平成 27 年3月 20 日(No.12) 沖 縄 気 象 台 沖縄地方の週間地震概況 今期間(3月 13 日~3月 19 日)の震源を赤で表示 今期間の地震回数 387 回 海溝軸 図中の記号 M:マグニチュード depth:震源の深さ UND:マグニチュードの決まらない地震が含まれていることを意味する ※ 灰色のシンボルは対象期間から6ヶ月前まで(2014年9月19日~2015年3月12日)の 震源を表しています。 ※ 沖縄県内で震度1以上を観測した地震を吹き出しで示しています。 [ 概 況 ] 震度3を3回観測 13 日 06 時 03 分に西表島付近で発生した地震(M 徳之島 4.5、深さ 17 ㎞)により、竹富町で震度3~1、石 垣市で震度1を観測しました。 沖永良部島 14 日 22 時 48 分に宮古島近海(宮古島付近)で発 伊平屋島 生した地震(M4.3、深さ 48 ㎞)により、宮古島市 この地震は、宮古島近海で発生している繰り返し地 与論島 伊是名島 で震度3~2、多良間村で震度1を観測しました。 伊江島 震の一つです(別紙参照)。 16 日 23 時 23 分に沖縄本島近海(沖縄本島付近) 沖縄本島 座間味島 で発生した地震(M4.5、深さ 54 ㎞)により、徳之 島(鹿児島県)から沖縄本島及び周辺離島にかけて 震度3~1を観測しました(右図) 。 震度分布図 (16 日 23 時 23 分 沖縄本島近海 M4.5) 沖縄県内で震度1以上を観測した地震の表(期間:3月 13 日~3月 19 日) 震源時 各地の震度 震央地名 北 緯 東 経 深 さ 規 模 2015年03月13日06時03分 西表島付近 24゚ 15.3' N 123゚ 45.3' E 17km M4.5 沖縄県 震度 3 : 竹富町船浮 震度 2 : 竹富町大原,竹富町上原* 震度 1 : 石垣市登野城,石垣市平久保,石垣市新栄町*,石垣市美崎町*,竹富町黒島 竹富町波照間 2015年03月13日06時09分 西表島付近 沖縄県 震度 1 : 竹富町船浮 24゚ 15.4' N 123゚ 45.5' E 17km M2.8 2015年03月14日22時48分 宮古島近海 24゚ 48.4' N 125゚ 21.9' E 48km M4.3 沖縄県 震度 3 : 宮古島市下地*,宮古島市上野支所* 震度 2 : 宮古島市平良下里,宮古島市城辺福北,宮古島市平良池間,宮古島市伊良部国仲 宮古島市上野新里,宮古島市平良狩俣*,宮古島市城辺福西* 宮古島市平良西里*,宮古島市伊良部長浜* 震度 1 : 多良間村塩川 2015年03月16日23時23分 沖縄本島近海 26゚ 48.0' N 128゚ 14.6' E 54km M4.5 沖縄県 震度 3 : 国頭村奥,今帰仁村仲宗根* 震度 2 : 名護市豊原,名護市港*,国頭村辺土名*,東村平良*,本部町役場* 恩納村恩納*,宜野座村宜野座*,伊平屋村役場*,うるま市与那城平安座* 震度 1 : 名護市宮里,大宜味村大兼久*,金武町金武*,伊江村東江前*,伊平屋村我喜屋 伊是名村仲田*,那覇市港町*,宜野湾市野嵩*,沖縄市美里*,読谷村座喜味 北中城村喜舎場*,中城村当間*,西原町与那城*,座間味村座間味* うるま市みどり町*,うるま市石川石崎*,うるま市与那城饒辺* 八重瀬町東風平*,南城市知念久手堅*,南城市佐敷* 鹿児島県 震度 2 : 与論町麦屋,与論町茶花* 震度 1 : 伊仙町伊仙*,知名町瀬利覚 2015年03月17日18時25分 石垣島近海 沖縄県 震度 1 : 石垣市平久保 24゚ 37.9' N 124゚ 16.0' E 10km M3.3 2015年03月17日18時36分 与那国島近海 沖縄県 震度 1 : 与那国町久部良 24゚ 21.8' N 122゚ 58.4' E 49km M3.5 *の付いた地点は気象庁以外の震度観測点です。 ※ 資料中のデータについて この資料は、独立行政法人防災科学技術研究所、北海道大学、弘前大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、高知大学、九州大学、鹿 児島大学、独立行政法人産業技術総合研究所、国土地理院、独立行政法人海洋研究開発機構、青森県、東京都、静岡県、神奈川県温泉地学研究所、 及び気象庁のデータを用いて作成しています。