VOL.40 ED-PCRが NO.11 早期 診断 に有 用で あ った術後MRSA腸 炎の1例 1371 ― 症例 報 告 ― Enzymatic detection of polymerase chain reactionに 早 期 診 断 に 有 用 で あ っ た 術 後MRSA腸 花谷 勇 治1)・ 蓮 見 直 彦1)・ 浅 越 大塚 美 幸1)・ 関 根 勝1)・ 高 川 上 小 夜 子2)・ 生 方 よる遺 伝 子検 索 が 炎 の1例 辰 男1)・ 三 吉 博1) 博1)・ 小 平 進1) 見 公 子3)・ 紺 野 昌 俊3) 帝 京 大学 医 学 部第 一 外 科*1),中 検21,臨 床 病 理3) (平成4年5月7日 Enzymatic detection 受 付 ・平 成4年6月24日 of polymerase chain 診 断 に 有 用 で あ っ たmethicillin-resistant 術 後2日 目 よ り38℃ 台 の 発 熱 を 認 め,術 のClostridium difficiletoxinは 上 清 を用 い てED-PCRに の 男 性 で,食 後4日 よる遺伝 子検 索が早 期 aureus(MRSA)に 道 異 物(義 shock syndrome ofloxacinお よ びminocycline併 よ る術 後 感 染 性 歯)を 観 血 的 に摘 出 した 。 目 よ り頻 回 の 水 様 下 痢 が 発 来 し た 。 下 痢 便 中 陰 性 で,鏡 検 で は グ ラ ム 陽 性 球 菌 が 多 数 認 め られ た。 下 痢 便 よ る遺 伝 子 検 索 を行 っ た 結 果,mecA遺 性 で,toxic た。MRSAの reaction(ED-PCR)に Staphylococcus 腸 炎 を経 験 し た の で 報 告 す る。 症 例 は40歳 受理) toxin(TSST)-1産 伝 子,tst遺 生 性 のMRSAと 用 治 療 を 開 始 し た と こ ろ,翌 診 断 は従 来 の 培 養 方 法 で は少 な く と も48時 伝 子 が ともに陽 診 断 し た 。Vancomycin, 日 に は 下 痢 が 止 ま り解 熱 を認 め 間 を 要 す るが,ED-PCRに よれ ば3 時 間 で 診 断 が 可 能 で あ り,そ の 臨 床 的 意 義 は大 き い と考 え られ た 。 Key words: MRSA, ED-PCR,早 期 診 断,感 染 性 腸 炎,術 後 感染 症 に よ る感 染 性 腸 炎 は 胃 切 除 術 を は じ め と す る 消 化 管 手 術 後 溶 菌操 作 の後biotinとdinitrophenyl(DNP)で 標 識 した 一 対 のprimerお よびTth polymeraseを 添 加 し ,PCRを に好 発 し,コ 30サ イ クル行 っ た。PCR産 Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA) レラ様 の激 しい下 痢 を きた す こ とで 知 られ て い る。 早 期 に 適 切 な 治 療 を 行 え ば 症 状 の 改 善 が 得 ら れ る が,診 断 が 遅 れ る と 急 速 に 多 臓 器 障 害(シ 不 全,呼 吸 不 全,播 ョ ッ ク,急 種 性 血 液 内 凝 固 症 候 群 な ど)に 死 亡 例 も まれ で は な い1,2)。我 々 はenzymatic polymerase chain 伝 子 とtst遺 MRSA腸 陥 り, detection reaction(ED-PCR)に of Methicillin耐 コ ー ド し て い るmecA遺 shock toxin(TSST)-1を 遺 伝 子 の 検 索 は,PCRに Pro- 伝 子 とtoxic コ ー ド し て い るtst よ りそ れ ぞれ の遺 伝 子 の一 部 を 素 抗体 法 を応用 して検 出 した。 検 体採 取 か ら判 定 ま で の手 技 はす で に述 べ た 通 りで あ る4)。す な わ ち,下 で3分 痢 便 あ る い は 血 液 培 養 液 を1,500rpm 間 遠 心 し,そ 10,000rpmで5分 の 上 清 を 採 取 し た。 上 清 は さ ら に 間 遠 心 し,得 *東 京 都 板 橋 区 加 賀2 -11-1 体 を添 加 した。 