平成26年度 修了式 式辞 平成27年3月25日 尾道市立三 成小 学校 校長 武田 義治 今日は平成26年 度の最後の日,一 年間の終わりの日 です。今,学年 の代 表 に修 了 証 書「あゆみ」を渡しました。この修 了 証 書は,皆さん一人 一 人が一 年 間 の学 習 に対 し,よく努 力 し,そのすべてを学 び終 えたということを証 明 す る大事なものです。 一 昨 日 は,卒 業 証 書 授 与 式 がありました。今 日 は41名 の6年 生 がいませ んので,少し寂 しい気 がします。卒 業した六 年 生 の態 度 は立 派 でしたが,皆さ んの態度や歌声もすばらしいものでした。 最 初 に,皆 さんに報 告 したいことがあります。この一 年 間 を通 して,一 日 も 欠席しなかった人が何人いたか。・・・42人です。6年生を除いた195人中42 人 です。また,全 員 が登 校 して,欠 席 者 が一 人 もいなかった日 は何 日 あった か。・・・4日 です。204日 のうちたった4日 です。両 方 とも少 ないので少 し残念 です。来 年 度 は,一 日 も休 まない人 ,そして,全 校 で一 人 も欠 席 しなかった日 をもっと増やしていきたいと考えています。 さて,本校の目 標 は「夢 チャレンジ ~かしこく やさしく たくましく~」です。 一 年 前 の始 業 式 では,皆 さん一 人 一 人 が,ちょっとしんどいけど,少 しがんば ればできそうな目 標 を持 って,毎 日 毎 日 あきらめず,チャレンジしてほしいこと を話しました。 PTA会 長 さんが卒 業 証 書 授 与 式 の祝 辞 の中 で ,「世 の中 は思 った通 りに なります。たとえば,絶 対 に100点 を取 るんだと思 わなければ,100点 もとれ なません。100点 なんて取 れっこないと思 ったら,残 念 ながらその通 りになり ます」と言われていました。 遊 びで野 球 をしていたら甲 子 園 に行 ってしまった高 校 野 球 のチームは あり ません。普 段 着 で散 歩 していたら富 士 山 の頂 上 に着 いてしまった人 はいませ ん。目標を持って準備したり,一 生懸命練習したりしたからこそ達成できたこと です。 一年前の始業式で私は皆さんに,こんなことも話しました。 一 つ目 ,「かしこく」なるためには,人 の言 うことにしっかり耳 を傾 け,我 慢 し て聴くとことが大切。嫌いなことでも我慢して勉強しなければならない。 できるようになりましたか。 二つ目,「やさしく」なるためには,『言葉遣い』が大切。きちんとあいさつをし たり,感 謝 の言 葉 を言 ったり,丁 寧 な言 葉 を使 ったりして,人 とうまくかかわっ ていくと,友だちや仲間が増えてくる。 どうでしょう。自分から進んで挨拶するようになりましたか。 三 つ目 ,「たくましく」なるためには,早 く起 きて,しっかりご飯 を食 べて,早 く 寝ることです」と話しました。 毎日の習慣になっていますか。 今 ,皆 さんに問 いかけた三 つのことは,どれも特 別 難 しいことではありませ ん。毎 日 毎 日 の普 通 の勉 強 ,毎 日 毎 日 の決 まり切 ったこと。毎 日 毎 日 の小 さ な努力と言えます。 皆 さんもよく知 っている大 リーグのイチロー選 手 ,日 米 通 算 4000本 安 打 と いう球史に残る偉業を成し遂げたイチロー選手は,こう言っています。 「そりゃ,僕 だって,勉 強 や野 球 の練 習 は嫌 いですよ。誰 だってそうじゃない ですか。つらいし,大抵は,つまらないことの繰り返しですから」 イチロー選 手ほど,コツコツと毎日の練習を積み重ねる選 手はいません。そ のイチロー選 手 でさえ,「練 習 が嫌 い」と言 っています。でも彼 は,おもしろくな い練 習 を毎 日 繰 り返 します。嫌 いなことでも毎 日 続 けるのは,きっと努 力 した 先の,成功した自分 を見ているからだと思います。 私 は,努 力 した人 はすべて報 われる,努 力 した人 はすべていい結 果 が得 ら れるとは思 いません。しかし,夢 を実 現 した人 ,成 功 したと言 われる人 は,み んな努 力しています。努 力していない人はいません。何 度も何 度も失敗しなが ら努力しているのです。 ここまで話 すと,好きなことだけしていては,自 分の目 標 を達 成 できないこと がよくわかったと思います。何事にも全力を尽くすことが大事なんです。 スポーツはできるけど,あいさつはしない,よく勉 強 できるけど,掃 除 を本 気 でしない,そんな勝 手 な人 に人 間 的 な成 長 は期 待 できません。そのまま大 人 になるとまわりの人が困ります。 手 のひらに力 を入 れてパーを作 ってください。そして,中 指 の力 だけぬいて みましょう。他 の指 はどうなりましたか。中 指 の力 をぬくと,他 の指 の力 もぬけ てしまいますね。 逆 に,パーにして力 をぬき,中 指 だけ力 を入 れてみましょう。他 の指 はどう なりましたか。他の指も力が入りましたね。 これは,何のことか分かりましたか。 何 か一 つのことを全 力 でやろうとすれば,他 のことも全 力 で臨 まないといけ ないということです。好 きだから全 力 を出 す,嫌 いだから全 力 を出 さないという 態度では進歩はありません。 中 指 を,たとえば挨 拶 としましょう。自 分 から進 んで挨 拶 しないと,勉 強 もス ポーツも力 を発 揮 できないということです。 反 対 に,自 分 から進 んで挨 拶 でき れば,勉強もスポーツにも力を発揮できるのです。 皆 さんは,4月 から学 年 が一 つ上 がります。今 年 一 年 間 でできるようになっ たこと,わかるようになったこと,あるいは,自 分の弱いところ,変えていかなけ ればならないことを,「あゆみ」を見 てお家 の人 といっしょに確 かめてください。 そして,新 しい学 年 でまた,目 標 をもって,コツコツと努 力 を続 けてほしいと思 います。 これで一年間の終わりの式 ,修了式の式辞といたします。
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