座間市監査委員公表第2号 地方自治法第199条第4項の規定に基づく;pdf

座間市監査委員公表第2号
地方自治法第199条第4項の規定に基づく定期監査を実施したので、同条第9項の規定
により監査の結果を次のとおり公表する。
平成27年3月24日
座間市監査委員
齋
藤
昭
一
座間市監査委員
沖
本
浩
二
平成26年度定期監査の結果について
地方自治法第199条第4項の規定に基づく定期監査を実施したので、同条第9項の規定
によりその結果を次のとおり報告する。
第1
監査の期間
平成26年10月3日から平成27年3月20日まで
第2
監査の対象部課等
健 康 部:健康づくり課、スポーツ課、医療課、国保年金課、介護保険課
福 祉 部:福祉長寿課、障がい福祉課、子育て支援課、保育課、生活援護課
上下水道部:水道経営課、水道施設課、下水道課
教 育 部:教育総務課、学校教育課、教育指導課、生涯学習課、青少年課、図書館
第3
監査の範囲及び方法
今回の監査に当たっては、平成 26 年 4 月 1 日から平成 26 年 9 月 30 日までに執行され
た監査対象部課等の収入事務、支出事務、契約事務、財産管理事務について、各課に係
わる事項が条例及び規則等に基づいて適正に行われているかを着眼点とし、提出された
関係書類の調査・照合、現品の実査及びその他の記録に基づき担当職員から事情を聴取
するなどの方法により監査を実施した。
第4
監査の結果及び意見
監査の結果、財務事務の執行は全般に適正に行われていると認められたが、事務執行
の一部に、全庁的に改善又は検討を要する事項が認められたので、次に記載する。なお、
個別・軽微な不備については、口頭により指摘、指導した。
1.収入事務
調定事務について
平成 24 年度に「未収金の債権管理について」をテーマに実施した行政監査以降、適切
な債権管理を行うべく、各担当課では債権別に徴収マニュアルを策定し、また研修会を開
催して、収入未済額の収納対策は効果を上げており、調定事務についても適切な処理を行
う意識が浸透してきている。
しかし、当年度の監査では、収入額の調定時期について、年度当初の調定額に変更があ
った場合に、本来は変更があった直後に変更調定を行うべきものを、年度末に一括して変
更調定しているもの、前年度又は前々年度から繰り越した収入未済額及び戻入未済額の調
定時期が、本来行うべき時期から 2 箇月以上遅延しているものなど、規定に従った事務処
理が行われていない事例が見受けられた。
調定は、収入額又は返納金受入額を確定する重要な行為で、収納管理の前提となるもの
であり、調定事務を適時にかつ適正に実施することは、収納額の向上及び適正な歳入の確
保のために必要である。調定事務主管課においては、今回の定期監査対象課のみでなく、
全庁的に事務改善の周知・指導を行われたい。
2.支出事務
負担金、補助及び交付金の支出について
平成 18 年度に「補助金の支出について」の行政監査を実施して以後、市は座間市補助
金交付事務要領(以下、
「要領」という。)を作成してその基準を定めるなど補助金交付事
務の改善を進め、その後の定期監査の指摘に対しても、その都度、措置を講じてきた。特
に平成 24 年度の定期監査における「補助金の支出にあたっては、再度、全庁の各課にお
いて補助金交付事務が規則、交付要綱等に準拠していることを確認するとともに、交付す
る補助金等の公正かつ適正な運用を図り、透明性の確保を図られたい。」との指摘に対し
ては、補助金交付事務主管課の指導により補助事業全体の調査を実施し、改善への努力を
してきたところである。
しかし、当年度の監査では、交付決定通知書の交付条件欄の記載に不備があるもの、補
助金交付申請時の提出書類に不備があるもの、補助金の交付時期が要綱で定める時期より
遅延していたもの、要綱で定める補助対象経費が交付団体の提出書類から明確には判断で
きないものなどが見受けられた。
これらの事例から、中には要綱の内容を十分に認識していない交付団体もあると思われ、
担当課の補助団体・補助事業についての現状把握も不足している面もあって、補助金の合
規性、要綱の趣旨に鑑みた公益性・公平性・透明性の審査・調査が不十分な状況であると
考える。補助金は、特定の個人及び団体に対して行う公金の支出であるから、その必要性
が明らかでなければならない。各課の補助金交付事務においては、その合規性はもとより、
要領で参考例として示された経費の配分調書などを作成し使途の透明性を図ること、また、
補助を行う趣旨を十分に検討しながら交付団体の状況把握に努め、適正な運用を図ること
が必要である。補助金交付事務主管課においては、今回の定期監査対象課のみでなく、全
庁的に事務改善の周知・指導を行われたい。
以
上