洗 浄 用bufferで3回 読 み取 っ た。 吸 光 度0.20以 おける吸光度 を 上(肉 眼 的 に 黄 色 を呈 す る) た。 I.症 性 の 本 態 で あ るpenicillin-binding syndrome ター ゼ標 識 抗DNP抗 洗 浄 後 発 色 基 質 液 と反 応 させ,405nmに を 経 験 し た の で 報 告 す る。 tein(PBP)2'を 固定化 し を陽性 と判 定 した。 以 上 の手 技 は約3時 間 で すべ て完 了 し よ るmecA遺 伝 子 の 検 索3.4)が 早 期 診 断 に 有 用 で あ っ た 炎 の1例 増 幅 した 後,酵 性 腎 物 をstreptavidinを たマ イ ク ロプ レー トに注 入 し,さ らに ア ル カ リフ ォ ス フ ァ ら れ た 沈 渣 を 菌 液 と し た。 患 者:40歳,男 例 性。 主 訴:咽 頭 痛 。 既 往 歴;会 社 の 検 診 で 高 血 圧 を 指 摘 さ れ た が 放 置 し てい た。 家 族 歴:特 記 す る こ と な し。 現 病 歴:1991年11月21日 起 床 時 に 咽 頭 痛 が あ り, 義 歯 の 欠落 に気 付 い た。近 医 にて 食 道 異 物 と診 断 さ れ,当 院 耳 鼻 科 を 紹 介 され た 。 全 身 麻 酔 下 で の 内 視 鏡 的 摘 出 が 不 能 の た め外 科 転 科 とな っ た 。 CHEMOTHERAPY 1372 NOV.性992 Fig. 1. Clinical course of the patient (male, 40 y.o.). SBT/CPZ, sulbactam/cefoperazone; CLDM, clindamycin; VCM, vancomycin; OFLX, ofloxacin; MINO, minocycline Fig. 2. Chest foreign X-ray body photo on transfer at the tracheal 転 科 後 経 過(Fig.1):胸 shows the bifurcation. 部 単 純X線 部 付 近 に 異 物 を 認 め た た め(Fig.2),右 像 にて気 管分 岐 開 胸 下 に食 道 を切 開 し異 物 を 摘 出 し た 。術 野 の 汚 染 を 認 め た た め,術 お よ びclindamycin600mg×2/日 Abdominal shows め た が(Fig.3),腸 目 よ り38℃ 台 の 発 熱 を認 め,術 よ り茶 褐 色 の水 様 下 痢(8回/日)が は膨 隆 し,腹 部 単 純X線 X-ray an increase photo on the 4th in small intesti- を投与 し た。 術 後2日 POD nal gas. 後 感 染 予 防 の 目 的 でsulbactam/cefoperazone 2gx2/日 Fig. 3. 後4日 目 発 来 した 。 腹 部 像 で は 小 腸 ガ ス の増 加 を 認 雑 音 は む し ろ 減 弱 し て お り,炎 症 に よ る 腸 管 麻 痺 と判 断 した 。 患 者 は一 時 的 に高 比 重 尿(1:043)を 呈 し た が,輸 液 量 の 増 加 に よ り頻 脈 や 血 圧 低 下 は認 め な か っ た。 翌 術 後5日 目 も水 様 下 痢 が VOL. 40 ED-PCRが NO. 11 早期診 断 に有 用 で あっ た術 後MRSA腸 Table 1. Results of bacteriological 1373 炎 の1例 examination a) Detection of mecA and Ist gene by ED-PCR *1 positive; O. D.>0.20, *2 aerobic b) MICs of isolated organisms culture bottle, *3 (autoSCAN 4) oxacillin; CEZ, anaerobic culture bottle (μg/ml) PCG, benzylpenicillin; erythromycin; FOM, 続 き(6回/日),下 MPIPC, fosfomycin; CLDM, cefazolin; clindamycin; OFLX, 痢 便 の 色 調 が 緑 色 に 変 化 し た。 