講演「経済産業省の医療機器政策について」;pdf

経済産業省における
医療機器産業政策について
平成27年3月
経済産業省商務情報政策局
医療・福祉機器産業室
ご説明項目
○ 我が国の医療機器産業の現状
○ 経済産業省における医療機器産業政策
☆ 新たな医療分野の研究開発体制の下でのオールジャパンでの医療機器開発
<医工連携の推進;「医療機器開発支援ネットワーク」の構築>
→ 医療機器の開発・事業化において、各地域における医工連携の取組を底上げすべく、「医療
機器開発支援ネットワーク」を構築。開発初期段階から事業化に至るまで、「伴走コンサル」に
より、切れ目のないワンストップ支援を行う。
<世界最先端の医療機器の開発>
→ 拡大が見込まれる医療機器の世界市場を見据えて、日本が強みを持つ診断技術やロボット
技術等を活用した、日本発の革新的医療機器・システムの開発を産学官連携により推進。
☆ 医療機器開発・製品化を円滑にするための規制・制度面からの環境整備
→ 医療機器開発ガイドラインの策定等を通じた、医療機器開発の効率化を促進。
☆ 日本の医療機器・技術とサービスが一体となった海外展開の推進
1
医療機器の分類
○ 医療機器は、大きく分けて、①治療機器、②診断機器、③その他、約30万種が存在。
① 治療機器
カテーテル
② 診断機器
③ その他
歯科材料
PET、PET-CTシステム
人工関節
歯科用ユニット
心臓ペースメーカ
内視鏡(ビデオスコープ)
家庭用
マッサージ器
注射器
人工心肺システム
(ローラーポンプ、人工肺)
MRI
超音波診断装置
コンタクトレンズ
X線撮影フィルム、
体温計、
血圧計、
心電計 等
手術用手袋
2
日本の医療機器市場の動向
○ 我が国の医療機器市場規模は、平成12年から平成15年まで、ほぼ横ばいで推移。平成16年以降、増加
に転じ、2兆円超で推移。平成25年は約2.7兆円となり、過去最大の市場規模となった。
○ 我が国の医療費は、平成24年度は39.2兆円。医療機器市場は、うち7%弱。国民医療費の増加に伴い、
今後漸増の見通し。
我が国の医療機器の市場規模と対前年伸び率の推移
億円
30,000
10.0%
25,000
5.0%
20,000
15,000
0.0%
10,000
-5.0%
5,000
0
H10年 H11年 H12年 H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年 H24年 H25年
-10.0%
国内市場[億円] 20,286 19,573 19,443 19,558 19,666 19,622 20,596 21,105 22,587 21,314 22,239 21,760 23,154 23,860 25,935 26,758
対前年伸び率
4.7%
-3.5%
-0.7%
0.6%
0.6%
-0.2%
5.0%
2.5%
7.0%
-5.6%
4.3%
-2.2%
6.4%
3.0%
8.7%
3.2%
出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計
33
日本の医療機器市場の構造
○医療機器市場(約2.7兆円)のうち、金額ベースでは治療機器(カテーテル、ペースメーカー等)が53%、
診断機器(内視鏡、CT、MRI等)が26%を占める。一般的に治療機器の成長率が高く、市場規模も大きい。
国内医療機器市場規模:2兆6,758億円 / 平均成長率:2.7% 【平成25年】
治療系医療機器
市場規模 :14,103億円(53%)
平均成長率:3.8%
診断系医療機器
市場規模 :6,963億円(26%)
平均成長率:2.0%
その他医療機器
市場規模 :5,691億円(21%)
平均成長率:1.0%
[%]
[億円]
8,000
10
8.8
5.5
5,345
4,000
2,800
-2.1
-2
-4
1,441
1,414
616
1,000
370
0
画
像
診
断
シ
ス
テ
ム
(44.7%)
監生
視体
シ現
ス象
テ計
ム測
・
医
用
検
体
検
査
機
器
関画
連像
装診
置断
及用
びX
用線
具
-9.0
1,221
447
-6
467
184
406
-8
-10
施
設
用
機
器
生
体
代機
行能
機補
器助
・
(61.1%)
(34.8%) (27.6%) (44.5%)
注:国内市場規模=国内生産額+輸入額-輸出額
(37.0%)
4
0
2,378
2,000
H25年時点の
輸入品シェア
3.9
1.5
-1.5
2,772
6
2
1.6
0.8
3.0
2.8
2.3
3.0
5,000
8
平均成長率[H16-H25]
6.6
6,000
3,000
市場規模[H25]
6,897
7,000
処
置
用
機
器
(43.7%)
治
療
手用
術又
用は
機
器
(67.7%)
鋼
製
器
具
(75.6%)
眼
科
関用
連品
製及
品び
歯
科
材
料
(77.5%) (22.0%)
家
庭
用
医
療
機
器
(35.3%)
歯
科
用
機
器
衛
生
衛材
生料
用及
品び
(34.9%)
(70.0%)
出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計
4
世界における日本の医療機器市場の位置づけ
○ 高齢化の進展と新興国における医療需要拡大を受け、医療機器の世界市場は約8%の成長率を維持。
約2,452億ドル(2009年)→約4,536億ドル(2018年)と、今後も拡大すると予測される。
医療機器世界市場の将来見通し
国内医療機器市場の貿易収支の推移
(単位:億円)
年
輸出額
輸入額
主要医療機器メーカーの売上順位
(単位:億ドル/2013年度)
貿易赤字
2004
4,301
9,553
5,251
2005
4,739
10,120
5,381
2006
5,275
10,979
5,703
2007
5,751
10,220
4,469
2008
5,592
10,907
5,316
2009
4,752
10,750
5,998
2010
4,534
10,554
6,021
2011
4,809
10,584
5,775
