2015・3・18 News Release 会 社 名 株式会社ファーマフーズ 代 表 者 名 代表取締役社長 武祚 コード番号 2929 上場取引場所 東証マザーズ 本社所在地 京都市西京区御陵大原 1 番地 49 TEL075-394-8600 各 金 FAX075-394-0099 位 新規骨形成ペプチド「リプロタイト 新規骨形成ペプチド「リプロタイト」 「リプロタイト」の国際特許出願のお知らせ 国際特許出願のお知らせ 新規骨形成ペプチド「リプロタイト」の国際特許出願(PCT 出願)を行いましたので、お知らせいた します。 当社では創薬事業の一環として「骨」に着目した創薬研究開発を行ってきました。2000年より天然 物素材から骨代謝改善成分の探索を行ってきた結果、骨形成を促進する新規な生理活性ペプチド 「リプロタイト」の単離に成功いたしました。骨粗鬆症を標的とした新たな創薬シーズとして、世界市場 を視野に国内外で当社の単独出願による産業財産化を目指します。 骨粗鬆症は、低骨量と骨の微細構造(骨質)の異常を特徴とし、骨の脆弱化から骨折リスクの増大 をまねく骨格疾患です。従来の治療においては、ビスホスホネート製剤や選択的エストロゲン受容体 モジュレーター(SERM)など、骨の破壊を抑制する骨吸収抑制剤が主流となっていますが、骨折リス クの低減には強固な骨組織の再生が重点とされ、骨量の増加や骨質の改善に寄与する骨形成促進 剤への医療ニーズが急速に高まっています。しかしながら、既存のホルモン製剤の投与は重篤な症 例に限定されており、初期治療に適した次世代の骨形成促進剤が待望されています。 「リプロタイト」は天然由来のペプチド配列から構成され、初期治療から長期服用に耐用可能な安 全性と、非侵襲による優れた骨形成促進作用を兼備した画期的な創薬シーズとして、国内外の製薬 企業から高い関心を集めております。この度の国際特許出願を契機に、共同研究契約の締結に向 けた渉外活動を本格化いたします。 実際に、成長期のラットに「リプロタイト」を経口投与した結果、脛骨成長板における骨伸長速度が 有意に増加しました。さらに、脛骨内部の海綿骨においては、低身長症の治療薬である遺伝子組換 え天然型ヒト成長ホルモン製剤の皮下投与を上回る骨石灰化速度が見出され、骨質改善における 有効性が見出されました。なお、この間、実験ラットの肝臓や腎臓の機能および発育状態に異常は 認められませんでした。今後は、「リプロタイト」の作用機序や体内動態に関する詳細な薬理評価を 推進いたします。 英国 Visiongain 社によると、骨粗鬆症治療薬および予防薬の世界市場は 2014 年に 83 億 6000 万ドル(約 1 兆円)と推計されており、世界的な高齢化に伴い今後も堅調な成長市場と推測されてい ます。このような市場性を背景に、製薬企業へのライセンスアウトによる総収益は将来的に 250 億円 規模に達すると想定されます。 【特許内容】 特許内容】 出願番号 出願番号 :PCT/JP2015/055340 発明の名称:「骨芽細胞増殖活性を有するペプチ 発明の名称:「骨芽細胞増殖活性を有するペプチドおよびその利用」 「骨芽細胞増殖活性を有するペプチドおよびその利用」 出願人 :株式会社ファーマフーズ ※PCT:Patent Cooperation Treaty の略語で、特許協力条約のこと。特許出願書類を本条約に従って提出することにより、 PCT 加盟国(2014 年 10 月現在 148 カ国)のすべてに同時に特許出願したことと同じ効果を得ることができます。 【動物試験の概要】 成長期のラットにリプロタイトを経口投与し、 大腿骨 下肢脛骨の形態計測によって骨形成促進作 用を解析しました。左図において、【①成長板 からの骨伸長速度】、【②一次海綿骨の形成】、 【③二次海綿骨における骨石灰化速度】をそ れぞれ観察することにより、骨形成促進作用を ① 検証しました。その結果、リプロタイトの投与量 ② に依存して骨形成が促進され、形成優位の骨 ③ 脛骨 代謝が誘導されることが見出されました。 8! MAR (µm/day) Lo.G.R (µm/day) 310! 290! 6! 4! 270! 2! 250! Control hGH 1! 2! L 3! M 4! H 5! 0! Control hGH Reprotite ①成長板から の骨伸長速度 L M H Reprotite ③二次海綿骨における 骨石灰化速度 ②一次海綿骨の形成 (成長期に新生された一次海綿骨を黄緑色の蛍光色素で検出した画像。 リプロタイトを経口投与した個体において、蛍光色素が最も高頻度に検出された。) 【略語の説明】 hGH:遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤(human growth hormone)の略。 Lo.G.R:骨形態計測のパラメーターのうち、長軸骨成長速度(Longitudinal growth rate)の略。 MAR:骨形態計測のパラメーターのうち、骨石灰化速度(mineral apposition rate)の略。 L:低用量(Low dose), M:中用量(Middle dose), H:高用量(High dose)
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