過 去 の 経 験 よ りMRSA腸 炎 を 疑 い,下 痢便 を細 菌検 査 に提 出 す る と と も に患 者 を 隔 離 し た 。 下 痢 便 中 のclostridium と こ ろ,mecA1遺 1,000/mm3)を 目 に 軽 快 退 院 し た。 II.考 MRSA感 査 で は診 断 確 定 ま で に 少 な く と も48時 間 を 要 し た が, よ る 遺 伝 子 検 索 に よ れ ば3時 間 で診 断 が 可 能 で あ り,そ の 臨 床 的 意 義 は大 き い と考 え られ る。 内 服, 点 滴静 注 を 日 に は 下 痢 が 止 ま り解 熱 を 認 め 今 回 遺 伝 子 検 索 に 用 い たED-PCRは,ラ ソ トー プ を使 用 せ ず,し 対 す るMICは8μg/ml以 上 判 定 さ れ た。 ジオ ア イ か も操 作 が 簡 略 で あ る こ と か ら,検 査 室 レペ ル で の 応 用 が 期 待 さ れ て い る鋤 。 ま た,mec且 後 日検 査 室 よ り報 告 さ れ た 薬 剤 感 受 性 試 験 成 績 で は 後12日 察 染 症 の 早 期 診 断 は,適 切 な 治 療 を早 期 よ ED-PCRに た。 そ の後,術 きた し,一 過 性 の 鼻 出 血 を認 め た が, す べ て の薬 剤 の 投 与 を 中 止 し た と こ ろ徐 々 に 回 復 し, 染 予 防 対 策 に と っ て も有 用 と思 わ れ る。 従 来 の 培 養 検 存在す るこ よ びonoxacin(OFLX,100mg×4/日)の お よびMRSAに 遺 伝 子 の み の 検 索 で はS.epidarmidisと 鑑 別 が 問 題 と な るが,tst遺 ばTSST-1産 生 性 のMRSAと 確 定 で き る の で,両 目 にStaphylococcus epidermidis し か し な が ら,い か に検 査 法 が 優 れ て い て も,臨 床 医 が 適 確 に検 査 の た め の 材 料 を提 供 しな け れ ば 早 期 診 カ テー テル 抜 去 に よ り速 や か に 解 熱 し た 。 この 際,血 断 は不 可 能 で あ る 。 当 科 に お け る最 近4年 液 培 養 か ら の検 出 菌 に つ い て もED-PCRに 術 後 感 染 症 を調 査 し た 結 果,MRSAは70歳 菌 はmecA遺 伝 子 陽 性,tst遺 よる遺 伝 好 気 性 培 養 用 ボ トル 中 の 伝 子陰 性 で あ った の に 対 し,嫌 気 性 培 養 用 ボ ト ル 中 の 菌 はmec≧4遺 伝 子, 齢 者,性 症,糖 別 は男 性,基 尿 病,膠 原 病,呼 吸 器 疾 患)を 有 意 に 高 率 に 検 出 さ れ た 。 ま た,感 腹 腔 内 感 染 症,呼 者 はS.epidermidis,後 に 高 率 で あ っ た5)。 し た が っ て,こ ま た,薬 同 定 され た 。 剤 性 と 思 わ れ る 血 小 板 減 少 症(最 低 MRSAが 間 の消化器 以上 の 高 礎 疾 患 が 悪 性,併 tst遺伝 子 が と も に 陽 性 で あ っ た 。 後 日 の 報 告 で は 前 者 はMRSAと の 伝 子 が 同時 に陽 性 で あ れ 遺 伝 子 を同 時 に検 索 す る こ と は有 用 と考 え られ る。 よ る カ テ ー テ ル 菌 血 症 を 認 め た が, 子 検 索 を行 っ た(Table1)。 EM, 伝 子 が と も に 陽 性 で, 生 性 のMRSAが minocycline(MINO,100mg×2/日)の で あ り,MRSAと GM, gentamicin; り開 始 で き る ば か りで な く,患 者 隔 離 を 含 め た 交 差 感 た だ ち にvancomycin(VCM,500mgx4/日)お oxacillin(MPIPC)に cefotiam; ofloxacin. 陰 性 で, とが確 認 さ れ た(Table1)。 開 始 し た と こ ろ,翌 CTM, よ る 遺 伝 子 検 索 を行 っ た 伝 子,tst遺 下 痢 便 中 にTSST-1産 cefmetazole; 術 後35日 difficiletoxinは 鏡検 で は グ ラ ム 陽 性 球 菌 が 多 数 認 め ら れ た。 