2012
4,901
11,884
6,983
2013
5,305
13,008
7,703
(出典) 薬事工業生産動態統計
現状は7000億円超の輸入超過
(出典)
MPO Magazine
(2014/7)
5
成長戦略(日本再興戦略)(平成25年6月14日閣議決定)
○ 平成25年6月14日、安倍政権「三本目の矢」となる成長戦略(日本再興戦略)を閣議決定。
○ 「戦略市場創造プラン」におけるテーマの1つに「国民の『健康寿命』の延伸」を掲げ、関係施策を推進。
○平成27年4月
「日本医療研究開発機構(AMED)」設立予定
○医療分野の研究開発の司令塔機能の創設
○先進医療の大幅拡大
○革新的な研究開発の推進
○医薬品・医療機器開発、再生医療研究を加速する規制・制度改革
○独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の強化
○難病患者等の全国規模のデータベースの構築
○医療の国際展開
(注)
は経済産業省の取組と関係する項目
○平成26年11月 「医薬品・医療機器等法」施行
○平成26年 6月 「医療機器開発基本法(※)」 成立
※正式名称:「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発
及び普及の促進に関する法律」。
6
成長戦略等における位置付け
『日本再興戦略 改訂2014』 <抜粋>
(平成26年6月24日閣議決定)
(社会的な課題解決に向けたロボット革命の実現)
○近年の飛躍的な技術進歩とITとの融合化の進展で、工場の製造ラインに限らず、医療、介
護、農業、交通など生活に密着した現場でも、ロボットが人の働きをサポートしたり、単純作
業や過酷労働からの解放に役立つまでになっている。
(新たに講ずべき具体的施策)
○医療・介護のインバウンド・アウトバウンドの促進
他国における医師・看護師等の人材育成、公的医療保険制度整備の支援や民間保険の
活用の促進、MEJを活用した医療技術・サービス拠点整備などの医療関連事業の展開を
図る
○医療介護のICT化
①健康・医療分野におけるICT化に係る基盤整備、②電子処方箋の実現、③医療情報
ネットワークの普及促進、地域包括ケアに関わる多様な主体の情報共有・連携の推進等、
④革新的医薬品開発に資するシミュレーション技術の更なる高度化 等
7
【参考】 第6回ロボット大賞 (医療関連分野での受賞製品の例)
○「ロボット大賞」は、将来の市場創出への貢献度や期待度が高いと判断されるロボットや関連する要素技術、
その応用により有効性を提示したビジネスモデル等も含めた表彰を行うもの。
○第6回(2014年)ロボット大賞では、医療関連分野から2製品が受賞。技師が行う行程(病理標本の検体採
取)の全自動化や、手術室で医師が行う作業負担(腕のふるえや疲れ)を軽減する動作支援を担う。
全自動連続薄切装置
ティシュー・テック スマートセクション
~サクラファインテックジャパン(株) など~
○病理診断を行う技師が担っていた、患者の検体
を標本採取する作業工程を全自動化。
○同時に検体の取り違えや、異なる標本の混入を
防ぐことによる安全性の向上、ばらつきが少な
い検体(切片)を採取し、品質チェック・保管を行
うことによる正確性の向上を実現。
手術支援ロボット iArmS
~(株)デンソー など~
○1mm以下の血管・縫合糸を扱う外科手術では、12
時間以上に及ぶこともある。医師の腕を固定し、動
作支援することで作業負担を軽減。
○センサー・モーター技術を駆使し、医師が動かした
い位置へ自由に動き(高い操作性)、かつ作業中は
固定することにより、腕のふるえと疲れを軽減(高い
安全性)することを実現。
8
オールジャパンでの医療機器開発
日本医療研究開発機構対象経費
平成27年度予算案 145億円(一部再掲)
医工連携による医療機器開発を促進するため、複数の専門支援機関による開発支援体制(医療機器開発支援ネットワーク)を構築し、我
が国の高い技術力を生かし、技術シーズの創出と医療機器・システムの実用化へとつなげる研究開発を行う。また、医療機器の承認審査の
迅速化に向けた取組や、研究開発人材の育成も行う。
フ
ェ
ー
ズ
最先端技術
シーズの開拓・
大学シーズの
適切な移転
臨床研究・治験
非臨床
応用研究
基礎研究
未知のターゲット探索を可能とする計測分析技術・機器・システムの開発
大学等と企業との連携を通じた、大学等のシーズ等の実用化
● 未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業
研
究
開
発
支
援
基
盤
平成27年度予算案 41.5億円
ロボット技術、IT等を応用して、低侵襲の治療装置や早期に疾患を発見する
診断装置など、日本発の、国際競争力の高い医療機器・システムを開発・実用化
日本発、国際
競争力の高い
機器開発
平成27年度予算案 25.5億円
● ロボット介護機器開発・導入促進事業
実際に介護現場で「使える」ロボット機器を開発する企業に対して補助を行うとともに、
介護現場への導入に必要な基準作成等の環境整備を実施
中小企業の
ものづくり技術
の活用
● 医工連携事業化推進事業
臨床現場に
おける実践的な
人材育成
● 国産医療機器創出促進基盤整備等事業
平成27年度予算案 31.9億円
ものづくり中小企業と医療機関等との医工連携により、医療ニーズに応える医療機器の
開発・実用化を推進。また、医工連携支援機能を整備し、支援機関の連携体制を構築
企
業
/
研ベ
究ン
チ
のャ
推ー
進等
に
よ
る
平成27年度予算案 0.7億円
医療機器の研究開発を行う医療機関で、医療機器を開発する企業の人材を受け入れて
研修等を通じて開発人材の育成等を推進
平成27年度予算要求
調整中
平成27年度予算案
11.7億円
日本発の革新的医療機器の創出を目指す質の高い
非臨床研究及び臨床研究・医師主導治験等を支援
● 医療機器開発推進研究事業
臨床研究・医師
主導治験等の
実施
そ
の
他
■:文科省、■厚労省、■経産省
平成27年度予算案 21.7億円
● 医療分野研究成果展開事業
実用化
適切な審査と
安全対策のため
の基盤整備
