若者たちへの呼びかけカルロ・ペトリーニが、スローフード・ネットワークの若き生産者、農家、活動家らに呼びかけます：2015年 10月3〜6日、“どのように地球を育むか”、皆さんの答えをミラノエクスポに持ち寄ってください… 私たちの日常の食べ物を生産する若い農家、職人、猟師、牧民、先住民の方々：我々はミラノで皆さんを必要としています、世界が皆さんを必要としています。皆さんは地球を保護し耕すことに人生を捧げようと決意した、だから皆さんはこんなに重要なのです。そうです、何故なら農民こそ大地に近い存在、代わりのきかない、私たちの栄養源である多様な種子や植物、動物種、水、土を守るためにはどうしたらよいかを教えてくれることができるからです。あらゆる強欲や利己主義、戦争からはほど遠い、彼らの日々の仕事がいかなるものかを示してくれることでしょう。進歩から生まれた全ての不幸は、美しく素晴らしいものや分かち合い、大地を守り最良の状態で未来の世代へつなぐための叡智といったことに由来する、幸福を伴う生きる喜びとは一切関わりのないものです。どうして農民は戦争をしないのでしょう、戦争の犠牲になるばかりで。どうして農民は汚染をしないのでしょう、しかし汚染の被害者となっている。農民はなぜ裕福にならないのでしょう、ところが裕福になった者たちの背後で敗北者かのごとくなっている。なぜ農民たちは空腹に喘ぐのか、矛盾するのは、農民らをひもじさに追いやっているのは、日常の食べ物を生産するべく働く者たちであるということです。時間の使い方、働くことの意味、食べ物の価値、限度の感覚、自然・環境との深遠な関わりは、非常に人間らしい一面であるにも関わらず、私たちは今日これらを道すがら失いつつあります。世界は皆さん若き農家らを、皆さんを手本として、皆さんの知恵を、皆さんの若さとエネルギーを必要としています。 “地球に食料を、生命にエネルギーを”のテーマに捧げられる国際博覧会の終幕に際し、10月ミラノにいらしてください。日々の労働で世界を滋養する皆さん以上に適した存在はないでしょう。希望と平和、未来の展望、新たなヒューマニズムの航路を描く明確なメッセージを、ようやく投げかける振興の主役となり得るでしょう！皆さん、地球のあちこちの若き農家の皆さん、あなた方こそが、我々が踏みしめるこの大地の未来への希望であり、飢餓と栄養失調に苦しむ人々を解放する可能性であり、発展を利益と、成長を競争と取り違える概念のもとに我々の棲み家を破壊する、世界の経済システムを根本的に改革できる第一人者なのです。それぞれの鍬（くわ）、それぞれの鋤（すき）、それぞれの鎌（かま）、それぞれの釣り網、それぞれの鍋とスプーン、大地と食物のために費やした苦労ひとつひとつにより記された、何千年も続く物語を継承していってください。皆さんこそが“模範の緩やかな伝播”を実行し広く伝える人たちなのです。皆さんの畑、船、厨房、店から何日か離れ、再集結し、皆さんのアイディアを共有し、世界が探している −皆さんに耳を傾けることなしに探し当てることはできないだろう− 答えを聞かせにミラノに来てください。私たちは皆さんを待っています、ミラノが皆さんを待っています。　w w w. s l o w f o o d . c o m