下 痢 便 上 清 を直 接 用 い,ED-PCRに CMZ, 存 症(肝 硬変 有 す る症 例 か ら 染 症 別 で は腸 炎, 吸 器 感 染 症 のMRSA検 出 率 は有 意 の よ う な場 合 に は 関 与 して い る と積 極 的 に 疑 う べ き と考 え ら CHEMOTHERAPY 1374 NOV. 策 とともに,術 後 に使 用 す る抗 生物質 に対 す る配慮 も れ た。 VCMは 欧 米 で はMRSAに 対 す る第一 選 択 薬 剤 で 不可 欠 と考 え られ る。 文 あ り,現 時 点 で は 耐 性 株 は な い と さ れ て い る6)。 VCMは 経 口 投 与 で は 腸 管 か ら ほ と ん ど吸 収 さ れ ず, 1) 全 身 的 副 作 用 の 発 現 の 恐 れ は な い 。 し か も,C d顔cileに 与 す るの に 適 した 薬 剤 で あ る と考 え ら れ た。 な お,病 態 が進展 す る とMRSAは 腸 管 か ら血 中 へtranslocationす と され て い る の で,全 れ る。 我 々 はVCMの よ びMINO(点 MRSAのMINOお る 滴 静 注)を 3) 2'誘 導 能 が 高 く,高 度 耐 性 のMRSAを た。 本 症 の 発 生 を減 少 させ るた め に は交 差 感 染 予 防 対 阿 久 津 昌 久: 外 科 で の 感 染 症 の 実 態 。 外 科53: 生 方 公 子, 1008∼1017, 紺 野 昌 俊: Polymerase Chain 1991 Reaction を 用 い た メ チ シ リン耐 性 ブ ドウ球 菌 の 迅 141∼148, 浅 越 辰 雄, 高 見 博, 四 方 淳 染 症 とそ の 臨 床 的 背 景 因 子 の 検 討 。 環 境 感 染7: 9∼13, 6) 松 本 慶 蔵, 高 橋 人, 鈴 木 ulase型 1992 淳, 宍 戸 晴 美, 渡 辺 貴 和 雄, 力 富 直 寛, 吉 田 俊 昭: 本 邦 に お け る病 原 性 の 明 確 な 黄 色 ブ ド ウ 球 菌-4年 染 症 の 発 生 を助 長 す る と考 え られ て い る7)。 代 セ フ ェム を 投 与 して お り, 1989 田 中 日 出 和, 花 谷 勇 治, 蓮 見 直 彦, 一: 消 化 器 術 後MRSA感 招来 す るば か 炎 を誘 発 し た 可 能 性 が あ る と反 省 さ せ ら れ 岩 井 重 富, 5) りで な く,常 在 細 菌 叢 を強 く抑 制 す る た めMRSA感 本 症 例 も術 後 に第3世 炎の Ubukata K, Nakagami S, Nitta A, Yamane A, Kawakami S, Sugiura M, Konno M: Rapid detection of mecA gene in methicillin-resistant Staphylococci by ED-PCR. J. Clin. Microb.: in press 発 症 前 に投 与 して い た 薬 剤 の ほ とん どが 第2・ 第3世 代 セ フ ェ ム で あ った とい う1,2)。こ れ ら の薬 剤 はPBP- 真 下啓 4) 点滴 静 注 の併 用 も 炎 の 全 国 ア ン ケ ー ト調 査 に よ れ ば, 敏, 1992 考 慮 す べ きで あ ろ う。 術 後MRSA腸 桜井 特 にMRSA腸 全 国 ア ン ケ ー ト調 査 結 果 を中 心 に 。 感 染 症 誌 (PCR)法 対 す る耐性 化 は か な り進 ん で お り6),今 後 はVCMの 章: 術 後 感 染 性 腸 炎, 水野 品 川 長 夫, 速 判 定 を 中 心 に し て 。 臨 床 と 微 生 物19: 口)お 併 用 し て い る。 し か し, よ びOFLXに 二, MRSAの 身 的 な化 学 療 法 も必 要 と考 え ら 経 口 投 与 にOFLX(経 由 良 二 郎, 63: 701∼707, 2) 献 保 里 恵 一, 実 態, よ る 偽 膜 性 腸 炎 に も有 効 で あ り,術 後 感 染 性 腸 炎 を疑 っ た 症 例 に対 し経 口(腸 管 内)投 MRSA腸 1992 間 の 薬 剤 感 受 性 とcoag- 別 の 変 化-。