平成27年度予算案 12.1億円(再掲)
● 審査の迅速化・質の向上と安全対策の強化
研究開発から承認審査、市販後対策に至るまでの規制等について、科学技術と社会的要請を調和させる研究を推進
● 医療機器開発支援ネットワークの構築
平成27年度予算案 医工連携事業化推進事業 31.9億円(再掲)
実
用
市
化
販
(
市
及
び
販
・
医
医
療
療
現
現
場
場
へ
へ
の
の
普
普
及
及
等
)
中小企業のものづくり技術を核として、開発初期段階から事業化に至るまで、「伴走コンサル」として切れ目ないワンストップ支援
● プロジェクトの管理・調整
平成27年度予算案 未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業 41.5億円(再掲)
各省連携による先端的な技術開発プロジェクトと、プログラムディレクターによる目利き機能を活用
(独)医薬品医療機器総合機構(PMDA)による支援
【2015年度までの達成目標】
○医療機器開発・実用化促進のためのガイドラインを新たに10本策定
○国内医療機器市場規模の拡大(平成23年2.4兆円→2.7兆円)
【2020年頃までの達成目標】
○医療機器の輸出額を倍増(平成23年約5千億円→約1兆円)
○5種類以上の革新的医療機器の実用化
○国内医療機器市場規模の拡大 3.2兆円
9
医薬品・医療機器等法による規制
医薬品・医療機器等法(平成26年11月25日施行)では、医療機器を人体への危険度が低いものから、一般医療機器・管理医
療機器・高度管理医療機器の3分類に分かれる(国際分類では4段階)。人体に対する危険度が高いものほど審査は厳しくなる。
一般医療機器
管理医療機器
クラス
Ⅰ
Ⅱ
リスクに
よる分類
人の生命及び健康に影響を与える
おそれがほとんどない
ヒトの生命及び健康に影響を与える
おそれがある
販売業
製造販売業
※1
第三種医療機器製造販売業 許可
製造業 ※2
Ⅲ
Ⅳ
人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあ
る
届出
高度管理医療機器販売業 許可
第二種医療機器製造販売業 許可
第一種医療機器製造販売業 許可
登録 (法改正に伴い、 「許可」から簡略化)
「届出」
医療機器の
手続き
医療機器
の例
高度管理医療機器
「承認」
「認証」 or 「承認」
認証基準があるものは、民間の登録認証機関によ
る第三者「認証」が可能。その他は、「承認」。
(法改正に伴い、クラスⅢの一部で「認証」が可能)
・電動式患者台 ・聴診器
・血圧計 ・メス ・はさみ
・X線診断装置 ・MRI ・内視鏡
・造影剤注入装置 ・電子体温計
※1:自社製造/委託製造が可能。いずれも「許可」。 ※2:受託製造のみ可能。
品目毎に、品質、性能、効能効果、安全
性等をPMDA(独立行政法人)が審査
・心臓用カテーテル ・中心静脈カテーテル
・機械式人工心臓 ・人工心臓弁 ・放射線治療装置
薬事法の改正
1. 医薬品、医療機器等に係る安全対策の強化
(「薬事法等の一部を改正する法律」の概要)
2. 医療機器の特性を踏まえた規制の構築
(1) 医療機器の製造販売業・製造業について、医薬品等と章を区分して規定する。
(2) 診断等に用いる単体プログラムについて、医療機器として製造販売の承認・認証等の対象とする。
3. 再生医療等製品の特性を踏まえた規制の構築
略称 「医薬品・医療機器等法」
4. その他
10
薬事法の名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に改めるほか、所要の改正を行う。
経済産業省における医療機器産業政策の方向性
新たな医療分野の研究開発体制の下、各省連携したオールジャパンの医療機器開発に積極的に貢献
医工連携による医療機器開発 (①)
世界最先端の医療機器開発 (②)
○高度なものづくり技術を有する中小企業・ベン
チャー等の新規参入、医療機関との連携を促進
し、安全性や操作性の向上など、医療現場のニー
ズに応える医療機器の開発・実用化を推進
○産学官が連携し、日本が強みを持つ診断技術やロ
ボット技術等を活用した最先端の診断・治療システム
等の開発を推進
■未来医療を実現する医療機器システム研究開発
■医工連携事業化推進事業
【平成27年度予算案:41.5億円(35.0億円)】
【 平成27年度予算案: 31.9億円(30.5億円)】
(平成27年度~ 日本医療研究開発機構へ移管予定)
NEDO交付金にて実施
(平成27年度~ 日本医療研究開発機構へ移管予定)
規制制度に対応した事業環境整備 (③)
○医療機器の開発や審査の円滑化に資する評価指標及び開発ガイドラインの策定
■厚労省が「評価指標」、経産省が「開発ガイドライン」の策定を担当し、両省が連携して実施
○法規制対象外となる「医療用ソフトウェア」に係る業界自主ルール検討への協力
○海外展開に向けた国際標準を作成するため、「戦略的国際標準化加速事業」を活用
海外の医療機器市場の獲得 (④)
○世界の医療インフラ需要獲得に向けた、医療機器とサービスの一体的な海外展開
■医療技術・サービス拠点化促進事業 【 平成27年度予算案: 7.4億円(新規)】
■MEJ(一般社団法人 Medical Excellence JAPAN)等と連携した支援体制の構築
11
① 医工連携事業化推進事業
(平成27年度政府予算案額:31.9億円)
<事業目的>
医療現場が抱える課題に応える医療機器に関し、ものづくり技術を有する中小企業や
ベンチャー等の新規参入、医療機関との連携(医工連携)促進
<支援のポイント>
・必要な支援:販路開拓、薬事戦略、知財戦略、ファイナンス等の連続した課題の解決
・開発主体・体制:中小企業や新規参入企業等による地域内での連携
・開発する機器:自社が有するコア技術を応用して、実用化が見込まれる機器。
○各地域における医工連携の取組を底上げすべく、
開発初期段階から事業化に至るまで、「伴走コンサル」として切れ目ないワンストップ支援
を行う「医療機器開発支援ネットワーク」を構築。
→ ネットワークを通じて、異業種からの新規参入を促進。ステントや人工関節など
