社 会 保 障 に 関 す る 日 本 国 と ル ク セ ン ブ ル ク 大 公 国 と の 間 の

社会保障に関する日本国とルクセンブルク大公国との間の協定
の説明書
外
務
省
一
二
三
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2
1
強制加入に関する法令の二重適用の回避のための調整 に関する規定………………………………………… …… …… …… …………
定義及び適用対象に関する規定………………………………………………………………………………………………………………
協定の内容…………………………………………………………………………………………………………………………………………
協定締結の意義…………………………………………………………………………………………………………………………………
協定の成立経 緯…………………………………………………………………………………………………………………………………
概説…………………………………………………………………………………………………………………………………………………
二
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一
次
2
保険期間 の通算及び給付の額の計算に関する規定…………………………………………………………………………………………
三
目
3
その他……………………………………………………………………………………………………………………………………………
三
ページ
4
協定の実施のための国内措置 ……………………………………………………………………………………………………………………
一
二
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概説
協定の成立経緯
我 が国 と ルクセンブルク大公国と の間で は、相 手国 に一 時的に派遣される被用者等に ついて 両国 の年金制度、 医療 保険 制度等へ
て は経済交流を 含む 両国間 の関 係が 一層緊密化するこ とが期待される。
協定の内容
こ の協定は、前文、本文三十三箇 条及び末 文から 成り、その主要な内容は、次のとおりである。
定義 及び適用対象に関する規定
一
こ の 協 定の 締結 に よ り 、 二 重 加 入 の問 題 及 び 保 険 料 掛 け 捨て の問 題が 解決 す るこ とを 通 じ 、 両国 間 の 人 的交 流 が 円 滑 化 し、 ひ い
い た 期 間 と 併 せて 計 算 す る こ と が で き る よ う に す る こ と を 主 た る 目 的 と す る 。
金を 受給 する 権利を 取得する ために 必要と される期間 の計 算に 際して 、相 手国 の制度に加入して い た期間を 自国 の制 度に 加入して
に適 用されるこ とを 回避す るこ とに より、相 手国 に派 遣さ れ た被 用者 等に ついて の保険 料 の二 重負 担 の問 題を解 決す るこ と 及び年
こ の 協 定は 、 年 金 制 度 、 医療 保険 制度 等 へ の 強 制 加 入に 関 す る 法 令 の適 用 に ついて 両国 間で 調整 を 行 い 、 両国 の 関 係 法 令が 同 時
協定締結の意義
ス ペ イ ン 、 イ タ リ ア 、 ア イ ルラ ン ド 、 ブラ ジ ル 、 ス イ ス 、 イ ン ド 及 び ハ ン ガ リ ー と の 間で 締 結 し 、 又 は 署 名 し て い る 。
我が国 は、こ の種の協定を 、ドイツ、英国、韓国、米国 、フラン ス、 ベ ルギー、カナダ、オーストラリ ア、オラ ン ダ、 チェコ、
こ の 協定 の署 名が行われた。
六年 (二千十四年)十月十日に東京において 、日本側 城内 外務 副大臣とルクセンブルク側シュナイダー副首相兼 経済大臣との間で
で 、 平 成 二 十 二 年 ( 二 千 十 年 ) 五 月 に 政 府 間 交 渉 を 開 始 し た 。 そ の 結 果 、 協 定 案 文 に つ いて 最終 的 な 合 意に 達し た ので 、 平 成 二 十
担と な って い るこ とを 踏まえ 、 両国 の関 係を 更に 増 進す る 観 点 から 、こ れら の問 題 の解 決 を図 るべ く、 ルク セン ブ ルク政 府 と の間
間 の要 件を 満 た せ な いこ と から 保険 料が 掛 け 捨て と な る 問 題 が 生 じて い る 。こ れ ら の 問 題 が 両 国 の 企 業 及 び国 民 に と って 大き な 負
の強 制加 入に関す る法 令が 二 重に適 用される問 題 及び短期 間 の派遣で は 就労 地国 の年 金を 受給する 権 利を 取得する ために 必要な期