また、IRIS の観測点(台北、玉峰、寧安橋、玉里、台東)のデータを用いて作成しています。 ※ 資料は速報であり、後日の調査で変更することがあります。 過去の資料は沖縄気象台ホームページで閲覧できます。 URL http://www.jma-net.go.jp/okinawa/menu/syokai/jisin/jisin_gaikyo.html 本件に関する問い合わせ先:沖縄気象台地震火山課 098-833-4295 別紙 宮古島近海の繰り返し地震 2015年3月14日22時48分に宮古島近海(宮古島 震央分布図(1997年1月以降、深さ0~150km、M≧3.0) 2015年3月の地震を濃く表示 付近)でM4.3の地震(深さ48km)が発生し、宮 古島市で最大震度3を観測しました。この地震 は、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界 G で発生した地震と考えられます。 領域a この地震の震源付近では、繰り返し地震が4グ ループ見つかっています(下図表参照)。今回の (グループ X) 地震は、M4.2程度で平均2.5年間隔で発生するグ ループBに属します。この他にも、M5.1程度で 平均6.0年間隔で発生し、震度4~3程度を観測 石垣島 するグループXなどがあります。 宮古島 なお直近では、2015年3月6日にグループAに H 西表島 属するM4.4の地震(深さ50km)が発生し、最大 震度3を観測しています(最下部※を参照)。こ の時点でグループBは、2015年4月から2015年11 月までの期間に70%の確率で発生すると予測さ れていました。 今回の地震 (グループB) 領域a内の断面図(G-H投影) G 領域 b 内の地震活動経過図 H 今回の地震 領域b (グループX) 今回の地震 (グループB) 繰り返し地震とは 小地震のアスペリティ ゆっくりすべり域 (安定して滑っているところ) 中地震のアスペリティ 琉球 海溝 フィリピン海 フィリピン海 プレート プレート 大地震のアスペリティ (強く固着しているところ) 沈み込むプレートの模式図 マグニチュード グループX M5.1程度 発生場所や規模がほぼ同じで、一定間隔で繰り返し発生し ている地震のことを言います。相似地震や固有地震などとも 呼ばれており、観測される地震波形も互いによく似ている特 徴があります。 繰り返し地震の発生場所付近(左図)では、フィリピン海 プレートや太平洋プレートがゆっくりと陸のプレートの下に 沈み込んでいますが、プレートの境界で固着の強いところ(ア スペリティ)があり、「プレート面が一定期間固着してエネル ギーを溜め込んだ後に、急激なすべりを起こして地震として エネルギーを解放する」ことを繰り返しています。大きなア スペリティほど固着している時間が長く、すべりを起こすと きに規模の大きな地震が発生します。 過去の地震で 観測された震度 今まで観測 された回数 発生間隔 平均(今までの最短~最長) 最近発生した地震 最近の地震 からの経過時間 次の地震が70%の確率で 発生すると予測される期間* 震度4~3 9回 (1964年以降) 6.0年(5.0~7.0年) 2014年9月18日 0.5年 2019年12月~2021年7月 2.2年(1.2~3.6年) 2015年3月6日 0.0年 2016年10月~2018年1月 2.5年(2.0~3.5年) 2015年3月14日 0.0年 1.8年(1.2~2.1年) 2015年1月16日 0.2年 12回 グループA M4.4程度 震度3程度 (1990年以降) グループB M4.2程度 震度3~2 (1990年以降) グループC M3.9程度 震度2程度 (1997年以降) 11回 11回 * 2017年3月~2018年1月 (前回予測:2015年4月~2015年11月) 2016年6月~2017年2月 2015年3月14日 現在、BPT分布モデルを用いた予測。 ※2015年の週間地震概況(No.11)(http://www.jma-net.go.jp/okinawa/menu/syokai/jisin/data/syukan-2015-11.pdf)参照
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