Chemotherapy 37: 549∼562, 1989 7) 生 方 公 子: MRSAの ズ ム 。 最 新 医 学44: 疫 学 的特 微 とその 耐性 の メ カニ 2499∼2509. 1989 VOL.40 ED-PCRが NO.11 A case report 早期診 断 に有用 で あっ た術 後MRSA腸 of postoperative polymerase MRSA chain reaction Yuji Hanatani*1, Tadahiko 炎 の1例 enterocolitis: for early 1375 Enzymatic diagnosis detection of of MRSA Hasumi*1, Tatsuo Asagoe*1, Hiroshi Miyoshi*1, Miyuki Otsuka*1, Masaru Sekine*1, Hiroshi Takami*1, Susumu Kodaira*1, Sayoko Kawakami*2, Kimiko Ubukata*3 and Masatoshi Konno*3 *1FirstDepartment of Surgery , Teikyo UniversitySchoolof Medicine,Tokyo, Japan *2CentralLaboratoryof Teikyo UniversityHospital *3Department of Clinical Pathology, Teikyo UniversitySchoolof Medicine We experienced Staphylococcus tion a (ED-PCR) for esophageal day, and negative result stool. useful foreign patient, with minocycline (100mg•~2/day, usual method, culture the (an by was producing chemotherapy for early tooth) diarrhea toxin, and as Diarrhea vancomycin MRSA. A . He became feverish having tst 3 hours i. ). Although was required gene he p. it takes for o.), the from both diagnosis the by 48 2 nd day. in toxic The the of MRSA was As a of syndrome toxin combination p. diagnose by feces supernatant (100mg•~4/day,, to on postoperative following hours reac- operated recognized. shock afeverish chain was were positive ofloxacin than man cocci became more methicillin-resistant polymerase postoperative caused and of 40-year-old positive were enterocolitis stopped 4 th gram (500mg•~4/day,, d. the by detection of from and caused enzymatic numerous mecA diagnosed enterocolitis by diagnosis watery ED-PCR, MRSA. only analysis artificial difficile analysis infectious . Genetic dischanged Clostridium genetic The postoperative body frequently (TSST)-1 of (MRSA) was for of case aureus ED-PCR. MRSA o.) and by the
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