開発リスクが高い一方で、成長が期待される分野について、ものづくり企業等や
医療機関、製造販売業者、さらには医療機器メーカー等との連携による開発を促進
<予算スキーム>
補助
国
日本医療研究
開発機構
委託
民間事業者等
12
中小企業等による医療機器開発・実用化における課題
(1)医療現場におけるニーズの把握が困難
通常の工業製品開発とは異なり、ユーザー(医療現場)の情報を得ることが難しく、ニーズ
に対応した製品開発や改良が困難
○特定の医師の意見に基づいて製品化しても、市場性は不透明
(2)具体的な販売を見据えた事業化・知財・ファイナンス等の戦略が困難
医療機関への販路開拓が難しく、製品を開発しても販売に結び付けることが困難
○中小企業・ベンチャー・大学等が有する技術・部品・加工等のシーズと、
医療機器メーカーなどの大企業のニーズとのマッチングが困難
○機器の安全性・有効性に関する説明・根拠が不十分だと、医療現場は購入しない
(3)薬事法関連制度(医薬品医療機器等法)への対応が困難
薬事法に係る手続きを見据えた開発計画・臨床試験計画の策定や、臨床試験を行う医療
現場の確保、薬事申請書の作成などについて、専門性が高く対応が困難
○製品化までのロードマップの立案が難しいことや、臨床試験実施のノウハウが
不足し、時間と費用を要する
(4)各地域における医療機器開発の取組が困難
医療機器の開発を支援する取組が各地域で始まっているが、支援のノウハウや情報が
不足しており、十分な支援が提供できない。
○地域を越えた相談・支援の体制がなく、市場全体の把握が難しい
コ専
ン門
サ家
ル
がに
必よ
要る
継
続
的
な
支
援
・
支開地
え発域
るのに
仕イお
組ニけ
みシる
がア医
必テ療
要ィ
ブ機
を器
13
開発段階に応じたネットワークによる支援
・「伴走コンサル」として、開発段階に応じた切れ目ない支援を提供
・関係機関を総動員し、ワンストップで医療現場のニーズ発掘や事業
化支援(薬事、知財、海外展開、ファイナンス)などの支援を提供
上市
ファイナンス戦略
マーケティング戦略
薬事戦略
知財戦略
生産戦略
海外戦略
事業戦略
市場ニーズ・
市場規模把握
試作機開発・改良
先行特許調査
類似・競合製品
とのベンチマーキング
業許可取得
薬事申請
販売業者との連携・
テストマーケティング
販売・
マーケティング
製造・サービス
供給体制
開発・試験
デザイン・
コンセプトの設計
市場探索
伴走コンサルによるアドバイス
医療機関、コンサルティング企業・機関、販売業界、学会、金融機関・ファンド
医療機器開発支援ネットワーク
地域支援機関
・自治体
・商工会議所
・公設試
等
連携・支援
専門支援機関
・NEDO,JST
・国衛研
・医療機器センター ・PMDA
・産総研
等
14
日本医療研究開発機構を中心としたネットワーク実施体制の確立
参考資料
○事務局及びサポート機関による全体調整のもと、地域支援機関及び専門支援機関により構成されたネット
ワークを本格運用。
○具体的には、日本医療研究開発機構を中心として、関係3省(文科省・厚労省・経産省)が連携し、情報共有・
施策の実行・橋渡し・成果管理によるPDCAを通じて、実施体制を確立する。
※各省の役割
・政策のインプット
・予算執行の協力
・ネットワーク運用方針の協力
・事業成果に係る評価・管理
健康・医療戦略推進本部
次世代医療機器開発推進協議会
関係3省
(文科省・厚労省・経産省) ※
医療機器開発支援ネットワーク
有識者委員会 <P>
助言
※医療面、学術面からの助言を目的
として、有識者委員会を設置
日本医療研究開発機構(事務局)
(窓口は事務局サポート機関に設置)
地域支援機関
(自治体、商工会議所、
公設試等)
[相談]
連携・支援
連携・支援
専門支援機関
(産総研、PMDA、安全性
評価センター等)
・伴走コンサル機能
[支援] ・多様な支援機関・ツールを束ねて支援
・施策情報等の一括提供(ハンドブック等)、調査、人材育成
事業者、大学等
15
「医療機器開発支援ネットワーク」の立ち上げ
○昨年10月31日に「医療機器開発支援ネットワー
ク」(以下、「ネットワーク」)を立ち上げ、業務開始。
( https://med-device.jp/net/ )
○事務局サポート機関及び地域支援機関(自治体・
商工会議所・公設試等63機関)にワンストップ窓口
を設置。
(※事務局サポート機関の連絡先: 03-6705-6181)
○ワンストップ窓口では、事業者等のニーズや課題を
具体化したカルテ(相談受付票)を作成して面談を
実施。
伴走コンサルによる支援の流れ
ワンストップ窓口
(事務局サポート機関・
地域支援機関)
※事業者等がカルテ(相談受付
票)に記入
面談実施
※カルテに基づいて面談し、支援
内容を検討
○カルテに沿って、伴走コンサルタントや専門支援機
関(PMDA、産総研等)による支援チームを組成
し、支援計画に基づく「伴走コンサル」を実施。
伴走コンサルタント・
専門支援機関
支援チームの組成
※支援チームの構成例:
○「開発」の支援
・地域支援機関、産総研研究者
○「薬事申請」の支援
・地域支援機関、企業OB+医療機器センター
○「事業化」の支援
・地域支援機関、企業OB、ディーラーOB
(PMDA、国衛研、産総研等)
※支援計画を作成し、実行
伴走コンサルの実施
・カルテを用いたコンサル
・現地への出前コンサル
・カルテ・支援計画の更新
・有料支援の紹介
16
ネットワークに関する相談・伴走コンサル件数の推移
○3月16日現在、相談件数は656件に達し、大きな反響あり。このうち、伴走コンサル件数は177件(予定を含
む。このうち約2割は大企業)。特に、1月末に開催した全国会議等を契機として、年明け以降に急増。
○地域別にみると、関東・近畿が多いが、他地域でも徐々に増加。他方、伴走コンサルの利用実績がない地域
もあり、ネットワークの更なる利用促進が課題。
伴走コンサル件数の地域分布
700
全国会議(1/30)
600
相
談
件
数
(
累
積
)
500
地域支援機関・企業・大学等
からの問い合わせ・相談
400
全国会議
申込み開始
(1/15)
300
200
100
業務開始