(1)
(2)
(1)
(2)
二
「国民」、「法令」、「権限のある当 局」、「実施機関」、「保険期間」、「給付」等の用語の定義について 定めるとともに、
こ の 協定 上 定 義 さ れて い な い 用 語 は 、 適 用 さ れ る 法 令 にお いて 与え ら れて い る 意味 を 有 す る も のと す る 旨 定 める (第 一条 )。
こ の協定は、日本国については、年金制度に関し、国民年金 及び厚生年金保険に ついて 、 医療保険 制度に関し 、健 康保 険 法、 船
員保険法、国民健 康保 険法、国家公務員共済組合法、地 方公務員等共済 組合 法、 私立学校教職員共済法及び高齢者 の医療 の確保に
関する法律により実施される医療保 険制度に ついて それぞれ適用す る旨定める。 また、ルクセ ンブルクについて は、老齢、障害及
び遺族に関する年金保険並びに疾病 及び出産に係る保険、労働災害及び職業上の疾病に係る保 険、 介護保険、失業給付並びに家族
給付に ついて 適 用す る旨 定 める。 ま た、こ の 協定 は、 両 締約国 の法 令 の全て の改 正に ついて も、 そ の改 正が 当該 改 正前 の当該法 令
によって 規律され、又は実施されて い た制度の範囲を 実質 的に 変 更 しない 限 り、適 用す る 旨 定 める。 ( 第二 条)
強制加入に関する法令の二重適用の回避のための調整に関する 規定
原 則と して 、 就 労 が 行 わ れ る 締 約 国 の 法 令 の み を 適 用 す る旨 定 め る ( 第 六 条 ) 。
ただし、被用者又は自営業者が、派遣(第三国の領域を経由する派遣を 含む 。)又は自営活 動の期間が五年を 超えない見込みで
一時的に相手国において就 労す る場合には、自国 の法令のみを適用する旨定める (第七条)。
から
まで の規 定 の 例 外を 認 めるこ と に ついて 合 意す るこ と
船舶又は 航空機において 就労する者、公務 員等 に対する法令の二重適用の回避に ついて 定める( 第八 条及 び第九条)。
両国 の権限のある当 局等は、一定の要件が満たされる場合には、
がで きる 旨定 める (第十条)。
保険期間の通算及び給付の額の計算に関する 規定
(3)
の規定の適用により日本国 の給付を 受ける権利が 確立される場合に 日本国の実施機関が用いる当該給付 の額の計算の方法 等、
法令による保険期間と重複しない限りにおいて 、他 方の締約国 の法 令に よる保険期間を 考慮する旨 定める(第十 三条)。
一 方の締約国 の実施 機関は、自国 の法 令に よる 給付を 受ける権利の取得に関して 十分な保険 期間を有 しない者に ついて 、 自国 の
(1)
の規定の適 用に よりルクセ ンブ ルク の給付を 受ける権利が 確立される 場合に ルクセン ブル クの 実施 機関が 用いる当該給付 の額
日 本 側 に のみ 適 用 され る特 別 の 事 項 に つ いて 定 める ( 第 十 四 条 から 第 十 七 条 まで )。
(1)
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(2) (1)
(4) (3)
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(3)
三
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の 計 算 の 方 法 等 、 ル ク セ ン ブ ル ク 側 に のみ 適 用 さ れ る 特 別 の 事 項 に つ い て 定 め る ( 第 十 八 条 か ら 第二 十 一 条 まで ) 。
その他
自国に居 住す る両 国 の国 民 の待遇 の平等( 第四条)、 自国 外に 居住 する 両国 の国 民の給付 の同等 の取扱い( 第五条)、 協 定の 実施
の ため に 必 要な 協力 ( 第二 十 二 条)、 文 書 の提 出に 係る 行 政 上の 手数 料等 の減 免 及 び 認証 等 の免 除 ( 第二 十 三 条) 、 両 国間 の連 絡 及
び使用言語(第二十四条)、個人情報の伝達及び秘密性(第二十五条)、相手国の法令に基づく申請等の受理(第二十六条)、給付
の支払における通貨(第二十七条)、協定の解釈等に関する意見の相違の解決(第二十八条)、協定の効力発生に当たって の経過措
置(第三十条及び三十一条)、協定の効力発生手続(第三十二条)並びに協定の終了手続及び協定の下で取得された給付に関する権
利の維持(第三十三条)について 定める。
協定の実施 のための国内措置
こ の協 定の 実 施 の た め に は 、 新 た な 立 法 措 置 及 び 予 算 措 置を 必要 とし な い 。
三