「 下 関 み ら い 塾 」 を開催します。 - 34 - 基本方針3 芸術・学術文化活動の推進 市民が地域とかかわりのある美術品や文化財を「見て感じる」機会を 提供し、地域の自然、歴史、芸術、文化等に関する市民意識の醸成を図 ります。 地域文化の創造及び情報発信の拠点として、博物館施設の整 備に取り組みます。また、本市の豊かな自然・歴史・文化につ いて、調査研究及び資料収集を積極的に進めるとともに、市民 の地域に対する愛着を育み、交流人口の拡大にも資するよう、 博物館活動の充実に努めます。 主要施策 ➊美 術 館 の 環 境 整 備 施設整備や魅力ある展示を行い、優れた芸術文化の鑑賞機会の充実や 情操教育の推進を図ります。 ① 美術館の環境整備 美術館の機能や市民のニーズ、施設の状況等に応じた整備に努 めます。 主要施策 ➋博 物 館 な ど 学 術 文 化 拠 点 の 環 境 整 備 学習支援の場のみならず、観光的な視点も含めた各種施設の 整備に取り組むとともに、魅力的・効果的な展示に努め、学術 文化の振興を図ります。 ① 新博物館の整備と長府博物館の改修 平 成 2 8 年 1 1 月 に 新 博 物 館 を 開 館 す る と と も に 、本 市 に ふ さ わ しい歴史博物館としての活動を展開する。 また、新博物館の教育普及及び学習支援の場となる長府博物館 について、耐震化を含めた改修を行う。 ② 共通収蔵庫の整備と土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムの リニューアル 形質人類学の資料及び有形民俗文化財、年々増加する考古資料 (発 掘 出 土 品 )を 展 示 収 蔵 す る 施 設 と し て 、 土 井 ヶ 浜 遺 跡 ・ 人 類 学 ミュージアムの敷地内に共通収蔵庫を建設します。 また、これに合わせて平成 5 年建設の土井ヶ浜遺跡・人類学ミ ュージアムをリニューアルします。 - 35 - ③ 日清講和記念館の改修 国 際 観 光 資 源 と な っ て い る 昭 和 12 年 建 設 の 日 清 講 和 記 念 館 の 耐震改修及び展示リニューアルを検討します。 ④ 考古博物館のリニューアル等 平成 7 年建設の考古博物館のリニューアルを検討します。 ⑤ 豊田ホタルの里ミュージアムの展示リニューアル 開 館 後 10 年 を 経 過 し た 豊 田 ホ タ ル の 里 ミ ュ ー ジ ア ム の 展 示 を リ ニ ュ ー ア ル し 、本 市 の 自 然 史 博 物 館 と し て 整 備 す る こ と を 検 討 します。 ⑥ 積極的な学術資料の収集 本 市 に 所 在 す る 学 術 資 料 、並 び に 市 外 に あ る 本 市 ゆ か り の 学 術 資料の把握などに努め、積極的な学術資料の収集を行います。 ⑦ 調査研究の充実と関係機関との連携 学 芸 員 な ど の 専 門 職 員 の 能 力 向 上 を 図 る と と も に 、他 の 博 物 館 及 び 研 究 機 関 な ど と の 連 携 を 強 化 し て 、地 域 に 根 差 し た 調 査 研 究 の充実を図ります。 ⑧ 魅力的・効果的な展示 調 査 研 究 に 裏 付 け ら れ た 確 か な 展 示 、並 び に 市 民 の ニ ー ズ 及 び 地 域 の 課 題 に 応 え た 魅 力 的 で 効 果 的 な 展 示 に 努 め 、来 館 者 の 増 加 を図ります。 ⑨ 普及活動の充実 マ ン ネ リ 化 し た 従 来 の 普 及 活 動 を 見 直 す と と も に 、市 民 の 学 習 意欲に応えた普及活動の充実に努力します。 ⑩ 博学連携の強化 博 物 館 に よ る 学 校 教 育 へ の 支 援 の 強 化 、並 び に 学 校 教 育 に よ る 博 物 館 利 用 の 促 進 を 図 る た め 、新 た な シ ス テ ム づ く り に 取 り 組 み ます。 ⑪ 博福連携の検討 博 物 館 に よ る 高 齢 者 及 び 福 祉 施 設 入 所 者 な ど へ の 学 習 支 援 、並 びに高齢者及び福祉施設入所者などの博物館利用の促進につい て検討します。 - 36 - 基本方針4 文化財保護活動の推進 先人の営みのなかで生まれ、大切に護り伝えられてきた文化 財は、明日を生きる私たちの指針となるものです。本市は全国 屈指の豊かな自然遺産と歴史遺産を有し、これらを活かしたま ちづくりは、市民の地域に対する愛着を育むとともに、都市の 魅力を高め、文化財観光などによる交流人口の拡大にもつなが ります。そのため、市域に所在する文化財の総合的な把握に努 め、これを適切に保護するとともに、文化財の価値をわかりや すく多くの人に伝えます。また、文化財の整備活用を推進して 地域の活性化や交流人口の拡大を図ります。 地域の成り立ちを考え、豊かな未来を創造していくための糧となる多 様な文化財の保護に努めるとともに、その価値や意義を伝承していきま 主 ➊歴史的・文化的資源を活かしたまちづくり す要 。 施策 に 文 指 を ま ① 指 把 化 定 幅 す 定 握 財 、 広 。 時 し を 未 く と 、 調 指 捉 大 所 査 定 え き 有 し 、 直 く環境が変化した指定文化財の管理状況を 者に対する支援を行うとともに、市域の未 、文 化 財 の 総 合 的 な 把 握 に 取 り 組 み ま す 。ま 種別などにかかわらず、地域の視点から文 して、まちづくりや観光と連動した活用を 適 指 た 化 図 切 定 、 財 り 指定文化財及び登録文化財の管理状況の把握 市 域 に あ る 国・県・市 指 定 文 化 財 及 び 国 登 録 文 化 財 の 管 理 状 況 の把握をします。 ② 指定文化財に対する保護措置の強化 有 形 文 化 財 所 有 者 の 高 齢 化 及 び 代 替 わ り 、無 形 民 俗 文 化 財 の 担 い 手 で あ っ た 地 域 の 過 疎 化 と 少 子 化 な ど 、社 会 構 造 の 変 化 な ど に より存続が危ぶまれる指定文化財に対する保護措置の強化を検 討します。 ③ 埋蔵文化財に対する適切な保護と活用 埋 蔵 文 化 財 保 護 の た め 、土 木 工 事 な ど と の 調 整 を 積 と と も に 、必 要 に 応 じ て 発 掘 調 査 な ど の 記 録 保 存 、若 保 存 に 努 め ま す 。ま た 、現 地 説 明 会 、発 掘 速 報 展 な ど を 積 極 的 に 行 っ て 、埋 蔵 文 化 財 の 価 値 を わ か り や す く 伝えます。 ④ 極 し の 地 的 く 普 域 に は 及 住 図 現 活 民 る 地 動 に 市域に所在する文化財の悉皆調査 市 域 に 所 在 す る 文 化 財 を 悉 皆 調 査 し て 、文 化 財 の 総 合 的 な 把 握 に 努 め ま す 。ま た 、自 然 、歴 史 、文 化 遺 産 を 活 か し た ま ち づ く り 実 現 の た め 、文 化 財 保 護 の マ ス タ ー プ ラ ン で あ る「 歴 史 文 化 基 本 構想」の策定を検討します。 - 37 - 主要施策 関 馬 念 つ す ① 市 前 山 物 い 。 民 田 古 な て の 台 墳 ど も ➋文化財の整備活用の推進 貴 場 ) の 検 重 跡 の 自 討 な 、 整 然 を 文 国 備 遺 進 化 指 を 産 め 資 定 推 の 、 源 三 進 活 地 を 史 す 用 域 護 跡 る 、 の り ( と 長 活 、 綾 と 府 性 後 羅 も 藩 化 世 木 に 主 や に 郷 、 毛 交 伝 遺 数 利 流 え 跡 多 家 人 る 、 く 墓 口 た 梶 所 所 の め 栗 在 の 拡 、 浜 す 整 大 長 遺 る 備 を 州 跡 天 活 図 藩 、 然 用 り 下 仁 記 に ま 長州藩下関前田台場跡の整備活用 平 成 26 年 度 に 公 有 化 し 保 存 管 理 計 画 を 策 定 し た 長 州 藩 下 関 前 田 台 場 跡 に つ い て 、整 備 検 討 委 員 会 を 設 置 し て 整 備 計 画 を 策 定 し 、 できるだけ早い時期に整備着手します。 ② 国指定三史跡の整備検討 昭 和 40 年 代 後 半 か ら 平 成 初 期 に か け て 公 有 化 し 、既 に 整 備 基 本 計 画 を 策 定 し て い る 国 指 定 三 史 跡 に つ い て 、整 備 実 施 を 検 討 し ます。 ③ 長府藩主毛利家墓所の整備 県 指 定 文 化 財 と な っ た 長 府 藩 主 毛 利 家 墓 所 に つ い て 、そ の 立 地 性 に よ り 優 れ た 観 光 資 源 と な る こ と か ら 、環 境 の 整 備 に 努 め る と ともに、整備活用について検討する。 ④ 天然記念物などの現状把握 旧 町 に 所 在 す る 天 然 記 念 物 及 び 名 勝 に つ い て は 、本 市 の 豊 か さ を 象 徴 す る も の で あ り 、こ れ ま で も 自 然 公 園 や 観 光 し て 活 用 さ れ て き た も の の 、施 設 の 老 朽 化 が 顕 著 と な る と 面 積 の 広 大 さ に よ る 管 理 の 困 難 性 が 課 題 と な っ て い る 。そ これらの現状の把握に努めます。 ⑤ 自 資 と の 然 源 も た の と に、 め、 天然記念物などの保存管理計画の策定検討 現 状 を 把 握 し た う え で 諸 課 題 を 抽 出 し 、管 理 団 体 と し て 未 策 定 の保存管理計画の策定を検討します。 - 38 - 基本方針5 が な 切 人 人 さ 地 尊 社 に 権 こ 権 ら 人権教育の推進 域・職 場・学 校 な ど あ ら ゆ る 場 に お い て 一 人 ひ と り の 人 重 さ れ 、誰 も が 自 由 で 平 等 な 生 活 を 営 む こ と の で き る 豊 会 を 創 る た め に は 、誰 も が か け が え の な い 「 い の ち 」を し 、人 権 に つ い て 理 解 と 認 識 を 深 め る こ と が 不 可 欠 で あ 教育の果たす役割は大変重要です。 の た め 人 権 教 育 を 推 進 し 、人 権 意 識 の 高 揚 を 図 る と と も 教 育 の 一 層 の 充 実 を 図 る た め 、教 職 員 に 対 す る 研 修 を 行 なる資質向上をめざします。 主要施策 格 か 大 り、 に、 い、 ➊関係機関と連携した多様な人権教育の推進 人権尊重の意識と自主的な取組みの高まりをめざし、地域社会におけ る学習機会の充実に努めます。 ① 家庭、地域社会への情報提供の充実 各 種 研 修 会 や 行 事 の 案 内 や 、様 々 な 人 権 課 題 の 現 状 等 に 関 す る 情報を提供します。 ② 学習機会の充実 各 講 演 会 、シ ン ポ ジ ウ ム 等 の 開 催 を は じ め 、人 権 に 関 す る 標 語 、 作 文 、ポ ス タ ー 等 の 展 示 を 行 い 、多 様 な 人 権 教 育 ・ 啓 発 活 動 を 推 進します。 主要施策 ➋教職員研修の充実 児童生徒の心身の成長の過程に即し、人権尊重の意識を高め、 一人ひとりを大切にする教育を組織的、計画的に推進します。 ① 人権課題に応じた研修の計画的な実施 様 々 な 人 権 課 題 を 網 羅 的 に 扱 う よ う 、計 画 的 に 教 職 員 研 修 を 行 います。また、各 学校における人権 教育担当者だけで なく、幅広 く教職員に研修の機会を提供できるよう工夫します。 - 39 - 基準値 ( 現 状 値 H25) 指標名 全国学力・学習状況調査における全国 と 市 ( 小 ・ 中 学 校 ) の 平 均 正 答 率 の 差 + 0.2( H26) の平均値 キャリア教育のひとつとして体験的な 活動(職場見学、職場体験活動等)を 100% 実施した下関市立小・中学校の割合 下関商業高等学校の全日制課程卒業見 100% 込み生徒の就職率 教育支援教室通級児童生徒の学校復帰 56% 率(就職・上級学校進学を含む) 全国体力・運動能力・運動習慣等調査 における下関市立小・中学校児童生徒 49.5( H26) の体力合計点の全国平均値に対するT 得点※1 学校給食における地場産(県産)食材 50% の使用率(品目ベース) 下関市教育支援委員会実施回数 4回+臨時 特別支援教育支援員配置基準(内規) 及 び 各 校 か ら の ニ ー ズ を 勘 案 し た 配 置 112 人 ( H26) 数 中 核 市 研 修 の 受 講 者 数( 教 育 祭 を 含 む ) 3,998 人 目標値 ( H31) + 0.4 100% 100% 60% 50.1 50%( H27) 5回+臨時 要配置数に対 し て 100% 配 置 4,500 人 下 関 市 立 学 校 適 正 規 模・適 正 配 置 基 本 計 画( 第 2期)において学校統合の対象となっている 小規模校のうち意見交換などを行った学校の − 100% 割合 下関市立小・中学校の校舎、屋内運動 場等の耐震化率 下関市立小・中学校の非構造部材(吊 り天井を有する屋内運動場等)の耐震 化率 - 40 - 73%( H26) 80%( H26) 93%以 上 100% 指標名 親 を 対 象 に し た AFPY ※ 2 講 座 の 回 数 下関市立幼稚園・小学校・中学校PT A研修会参加者数 青少年健全育成推進大会参加者数 青少年団体加入人数 青少年の自主体験活動参加者人数 青年の家利用者数 青少年団体指導者の研修受講者数 下関市立小・中学校におけるコミュニ ティ・スクールのコーディネーター配 置率 下関市立小・中学校のコミュニティ・ スクールのコーディネーター及びボラ ンティアスタッフの研修受講者数 市立図書館における市民一人当たりの 図書資料貸出冊数 図書館主催のボランティアや図書担当 職員対象の研修会実施回数 公民館の耐震化率 公民館等の主催講座参加率 生涯学習まちづくり出前講座の実施回 数 美術館の年間来館者数 博 物 館 等 文 化 財 保 存 活 用 施 設 の 入館者数 未 指 定 文 化 財 調 査 実 施 地 区 の 割 合 ※ 市 域 を 28 地 区 に 分 け て 調 査 し、その進捗度を指標とする。 ※1 基準値 (現状値 H25) 目標値 ( H31) 11 回 ( H26) 25 回 305 人 350 人 221 人 4,255 人 106 人 12,178 人 56 人 300 人 5,000 人 150 人 15,000 人 100 人 79.7%( H26) 100% 58 人 100 人 5.8 冊 7冊 0回 6回 75.8%( H26) 86.9% 100% 100% 207 回 300 回 59,628 人 80,000 人 132,387 人 165,000 人 0 % ( H26) 100% T 得 点 ・ ・ ・ ・ ・ い わ ゆ る 偏 差 値 。も と に な る 集 団 の 平 均 値 を 5 0 と して、比べる集団や個人の相対的位置を表す。 ※ 2 A F P Y ・・・他 者 と か か わ り 合 う 活 動 を と お し て 、 個 人 の 成 長 を 図 り 、豊 か な 人 間 関 係 を 築 く た め の 考 え 方 と 行 動 のあり方を学び合う、山口県独自の体験学習法。 - 41 - 下関市教育振興基本計画 平成27年 発行 月 下関市教育委員会 〒 750-0009 下関市上田中町一丁目16−3 編集 下関市教育委員会教育部教育政策課 TEL(083)231−1560
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