(10/31)
利用の多い地域
(単位:件)
東京都
58
大阪府
21
愛知県、兵庫県、京都府
9
埼玉県
7
神奈川県
6
栃木県、滋賀県
4
秋田県、長野県、石川県、
広島県、長崎県、熊本県
3
※円の大きさは
件数を反映
伴走コンサル件数
(予定を含む)
0
17
相談内容の内訳
○相談案件を業種別にみると、ものづくり企業(部材供給等)からの相談が最も多く(35%)、中でも、異業種か
らの新規参入(自社技術の応用、販路開拓等)に関する相談案件が多い。
○事業化段階別にみると、特に販路開拓に関する相談案件が最も多く(55%)、次いで技術シーズ・開発に関す
る案件が多い。
業種別
事業化段階別
臨床機関
3%
ベンチャー
3%
IT企業
5%
大学・研究機
関
7%
その他
18%
経営相談
1%
ものづくり企
業(部材供給
等)
35%
製造販売業
29%
技術シーズ
5%
その他
13%
技術開発
16%
臨床評価
4%
安全性評価
0%
1%
販路開拓
55%
薬事申請
6%
(主な相談例)
・自社の技術(部材等)を活かして、新たに医療機
器開発・事業化を展開したい(自動車部品業)。
(主な相談例)
・自社の加工技術を応用した医療機器の開発を行
いたい(部材加工業)。
・自社の診断用ソフトウェア製品の医療機器該当
性や薬事申請について相談したい(IT企業)。
・機器開発・製造は自社で行うが、販売は業許可を
持つ企業に依頼したい(電子機器メーカー)。
18
ネットワークの取組(全国会議の開催、ハンドブックの作成)
「全国医療機器開発会議」の開催
○本年1月30日に開催
幅広い分野から計340人が参加
《主な参加者等》
・関係省庁:内閣官房(健康・医療戦略室)、
文科省、厚労省、経産省
・専門支援機関: JST、産総研、NEDO、国衛研、
PMDA、中小機構、MEJ、JETRO、産業革新機構
地域経済活性化支援機構、医療機器センター
「医療機器開発支援ハンドブック」の作成
関係省庁、専門支援機関、地域支援機関の支援
施策を一冊に集約し、配布。
(ネットワークのウェブサイトからダウンロード可能)
《ハンドブックの構成》
医療機器開発支援ネットワーク
技術シーズの発掘
○文科省、JST
・企業、地域支援機関、大学・病院、業界団体、金融機関等
○医療機器開発に必要不可欠なポイント
(専門家からの発言)
・販売戦略を視野に入れた開発計画の立案。
(市場規模や競合品の調査。製造原価の推定や
保険償還価格等に関する仮説設定)
・伴走コンサルによる「翻訳」。
(薬事規制や販売戦略等について分かりやすく
アドバイス)
・製販事業者が臨床ニーズを踏まえ、製品デザイン
を検討し、ものづくり企業が製造する体制づくり。
技術開発
○経産省、中企庁、産総研、公設
試、NEDO等
臨床評価
○厚労省(国産医療機器創出促進
基盤整備等事業)
安全性評価・薬事申請
販路開拓・経営相談
○国衛研、PMDA
○中小機構、MEJ、JETRO、
よろず支援拠点
資金供給
○産業革新機構、地域経済活性化
支援機構
地域支援機関
○全国各地の地域支援機関による
支援策
19
専門支援機関の機能(①技術シーズ活用、大学との連携)
○大学(産学連携部局、医学部等)、JST及び学会等を通じた共同開発、技術シーズ活用、実用化への橋渡し。
○具体的には、①大学医学部・附属病院(共同開発・人材育成、医工連携支援策等に関する情報発信)、
②JST(技術シーズ等の共有)、③学会(各機関間の連携促進等)。
①大学(医学部・産学連携部局)・附属病院
・大学医学部・附属病院:
共同開発を通じた、医師・技師の参画促進
及び人材育成
販路開拓
実用化
技術
シーズ・
大学と
の連携
開発
・各大学の産学連携部局等:
医工連携支援策に関する情報や、大学発ベン
チャー等の事業化に関する情報の共有
②JST等
・技術シーズや研究開発の事業成果・評価等
の活用 (→ 伴走コンサルにおいて活用)
共同開発・人材
育成、
医工連携支援策
の情報共有
地域支援機関
伴走コンサル
③医学・医療機器等に関連する学会
・ネットワークを通じた学会・大学・支援機関間の
連携促進や開発・評価に係るガイドラインの作成
臨床・
安全性
薬事申請
事業者等
技術シーズ・
事業評価等の
活用
各機関間の連携
促進・ガイド
ライン作成
大学医学部・
附属病院等
JST等
学会
20
専門支援機関の機能(②事業化、販路開拓)
○産総研や中小企業基盤整備機構(中小機構)、MEJ、JETRO等による、技術評価、経営相談、販路開拓
の支援。
○具体的には、①産総研・公設試・NEDO等(技術に関する助言・支援)、②中小機構(経営・事業化に関する
支援)、③MEJ・JETRO等(販路開拓に関する支援)。
①産総研・公設試等、技術支援に係る機関
・産業技術総合研究所:
技術評価、共同・受託研究、
開発ガイドライン策定への参画、
各地セミナーへの講師派遣
販路開拓
実用化
技術
シーズ・
大学と
の連携
開発
技術評価、試験
講師派遣
・公設試: 技術相談や性能評価試験・評価
・NEDO: 技術シーズ情報の整理・提供
・福島安全性評価センター:
安全性評価、動物実験の実施・支援
②経営・事業化支援に係る機関
・中小企業基盤整備機構:
地域拠点を活用した経営相談
③MEJ・JETRO等、販路開拓支援に係る機関
・MEJ、JETRO等:
販路開拓(助言、展示会等)の支援策(輸出有望
案件支援サービス等)に関する相談及び情報提供
・よろず支援拠点: 売上拡大等の助言
臨床・
安全性
薬事申請
産総研・公設試
技術シーズ情報
NEDO
地域支援機関
伴走コンサル
動物実験
経営相談
事業者等
販路開拓(助
言、展示会等)
売上拡大等
の助言
福島安全性評価
センター (*)
中小機構
MEJ・JETRO等
よろず支援拠点
(*) 福島県郡山市内にて、平成28年度中に設立予定。
21
専門支援機関の機能(③臨床評価、安全性評価、薬事申請)
○臨床11拠点等をはじめとする臨床機関や、薬事関連法制への対応に関わる専門機関(国立医薬品食品衛
生研究所(国衛研)、PMDA等)を通じた医療機器の開発・実用化促進。
○具体的には、①臨床11拠点等(ユーザー評価等の支援)、②国衛研(安全性評価等に関する助言)、
