「学習リーダーの手引きにそって」 ①児童の活動 足摺岬小 11月校内研資料 <問題場面をとらえる> 左が、今日の学習リーダー。指 名された右の児童が、説明をしな がら、問題文に線引きしている。 上級生になるほど、ひとり学び に入る前の「課題把握」(問題場 面の把握)をしっかり行い、解決へ の見通しを持っていないと、「ひと り学び」でつまずきがちになる。 導入での「課題把握」は、大切 な学習過程である。 学習リーダーが司会をし、 「分かっていることは何ですか。」 「分かっていることは~です。それは、基にする 量です。だから、赤線です。もう一つ分かってい ることは、~です。それは、何倍かなので、青線 です。」 「聞いていることは何ですか。」 「聞いていることは、~です。それは、比べられる 量です。だから、黒線です。比べられる量を求め るから、かけ算で解けますね。」(本校での約束 の色) と確認し、それをリーダーが板書(問題文に線引 き)していく。 「前の時間の問題と違うところはどこですか。」 「それは、~です。」 「だから、今日のめあては、~になりますね。」 ひとり学びに入るまでに、見通しを持つ。 問題文への線引きの色や マークは、加減算・乗除算毎に 分けて、全校で確認して統一 し、各教室に掲示している。 (②学習環境の写真にも掲載) 画鋲で留めず、ラミネートし て磁石を付けているので、活 用する授業の際には黒板に 貼って見ることができるので 便利。 -1- <とも学びでの気付きを、言葉と黒板に表現する> 間接指導時の児童の学びの見取りに 「これから、とも学びをします。式や答えと、その 理由を言って下さい。」 「はい。式は~で、答えは~です。わけは、~で す。」 「そうですね。答えは同じです。わたしは、式は違 って~です。どちらの考えがいいと思いますか。」 「ぼくは、~の方だと思います。わけは、~です。」 「この問題で、分かったことや気付いたことを言 って下さい。」 「はい、それは~です。」 「昨日までと違って、今日は~になっていること です。」 「みんなが言ったことを、わたしが まとめて書きます。 ノートに写して下さい。」 (6月) ・2学期から、児童の気付き を「ピンクのまとめシート」 に記入する取組を全校で開 始(夏期休業中の「複式教 育講座」高知大附属小学校 の授業を参考に)。 色チョークを使って、とも 学びでの児童の考えや話し 合いの足跡が残った板書。 (10月) 児童の言葉で、本時の学 習での気付きやポイントが書 かれた「ピンクのまとめシー ト」。しっかりと表現できてい れば、そのまま本時のまとめ として使うこともある。 -2- ②学習環境の写真 ○学習進行カード(学習の流れの掲示)の活用 (1年生) 11月 (2年生) 「後○分しかないのに、まだ△△です。素早くやって 下さい。」と、学習リーダーからの声かけが出る場面もあ る。 とも学び等の開始時刻を朱書きで示すことで、児童 にも教師にも時間配分意識ができ、主体的な学習態度 につながる。「問題」のカードの横に、課題把握で押さえ て欲しいポイントを提示(マ...問題文へのマークをしっ かり付ける、ち...前時とのちがいに着目する、)し、ひと り学びに入るまでの見通しを持たせる工夫を行った。 低学年でも、この進 行カードを見ながら、 (次は、~をするんだ な。) と、1時間の見通しを持 って学習を進めること ができる。 終わった学習内容に は、学習リーダーが花 シール(中・高学年は赤 丸)を付ける。今どこま で進んでいるかが児童 にも授業者にも把握で きる。 授業者は、大まかな 展開メモをノートに記 入することで1時間の 流れをイメージし、学 習進行カードを書く。 学習進行カ ードに学習 活動の大ま かな時間の 目安も記入 する。 学習リー ダーとなっ た児童は、 タイマーを 使用するな どして、時 間配分を意 識して進行 する。 (3年生) 11月 (6年生) -3- 10月 算数科での「複式授業 のスタンダード」づくりの取 組の中で、学習リーダー が中心となり「学習進行カ ード」にそって学習活動を 進めていく複式授業形態 が、児童に定着しつつあ る。 1,2年生・3,4年生でも、 国語科の授業での学習進 行カードの活用が始まっ ている。 (1,2年生 国語科での学習進行カード)11月 5,6年生は、算数科だ けでなく、国・社・理の学 習においても、「学習進 行カード」を提示して、学 習リーダーの司会進行に よる授業形態を取り入れ ている。 前日にパソコンで作成 したものを、各教科両学 年に提示して活用してい る。 (7月和歌山県先進校視 察 田辺市立大坊小学 校の実践を参考に) (5,6年生社会科の学習進行カード) 各教科で、問題解決的な学習過程 を「学習進行カード」で提示すること で、指示待ちになったり、調べ学習や ドリル的な学習ばかりが多くなったり することなく、児童の自主的・自発的 な学習が促されていく。教師の教材 研究も深まる。 -4- ○学びの足あと・既習内容の掲示等 1,2年生背面黒板 3,4年背面黒板 「ピンクのまと めシート」は、児 童が、気付いた ことや分かった ことを書く。まと める力や書く力 が育つ。 下は、授業者 が提示した本時 のまとめ。 両方を活用し て、しっかりとま とめる。 5,6年背面黒板 前学年までの既習内 容や、本単元での学習 内容を掲示するととも に、前時のまとめや気付 いたことを残し、本時の 導入での復習や想起に 活用する。 磁石を付けているの で、見たい時は、児童が 取りに行って、前黒板に 張り直すこともある。 文章問題のマーク(線 引き)の全校統一の約 束。乗除算では、2年生 のかけざんで「1つ分の 数・いくつ分・全部の数」 をしっかりおさえ、上級 生の「もとにする量(単 位量)・倍(割合)・比べら れる量」の3量の把握を 確実にして立式につな げたい。数直線の活用 も行っていく。 各教室(低・中・高学年用) -5- ○学びの足あと・児童の学習感想等(振り返り) 6年 「角柱と円柱の体積」10月の 児童 A の学習感想ノート 自分のミス について、分 かったことや 気付きについ て、次時の内 容について、 学習リーダー の動きについ て等が記述 できている。 4年生 「わり算の筆算(2)」同日の2名の児童の学習感想 -6-
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