③PMDA等(薬事申請に係る情報提供等)。
①臨床11拠点等
・「国産医療機器創出促進基盤整備等事業」に
関わる臨床11拠点等における臨床研究、治験、
ユーザー評価(テストマーケティング)と成果報告
・臨床機関において、医療機器開発の中核となる
人材を育成するための研修・実習等の実施
・医療ニーズとものづくり技術等のマッチング機会
②国立医薬品食品衛生研究所
・機器・素材の生体適合性等の安全性評価に
関する助言
・各地域で行うセミナーへの講師派遣
③PMDA等
・薬事戦略相談の活用
・薬事戦略相談で得られた事業者に共通する課題
の情報提供(セミナーへの講師派遣等)
・薬事申請や治験計画の作成に係る研修等を通じ
た人材育成
販路開拓
実用化
技術
シーズ・
大学と
の連携
開発
臨床・
安全性
薬事申請
臨床研究・治験・
ユーザー評価
地域支援機関
伴走コンサル
事業者等
安全性評価に
関する助言・
講師派遣
薬事戦略相談・
講師派遣
臨床11拠点(*)
等
国衛研
PMDA等
(*)臨床11拠点(略称): 東北大、信州大、東京女子医科大、
浜松医科大、大阪大、国立循環器病研究センター、神戸大、
岡山大、鳥取大、九州大、大分大
22
地域支援機関及び専門支援機関による新たな取組例
○地域支援機関や専門支援機関において、ネットワーク機能を活用しつつ、県域を越えて医療機器の
開発・事業化をサポートする新たな取組が更に活発化。
地域支援機関の取組例
新たに県域を越えて連携し、セミナー開催等を通じ
て、ネットワークや伴走コンサルの周知、マッチング等
を活発化。
《主な取組例》
○ 東北地域において、ネットワークに参画している地域
支援機関の横連携
・主催: 東北7県、東北経済産業局等
・日時: 平成26年12月@仙台
・内容: ネットワークに参画している地域支援機関等が
集い、東北7県全域における連携を推進。
○ ネットワークと全国の公設試験研究機関との連携
・主催: 産総研
・日時: 平成27年3月@東京
・内容: ネットワークと全国にある公設試(35都府県、
53機関)が、県域を越えて、情報共有・マッチング等
の連携を実施。
主な専門支援機関の取組例
・科学技術振興機構(JST):
研究開発プロジェクトの採択課題(技術シーズ)や
事後評価結果に関する情報の提供。
・医薬品医療機器総合機構(PMDA):
ネットワークの地域支援機関(山口県産業技術
センター等)における薬事戦略相談(個別面談)の
開催。
・国立医薬品食品衛生研究所:
ネットワークの活動状況について、学会でセッショ
ンを開催(日本生体医工学会等)。
・産業技術総合研究所:
伴走コンサルタントのチームへの参加。
公設試との連携による支援体制の強化。
医療機器等関連技術カタログの作成。
23
27年度におけるネットワークの活動の方向(案)
26年度の試行から得られた課題
27年度の活動の方向(案)
○「製品ができたが、売れない」状況の改善:
(1)日本医療研究開発機構(AMED)を中心と
した、ネットワーク実施体制の確立
販路開拓につなげるべく、開発初期から、医療機関・
製造者に加え、販路を持つ事業者 (製販事業者、
ディーラー等)を交えたデザイン・コンセプト設計
従来の「医→工」をつなぐ体制
①臨床現場
②製販企業
臨床ニーズ
「医→製販→工」とつなぐ体制
①臨床現場
②製販企業
臨床ニーズ
製品デザイン
○関係3省(文科省・厚労省・経産省)による協力・
連携体制の強化
○有識者委員による、医療面・学術面からの助言
(2)支援機能の強化
①開発初期から販路を想定した取組の強化
難航
③ものづくり
企業等
③ものづくり
企業等
ものづくり
ものづくり
※「大田区医工連携支援センター」の事例:
第1回全国医療機器開発会議におけるベストプラクティス資料(三菱
UFJリサーチ&コンサルティング、大田区産業振興協会)から作成。
○伴走コンサル人材や企業における事業化人材に
ついて、OJTによる育成・拡充
・販路開拓を強化すべく、地域支援機関や業界団体に
おいて、販路を持つ事業者とのマッチングやコンセプト
設計の「場」を提供。
(※参考1:マッチングの「場」、参考2:販路開拓の強化)
②人材育成を含む伴走コンサル機能の強化
・「国産医療機器創出促進基盤整備等事業」やネットワーク
を活用し、伴走コンサルタントや企業人材に必要な、
実務的な知識・知見(薬事面、技術面、知財面等)を習得
できる「場」を提供。
24
② 未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業
(平成27年度政府予算案額:41.5億円)
<事業目的>
 拡大が見込まれる医療機器の世界市場を見据えて、日本が強みを持つ診断技術やロボット
技術等を活用した日本発の革新的医療機器・システムの開発を、産学官連携により推進
<支援のポイント>
• 必要な支援: 革新的なブレークスルーに必要な大規模な研究資金と、各社技術の融合
• 開発主体・体制: 複数企業及び先端技術を有する大学・研究所のコンソーシアム
• 開発する機器: 複数企業及び大学が有するハイテク・最先端技術を結集して、比較的長期間
で、開発費用や開発リスクが高い機器
<予算スキーム>
国
補助
日本医療研究
開発機構
大学・
民間企業等
委託
①ロボット・ICT技術を
活用した医療機器開発
②低侵襲・高精度な診療を
実現する医療機器開発
③身体組織・
機能の回復技術
脂肪
大網
スマート手術室等
近赤外撮像装置等
運動機能回復装置等
25
【参考】 未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業
主な新規採択案件(平成26年度)
<ニューロリハビリシステム>
○高齢者の医療費・要介護原因の第1位を占める
脳卒中は、重度麻痺に対して従来、回復方法が
無かった。
○脳組織損傷により運動信号を発信
できなくなった脳に可塑性※を誘導
し、麻痺した運動や知覚を回復する。
<立体バイオインプラント>
~iPS細胞等を用いた立体組織・臓器の製造~
○再生医療製品の実用化に向けて、バイオ3Dプ
リンタや細胞シート積層技術などの立体造形技
術を用いて、骨や、血管 心臓などの立体組織・
臓器を製造。
※ 脳の可塑性: 元々別の機能を果たしていた脳神経細胞が、損傷した
細胞の機能を代替するように変化する性質のこと
<スマート治療室>
<軟性内視鏡手術システム>
○治療室で使用する機器は統一された操作・表
示方法が無く、個々に設定。機器の準備・設定
ミスに起因する事故は医療事故全体の約1/4を
占める。
○硬性内視鏡ロボットによる手術では、膵臓がん
等での使用は難しく、依然として開腹手術が主
流。
○多様な医療機器の設定・使用を
一元的に管理する情報処理基盤
を備えた治療室を開発。
○日本が得意とする軟性内視鏡
とロボット技術の融合により、
医師が手術野を俯瞰しながら
操作できる手術システムを
開発。
26
③ 「医療機器開発ガイドライン策定事業」の概要
医療機器開発ガイドライン(手引き)
開発の際に考慮すべき工学的評価
基準等を作成。
次世代医療機器評価指標
連 携
医療機器開発ガイドライン(手引き)
【経済産業省】 20件
審査時に用いる評価指標をレギュラトリー
サイエンスに基づいて作成。
次世代医療機器評価指標
【厚生労働省】
16件
○ 高機能人工心臓システム
○ DNAチップ
○ 次世代型高機能人工心臓の臨床評価のための評価指標
○ 骨折整復支援システム
○ 脳腫瘍焼灼レーザスキャンシステム
○ DNAチップを用いた遺伝子型判定用診断薬に関する評価指標
○ ナビゲーション医療分野共通
○ 次世代(高機能)人工股関節
○ 骨折整復支援装置に関する評価指標
○ ハイブリッド型人工骨・骨補填材 ○ カスタムメイド人工膝関節
○ 関節手術支援装置に関する評価指標
○ カスタムメイド骨接合材料
○ カスタムメイド人工股関節
○ 重症心不全細胞治療用細胞シートに関する評価指標
○ 植込み型神経刺激装置
○ 除染パスボックス設計ガイドライン
○ 角膜上皮細胞シートに関する評価指標
○ ヒト細胞培養加工装置についての設計ガイドライン
○ 角膜内皮細胞シートに関する評価指標
○ ナビゲーション医療機器の位置的性能の品質担保
○ 軟組織に適用するコンピュータ支援手術装置に関する評価指標
○ 無菌接続インターフェース設計ガイドライン
○ 関節軟骨再生評価指標
○ 遺伝子発現解析用DNAチップ
○ 整形外科用骨接合材料カスタムメイドインプラントに関する評価指標
○ トレーニングシステム開発ガイドライン
○ 歯周組織治療用細胞シートに関する評価指標
○ 細胞・組織加工品の研究・開発におけるヒト細胞・組織の搬送
○ カスタムメイド人工股関節に関する評価指標
○ コンピュータ診断支援装置におけるソフトウェア設計・開発管理
○ コンピュータ診断支援装置に関する評価指標
○ ヘルスソフトウェア開発に関する基本的考え方(手引き)
○ 整形外科用カスタムメイド人工膝関節に関する評価指標
○ 神経機能修飾装置に関する評価指標
○ RNAプロファイリングに基づく診断装置の評価指標
27
単体ソフトウェア(プログラム)に係る規制の見直し
 薬事法の改正により、単体プログラムが規制対象に
薬事法
ハード部分
医薬品医療機器等法
ソフト部分
(プログラム)
ソフト部分
(プログラム)
改正
※ 欧米では、既に医療機器として位置付けられている。
医薬品医療機器等法で
規制されないもの
 業界での運用
(医療用ソフトウェア開発に関わる企業が所属する
団体が中心となり、協議会を設立)
– 法規制対象外のソフトウェアを開発する各企業
が「自己適合宣言」し、その客観性を担保すべ
く、所要の情報を公表。
(例)汎用のパソコンに
インストールする
病院用ソフトウェア
プログラム単体で、
医薬品医療機器等法の規制対象とする。
ソフト部分のみでは薬事法の規制対象とならず、
ハード部分に組み込んだ形で一体として規制。
– 法規制対象外のソフトウェアに対する「業界自
主ルール」という性格を踏まえ、「開発ガイドラ
イン(手引き)」に基づいて、運用主体が「業界
自主 基準」を作成。
汎用の装置に
インストールする
ソフトウェア
高
リ
ス
ク
低
リ
必ス
要ク
あ考
り慮
の
リ
必ス
要ク
な考
し慮
の
(該当するソフトウェア
は想定されない)
何らかの対策を
すべきではないか?
特別な対策をする
必要なし
医薬品医療機器等法で
規制されるもの
医薬品医療機器等法
の適用
(該当するソフトウェア
は想定されない)
28
④ 医療サービス・機器の国際展開に関する課題
○医療サービス・機器の国際展開については、「日本再興戦略」や「健康・医療戦略」に重要性が明記され、
企業・大学等の意識も高まり、国際展開に向けた取組が強化。
○国際展開をさらに進めるためには、相手国市場に入り込むための効果的なビジネスモデルの構築と、
関係省庁間の連携強化が必要。
現状
(1)企業の動き
●国際展開に向けた取組を強化するため、社内
体制を強化する動きあり。
今後の課題
(1)効果的なビジネスモデル、人材育成・制度構
築等を通じた販路開拓の必要性
●現地医療機関と共同でプロジェクト組成の動き。
●医療機器を「単品」で「売り切る」ビジネスから
の脱却。
(2)大学の動き
●現地の主要な学会・大学等とのネットワーク構
築や、それを通じた販路開拓。
●医療人材育成を中心に、海外の大学との連携
を強化。
(例)名古屋大学+フエ医科薬科大学(ベトナム)
:内視鏡医療分野の人材育成協力
東京医科歯科大学+サンパウロ大学(ブラジル)
:大腸がん検診分野の人材育成協力
国際医療福祉大学+ヤンゴン第一医科大学(ミャンマー)
:読影・病理診断分野の人材育成協力
●事業・投資リスクの低減(出資形態の多様化)。
(例)①現地パートナーとの共同出資による病院設立。
②現地パートナーが運営を行う病院内に日本式医療を
提供する拠点を併設。
(2)関係省庁間の連携強化の必要性
●上記のビジネスモデルに応じて、関係省庁の
支援制度や取組を柔軟に活用。
29
医療サービス・機器の国際展開支援事業について
○平成23年度より、有望なプロジェクトを公募により採択し、委託事業としてFS調査・実証を支援。
平成26年度まで、19ヵ国で約60件のFS調査・実証事業を実施。
○平成27年度からは、医療サービス・機器の海外展開を一層加速化させるべく、事業展開手法の有効性
など採択基準を明確化し、戦略的・重点的な支援を行う。
平成23~26年度
平成27年度
医療機器・サービス国際化推進事業(10億円)
医療技術・サービス拠点化促進事業(7.4億円)
①海外展開実証・事業性調査事業
 公募委託事業(10/10)
 様々な分野のプロジェクトを幅広く採択
【採択件数】平成23年度: 8件
平成24年度:22件
平成25年度:29件
平成26年度:21件
①海外拠点化促進・実証調査事業(イメージ)
 公募補助事業(中小企業は2/3補助、大企
業は1/2補助)
 医療機器の競争力、事業展開手法の有効性
等を踏まえ、重点的に支援。
 公募時期:平成27年6月(予定)
②MEJミッション派遣・海外セミナー開催
③インバウンド環境整備事業
(インバウンド実証調査事業、国内セミナー)
③インバウンド環境整備事業
(インバウンド実証調査事業、国内セミナー)
②MEJミッション派遣・海外セミナー開催
JICA(ODA事業・民間連携事業など)、HIDA(人材
育成事業)、JETROとも一層連携
30
新たなビジネスモデルの創出に向けた経済産業省の取組状況
○経済産業省が実施中のアウトバウンド実証事業では、新たなビジネスモデルに基づくプロジェクトを組成。
①「病院まるごと輸出」モデルの多様化:事業・投資リスクの適切な分担を図るプロジェクトモデルの構築
②医療人材育成を通じた販路開拓:ティーチングホスピタル(※)等にトレーニングセンターを設立
(※)専門分野の教育・研修を行う現地中核病院
ロシア高度がん検診・治療センター(FS→加速化)
住友重工、国立がん研究センター東病院等を中心に
検討中。
中国先進医療・検診センター(FS→加速化)
亀田総合病院等を中心に検討中。
インド高度がん検診・治療センター(FS→加速化)
日立製作所、がん研究会有明病院等を中心に
検討中。
バングラデシュ日本式総合病院(FS)
グリーンホスピタルサプライ等を中心に検
討中。
ベトナム内視鏡トレーニングセンター
平成26年7月設立(FS→加速化)
ベトナム保健省直轄のバクマイ病院(ハノイ)が、
名古屋大学と富士フイルム等の協力を得て、バ
クマイ病院内に日本式内視鏡医療トレーニング
センターを設立。
実現
検討中
:「病院まるごと輸出」案件
カザフスタン高度がん診断センター
平成27年内設立予定(FS→加速化)
カザフスタン国立がん研究所がMEJ等の協
力を得て、がん診断センターを設立。
実現
検討中 :「医療人材育成」案件
ウラジオストク画像診断センター
平成25年5月開業(FS)
北斗病院が、脳ドック・心臓ドックを含む総合検
診センターをウラジオストクに設立。
日本側が64%、ロシア側が36%出資した現地
法人がセンターを運営。
カンボジア救急救命医療センター
平成26年11月着工(FS)
北原国際病院が、脳神経外科等を診療科とす
る、救急救命センターを備えた日本式総合病院
をプノンペンに建設予定(日本側100%出資)。
インドネシア内視鏡トレーニングセンター
平成26年9月設立(加速化)
ブラジル大腸がん検診トレーニングセ
ンター 平成27年内設立予定(FS→加速化)
インドネシア消化器内視鏡学会とインドネシア大学・
国立チプト病院(ジャカルタ)が、日本消化器内視鏡
学会とオリンパス等の協力を得て、チプト病院内に
日本式内視鏡医療トレーニングセンターを設立。
サンパウロ大学病院等の現地有力病院が、東京
医科歯科大学と富士フイルム等の協力を得て、日
本式大腸がん検診システムのトレーニングセン
ターの設立を検討。
インドネシア日本式クリニック
平成26年6月開業(FS)
医療法人偕行会が、一般内科や糖尿病内
科等を診療科とする日本式クリニックをジャ
カルタに設立(日本側100%出資)。
31
【参考】ティーチングホスピタルを活用した取組例(インドネシア)
○日本とインドネシア双方の学会・大学・企業が協力し、ティーチングホスピタルである国立チプト病院に、
日本式内視鏡医療トレーニングセンターを設立。
○同センターにおいて、神戸大学医学部の医師によるインドネシア人医師への実技指導や日本での研修
受け入れを実施。また、トレーニングを修了した医師を、インドネシア消化器内視鏡学会が、最新の内視
鏡医療に関する技能を習得した医師として認定する制度を創設。
○ティーチングホスピタルで日本製内視鏡を用いたトレーニングを実施することにより、日本式内視鏡医療
を普及・拡大させ、インドネシアで不足している内視鏡医の育成と日本製内視鏡の販路拡大を図る。
①日・インドネシア双方の関
係者がプロジェクトを組成。
②チプト病院内に日本式
内視鏡トレーニングセン
ターを設立。
③インドネシア人医師のト
レーニングを行い、修了
した医師を認定。
【日本側】
・日本消化器内視鏡学会
・神戸大学
・オリンパス
【インドネシア側】
・インドネシア消化器内視鏡
学会
・インドネシア大学
・国立チプト病院
※設立費用の一部を経済産
業省が補助。
32
今後の対応の方向性
○民間事業者の創意工夫を促すとともに、関係省庁の取組とのより効果的な連携を図ることで、官民が一体と
なって医療国際展開を戦略的に推進していく。
(1)「病院まるごと輸出」(日本式医療拠点整備)
モデルの多様化
●日本式医療サービス・日本製医療機器の
「ショーケース」になり得る案件を優先的に支
援。
● 日本側のみが出資する案件だけでなく 、
現地パートナーとの共同出資等の案件も積
極的に支援。
●政策金融機関等による出資・融資の活用を
推進。
(例)・JICAによる融資の活用。
・産業革新機構による出資の活用。
(2)医療人材育成・制度構築等を通じた医
療サービス・機器の販路開拓
●学会、大学附属病院・医学部等医療機関と
の連携に基づく取組を支援。
●医療人材育成とパッケージ化された取組を
支援。
(例)ティーチングホスピタル等に日本式医療の
トレーニングセンターを設立。
●対象国の制度整備に繋がる取組を支援。
(例)・日本式医療を習得した医師の認定制度の
創設
・機器の性能検定制度の創設
●ODA事業との相乗効果を活かせる取組
を強化。
(例)ODAで支援した医療機関に日本式医療を
提供する拠点を構築。
33